6135プライム

牧野フライス製作所

Makino Milling Machine Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE8.6%
BPS9675.1円
自己資本比率51.5%
FY2025/3 有報データ

世界最高水準の精度を誇る、日本のマザーマシンメーカー

最高の品質と性能を持つ工作機械を提供し続け、世界中の製造業の発展をリードすることで、持続的な企業価値の向上を実現します。

この会社ってなに?

あなたが毎日使っているスマートフォンや、乗っている自動車。その中にある精密な部品は、どうやって作られているか知っていますか?実は、牧野フライス製作所が作る『マシニングセンタ』という超高性能な工作機械が、金属の塊をミクロン単位(1000分の1ミリ)の精度で削り出して作っているんです。普段は目にすることのない工場の奥深くで、同社の機械が日本の、そして世界の『ものづくり』の心臓部を支えています。飛行機のエンジン部品や医療機器など、絶対に失敗が許されない重要なパーツの製造にも、牧野フライスの技術が活かされているのです。

工作機械大手の牧野フライス製作所は、FY2025に売上高2,342.2億円、営業利益185.16億円を達成し、堅調な業績を維持しています。続くFY2026には売上高2,400億円、営業利益215億円と過去最高益の更新を見込んでおり、特に航空機産業や半導体関連の需要が業績を牽引しています。直近ではモーター大手ニデックによるTOB提案を巡る攻防の末、投資ファンドMBKパートナーズと組んだMBO(経営陣による買収)による非公開化を目指す方針を発表しており、今後の資本政策の行方が最大の焦点です。

機械プライム市場

会社概要

業種
機械
決算期
3月
本社
東京都目黒区中根2-3-19
公式
www.makino.co.jp

社長プロフィール

宮崎 正太郎
代表取締役社長
堅実派
当社が長年培ってきた企業価値と競争力の源泉を守り抜き、全てのステークホルダーのために持続的な成長を目指します。株主の皆様への安定的かつ継続的な利益還元を基本方針とし、企業価値の最大化に努めてまいります。

この会社のストーリー

1937
牧野商店の創業

牧野常造が東京市芝区に牧野商店を設立し、立フライス盤の製造を開始。日本の工作機械産業の礎を築く一歩を踏み出す。

1958
日本初のNCフライス盤を開発

数値制御(NC)技術を導入したフライス盤を日本で初めて開発・発表。業界に技術革新をもたらし、高精度加工の時代を切り拓く。

1964
東京証券取引所市場第二部に上場

事業拡大に伴い、東京証券取引所への上場を果たす。これにより社会的信用を高め、さらなる成長への基盤を固めた。

1980
世界初の横形マシニングセンタを開発

世界初の横形マシニングセンタを発表し、自動車や航空機産業をはじめとするグローバルな製造現場の生産性向上に大きく貢献した。

2000s
5軸制御技術の進化とグローバル展開

航空機部品などの複雑な形状加工に対応する5軸制御マシニングセンタの技術を深化させ、世界市場での競争力を確固たるものにする。

2024
ニデックによるTOB提案という試練

大手モーターメーカーであるニデックから同意なきTOB(株式公開買付け)を提案される。独自の企業文化と経営の独立性を守るため、経営陣は毅然とした対応を取る。

2025
投資ファンドMBKPとのMBOへ

ニデックの提案に対抗し、経営陣が参加する買収(MBO)を投資ファンドMBKパートナーズと共同で実施することを発表。非公開化により、中長期的な視点での企業価値向上を目指す。

2026
新たなる成長ステージへ

MBO後の新体制で、さらなる技術革新とグローバル市場での事業拡大を加速。世界のモノづくりを支えるリーディングカンパニーとして、次世代の製造業を切り拓いていく。

注目ポイント

世界トップクラスの高精度技術力

日本で初めてNCフライス盤を開発して以来、マシニングセンタの分野で業界をリード。特に金型や航空機部品といった超高精度が求められる領域で圧倒的な強みを誇ります。

成長市場での高いプレゼンス

航空宇宙、医療、半導体といった今後大きな成長が見込まれる分野に不可欠な精密加工技術を提供。世界経済の発展と共に成長するポテンシャルを秘めています。

株主価値向上の強い意志

近年、外部からの買収提案を機に、経営陣はMBOという選択を決断。これは短期的な市場評価に左右されず、中長期的な視点で企業価値を最大化するという強い意志の表れです。

サービスの実績は?

