7003プライム

三井E&S

MITSUI E&S Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE22.4%
BPS168.9円
自己資本比率37.8%
FY2025/3 有報データ

脱・造船で復活!舶用エンジンで世界を動かす『海のインテル』

マリン領域を軸に、エンジニアリングとサービスを通じて、2030年までに脱炭素社会の実現と人口縮小社会の課題解決を目指します。

この会社ってなに?

あなたが普段使っているスマートフォンや着ている服、食卓に並ぶ輸入食品。これらが海外から日本へどうやって届くか考えたことはありますか?その多くは巨大なコンテナ船で運ばれてきます。三井E&Sは、そのコンテナ船の心臓部である巨大なエンジンを世界トップクラスのシェアで製造しています。また、港に到着したコンテナを船から降ろす、あのキリンのような巨大なクレーンも同社の主力製品です。私たちの便利な暮らしは、三井E&Sの技術が世界の物流を支えているおかげで成り立っているのです。

三井E&Sは、かつての名門造船事業から大胆にピボットし、舶用ディーゼルエンジンと港湾クレーンに特化したメーカーへと変貌を遂げた。FY2025には売上高3,151.1億円、営業利益231.3億円を記録し、構造改革の成果が明確に表れている。特に、国際的な環境規制強化を追い風に、アンモニア燃料エンジンなど次世代技術で市場をリードし、「船業界のインテル」を目指す戦略が投資家から高く評価されている。

機械プライム市場

会社概要

業種
機械
決算期
3月
本社
東京都中央区築地5丁目6−4
公式
www.mes.co.jp

社長プロフィール

高橋 岳之
高橋 岳之
代表取締役社長CEO
ビジョナリー
当社は祖業である造船事業から大胆に転換し、舶用エンジンと港湾クレーンを核とする事業ポートフォリオを構築しました。次世代燃料エンジン開発のトップランナーとして『船業界のインテル』を目指し、脱炭素社会の実現と社会課題の解決に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1917
創業:三井物産造船部として設立

三井物産の造船部門として岡山県玉野市に設立。日本の近代化を支える造船業の歴史がここから始まる。

1937
株式会社三井造船所として独立

事業拡大に伴い、三井物産から独立。日本の主要な造船会社の一つとして成長を遂げていく。

2018
持株会社体制への移行と社名変更

「三井E&Sホールディングス」へ商号変更し、持株会社体制へ移行。事業環境の変化に対応するため、グループ経営の最適化を図る。

2021
祖業・造船事業の譲渡を決定

艦艇事業を除く造船事業を常石造船へ譲渡することを決定。100年以上続いた歴史に区切りをつけ、大胆な事業構造改革に着手する。

2023
事業持株会社「三井E&S」へ

ホールディングス体制を解消し、事業持株会社「株式会社三井E&S」として再始動。舶用エンジンと港湾クレーン事業に経営資源を集中させる。

2024
中期経営計画「Rolling Vision」を公表

数値目標を前倒しで達成し、新たな3ヵ年計画「三井E&S Rolling Vision」を発表。脱炭素と社会課題解決に向けた成長戦略を加速させる。

2030
脱炭素社会の実現への貢献

アンモニア燃料エンジンなどの次世代技術を社会実装し、マリン領域を軸とした脱炭素化のリーディングカンパニーとなることを目指す。

注目ポイント

祖業からの脱却とV字回復

100年以上続いた造船事業から撤退するという大胆な決断を経て、舶用エンジンや港湾クレーン事業に集中。見事な事業転換で業績はV字回復を達成しています。

世界をリードする脱炭素技術

世界的な環境規制強化を追い風に、CO2を排出しないアンモニア燃料エンジンの開発で世界トップを走っています。脱炭素社会の実現に不可欠な技術を持つ成長企業です。

「船業界のインテル」を目指す

船そのものではなく、心臓部であるエンジンに特化する戦略は、まさに「インテル・インサイド」。世界中の船に三井E&Sのエンジンが搭載される未来を目指しています。

サービスの実績は?

3,151億円
連結売上高
FY2025実績
+4.4% YoY
231.3億円
連結営業利益
FY2025実績
+17.8% YoY
20
1株当たり配当金
FY2025実績
+300% YoY
世界トップクラス
舶用ディーゼルエンジンシェア
低速エンジン市場
国内首位
港湾コンテナクレーンシェア
国内市場

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 20円
安全性
普通
自己資本比率 37.8%
稼ぐ力
高い
ROE 22.4%
話題性
好評
ポジティブ 65%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
20
方針: 連結配当性向の目標を定めておらず、業績に連動した安定的な還元を目指す方針です。
1株配当配当性向
FY2021/300.0%
FY2022/300.0%
FY2023/331.7%
FY2024/352.0%
FY2025/3205.2%
2期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

配当については、業績回復に伴い2023年3月期の無配転換から復配を実現し、増配基調を維持しています。現時点での明確な数値目標に基づく配当方針は公表されていませんが、安定的な利益成長と財務基盤の強化を並行しつつ、還元水準を引き上げていく姿勢です。今後の更なる利益拡大に伴う配当性向の引き上げが投資家の期待となっています。

同業比較(収益性)

機械の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
22.4%
業界平均
9.0%
営業利益率下回る
この会社
7.3%
業界平均
11.6%
自己資本比率下回る
この会社
37.8%
業界平均
53.1%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/35,794億円
FY2023/32,623億円
FY2024/33,019億円
FY2025/33,151億円
営業利益
FY2022/3-100億円
FY2023/393.8億円
FY2024/3196億円
FY2025/3231億円

三井E&Sは、造船事業からの撤退や経営資源の集中を通じた構造改革の成功により、近年の業績は劇的に回復しています。2021年3月期には営業赤字を計上していましたが、舶用エンジンや港湾クレーンなどの主力事業が成長し、2025年3月期には営業利益231億円、純利益391億円を達成しました。2026年3月期も堅調な需要を背景に、売上高3,400億円、営業利益240億円の増収増益を見込んでいます。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
22.4%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
8.7%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
7.3%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/30.1%0.0%-1.8%
FY2022/3-34.7%-5.3%-1.7%
FY2023/314.1%3.5%3.6%
FY2024/317.1%5.4%6.5%
FY2025/322.4%8.7%7.3%

収益性は、構造改革を経て営業利益率が大幅に改善し、経営効率が飛躍的に高まりました。2022年3月期の営業利益率-1.7%から、2025年3月期には7.3%まで向上しており、本業の稼ぐ力が強化されていることが分かります。ROE(自己資本利益率)も22.4%と高い水準にあり、株主資本を効率的に活用した経営が定着しつつあります。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率37.8%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
2,362億円
会社の純資産
1,742億円

財務健全性は、過去の赤字局面を脱し、純資産が着実に積み上がることで大幅に改善しました。2022年3月期には14.0%まで低下していた自己資本比率は、2025年3月期には37.8%まで上昇し、資本基盤の強化が進んでいます。有利子負債は一時的に増加しましたが、2025年3月期には約2,362億円まで圧縮されており、財務体質の安定化が進行中です。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+149億円
営業CF
投資に使ったお金
+609億円
投資CF
借入・返済など
-766億円
財務CF
手元に残ったお金
+758億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/374.8億円211億円-68.1億円286億円
FY2022/3-203億円-709億円8.1億円-912億円
FY2023/3-150億円-30.0億円95.2億円-180億円
FY2024/3-344億円-3.5億円241億円-348億円
FY2025/3149億円609億円-766億円758億円

キャッシュフローは、事業ポートフォリオの入れ替えに伴い大きな変動が見られます。2025年3月期は、事業売却等による投資キャッシュフローの流入によりフリーキャッシュフローが約758億円のプラスに転じ、資金繰りが大幅に改善しました。これにより財務キャッシュフローにおいて約766億円の借入金返済等が可能となり、より強固な財務体質を目指す動きが鮮明になっています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

13【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです
2なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります
3<重要なリスク> (1)当社グループの事業の特性によるリスク 当社グループの事業は、個別受注生産が中心であり、製品の特性によっては契約から引き渡しまで長期間に亘る工事もあります
4その間の社会情勢等の変化により、契約を締結した時点の見積原価と実際の原価との間に差異が生じる可能性があります
5当社グループでは対策として、慎重な見積り、多様な調達先の確保をすすめることや、客先の与信リスクに対しては、代金の早期回収、海外事業においては貿易保険を利用する等リスクの回避に努めております

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3-82.2億円0円-
FY2022/3-257億円0円-
FY2023/3125億円0円0.0%
FY2024/3207億円0円0.0%
FY2025/3278億円0円0.0%

直近数年間は過去の累積欠損金の解消に伴う税務上の繰越控除の適用により、法人税等の支払いが実質ゼロとなっていました。2026年3月期予想では黒字定着による課税が見込まれ、実効税率は約16.7%と正常化に向かっています。これにより、今後は利益に応じた適正な税負担が継続する見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
704万円
従業員数
5,966
平均年齢
39.9歳
平均年収従業員数前年比
当期704万円5,966-

従業員平均年収は704万円であり、機械・重機業界の水準と比較しても安定した報酬体系を維持しています。造船事業からの撤退と舶用エンジン・港湾クレーン事業への集中により、収益構造が改善されたことが、従業員の待遇維持やさらなる成長への投資に寄与していると考えられます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主33.9%
浮動株66.1%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関23.2%
事業法人等10.6%
外国法人等16.7%
個人その他39.3%
証券会社10.1%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 主な安定株主は今治造船。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(11,752,000株)11.64%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(4,480,000株)4.44%
今治造船株式会社(3,864,000株)3.83%
株式会社SBI証券(2,808,000株)2.78%
三井物産株式会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)(2,550,000株)2.52%
野村證券株式会社(2,201,000株)2.18%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(1,960,000株)1.94%
大樹生命保険株式会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)(1,600,000株)1.58%
株式会社三井住友銀行(1,364,000株)1.35%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(1,197,000株)1.18%

株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口が上位を占めており、機関投資家による保有が中心です。今治造船株式会社などの事業会社も名を連ねており、安定的な関係を維持しつつも、浮動株の動向が市場価格に一定の影響を与える構造となっています。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億5,400万円
取締役3名の合計

事業ポートフォリオは、舶用推進システムや港湾物流システムといったマリン領域への集中が進んでいます。主要リスクとして、世界的な経済情勢や原材料価格の変動、地政学リスクに伴う物流停滞などが挙げられており、これらが業績の不確実性を高める要因として開示されています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 8名)
女性 2名(25.0% 男性 6
25%
75%
監査報酬
1億4,100万円
連結子会社数
45
設備投資額
96.3億円
平均勤続年数(従業員)
15.9
臨時従業員数
1866

取締役会における女性役員比率は25.0%と、上場企業の中でも比較的高い水準を達成しており、多様性の確保に努めています。また、連結子会社45社を擁するグループ全体を管理するため、監査体制の強化と適正な開示を通じてガバナンスの実効性を確保しています。

会社の計画は順調?

A
総合評価
旧中計を前倒しで達成し、業績予想も大幅に上回るなど、計画遂行能力は非常に高い。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画「三井E&S Rolling Vision 2025」
FY2025〜FY2027
営業利益: 目標 280億円 順調 (231.3億円)
82.6%
当期純利益: 目標 200億円 順調 (390.74億円)
195.4%
自己資本比率: 目標 30%以上 順調
100%
(旧) 2023年中期経営計画
FY2023〜FY2025
営業利益: 目標 100億円 前倒し達成 (196.3億円)
100%
売上高: 目標 2,800億円 前倒し達成 (3,018.8億円)
100%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025170億円231億円+36.1%
FY2024100億円196億円+96.3%
FY202350億円94億円+87.5%
売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20242,800億円3,019億円+7.8%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

同社はローリング方式の中期経営計画「Rolling Vision」を採用し、事業環境の変化に柔軟に対応しています。旧中計の目標を1年前倒しで達成した実績は、事業ポートフォリオ転換の成功を明確に示しています。進行中の「Rolling Vision 2025」ではFY2027に営業利益280億円を目指しており、FY2025実績(231.3億円)から見ても進捗は順調です。近年の業績予想は保守的に発表され、大幅な上方修正を繰り返す傾向があり、市場の期待を良い意味で裏切り続けています。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

FY2024以降、同社のTSR(株主総利回り)はTOPIXを劇的にアウトパフォームしています。これは、祖業であった造船事業からの撤退と、舶用エンジンや港湾クレーン事業への選択と集中が功を奏し、大幅な業績改善と将来性への期待から株価が急騰したことが主な要因です。特に環境規制強化に伴う次世代燃料エンジンへの期待が、投資家の評価を大きく押し上げました。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+220.9%
100万円 →320.9万円
220.9万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021106.9万円+6.9万円6.9%
FY202270.2万円-29.8万円-29.8%
FY202380.6万円-19.4万円-19.4%
FY2024369.1万円+269.1万円269.1%
FY2025320.9万円+220.9万円220.9%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残6,348,000株
売り残686,300株
信用倍率9.25倍
2026年3月20日時点
今後の予定
通期決算発表2026年5月中旬
第1四半期決算発表2026年8月上旬

株価の急騰により、PER・PBRは業界平均を大きく上回る水準で取引されており、市場からの高い成長期待が織り込まれています。信用買い残は高水準で、信用倍率も高く、短期的な需給の変動には注意が必要です。今後の決算発表で、高い市場期待に応え続けられるかが焦点となります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +12.5%
メディア数
48
日本経済新聞, 株探, 東洋経済オンライン, 日刊海事プレス ほか
業界内ランキング
上位 15%
機械業 350社中 52位
報道のトーン
65%
好意的
25%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・財務40%
M&A・事業再編30%
脱炭素・新技術20%
株価・市況10%

最近の出来事

2025年5月中計策定

新中期経営計画「Rolling Vision 2025」を策定し、2030年に向けた成長戦略を提示。

2025年6月造船再編

三井E&S造船の全株式を常石造船に譲渡し、事業構造の転換を完了。

2026年2月3Q好調

舶用エンジン等の好調により、通期業績予想の上方修正を発表。

三井E&S まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 20円
安全性
普通
自己資本比率 37.8%
稼ぐ力
高い
ROE 22.4%
話題性
好評
ポジティブ 65%

「名門造船所が祖業を捨て、港湾クレーンと次世代舶用エンジンで世界と戦う『海のインテル』へ変貌中」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU