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浜松ホトニクス

HAMAMATSU PHOTONICS K.K.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE4.4%
BPS101.3円
自己資本比率70.7%
FY2025/3 有報データ

光技術で未知を拓く、世界シェア90%のニッチトップ企業

光技術の探究を通じて、人類の未知未踏の領域を解明し、人々の暮らしや社会に貢献する新しい産業を創造すること。

この会社ってなに?

あなたが病院で「PET検査」のような高度な医療診断を受けるとき、その装置の心臓部には浜松ホトニクスの超高感度センサーが使われているかもしれません。このセンサーは、目に見えないほど微弱な光を捉えることができ、病気の兆候を早期に発見するのに役立っています。また、あなたが使っているスマートフォンやパソコンの半導体を作る工程でも、同社の製品が不良品を見つけるために活躍しています。普段は目にすることのない最先端技術の裏側で、私たちの健康で快適な生活を支えている、縁の下の力持ちのような会社です。

光技術の世界的リーダーである浜松ホトニクスは、主力の光電子増倍管で世界シェア約9割を誇ります。半導体市場の調整を受け、FY2025の業績は売上高2120.5億円、営業利益161.63億円と、FY2023のピーク時(営業利益566.76億円)から利益水準は大きく低下しています。この状況下、同社はデンマークのNKT Photonics社などを買収し、半導体検査装置やレーザー核融合といった次世代分野への投資を加速させています。足元の業績は厳しいものの、中長期的な成長に向けた事業ポートフォリオ変革の成否が注目されます。

電気機器プライム市場

会社概要

業種
電気機器
決算期
9月
本社
静岡県浜松市中央区市野町1126-1
公式
www.hamamatsu.com

社長プロフィール

丸野 正
丸野 正
代表取締役社長
テクノロジスト
AIの普及などで需要が拡大する半導体市場において、付加価値の高い光技術で攻勢をかけます。従来の技術を尊重しつつも、収益性と資本効率を重視し、グローバルでの連携を強化することで、持続的な成長を目指します。

この会社のストーリー

1953
浜松テレビ株式会社設立

テレビ技術の研究開発を目的に静岡県浜松市で創業。後の浜松ホトニクスの挑戦がここから始まる。

1979
ニュートリノ研究への貢献

東京大学宇宙線研究所の観測装置「カミオカンデ」向けに、大型の光電子増倍管を開発。素粒子物理学の発展に大きく貢献した。

1983
浜松ホトニクス株式会社へ社名変更

事業領域がテレビから光技術全般へ拡大したことを受け、現在の社名に変更。光の専門企業としてのアイデンティティを確立した。

2002
小柴昌俊氏ノーベル物理学賞受賞への貢献

当社の光電子増倍管がニュートリノ観測に貢献し、小柴昌俊氏のノーベル物理学賞受賞につながる。技術力の高さが世界的に認められた。

2013
ヒッグス粒子発見への貢献

CERN(欧州原子核研究機構)の実験施設に半導体光センサーを供給。ヒッグス粒子の発見という世紀の大発見を技術で支えた。

2024
積極的なM&Aによる事業拡大

デンマークのレーザー装置メーカーや米国のイメージセンサーメーカーなどを買収。既存事業とのシナジーを創出し、グローバルでの成長を加速させる。

2027
未来へ:レーザー核融合と半導体市場への挑戦

クリーンエネルギーとして期待されるレーザー核融合の研究開発を推進。また、AIの進化を支える先端半導体市場でも、独自の光技術で新たな価値を創造し続ける。

注目ポイント

世界シェア90%を誇る圧倒的技術力

微弱な光を検出する「光電子増倍管」で世界シェア約90%。ノーベル賞級の研究にも貢献する、世界が認めるオンリーワン技術を保有しています。

未来を創る先端分野への貢献

AI・半導体検査から、医療、バイオ、さらには次世代エネルギーとして期待されるレーザー核融合まで。光技術で人類の未来を支える事業を展開しています。

M&Aによる積極的な成長戦略

近年、海外企業の買収を積極的に行い、事業領域を拡大。既存の技術力と新たな技術を融合させ、グローバル市場でのさらなる成長を目指しています。

サービスの実績は?

2088.0億円
売上高
FY2022
+23.5% YoY
2214.4億円
売上高
FY2023
+6.1% YoY
2039.6億円
売上高
FY2024
-7.9% YoY
2120.5億円
売上高
FY2025
+4.0% YoY
72
1株当たり配当金
FY2022
+50.0% YoY
38
1株当たり配当金
FY2025
0.0% YoY

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 38円
安全性
安定
自己資本比率 70.7%
稼ぐ力
普通
ROE 4.4%
話題性
不評
ポジティブ 45%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
38
方針: 連結配当性向を指標とし、業績に応じた安定的な配当を目指す方針。
1株配当配当性向
FY2021/34829.7%
FY2022/37227.0%
FY2023/37627.5%
FY2024/37693.6%
FY2025/33880.3%
株主優待
なし

2016年3月権利分をもって優待制度は廃止されており、現在は実施していません。

当社は成長投資と株主還元のバランスを重視しており、安定的な配当の継続を基本方針としています。業績連動型の配当を採用しているため、利益の減少局面では減配となるケースもありますが、株主還元への姿勢は維持されています。今後は収益性の改善に伴い、資本効率を意識した還元策が期待されます。

同業比較(収益性)

電気機器の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
4.4%
業界平均
10.3%
営業利益率下回る
この会社
7.6%
業界平均
8.1%
自己資本比率上回る
この会社
70.7%
業界平均
52.5%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/32,088億円
FY2023/32,214億円
FY2024/32,040億円
FY2025/32,121億円
営業利益
FY2022/3570億円
FY2023/3567億円
FY2024/3321億円
FY2025/3162億円

当社の業績は、半導体市場の停滞や研究開発投資の先行により、直近の営業利益が大幅に減少する厳しい局面を迎えています。FY2022/3からFY2023/3にかけては2,000億円を超える売上を維持してきましたが、FY2024/3以降は減益が続いています。FY2026/3期は回復を見込んでいますが、引き続き新製品開発や成長投資を優先する経営方針が示されています。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
4.4%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
3.1%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
7.6%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/310.5%8.3%20.3%
FY2022/314.6%11.3%27.3%
FY2023/313.4%10.6%25.6%
FY2024/37.6%5.8%15.7%
FY2025/34.4%3.1%7.6%

収益性については、FY2022/3に営業利益率が27.3%に達するなど高水準を誇りましたが、足元では営業利益率が10%を割り込むなど急速に低下しています。これは、売上高の変動に対する固定費の比率や、積極的な設備投資・研究開発費の増加が主な要因です。資本効率を示すROEも低下傾向にあり、今後の収益改善に向けた効率的な事業運営が求められています。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率70.7%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
0円
会社の純資産
3,235億円

財務健全性は極めて高く、実質無借金経営を継続している点が強みです。資産規模はFY2025/3時点で4,550億円まで拡大しており、強固な自己資本が厚いクッションの役割を果たしています。自己資本比率は70%超と非常に安定しており、中長期的な研究開発や戦略的な買収資金を支える十分な財務的余力があります。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+378億円
営業CF
投資に使ったお金
-422億円
投資CF
借入・返済など
-28.4億円
財務CF
手元に残ったお金
-43.8億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3399億円-168億円-44.8億円231億円
FY2022/3451億円-133億円-77.6億円318億円
FY2023/3343億円-329億円-119億円13.6億円
FY2024/3381億円-737億円126億円-356億円
FY2025/3378億円-422億円-28.4億円-43.8億円

営業活動によるキャッシュフローは安定して300億円から450億円規模の黒字を確保できています。しかし、積極的な設備投資や事業拡大に向けた買収費用が投資キャッシュフローを押し下げ、フリーキャッシュフローが一時的にマイナスとなる年度も見られます。将来の成長に向けた戦略的投資を優先しており、自己資金の範囲内で資金運用がコントロールされています。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3346億円96.0億円27.7%
FY2022/3589億円176億円29.9%
FY2023/3594億円166億円27.9%
FY2024/3345億円93.7億円27.1%
FY2025/3188億円46.0億円24.5%

法人税等の支払額は税引前利益の増減に概ね連動しており、適正に納税が行われています。実効税率は概ね25%から30%のレンジで推移していますが、FY2026/3期の予想では税制や会計上の見積もりにより低下する見込みです。安定した収益基盤と国内中心の事業展開により、大きな税務上の乖離は見られません。

会社の公式開示情報

有価証券報告書等の開示情報では、光電子増倍管や光半導体といったコア技術に基づくニッチトップ戦略の強固さが明示されています。一方で、地政学的リスクや原材料調達の変動、買収したNKT Photonics等とのグローバルな事業統合に伴う経営リスクの管理が重要な開示事項となっています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
外部環境の悪化もあり、直近の業績予想は大幅な未達が続いている。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2026 業績予想(会社計画)
FY2026
売上高: 目標 2,220億円 順調 (2,120.5億円)
95.52%
営業利益: 目標 172億円 順調 (161.63億円)
93.97%
純利益: 目標 143億円 順調 (142.03億円)
99.32%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20221,828億円2,088億円+14.2%
FY20232,362億円2,214億円-6.2%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2022385億円570億円+48.0%
FY2024484億円321億円-33.6%
FY2025241億円162億円-32.9%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

同社は3年間のローリング方式で経営計画を策定していますが、現在公表されているのはFY2026の単年度業績予想です。FY2022は半導体需要を追い風に予想を大幅に上回る好決算でしたが、一転してFY2023以降は半導体市場の調整を受け、業績予想は大幅な未達が続いています。特に利益面での下振れが大きく、経営環境の厳しさがうかがえます。計画達成力という点では、外部環境の変化に対応しきれていない印象は否めません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残5,404,500株
売り残317,700株
信用倍率17.01倍
2026年3月19日時点
今後の予定
第2四半期決算発表2026年5月上旬(予定)
第3四半期決算発表2026年8月上旬(予定)
通期決算発表2026年11月上旬(予定)

PERは40.5倍と業界平均を上回っており、市場からの成長期待が高いことを示唆しています。一方で、信用買い残が売り残を大幅に上回る17.01倍となっており、将来の売り圧力への警戒が必要です。これは、株価下落局面で個人投資家による押し目買いが積み上がった可能性があり、今後の株価上昇局面では戻り売りが出やすい需給環境と言えます。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
142
前月比 -12.5%
メディア数
38
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, PR TIMES ほか
業界内ランキング
上位 15%
電気機器業界 600社中 88位
報道のトーン
45%
好意的
25%
中立
30%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績35%
M&A・買収30%
研究開発20%
株主還元15%

最近の出来事

2024年11月買収完了

米BAE Systems Imaging Solutions社の買収を完了し、光半導体事業の強化を加速。

2025年10月共同研究

順天堂大学と共同で、新たな創薬スクリーニング手法の確立に向けた共同研究契約を締結

2026年2月業績発表

2026年9月期第1四半期の経常利益が前年同期比24.0%減の38.2億円となり、成長鈍化が懸念される。

浜松ホトニクス まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 38円
安全性
安定
自己資本比率 70.7%
稼ぐ力
普通
ROE 4.4%
話題性
不評
ポジティブ 45%

「『光電子増倍管』で世界シェア9割を握るニッチの巨人が、半導体から核融合まで『光』技術で未来を照らす」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU