川崎重工業7012
Kawasaki Heavy Industries,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが旅行で乗る新幹線『のぞみ』や『はやぶさ』、その車両を造っているのが川崎重工業です。また、街で目にする憧れのバイク『Ninja』や、休日に楽しむジェットスキーもカワサキブランドとして知られています。さらに、普段私たちが使う電気を生み出す発電所のガスタービンや、世界の物流を支える巨大なタンカー、空を飛ぶヘリコプターの裏側にも、同社の技術が生かされています。日常生活の様々な場面で、川崎重工業は社会インフラを支えているのです。
総合重機大手として、船舶、鉄道車両、航空宇宙、モーターサイクル、ガスタービン、ロボットなど多岐にわたる事業を展開。2025期には売上高2兆1293.2億円、純利益880.01億円を達成し、増収増益基調を維持しています。特に、次世代エネルギーとして注目される水素関連事業や、安定的な需要が見込める防衛分野への注力が鮮明で、企業価値向上への期待が高まっています。株価も好調に推移しており、株主還元強化の一環として株式分割も実施しました。
会社概要
- 業種
- 輸送用機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1番3号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 2.6% | 0.6% | - |
| 2023/03期 | 9.8% | 2.3% | - |
| 2024/03期 | 4.2% | 1.0% | - |
| 2025/03期 | 13.2% | 3.1% | - |
| 3Q FY2026/3 | 8.7%(累計) | 2.1%(累計) | 5.3% |
収益性は、2021/03期の営業赤字から2022/03期には営業利益率3.1%を達成するまで着実なV字回復を実現しました。不採算プロジェクトの縮小や高付加価値製品へのシフトが功を奏し、ROAも1.1%まで改善しています。今後はDX投資の推進や生産効率のさらなる向上により、中期的な利益率の拡大が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 1.5兆円 | 0円 | 126億円 | 75.5円 | - |
| 2023/03期 | 1.7兆円 | 0円 | 530億円 | 316.6円 | +15.0% |
| 2024/03期 | 1.8兆円 | 0円 | 254億円 | 151.5円 | +7.2% |
| 2025/03期 | 2.1兆円 | 0円 | 880億円 | 525.4円 | +15.1% |
川崎重工業の業績は、航空宇宙やエネルギーなどの大型案件が寄与し、売上高は2021/03期の約1.5兆円から2025/03期には約2.1兆円へと順調に拡大しています。コロナ禍の影響を受けた2021/03期の赤字から一転、その後は事業構造改革や精密機械分野の好調さにより利益を確保する体質へと改善しました。2026/03期予想においてもさらなる増収を見込んでおり、強固な受注残を背景とした成長基調が続いています。 【3Q 2026/03期実績】売上1.6兆円(前年同期比10.9%)、営業利益824億円、純利益659億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
輸送用機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
総合重機メーカーとして航空宇宙、鉄道車両、モーターサイクル、プラント・ロボットなど多岐にわたる事業を展開しています。防衛省との大型契約や水素関連技術の先行投資が事業リスクおよび成長機会の両面で開示の焦点となっており、グローバルな需要変動の影響を受けやすい事業構造です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 780億円 | — | 880億円 | +12.8% |
| 2024期 | 470億円 | — | 254億円 | -46.0% |
| 2023期 | 290億円 | — | 530億円 | +82.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 300億円 | — | 458億円 | +52.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去の中期経営計画では目標を達成できませんでしたが、2025期の業績は計画を上回る大幅な増益を達成し、回復基調が鮮明です。現在進行中の「グループビジョン2030(フェーズⅡ)」では、2028期に事業利益2,200億円を目指しており、水素関連や防衛事業が成長の牽引役として期待されます。業績予想の精度は年度による変動が大きいものの、直近ではポジティブな上振れ着地を見せており、経営環境の改善が伺えます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
株主還元方針の変更に伴い、期末配当予想を1株当たり91円に増配することを決定しました。
NTTドコモビジネスと協業し、ロボット・モビリティ分野における社会課題解決のプラットフォーム構築を発表しました。
川崎重工グループとして初となるLNG燃料大型原油タンカー(VLCC)を無事竣工・引渡ししました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、総資産が2021/03期の約1.9兆円から2025/03期には約3兆円まで拡大し、事業規模の拡大を支える強固な基盤を維持しています。自己資本比率は23%前後で安定しており、適切な資本管理を行いながら成長投資を継続している点が特徴です。有利子負債は5,100億円規模となっていますが、強固な営業キャッシュフローを背景に安定した財務コントロールが行われています。 【3Q 2026/03期】総資産3.3兆円、純資産8751億円、自己資本比率24.6%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 346億円 | 374億円 | 231億円 | 27.9億円 |
| 2022/03期 | 1,444億円 | 525億円 | 1,023億円 | 919億円 |
| 2023/03期 | 970億円 | 729億円 | 73.5億円 | 241億円 |
| 2024/03期 | 317億円 | 898億円 | 129億円 | 582億円 |
| 2025/03期 | 1,489億円 | 1,112億円 | 96.0億円 | 377億円 |
営業キャッシュフローは、主力事業の回復に伴い2025/03期には約1,489億円のプラスを創出しました。投資活動においては、次世代エネルギー技術や生産設備への戦略的な投資が続き、フリーキャッシュフローは事業環境に応じて柔軟にコントロールされています。大規模な資金需要が発生するフェーズにおいても、手元流動性を確保しつつ安定的かつ規律ある投資配分を実行しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が38.5%と東証プライム上場企業の中でも極めて高い水準を実現しており、多様性を重視した経営体制を構築しています。監査等委員会設置会社として監督機能を強化し、巨大な設備投資と技術開発を要する製造業として堅実なガバナンスを敷いています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 793万円 | 40,640人 | - |
従業員平均年収は793万円であり、製造業の中でも高い水準を維持しています。重工業という高度な専門技術を要する産業構造に加え、近年の防衛関連需要や好調な業績を背景とした賃上げの影響が反映されていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。川崎重工業は、2022期を除き、調査期間を通じてTOPIXを大幅に上回る優れたパフォーマンス(アウトパフォーム)を記録しています。特に2025期には自社TSRが590.1%に達し、TOPIXの213.4%を大きく超過しました。これは、防衛関連事業や水素エネルギー事業への期待感を背景とした株価の大幅な上昇と、増配による株主還元の強化が複合的に作用した結果です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 12円 | 43.5% |
| 2017/03期 | 6円 | 38.3% |
| 2019/03期 | 70円 | 42.6% |
| 2020/03期 | 35円 | 31.3% |
| 2021/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 40円 | 30.7% |
| 2023/03期 | 90円 | 28.4% |
| 2024/03期 | 50円 | 33.0% |
| 2025/03期 | 150円 | 28.5% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針としてDOE(株主資本配当率)4%を基準に導入しており、安定かつ持続的な利益還元を目指しています。業績の拡大局面では積極的に増配を実施し、2025/03期には年間150円の配当を行いました。今後も経営基盤の強化とバランスの取れた資本分配を重視する姿勢を継続します。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 174.8万円 | 74.8万円 | 74.8% |
| 2022期 | 144.4万円 | 44.4万円 | 44.4% |
| 2023期 | 192.7万円 | 92.7万円 | 92.7% |
| 2024期 | 336.3万円 | 236.3万円 | 236.3% |
| 2025期 | 590.1万円 | 490.1万円 | 490.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は10.23倍と高く、信用買い残が積み上がっている状況は、将来の売り圧力への警戒が必要です。一方、PER・PBRは業界平均と比較して著しく割安な水準にあり、バリュエーション面での魅力が高いと評価できます。配当利回りも業界平均を大きく上回っており、高配当株としての側面も注目されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 277億円 | 150億円 | 54.3% |
| 2023/03期 | 703億円 | 173億円 | 24.6% |
| 2024/03期 | 320億円 | 66.0億円 | 20.6% |
| 2025/03期 | 1,075億円 | 195億円 | 18.2% |
法人税等の支払額は、業績が黒字化した2022/03期より適切な税務処理により発生しています。赤字期には繰越欠損金の活用等により税負担が軽減される一方、収益力の向上とともに納税を通じた社会還元が増加する構造となっています。今後も業績連動型の納税額となる見込みです。
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