カナデビア7004
Kanadevia Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日出すごみ、それがどうなるか考えたことはありますか?実はカナデビアの技術が、そのごみを燃やして電気に変えています。あなたが住む街のごみ処理施設の裏側では、同社のプラントが24時間稼働しているかもしれません。また、あなたが利用する地下鉄のトンネルも、カナデビアが作る「シールド掘進機」という巨大な機械が掘り進めたものかもしれません。海外では、きれいな飲み水を作る海水淡水化プラントも手掛けており、私たちの生活や社会を文字通り「根っこ」から支えている会社なのです。
旧日立造船から社名変更したカナデビアは、ごみ焼却発電プラントを主力に社会インフラ事業を展開するエンジニアリング企業です。2025期は売上高6,105.2億円、営業利益269.46億円と増収増益を達成し、安定した成長基盤を築いています。現在は日鉄エンジニアリングとの経営統合に向けた協議を進めており、実現すれば国内トップクラスの環境・インフラ企業が誕生する見込みです。株価はPBR1倍割れと割安感があり、統合によるシナジー発現と企業価値向上への期待が今後の焦点となります。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.3% | 1.0% | - |
| 2022/03期 | 6.1% | 1.8% | - |
| 2023/03期 | 11.4% | 3.3% | - |
| 2024/03期 | 12.2% | 3.8% | 4.4% |
| 2025/03期 | 12.1% | 3.9% | 4.4% |
| 3Q FY2026/3 | 3.8%(累計) | 1.0%(累計) | 1.1% |
売上規模の拡大と並行し、経営効率化が進んだことでROE(自己資本利益率)は2021/03期の3.3%から2025/03期には11.2%まで着実に改善しました。営業利益率は4%前後で安定しており、重厚長大産業の中でも一定の採算性を維持しています。ただし、海外プロジェクトのトラブルやインフラ事業のコスト変動が利益率を左右する要因となっており、持続的な高収益体制の構築が今後の課題です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4,086億円 | — | 42.6億円 | 25.3円 | - |
| 2022/03期 | 4,418億円 | — | 79.0億円 | 46.9円 | +8.1% |
| 2023/03期 | 4,927億円 | — | 156億円 | 92.4円 | +11.5% |
| 2024/03期 | 5,558億円 | 243億円 | 190億円 | 112.7円 | +12.8% |
| 2025/03期 | 6,105億円 | 269億円 | 221億円 | 131.3円 | +9.8% |
カナデビアはごみ焼却発電設備を核に、安定した受注環境を背景として売上高が2021/03期の約4,086億円から2025/03期には約6,105億円まで右肩上がりに成長しています。営業利益もこれに伴い堅調に拡大してきましたが、2026/03期予想では高採算案件の減少やインフラ事業の苦戦が影響し、純利益が約160億円へ一時的な減益を見込んでいます。今後も環境プラント分野での海外展開を軸に、収益基盤の多様化が業績回復の鍵となります。 【3Q 2026/03期実績】売上4247億円(通期予想比69%)、営業利益△47億円(同-17%)、純利益△63億円(同-39%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、ごみ焼却発電設備を主力とする環境部門に加え、機械インフラ部門を展開しています。直近の決算では海外子会社の技術トラブルや社会インフラ事業の悪化による赤字転落が報告されており、これら事業リスクの管理が喫緊の課題となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 5,700億円 | — | 6,105億円 | +7.1% |
| 2024期 | 5,200億円 | — | 5,558億円 | +6.9% |
| 2023期 | 4,400億円 | — | 4,927億円 | +12.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 260億円 | — | 269億円 | +3.6% |
| 2024期 | 220億円 | — | 243億円 | +10.6% |
| 2023期 | 200億円 | — | 201億円 | +0.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な中期経営計画を公表していませんが、毎期の業績予想が実質的な経営目標となります。過去3期連続で売上高・営業利益ともに期初予想を上回る実績を上げており、安定した事業運営と収益管理能力を示しています。特に2026期の業績予想では、売上高6,200億円、営業利益270億円を目指しており、前期(2025期)の実績ベースで進捗率はほぼ100%と順調な滑り出しです。今後は日鉄エンジニアリングとの経営統合の行方が、将来の成長軌道を大きく左右する最重要テーマとなります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
日鉄エンジニアリングと経営統合に向けた検討を開始し、業界再編の動きが注目されている。
第3四半期における高採算案件の減少と社会インフラ事業の悪化により通期予想を下方修正した。
日立造船からカナデビアへの社名変更を正式に実施し、新たなブランド構築を推進している。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
総資産は2021/03期の約4,293億円から2025/03期には約6,097億円へ大幅に増加しており、積極的な投資活動がうかがえます。特筆すべきは負債構成の変化で、かつて無借金経営であった状態から成長投資に伴い有利子負債が約2,774億円まで膨らんでいる点です。自己資本比率は約31%を維持しており、財務健全性は確保されていますが、負債による資本コストの管理が重要性を増しています。 【3Q 2026/03期】総資産6552億円、純資産1869億円、自己資本比率24.5%、有利子負債16億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 227億円 | 138億円 | 52.7億円 | 88.3億円 |
| 2022/03期 | 269億円 | 9.4億円 | 87.6億円 | 278億円 |
| 2023/03期 | 280億円 | 24.6億円 | 78.4億円 | 255億円 |
| 2024/03期 | 4.8億円 | 215億円 | 26.1億円 | 210億円 |
| 2025/03期 | 248億円 | 566億円 | 302億円 | 318億円 |
営業キャッシュフローは概ね200億円以上のプラスを維持し、本業での稼ぐ力を示していますが、近年は積極的な設備投資やバイオガスプラント買収など投資キャッシュフローが大幅なマイナスとなっています。これに伴いフリーキャッシュフローはマイナス圏で推移しており、成長のための戦略的な資金投下を行っている段階です。今後は投下資本の回収と、それによる収益性向上への転換が期待されます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は25.0%と、東証プライム上場企業として一定の多様性を確保しています。158社の連結子会社を抱える巨大な企業グループを統括するため、監査報酬1億7,900万円を投じてガバナンス体制の強化を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 792万円 | 12,964人 | - |
従業員平均年収は792万円であり、製造業の平均水準と比較しても安定した給与体系を維持しています。近年の海外事業の拡大や技術トラブルによる業績の変動はあるものの、人材確保を重要視する経営姿勢がこの水準に反映されていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続してTOPIXを大幅にアウトパフォームしており、株主へのリターン創出において非常に優れた実績を示しています。これは、安定した業績成長を背景とした株価上昇と、積極的な増配による株主還元策が両輪となって実現されたものです。特に2024期にはTSRが397.7%に達するなど、強力な株価パフォーマンスが投資家に評価されていることを裏付けています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 12円 | 34.3% |
| 2017/03期 | 12円 | 34.5% |
| 2018/03期 | 12円 | 93.2% |
| 2019/03期 | 12円 | 37.1% |
| 2020/03期 | 12円 | 92.0% |
| 2021/03期 | 12円 | 47.5% |
| 2022/03期 | 12円 | 25.6% |
| 2023/03期 | 18円 | 19.5% |
| 2024/03期 | 23円 | 20.4% |
| 2025/03期 | 25円 | 19.0% |
現在、株主優待制度は実施しておりません。
同社は業績連動を基本としつつ、安定的な配当の継続を重視しており、近年は増配傾向にあります。配当性向は20%前後で推移しており、成長投資を優先しつつも株主還元を強化する方針が見て取れます。今後は、事業統合や技術開発投資の影響を考慮しつつ、長期的なキャッシュフローに基づいた還元策の継続が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 260.6万円 | 160.6万円 | 160.6% |
| 2022期 | 221.3万円 | 121.3万円 | 121.3% |
| 2023期 | 260.9万円 | 160.9万円 | 160.9% |
| 2024期 | 397.7万円 | 297.7万円 | 297.7% |
| 2025期 | 288.8万円 | 188.8万円 | 188.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1.47倍と拮抗しており、買い方と売り方の需給バランスが取れている状態です。一方で、同業の機械セクター平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準に置かれています。これは、同社の安定した収益基盤や将来性が株価にまだ十分に織り込まれていない可能性を示唆しています。日鉄エンジニアリングとの統合が具体化すれば、市場からの再評価が進む可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 118億円 | 75.3億円 | 63.9% |
| 2022/03期 | 118億円 | 38.8億円 | 33.0% |
| 2023/03期 | 178億円 | 22.6億円 | 12.7% |
| 2024/03期 | 256億円 | 66.5億円 | 25.9% |
| 2025/03期 | 243億円 | 22.3億円 | 9.1% |
法人税等の支払額は年度により大きく変動しており、これは繰延税金資産の取り崩しや海外事業にかかる現地税制の影響を受けているためです。2023/03期および2025/03期は実効税率が低下していますが、これは税務上の優遇措置や一時的な利益調整による影響です。2026/03期予想では実効税率が約41%と高水準に見積もられており、標準的な税負担への回帰が見込まれます。
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カナデビア まとめ
「『脱・造船』から1世紀、ごみ焼却発電と社会インフラで世界に挑むエンジニアリングの巨人」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。