6302プライム

住友重機械工業

Sumitomo Heavy Industries, Ltd.

最終更新日: 2026年4月7日

ROE18.0%
BPS5672.0円
自己資本比率37.0%
FY2025/3 有報データ

別子銅山から始まった技術の系譜、精密減速機と重機で世界の産業を動かす住友グループの総合重機械メーカー

一流商品・一流サービスの提供を通じて、社会に対する責任を果たし、企業価値の向上を目指す。

この会社ってなに?

あなたが普段使うペットボトルや食品容器は、住友重機械工業の射出成形機で作られている可能性があります。また、回転寿司のレーンを動かす精密減速機や、ビルの建設現場で活躍するクレーン、街のごみ処理施設の焼却プラントにも同社の技術が使われています。さらに、半導体の製造工程で使われるイオン注入装置でも世界有数のシェアを持ち、スマートフォンやパソコンの性能向上を陰で支えています。目に見えにくい産業のインフラを幅広く支える、縁の下の力持ちです。

住友重機械工業は1888年に別子銅山の機械修理工場として創業し、現在は精密減速機、プラスチック射出成形機、産業用クレーン、油圧ショベル、環境プラント、造船など幅広い事業を展開する総合重機械メーカーです。2025年12月期は売上高1兆669億円、営業利益515億円を計上。中期経営計画2026では受注高1兆2,000億円、営業利益800億円を目標に掲げ、半導体関連装置やロボット用精密減速機など成長分野への投資を加速しています。一方で主力事業の収益性改善に向け、2026年2月には希望退職500人の募集を発表するなど構造改革にも着手しています。

機械プライム市場

会社概要

業種
機械
決算期
12月
本社
東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower
公式
www.shi.co.jp

社長プロフィール

渡部 敏朗
代表取締役社長
構造改革推進者
当社は中期経営計画2026のもと、成長事業への集中投資と事業ポートフォリオの最適化を推進しています。半導体関連やロボティクスなど高成長分野での競争優位を強化しつつ、構造改革を通じた収益性の改善にも取り組み、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。

この会社のストーリー

1888
別子銅山での創業

愛媛県の別子銅山で機械の修理工場として発足。住友家の事業として産業機械の歴史が始まった。

1934
住友機械製作として独立

住友別子鉱山から分離独立し、住友機械製作株式会社として発足。本格的な機械メーカーへの道を歩み始めた。

1969
住友重機械工業に商号変更

浦賀重工業との合併を機に現社名に変更。造船・重機械の総合メーカーとしての体制を確立した。

1980
精密減速機の開発

サイクロ減速機の技術を発展させ、産業用ロボットの関節に使用される精密減速機を実用化。世界トップクラスのシェアを獲得した。

2003
選択と集中の推進

不採算事業からの撤退と成長分野への集中投資を加速。総合重工各社に先駆けて事業ポートフォリオの改革に取り組んだ。

2022
決算期を12月に変更

グローバル経営の効率化を目的に決算期を3月から12月に変更。海外子会社との連結決算の一体化を実現した。

2026
中計2026と構造改革の同時推進

受注高1兆2,000億円・営業利益800億円の中計目標に向け、成長投資と希望退職募集による構造改革を同時に推進中。

注目ポイント

精密減速機で世界トップクラス

産業用ロボットの関節に不可欠なサイクロ減速機で世界有数のシェアを誇ります。ロボット需要の拡大に伴い、長期的な成長ドライバーとして期待されています。

半導体装置への展開力

イオン注入装置をはじめとする半導体製造装置でグローバルに事業を展開。半導体市場の構造的成長を取り込む技術基盤を持っています。

DOE基準の安定配当

DOE3.5%以上・下限配当125円という明確な還元方針を掲げ、業績変動期でも減配を回避する姿勢を示しています。3年間で800億円規模の総還元計画も魅力です。

サービスの実績は?

145
1株当たり配当金
FY2025実績
+16.0% YoY
1兆669億円
売上高
FY2025/12実績
4.8%
営業利益率
FY2025/12実績
25,123
連結従業員数
2025年12月時点
857万円
平均年収
単体・2025年12月時点

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 125円
安全性
普通
自己資本比率 37.0%
稼ぐ力
高い
ROE 18.0%
話題性
普通
ポジティブ 35%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
125
方針: DOE3.5%以上、下限配当125円、総還元性向40%以上
1株配当配当性向
FY2016/31629.6%
FY2017/31629.2%
FY2019/311230.1%
FY2020/39134.0%
FY2021/36529.8%
FY2022/390190.7%
FY2023/312044.9%
FY2024/3125195.7%
FY2025/312548.6%
4期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度はありません。その代わり、配当と自社株買いによる株主還元を重視しています。

配当方針として、DOE(株主資本配当率)3.5%以上、下限配当125円を基本方針に掲げています。FY2022/12やFY2024/12は純利益が大幅に減少しましたが、下限配当の設定により減配を回避しました。中期経営計画では3年間で800億円規模の株主還元を計画しており、安定配当と機動的な自社株買いの両立を目指す方針です。

同業比較(収益性)

機械の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
18.0%
業界平均
9.2%
営業利益率下回る
この会社
4.8%
業界平均
11.5%
自己資本比率下回る
この会社
37.0%
業界平均
52.4%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/38,541億円
FY2023/31.1兆円
FY2024/31.1兆円
FY2025/31.1兆円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/3551億円
FY2025/3515億円

住友重機械工業は2022年に決算期を3月から12月に変更しました。FY2022/12は9か月の変則決算のため前年比較が困難ですが、FY2023/12では12か月通期で売上高1兆815億円と過去最高を更新しました。FY2024/12・FY2025/12は半導体関連の需要減や中国市場の低迷が響き、営業利益が伸び悩んでいます。FY2026/12は中期経営計画のもと、営業利益600億円への回復を見込んでいますが、中計最終目標の800億円には道半ばの状況です。

事業ごとの売上・利益

メカトロニクス
3,280億円30.7%)
インダストリアルプロセス
2,150億円20.1%)
ロジスティクス&コンストラクション
2,620億円24.6%)
エネルギー&ライフライン
1,800億円16.9%)
その他
820億円7.7%)
メカトロニクス3,280億円
利益: 220億円利益率: 6.7%

精密減速機、射出成形機、工作機械など。ロボット用サイクロ減速機は世界トップシェア。

インダストリアルプロセス2,150億円
利益: 135億円利益率: 6.3%

環境プラント、産業機械、エネルギー関連設備など。ごみ焼却プラントで国内有力。

ロジスティクス&コンストラクション2,620億円
利益: 95億円利益率: 3.6%

油圧ショベル、クレーン、物流システムなど。建設機械は国内外で展開。

エネルギー&ライフライン1,800億円
利益: 48億円利益率: 2.7%

造船、発電設備、水処理システムなど。住友重機械マリンエンジニアリングが造船を担当。

その他820億円
利益: 17億円利益率: 2.1%

半導体関連装置(イオン注入装置)、検査装置など。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
18.0%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
2.3%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
4.8%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/315.6%4.0%-
FY2022/31.0%0.5%-
FY2023/34.6%2.7%-
FY2024/39.5%0.6%5.1%
FY2025/318.0%2.3%4.8%

営業利益率は概ね5〜7%で推移しており、重機械メーカーとしては標準的な水準です。ROEはFY2022/12とFY2024/12に大幅に低下していますが、これは一時的な減損処理や事業再編費用の計上によるもので、通常期は5%前後を確保しています。中期経営計画ではROIC7%を目標に掲げており、資本効率の改善が今後の重要課題です。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率37.0%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
4,674億円
会社の純資産
6,862億円

総資産は1兆3,200億円規模で、自己資本比率は50%超を安定的に維持しており、財務健全性は高い水準を保っています。BPS(1株当たり純資産)は5,672円と堅調に増加しており、資産の蓄積が進んでいます。有利子負債のデータは開示ベースで未反映ですが、ネットキャッシュ体質であり、積極的な投資や株主還元を支える十分な財務基盤を有しています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+637億円
営業CF
投資に使ったお金
-594億円
投資CF
借入・返済など
-71.5億円
財務CF
手元に残ったお金
+43.1億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3617億円-497億円-281億円120億円
FY2022/3214億円-373億円217億円-159億円
FY2023/3654億円-433億円-172億円221億円
FY2024/3128億円-495億円419億円-367億円
FY2025/3637億円-594億円-71.5億円43.1億円

営業キャッシュフローは年度によって振れ幅がありますが、通常期は600億円規模を安定的に生み出しています。FY2024/12の低下は運転資本の増加や一時的な事業再編費用が影響したものです。投資キャッシュフローは毎年400〜600億円のマイナスで、半導体関連装置や海外拠点への積極投資を反映しています。フリーキャッシュフローの安定化が中計達成のカギとなります。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1半導体市場の景気循環による受注変動リスク(イオン注入装置等の需要が市況に左右される)
2海外売上比率の高さに伴う為替変動リスク(円高局面での利益圧縮)
3建設機械・産業機械分野における中国経済減速の影響リスク
4原材料(鋼材・銅等)価格の高騰による製造コスト上昇リスク
5大型プロジェクトの工期遅延・コスト超過リスク(プラント建設等)
6構造改革に伴う一時費用の発生および人材流出リスク

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3648億円208億円32.1%
FY2022/3433億円375億円86.6%
FY2023/3703億円375億円53.4%
FY2024/3492億円415億円84.3%
FY2025/3473億円164億円34.6%

実効税率は年度によって大きく変動しており、FY2022/12やFY2024/12には80%超と異常に高い水準となっています。これは海外子会社の減損や繰延税金資産の取崩しといった一時的な税務要因によるものです。FY2025/12は34.6%と正常水準に回復しており、今後はグローバルな税務戦略の最適化が期待されます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
857万円
従業員数
25,123
平均年齢
43.5歳
平均年収従業員数前年比
当期857万円25,123-

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主40%
浮動株60%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関36%
事業法人等4.4%
外国法人等37.6%
個人その他16.9%
証券会社5.2%

外国法人の保有比率が高く、浮動株比率が60%と比較的高い水準です。住友グループ企業による安定保有が下支えしています。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(20,012,000株)16.63%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(10,924,000株)9.08%
State Street Bank And Trust Company 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(6,776,000株)5.63%
Northern Trust Co. (AVFC) Re Silchester International Investors International Value Equity Trust (常任代理人 香港上海銀行東京支店)(5,272,000株)4.38%
住友生命保険相互会社(4,333,000株)3.6%
住友重機械工業共栄会(3,455,000株)2.87%
Northern Trust Co. (AVFC) Re U.S. Tax Exempted Pension Funds(常任代理人 香港上海銀行東京支店)(3,062,000株)2.55%
Northern Trust Co. (AVFC) RE NON TREATY CLIENTS ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)(2,130,000株)1.77%
住友重機械社員持株会(1,997,000株)1.66%
State Street Bank And Trust Company 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(1,868,000株)1.55%

大株主には日本マスタートラスト信託銀行(16.63%)や日本カストディ銀行(9.08%)が上位を占め、機関投資家による保有割合が高い構成です。外国法人の持分が37.6%と高く、英Silchester International Investorsなど海外バリュー投資家の存在感が目立ちます。住友生命保険や住友重機械工業共栄会といった住友グループの安定株主も一定割合を維持しています。

会社の公式開示情報

役員報酬

3億7,600万円
取締役7名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
メカトロニクス3,280億円220億円6.7%
インダストリアルプロセス2,150億円135億円6.3%
ロジスティクス&コンストラクション2,620億円95億円3.6%
エネルギー&ライフライン1,800億円48億円2.7%
その他820億円17億円2.1%

メカトロニクスが売上構成の約31%を占め、精密減速機と射出成形機が収益の柱です。営業利益率はメカトロニクスが6.7%と最も高く、成長ドライバーとなっています。エネルギー&ライフラインは造船事業の構造改革が課題で利益率は低水準です。事業リスクとしては半導体市場の景気循環や為替変動、原材料高が主要な懸念材料であり、多角化された事業ポートフォリオによるリスク分散が経営上の強みとなっています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 16名)
女性 3名(18.8% 男性 13
19%
81%
監査報酬
2億9,300万円
連結子会社数
134
設備投資額
581.0億円
平均勤続年数(従業員)
13.8

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

同社のTSR(株主総利回り)は5年間で245.5%と、絶対値では高いパフォーマンスを示しています。しかしTOPIXの277.3%を約32ポイント下回っており、相対的にはアンダーパフォームです。FY2023にはTOPIXを上回る局面もありましたが、その後の利益低迷と構造改革への懸念から市場平均に対して劣後する展開となりました。中計2026の目標達成がTSR改善のカギを握ります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+145.5%
100万円 →245.5万円
145.5万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021153.7万円+53.7万円53.7%
FY2022149.4万円+49.4万円49.4%
FY2023202.2万円+102.2万円102.2%
FY2024192.7万円+92.7万円92.7%
FY2025245.5万円+145.5万円145.5%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残547,200株
売り残17,600株
信用倍率31.09倍
2026年3月19日時点
今後の予定
2026年12月期 第1四半期決算発表2026年4月下旬(予定)
定時株主総会2026年3月下旬(予定)

PBRは0.88倍と1倍割れの状態が続いており、市場は同社の資産価値に対して慎重な評価をしています。一方で配当利回りは2.89%と機械セクター平均を上回り、DOE基準の安定配当が評価されています。信用倍率は31倍超と買い残が大幅に上回る状況で、短期的な需給面では売り圧力に注意が必要です。構造改革の進捗次第でPBR改善が期待されます。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや慎重
報道件数(30日)
118
前月比 +12.3%
メディア数
42
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, M&A Online, PR TIMES
業界内ランキング
上位 15%
機械 85社中 12位
報道のトーン
35%
好意的
45%
中立
20%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

構造改革・希望退職28%
M&A・事業再編25%
半導体関連装置20%
中期経営計画15%
賃上げ・人材12%

最近の出来事

2026年3月ベア満額回答

2026年春闘でベースアップ1万6,000円の満額回答を実施。4年連続の満額回答で人材確保への姿勢を鮮明にしました。

2026年2月希望退職募集

主力事業の収益性低下を受け、55歳以上を対象に希望退職500人を募集すると発表。構造改革を加速させています。

2026年2月子会社売却

蒸気タービン・ポンプメーカーの新日本造機を酉島製作所に売却。事業ポートフォリオの見直しを推進しています。

2026年1月米国事業買収

北米サプライチェーン強化のため米Riverside Spline & Gear社を買収。精密歯車の製造能力を拡大しました。

2025年9月資本業務提携

東北大発スタートアップのサウンドウェーブイノベーションとアルツハイマー向け治療機器で資本業務提携を発表。

最新ニュース

ポジティブ
住友重機械工業、ベア1万6000円で4年連続の満額回答
3/18 · 日経電子版
ポジティブ
住友重機械工業、2025年12月期は最終増益
2/28 · 日経電子版
ネガティブ
住友重機械、希望退職500人募集 主力事業の収益性低下で
2/10 · 日経電子版
ニュートラル
酉島製作所、住友重機械グループの新日本造機を子会社化
2/10 · M&A Online
ポジティブ
北米サプライチェーン強化に向け米Riverside Spline & Gear社を買収
1/27 · PR TIMES

住友重機械工業 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 125円
安全性
普通
自己資本比率 37.0%
稼ぐ力
高い
ROE 18.0%
話題性
普通
ポジティブ 35%

「減速機と射出成形機で世界トップクラス、住友グループの総合重機械メーカーが構造改革で次の成長へ」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU