東海理化電機製作所
TOKAI RIKA CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
クルマの安全・安心を支え、未来のモビリティ社会を創造する技術集団
人とクルマの新たな関係を創造し、すべての人が快適で安全に移動できるモビリティ社会の実現を目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日運転する車、その一つ一つの操作に東海理化の技術が隠れています。エンジンをかけるスマートキーやスタートボタン、カチッと音を立てて身を守るシートベルト、そしてシフトレバーやパワーウィンドウのスイッチ。これらは同社が世界中の自動車メーカーに提供している主力製品です。最近では、スマホが車の鍵になる「デジタルキー」技術を応用し、レンタカーやカーシェア、会社の車をスマートフォンで簡単に管理できるサービスも展開しています。あなたのカーライフの「当たり前」を、東海理化の技術が裏側で支えているのです。
東海理化はトヨタ系の自動車部品大手で、スイッチやシートベルト等を主力としています。直近のFY2025決算では、売上高6,176.6億円、営業利益354.39億円と増収増益を達成。売上の約74%をトヨタグループに依存する安定基盤を持ちつつ、近年はデジタルキーを活用した法人向け車両管理システム「Bqey」や、スタートアップとの提携による飲酒運転防止システムなど、独自技術を活かした新規事業の創出を加速させています。株主資本配当率(DOE)3%を目安とした安定配当も魅力の一つです。
会社概要
- 業種
- 輸送用機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県丹羽郡大口町豊田3丁目260番地
- 公式
- www.tokai-rika.co.jp
社長プロフィール
私たちは、将来に向けた積極的な投資を継続し、中期経営計画の目標を1年前倒しで達成しました。これは当社の『稼ぐ力』の向上を示すものです。今後も『人を想う快適・安心・安全』の技術を核に、クルマのある豊かな社会に向けて新たな価値を創造してまいります。
この会社のストーリー
愛知県西春日井郡西枇杷島町(現・清須市)に株式会社東海理化電機製作所を設立。自動車部品の製造を開始する。
名古屋証券取引所市場第二部に株式を上場。企業の成長と社会的な信用の基盤を築く。
東京証券取引所市場第二部にも上場を果たす。翌年には東証・名証ともに市場第一部へ指定替えとなり、日本を代表する企業へと成長していく。
北米、アジア、ヨーロッパなど世界各地に生産・開発拠点を設立。トヨタ自動車をはじめとするグローバルカーメーカーへの部品供給体制を強化する。
電子キーシステムやシートベルトなど、コア製品の技術革新を推進。自動車の安全性と利便性向上に大きく貢献する。
長年培った技術を応用し、デジタルキーを活用した社用車管理システム「Bqey」や無人レンタカーシステム「Uqey」などの新規事業を本格展開。
カーボンナノチューブ技術を持つ名城ナノカーボンや、FinTechサービスを手掛けるGMSと資本業務提携。外部の技術を積極的に取り入れ、次世代の価値創造を目指す。
注目ポイント
自動車部品で培った技術を活かし、デジタルキーを活用した社用車管理システム「Bqey」や、飲酒運転ゼロを目指すアルコール検知システムなど、社会課題を解決する新事業を積極的に展開しています。
株主への利益還元を重要な経営方針と位置づけ、「株主資本配当率(DOE)3%」を目安とした安定的な配当を継続。近年は増配傾向にあり、投資家にとって魅力的な財務基盤を築いています。
売上の7割以上をトヨタ自動車グループが占める、強固な事業基盤を持つ企業です。世界トップクラスの自動車メーカーと共に成長してきた実績と信頼性が、最大の強みです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 50円 | 37.9% |
| FY2022/3 | 60円 | 153.5% |
| FY2023/3 | 64円 | 53.6% |
| FY2024/3 | 75円 | 27.1% |
| FY2025/3 | 95円 | 28.9% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として「DOE(株主資本配当率)3%」を目安に掲げており、持続的かつ安定的な利益還元を重視しています。この方針に基づき、直近の配当金はFY2021/3期の50円からFY2025/3期には95円まで増配を続けています。株主資本の効率的な活用と配当性向のバランスを取りながら、安定配当を継続する姿勢を維持しています。
同業比較(収益性)
輸送用機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
東海理化電機製作所はトヨタグループ向けを中心に事業を展開しており、FY2024/3期には売上高6,236億円、純利益249億円を達成し増収増益を実現しました。続くFY2025/3期は、売上高が前期比微減の6,177億円となったものの、営業利益は354億円へと拡大し、利益率の改善が顕著です。FY2026/3期予想では、競争環境の激化等を背景に売上高5,800億円、純利益140億円を見込んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.4% | 2.9% | 3.2% |
| FY2022/3 | 1.2% | 0.8% | 1.9% |
| FY2023/3 | 3.7% | 2.4% | 3.0% |
| FY2024/3 | 7.3% | 4.8% | 4.6% |
| FY2025/3 | 8.2% | 5.4% | 5.7% |
当社の収益性は改善傾向にあり、ROE(自己資本利益率)はFY2021/3の4.4%からFY2025/3には8.2%まで着実に向上しました。売上高営業利益率についても同期間で3.2%から5.7%へと高まっており、生産効率の改善や高付加価値製品へのシフトが寄与しています。自動車部品業界の競合と比較しても、収益構造の強化が着実に進んでいる点が特徴です。
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は60%超の水準を維持しており、強固な経営基盤を構築しています。FY2024/3期からは200億円の有利子負債を計上していますが、潤沢な自己資本と比較して負担は限定的です。BPS(1株あたり純資産)も上昇基調にあり、将来の成長投資に向けた余力は十分に確保されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 347億円 | -275億円 | -45.3億円 | 71.8億円 |
| FY2022/3 | 147億円 | -260億円 | -64.4億円 | -113億円 |
| FY2023/3 | 268億円 | -87.0億円 | -60.8億円 | 181億円 |
| FY2024/3 | 533億円 | -314億円 | -226億円 | 218億円 |
| FY2025/3 | 393億円 | -262億円 | -79.8億円 | 131億円 |
営業活動によるキャッシュフローは概ね安定的にプラスを維持しており、FY2024/3期には533億円ものキャッシュを創出する高い稼ぐ力を示しました。一方で投資キャッシュフローには継続的な設備投資が計上されており、将来の成長に向けた積極的な姿勢が伺えます。財務面では配当や自己株取得などを通じた株主還元がキャッシュフローの押し下げ要因となっていますが、FCF(フリーキャッシュフロー)は概ねプラスを維持し、安定的な経営が継続しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 190億円 | 69.8億円 | 36.7% |
| FY2022/3 | 156億円 | 120億円 | 77.1% |
| FY2023/3 | 241億円 | 132億円 | 54.7% |
| FY2024/3 | 396億円 | 147億円 | 37.2% |
| FY2025/3 | 345億円 | 66.7億円 | 19.3% |
実効税率は年度によって大きな変動が見られます。FY2022/3期やFY2023/3期は、海外子会社に関連する税負担や一時的な税務上の調整等が影響し、一時的に実効税率が上昇しました。一方、FY2025/3期は税効果会計の適用や税務調整により低水準に抑えられています。今後は連結ベースでの適正な税負担率へと回帰する見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 725万円 | 20,157人 | - |
従業員の平均年収は725万円と、製造業の中でも比較的高水準にあります。長年にわたりトヨタグループの中核を担う安定した業績が背景にあり、安定的な賃金と長期雇用が実現されていることが、高い勤続年数にも表れています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はトヨタ自動車・ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001(常任代理人 みずほ銀行決済営業部)。
トヨタグループの重要部品メーカーであるため、トヨタ自動車株式会社が34.38%を保有する筆頭株主であり、盤石な親会社主導の経営体制が敷かれています。加えて、信託銀行などの機関投資家が安定的に株式を保有しており、経営の安定性が高い反面、浮動株の比率は限定的です。
会社の公式開示情報
役員報酬
スイッチやキーロック、シートベルト等の自動車部品事業を主軸としており、売上の約7割をトヨタグループに依存する収益構造です。有価証券報告書では、特定顧客への依存度が高いことによる事業リスクを重要な経営課題として認識し、新規事業や技術開発による収益源の多角化を推進しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は10.0%であり、今後の多様性向上が課題です。監査体制としては監査報酬5,900万円を投じ、連結子会社38社を統括する強固な内部統制システムを構築しており、大企業として標準的かつ手堅いガバナンス体制を維持しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 200億円 | — | 354億円 | +77.2% |
| FY2024 | 170億円 | — | 288億円 | +69.5% |
| FY2023 | 100億円 | — | 167億円 | +66.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 5,800億円 | — | 6,177億円 | +6.5% |
| FY2024 | 5,700億円 | — | 6,236億円 | +9.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は旧中期経営計画の目標値を1年前倒しで達成するなど、高い計画実行力を示しています。進行中の新中計「TRV2030」では、FY2025実績ですでにROE目標をクリア。一方で、売上高や営業利益率の目標達成には、新規事業の収益化と既存事業のさらなる効率化が鍵となります。近年の業績予想は期初に保守的な数値を出す傾向があり、期中に上方修正されるパターンが続いています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、FY2021を除き、TOPIXのパフォーマンスを一貫して下回っています(アンダーパフォーム)。これは、自動車業界全体の構造変化や、同社のトヨタグループへの高い依存度が、市場からディスカウント要因と見なされてきた可能性を示唆します。しかし、直近FY2025では差が縮小しており、業績回復と新規事業への期待が株価に反映され始めた兆候とも考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 143.1万円 | +43.1万円 | 43.1% |
| FY2022 | 120.0万円 | +20.0万円 | 20.0% |
| FY2023 | 133.8万円 | +33.8万円 | 33.8% |
| FY2024 | 213.0万円 | +113.0万円 | 113.0% |
| FY2025 | 191.5万円 | +91.5万円 | 91.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは業界平均をやや上回っており、成長期待が織り込まれつつあります。一方でPBRは0.81倍と1倍を割れており、依然として割安感が残ります。信用倍率は1倍を切り売り方優勢で、短期的な過熱感は限定的です。配当利回りが業界平均より高い点も、株価の下支え要因として意識されるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
GMS社との資本業務提携により、MCCS®のアルコール・インターロック用途における独占使用権を獲得しました。
OpenSUSIおよび九州大学と相互提携に関する覚書を締結し、次世代モビリティ技術の研究開発を加速させています。
2026年3月期通期純利益予想を290億円に上方修正し、増収増益の達成見通しを発表しました。
最新ニュース
東海理化電機製作所 まとめ
ひとめ診断
「トヨタグループの中核部品メーカーが、デジタルキーと安全技術を武器に脱・下請けを目指す」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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