アイコム
ICOM INCORPORATED
最終更新日: 2026年3月28日
世界をつなぐ、信頼の無線技術。ニッチトップの無線機メーカー
独自の無線通信技術を核にあらゆるコミュニケーションの形を創造し、世界中の人々が安全・安心に暮らせる社会の実現を目指します。
この会社ってなに?
あなたが大規模な音楽フェスやスポーツイベントに参加したとき、スタッフが胸元につけたインカムで連絡を取り合っているのを見かけませんか?あれがアイコムの製品かもしれません。また、テレビで見るマラソン中継や災害時の救助活動など、一瞬の途切れも許されない通信の裏側で、アイコムの業務用無線機が活躍しています。さらに、趣味でアマチュア無線を楽しむ人々の間でも「アイコム」は世界的なブランド。プロの現場から個人の楽しみまで、私たちの社会の重要なコミュニケーションを支えている会社です。
無線機専業メーカーとして陸上業務用、アマチュア無線、海上無線を3本柱に安定成長を続けるグローバル企業。2025年3月期は売上高374.7億円、営業利益37.21億円を達成し、増収増益を維持しました。現在はM&Aや他社との提携を積極化し、従来の無線技術にIP技術やAIを組み合わせたソリューション事業への転換を加速させています。PBRは0.62倍と1倍を大きく下回っており、今後の資本効率改善と株価上昇が期待される局面です。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市平野区加美南1-1-32
- 公式
- www.icom.co.jp
社長プロフィール

当社は独自の無線通信技術を核に、新たなソリューションを創出し、社会の安全・安心に貢献することを目指しています。中期経営計画では、IP無線や衛星通信など新領域への開発を加速させ、パートナー企業との連携も強化し、持続的な成長を実現してまいります。
この会社のストーリー
創業者である井上徳造氏が、個人企業として井上電機製作所を創業。これがアイコムの原点となる。
社名を現在のアイコム株式会社に変更。前年にはヨーロッパ、翌年にはアメリカに販売拠点を設立し、グローバル展開を加速させる。
社会的な信用を高め、さらなる事業拡大のための経営基盤を強化するため、株式上場を果たす。
さらなる飛躍を目指し、東京証券取引所および大阪証券取引所の市場第一部に指定される。
業界全体で無線通信のデジタル化が進む中、D-STAR®をはじめとする独自のデジタル技術で市場をリードし、新規格に対応した製品を次々と投入する。
ソフトウェア開発会社のマクロテクノスなどを子会社化。ハードウェアだけでなく、システムやアプリを組み合わせたソリューション提案力を強化する。
AIインカムアプリ開発のボイット社や、業界大手の日本無線との戦略的提携を発表。オープンイノベーションで新たな価値創造を目指す。
売上高400億円、営業利益率10%を目標に掲げ、IP無線・衛星通信分野を強化。持続的な成長と企業価値向上を目指す。
注目ポイント
アマチュア無線、陸上・海上業務用無線機を3本柱に事業を展開。売上の約4割を海外が占めるなど、世界中で「アイコム」ブランドが信頼されています。
近年、ソフトウェア開発会社の買収やAIベンチャーとの提携を加速。従来の無線機メーカーから、IP無線やアプリを組み合わせた総合ソリューション企業へと進化中です。
安定した配当を継続しており、株主還元に積極的です。100株以上の保有でカタログギフトがもらえる株主優待も個人投資家にとって魅力的なポイントです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 50円 | 41.6% |
| FY2022/3 | 50円 | 65.6% |
| FY2023/3 | 72円 | 40.1% |
| FY2024/3 | 97円 | 40.2% |
| FY2025/3 | 83円 | 40.4% |
| 必要株数 | 100株以上(約30万円) |
| 金額相当 | 約3,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針は配当性向40%を目標として掲げており、業績に応じた還元を実施しています。強固な財務基盤を背景に、安定的な配当維持と成長投資のバランスを重視した資本政策を推進しています。今後も業績成長に伴う利益還元が期待できる配当姿勢です。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
アイコムは無線機器専業メーカーとして、アマチュア無線や陸上業務無線を主軸にグローバル展開しており、近年の海外需要の堅調さにより売上高は400億円規模まで成長しています。FY2023/3以降は円安効果や堅調な販売により利益水準が向上し、FY2025/3の純利益は約29.5億円となりました。今期も国内外での安定的な需要を背景に、売上高400億円、純利益34.3億円を見込む堅実な成長軌道を描いています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.1% | 2.8% | 6.8% |
| FY2022/3 | 1.9% | 1.7% | 3.7% |
| FY2023/3 | 4.3% | 3.8% | 8.3% |
| FY2024/3 | 5.3% | 4.7% | 9.2% |
| FY2025/3 | 4.4% | 4.0% | 9.9% |
収益性は安定的な推移を見せており、特に無線機事業の付加価値向上により営業利益率は約10%付近まで改善しています。ROE(自己資本利益率)は5%前後で推移しており、効率的な経営体制を維持しています。高付加価値な製品開発による利益率の維持が、安定した収益基盤の要となっています。
財務は安全?
アイコムの財務基盤は極めて強固であり、自己資本比率は90%を超える無借金経営を継続しています。潤沢なネットキャッシュを背景に、成長投資や株主還元を柔軟に実施できる財務余力を備えています。この極めて高い財務健全性は、不測の事態にも耐えうる強固な基盤と言えます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 29.7億円 | 7.3億円 | -19.4億円 | 37.0億円 |
| FY2022/3 | 20.8億円 | -34.4億円 | -7.2億円 | -13.5億円 |
| FY2023/3 | 34.2億円 | 24.8億円 | -7.2億円 | 59.0億円 |
| FY2024/3 | 22.1億円 | -36.8億円 | -11.2億円 | -14.7億円 |
| FY2025/3 | 25.1億円 | -26.7億円 | -13.9億円 | -1.6億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調により継続的にプラスを確保しています。一方で、積極的な設備投資や子会社化に伴う投資キャッシュフローの流出が発生しており、成長に向けた資本投下が優先されています。FCF(フリー・キャッシュフロー)は投資タイミングにより変動しますが、無借金経営を維持しつつ安定的に株主還元を行うキャッシュ創出力を有しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 22.6億円 | 5.2億円 | 23.2% |
| FY2022/3 | 15.7億円 | 4.8億円 | 30.6% |
| FY2023/3 | 32.6億円 | 6.9億円 | 21.1% |
| FY2024/3 | 44.2億円 | 9.6億円 | 21.6% |
| FY2025/3 | 39.0億円 | 9.5億円 | 24.4% |
法人税等の支払いは、経常利益の変動に合わせて適切に計上されています。実効税率は概ね20%から30%の範囲内で推移しており、一般的な税務水準です。業績予想に基づく将来の税負担も計画の範囲内であり、財務への大きな影響は限定的です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 706万円 | 1,057人 | - |
従業員平均年収は706万円と、製造業や電気機器セクターの中でも安定した給与水準を維持しています。無線機専業というニッチな市場で高いシェアを誇る強みが、堅実な利益体質と適正な待遇還元に繋がっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はギガパレス・UH Partners 2・光通信。
創業家である井上徳造氏が筆頭株主として14.28%を保有しており、強いリーダーシップを維持しています。また、ギガパレスや公益財団法人、従業員持株会など安定株主の比率が高く、敵対的買収リスクを抑えた盤石な資本構成が特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
売上高の約4割を北米・欧州が占めるグローバル展開が特徴ですが、模倣品問題や地政学リスクを重要な経営課題として認識しています。無線通信機器という社会インフラを支える事業特性上、研究開発への先行投資を継続する姿勢が鮮明です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.1%で今後の登用拡大が期待されますが、社外取締役を半数登用するなど透明性の高いガバナンス体制を構築しています。14社の連結子会社を統括し、堅実な監査体制のもとでグローバルな経営管理を徹底しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 380億円 | — | 375億円 | -1.4% |
| FY2024 | 350億円 | — | 371億円 | +6.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 35億円 | — | 37億円 | +6.3% |
| FY2024 | 29億円 | — | 34億円 | +17.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「中期経営計画2026」では最終年度に売上高400億円、営業利益40億円を目標としています。2025年3月期実績で売上・利益ともに進捗率93%超と、目標達成は射程圏内にあります。過去の「中期経営計画2023」は目標未達で終了しましたが、会社予想に対しては堅実な実績を積み重ねており、特に利益面で期初予想を上回る傾向が見られます。安定した財務基盤を背景に、着実な成長を目指す姿勢が伺えます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXを下回って推移しています。これは、同社の業績が比較的安定している一方で、市場全体の成長率と比較すると株価の上昇が緩やかであったことを示しています。PBRが1倍を割れていることからも分かる通り、市場からは成長性について高い評価を得られていない状況が続いています。今後は、M&Aやソリューション事業への転換といった成長戦略が株価にどう反映されるかが、アンダーパフォームを解消する鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 110.1万円 | +10.1万円 | 10.1% |
| FY2022 | 100.7万円 | +0.7万円 | 0.7% |
| FY2023 | 105.7万円 | +5.7万円 | 5.7% |
| FY2024 | 143.8万円 | +43.8万円 | 43.8% |
| FY2025 | 121.4万円 | +21.4万円 | 21.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER、PBRともに業界平均を下回っており、株価は割安圏にあると判断されます。特にPBRが0.62倍と、解散価値を大きく割り込んでいる点は注目に値します。信用倍率は18倍超と高水準で、将来の株価上昇を見込んだ個人投資家の買いが多い状況ですが、これは将来的な売り圧力にもなり得ます。配当利回りは業界平均より高く、インカムゲイン狙いの投資家にとっても魅力的です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
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アイコム まとめ
ひとめ診断
「無線機一筋70年、ニッチ市場で世界を席巻しIP化の波に乗るMade in Japanメーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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