三菱化工機6331
Mitsubishi Kakoki Kaisha,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使う電気やガス、そして自動車のガソリン。これらエネルギーの安定供給の裏側で、三菱化工機の技術が活躍しています。同社は石油や天然ガスを精製する巨大なプラントを建設する専門家集団です。また、私たちが使った後の水をきれいにする下水処理施設や、食品工場で牛乳からバターやチーズを作る際に使われる遠心分離機など、目に見えないけれど生活に欠かせない様々な場面で同社の製品が動いています。最近では、未来のクリーンエネルギーとして注目される「水素」を作る装置にも力を入れており、より環境に優しい社会づくりに貢献しています。
三菱化工機は、石油・化学プラントを手掛ける老舗企業から、水素関連を中心とするGX(グリーン・トランスフォーメーション)事業への大胆な転換で急成長を遂げています。2025年3月期は売上高592.0億円、営業利益56.94億円を達成し、続く2026年3月期には売上高845.0億円(前期比42.7%増)、営業利益75.0億円(同31.7%増)と大幅な増収増益を見込んでいます。中期経営計画「進化と変革へ 2.0」を掲げ、GX事業への積極投資と株主還元の強化を進めており、市場の期待を一身に集める変革期にあります。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.9% | 4.8% | - |
| 2022/03期 | 9.7% | 5.0% | - |
| 2023/03期 | 10.6% | 5.9% | - |
| 2024/03期 | 16.6% | 9.3% | 9.2% |
| 2025/03期 | 13.4% | 7.5% | 9.6% |
| 3Q FY2026/3 | 11.5%(累計) | 6.2%(累計) | 10.3% |
営業利益率は2021/03期の5.6%から2025/03期には9.6%へと着実に向上しており、採算性の高い案件の獲得や効率的なコスト管理が奏功しています。ROEも2024/03期に15.6%を記録するなど、資本効率を意識した経営が成果を上げています。利益体質の強化により、市場の変化に強いエンジニアリング企業としての地位を確立しつつあります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 488億円 | — | 25.1億円 | 110.3円 | - |
| 2022/03期 | 454億円 | — | 25.5億円 | 111.7円 | -6.8% |
| 2023/03期 | 446億円 | — | 30.4億円 | 133.2円 | -1.9% |
| 2024/03期 | 478億円 | 44.1億円 | 54.0億円 | 236.2円 | +7.1% |
| 2025/03期 | 592億円 | 56.9億円 | 48.8億円 | 213.8円 | +23.9% |
三菱化工機は、プラント・環境設備事業の好調を背景に、売上高が2021/03期の約488億円から2026/03期予想では約845億円へ大幅な成長を遂げています。特に近年はGX(グリーントランスフォーメーション)関連の需要取り込みが進み、2025/03期には営業利益が約57億円に達するなど収益構造が大きく改善しました。今後も水素関連技術を核とした事業拡大により、さらなる増収増益が見込まれています。 【3Q 2026/03期実績】売上593億円(通期予想比70%)、営業利益61億円(同81%)、純利益42億円(同79%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
石油・化学プラントおよび環境装置を主力とし、現在はGX(グリーントランスフォーメーション)事業を成長の柱と位置付けています。事業リスクとしては、プラント建設に関わる原材料費の変動や、市場環境の変化による受注の不確実性が挙げられ、経営の重要課題として注視されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 580億円 | 590億円 | 592億円 | +2.1% |
| 2024期 | 475億円 | — | 478億円 | +0.6% |
| 2023期 | 475億円 | — | 446億円 | -6.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 48億円 | 55億円 | 57億円 | +18.6% |
| 2024期 | 29億円 | — | 44億円 | +54.7% |
| 2023期 | 25億円 | — | 25億円 | +0.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の中期経営計画「進化と変革へ 2.0」では、2028年3月期に売上高900億円、営業利益84億円という野心的な目標を掲げています。これはGX(グリーン・トランスフォーメーション)事業の確立を最大の柱としており、特に水素関連事業への注力が業績を牽引しています。直近の業績予想は期初予想を上回るペースで推移しており、2期連続で大幅な上方修正を達成していることから、計画達成能力は高いと評価できます。ROE15%以上の目標も、資本効率を意識した経営へのシフトを示しており、投資家からの評価に繋がりそうです。
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競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期累計の連結経常利益が前年同期比72.9%増の65.5億円に急拡大しました。
水素関連分野特化の「Japan Hydrogen Fund, L.P.」への出資を決定し、GX事業の確立を加速させています。
中期経営計画「進化と変革へ 2.0」を策定し、PBR1倍超えに向けた資本コストを意識した経営を表明しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
自己資本比率は安定して50%台後半を維持しており、強固な財務健全性を保っています。かつては実質無借金経営でしたが、成長投資の加速に伴い有利子負債を活用しつつも、純資産を順調に積み上げてきました。今後も成長分野への投資を継続しながら、筋肉質な財務体質を維持する方針です。 【3Q 2026/03期】総資産705億円、純資産407億円、自己資本比率53.1%、有利子負債12億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 25.9億円 | 8.3億円 | 4.8億円 | 17.6億円 |
| 2022/03期 | 51.2億円 | 5.6億円 | 5.1億円 | 45.6億円 |
| 2023/03期 | 10.0億円 | 13.5億円 | 5.3億円 | 23.4億円 |
| 2024/03期 | 13.6億円 | 13.7億円 | 8.5億円 | 27.3億円 |
| 2025/03期 | 33.1億円 | 4,300万円 | 10.5億円 | 32.7億円 |
営業キャッシュフローはプロジェクトの進捗に応じて変動する傾向にあり、2025/03期には先行投資や運転資本の増加により一時的にマイナスとなりました。一方で、これまでに蓄積した豊富なキャッシュを原資に、成長投資を最優先とする経営方針を貫いています。安定的なエンジニアリング案件と新規GX事業への積極的な資金配分により、中長期的な企業価値の最大化を図っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が27.3%と高く、多様な視点を取り入れた経営体制を推進しています。5社の連結子会社を抱える規模に対し、監査報酬7,000万円を投じて透明性の高い監査体制を構築しており、堅実なガバナンスが機能しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 830万円 | 1,017人 | - |
従業員平均年収は830万円であり、機械業界の中では比較的高水準な給与水準を維持しています。業績連動型の報酬制度や、近年の大幅な増収増益に伴う成果還元が、この水準を支える背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。当社のTSRは、2022期に一時的にTOPIXを下回ったものの、2023期以降は継続してTOPIXを大幅にアウトパフォームしています。特に2025期には290.8%と驚異的なリターンを記録し、TOPIX(213.4%)を大きく上回りました。これは、GX事業へのシフトによる業績の急拡大と、それに伴う大幅な増配が株価にポジティブに評価された結果です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 5円 | 34.4% |
| 2017/03期 | 5円 | 40.5% |
| 2018/03期 | 50円 | 13.4% |
| 2019/03期 | 50円 | 35.4% |
| 2020/03期 | 60円 | 25.1% |
| 2021/03期 | 70円 | 21.1% |
| 2022/03期 | 70円 | 20.9% |
| 2023/03期 | 80円 | 20.0% |
| 2024/03期 | 110円 | 15.5% |
| 2025/03期 | 210円 | 98.2% |
現在、株主優待制度は実施しておりません。
同社は利益成長に応じた株主還元を重視しており、近年は大幅な増配を実施しています。特に2025/03期には業績の飛躍を背景に配当額を210円へ引き上げ、株主還元を強化しました。今後も成長投資とのバランスを考慮しつつ、持続的な配当実施を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 184.4万円 | 84.4万円 | 84.4% |
| 2022期 | 137.6万円 | 37.6万円 | 37.6% |
| 2023期 | 156.9万円 | 56.9万円 | 56.9% |
| 2024期 | 281.5万円 | 181.5万円 | 181.5% |
| 2025期 | 290.8万円 | 190.8万円 | 190.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は21.68倍と高水準で、将来の株価上昇を見込んだ信用買い残が積み上がっている状態です。これは短期的な需給悪化要因(将来の売り圧力)となり得ますが、GX関連銘柄としての強い期待感の表れとも言えます。業界平均と比較すると、PERは割安ですがPBRはやや割高圏にあります。しかし、6%を超える非常に高い配当利回りは、株価の下支え要因として強く意識されるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 29.4億円 | 4.3億円 | 14.6% |
| 2022/03期 | 32.3億円 | 6.8億円 | 21.1% |
| 2023/03期 | 28.6億円 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 47.1億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 56.3億円 | 7.5億円 | 13.3% |
実効税率が低い期間が見受けられるのは、繰越欠損金の解消や税務上の優遇措置などの要因による影響です。2026/03期期予想では標準的な税率水準に戻る見込みです。業績の拡大に伴い納税額も増加傾向にあり、社会的な責務を果たしています。
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三菱化工機 まとめ
「老舗プラント企業が、水素エネルギーというGXの追い風を受け、業績急拡大で『進化と変革』の真っ只中」
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