3.9%
売上高成長率
FY2025
+1.3pp YoY
185.16億円
営業利益
FY2025
+13.1% YoY
180
1株当たり配当金
FY2025
+20.0% YoY
7.9%
営業利益率
FY2025
+0.6pp YoY
5,372万円
従業員一人当たり売上高
FY2025時点 (連結)
+3.9% YoY

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 180円
安全性
安定
自己資本比率 51.5%
稼ぐ力
普通
ROE 8.6%
話題性
普通
ポジティブ 45%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
180
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2016/31614.6%
FY2017/31623.2%
FY2018/31716.6%
FY2020/380235.5%
FY2021/3200.3%
FY2022/36012.0%
FY2023/315022.3%
FY2024/315022.4%
FY2025/318029.4%
4期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

同社は安定的かつ継続的な配当を利益配分の基本方針としており、近年は業績拡大に合わせて大幅な増配を実施しています。配当性向30%前後を意識した還元姿勢が見られ、株主への利益還元を強化する方針です。今後も持続的な成長と連動した安定配当が期待されます。

同業比較(収益性)

機械の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
8.6%
業界平均
9.2%
営業利益率下回る
この会社
7.9%
業界平均
11.5%
自己資本比率下回る
この会社
51.5%
業界平均
52.6%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/31,866億円
FY2023/32,280億円
FY2024/32,254億円
FY2025/32,342億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/3164億円
FY2025/3185億円

牧野フライス製作所は、金型・部品や航空機向けマシニングセンタが主力であり、FY2022/3以降は業績が大幅に回復しました。FY2024/3には売上高2,253億円を維持し、FY2026/3期には過去最高益となる純利益180億円を見込んでいます。世界的な製造業の設備投資意欲が底堅く推移していることが、安定した収益拡大の背景です。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
8.6%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
3.9%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
7.9%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/3-1.7%-1.0%-
FY2022/35.4%3.7%-
FY2023/37.0%4.6%-
FY2024/39.6%4.4%7.3%
FY2025/38.6%3.9%7.9%

収益性はFY2021/3の赤字から劇的に改善し、FY2025/3時点では営業利益率が約7.9%まで向上しました。高い技術力を背景とした高付加価値製品へのシフトが利益率の安定に寄与しています。ROEは6%〜8%水準で推移しており、資本効率を重視した経営体制が構築されています。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率51.5%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
971億円
会社の純資産
2,267億円

財務健全性は極めて高く、自己資本比率は60%を超え、強固な基盤を維持しています。FY2024/3以降は有利子負債が見られますが、潤沢な資産背景があるため安定した財務状況が維持されています。高いBPS(1株あたり純資産)は、長期的な企業価値の成長を支える裏付けとなります。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+136億円
営業CF
投資に使ったお金
-139億円
投資CF
借入・返済など
-67.3億円
財務CF
手元に残ったお金
-3.1億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3180億円-65.7億円60.2億円115億円
FY2022/3149億円-95.2億円-81.7億円54.3億円
FY2023/329.5億円-87.9億円-3.4億円-58.5億円
FY2024/3129億円-64.1億円-63.9億円65.0億円
FY2025/3136億円-139億円-67.3億円-3.1億円

営業キャッシュフローは安定的な利益創出によりプラスで推移していますが、投資キャッシュフローは成長投資によりマイナス圏で変動しています。先行投資を継続しながらもFCF(フリーキャッシュフロー)を捻出する体質を目指しており、戦略的な設備投資が将来の収益源となっています。財務活動による支出は配当支払いや自己株式取得を通じた株主還元を反映したものです。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1国際経済の景気変動:当社の売上は、日本、アジア、及びアメリカの製造業における設備投資に大きく依存しております
2個別産業の動向:当社の製品の多くは自動車関連企業によって利用されております
3為替相場の変動:当社の製品は半分以上が海外に販売されております
4部品・原材料需給の変動:工作機械は、多種多様な部品・原材料によって構成されております

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3-13.7億円0円-
FY2022/3143億円22.3億円15.6%
FY2023/3199億円38.3億円19.3%
FY2024/3189億円29.4億円15.5%
FY2025/3201億円56.8億円28.2%

税引前利益の変動に伴い、法人税等の額も連動して推移しています。FY2021/3は赤字により納税がありませんでしたが、業績回復後は適切な納税を行っています。実効税率は年度によって変動していますが、概ね法定税率の範囲内で推移しています。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
712万円
従業員数
4,814
平均年齢
43.3歳
平均年収従業員数前年比
当期712万円4,814-

従業員平均年収は712万円であり、工作機械業界の中では比較的高水準を維持しています。世界的な製造業の設備投資需要を背景とした安定した業績が、従業員への還元に寄与しているものと考えられます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主28.8%
浮動株71.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関20.9%
事業法人等7.9%
外国法人等45.1%
個人その他20.4%
証券会社5.7%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主は公益財団法人工作機械技術振興財団・GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券)・ゴールドマン・サックス証券 BNYM(常任代理人 三菱UFJ銀行)。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(2,790,000株)11.93%
公益財団法人工作機械技術振興財団(893,000株)3.82%
GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)(865,000株)3.7%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(816,000株)3.49%
ゴールドマン・サックス証券株式会社 BNYM(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(816,000株)3.49%
MLI FOR SEGREGATED PB CLIENT(常任代理人 BOFA証券株式会社)(695,000株)2.97%
INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)(589,000株)2.52%
牧野 二郎(478,000株)2.05%
BARCLAYS CAPITAL INC A/C CLIENT SAFE CUSTODY(常任代理人 バークレイズ証券株式会社)(448,000株)1.92%
株式会社三菱UFJ銀行(436,000株)1.86%

株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が筆頭株主として11.93%を保有するほか、海外の機関投資家やゴールドマン・サックス証券などが名を連ねる外資および機関投資家主導の構成となっています。創業家である牧野二郎氏が2.05%を保有し一定の影響力を残していますが、全体としては市場流通性が高い構造です。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億9,600万円
取締役4名の合計

マシニングセンタや放電加工機を中心とした工作機械事業が中核であり、連結子会社40社を擁するグローバル展開が特徴です。事業リスクとして、為替相場の変動や主要輸出先である米・欧・アジアの景気動向による設備投資需要の変動が挙げられます。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 13名)
女性 2名(15.4% 男性 11
15%
85%
監査報酬
5,200万円
連結子会社数
40
設備投資額
169.0億円
平均勤続年数(従業員)
18.6

女性役員比率は15.0%と、製造業としては標準的な水準です。連結子会社40社という大規模なグローバル体制を支えるため、適正な監査報酬5,200万円を投じて監査体制の強化を図っており、健全な経営管理体制の構築を目指しています。

会社の計画は順調?

A
総合評価
明確な中計は非開示だが、期初予想を大幅に上回る実績を継続しており、経営の遂行能力は高い。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2026 会社業績予想
FY2026
売上高: 目標 2,400億円 順調 (2,342.2億円)
97.6%
営業利益: 目標 215億円 順調 (185.16億円)
86.1%
当期純利益: 目標 180億円 順調 (144.15億円)
80.1%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20252,220億円2,342億円+5.5%
FY20242,080億円2,254億円+8.3%
FY20232,100億円2,280億円+8.6%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025155億円185億円+19.5%
FY2024117億円164億円+39.9%
FY2023144億円175億円+21.5%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

牧野フライス製作所は現在、具体的な中期経営計画を公表していませんが、毎期の業績予想を事実上の経営目標としています。過去3期にわたり、売上高・営業利益ともに期初予想を大幅に上回る着地を続けており、市場環境の変化への対応力と収益性の高さを示しています。特にFY2024は営業利益予想を約40%も上回るなど、保守的な予想を大きく超える実績を出す傾向があります。進行中のFY2026計画も、過去最高益更新を目指す意欲的な内容です。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた投資家リターンを示す指標です。牧野フライス製作所は、FY2025に428.7%という極めて高いTSRを記録し、TOPIX(213.4%)を大幅にアウトパフォームしました。これは、ニデックによるTOB提案をきっかけとした株価の急騰が主な要因です。それ以前も安定した配当と堅調な株価推移により、過去5年間のうち4年間でTOPIXを上回るパフォーマンスを達成しており、株主還元への意識の高さがうかがえます。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+328.7%
100万円 →428.7万円
328.7万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021152.6万円+52.6万円52.6%
FY2022138.6万円+38.6万円38.6%
FY2023178.2万円+78.2万円78.2%
FY2024232.7万円+132.7万円132.7%
FY2025428.7万円+328.7万円328.7%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残213,400株
売り残24,900株
信用倍率8.57倍
2024年3月8日時点
今後の予定
第1四半期決算発表2026年7月下旬
第2四半期決算発表2026年10月下旬
本決算発表2027年4月下旬

PER・PBRは業界平均並みで、割高感は限定的です。一方で、直近のTOB提案を巡る動きから信用買残が高水準で推移しており、信用倍率は8.57倍と高めです。これは短期的な需給の緩みにつながる可能性があり、注意が必要です。今後の決算発表とともに、MBOの進捗に関する開示が株価の重要なカタリストとなります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +12.5%
メディア数
28
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, ダイヤモンドオンライン, 東洋経済オンライン
業界内ランキング
上位 15%
機械業界 350社中 48位
報道のトーン
45%
好意的
35%
中立
20%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績45%
TOB・経営統合30%
製品・技術15%
その他IR10%

最近の出来事

2025年4月TOB対応

ニデックによる買収提案に対し、当社は「賛同は困難」との見解を示し、激しい防衛戦が展開されました。

2025年10月中間決算

2026年3月期第2四半期決算にて、売上高1194億2100万円を記録し安定した収益基盤を証明しました。

2026年1月業績修正

第3四半期累計の経常利益が前年同期比36.5%増となる197億円に拡大し、過去最高益に向けた見通しを公表しました。

牧野フライス製作所 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 180円
安全性
安定
自己資本比率 51.5%
稼ぐ力
普通
ROE 8.6%
話題性
普通
ポジティブ 45%

「日本のものづくりを支える工作機械の老舗が、ニデックのTOB攻防を経てMBOによる非公開化を選択した状態」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU