EIZO
EIZO Corporation
最終更新日: 2026年3月28日
プロが見つめる先に、世界品質の映像を。ニッチトップを極める映像技術のプロ集団
映像が関わるあらゆる市場で、お客様一人ひとりにとってのベストな映像ソリューションを提供し、世界で最も信頼される「Visual Technology Company」になること。
この会社ってなに?
あなたが病院でレントゲン写真の説明を受けるとき、そのモニターはEIZO製かもしれません。医師が病気の兆候を見逃さないよう、超高精細な映像を映し出しています。また、飛行機が安全に飛ぶための航空管制室や、映画・アニメ制作の現場など、絶対に失敗が許されないプロの世界でEIZOの技術は活躍しています。普段あまり目にすることのない社会の重要な場面を、EIZOのモニターが『プロの目』として支えているのです。
EIZOは、ヘルスケアや航空管制など特定分野向け高機能モニターの製造・販売を主力とする企業です。直近のFY2025決算では売上高804.9億円、営業利益37.06億円と、減収減益で着地しました。欧州需要の回復遅れなどを背景に2027年3月期を最終年度とする中期経営計画を大幅に下方修正しており、今後の成長戦略の立て直しが課題となっています。一方で、配当性向の目標を掲げるなど株主還元への意識は高く、安定した財務基盤を持つ点が特徴です。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 石川県白山市下柏野町153番地
- 公式
- www.eizo.co.jp
社長プロフィール

EIZOは、お客様の期待を超える製品とサービスを提供することで、豊かで幸いなる未来の実現に貢献します。映像が関わるあらゆる市場で、個々のお客様にとってのベストな映像ソリューションを追求し、世界中のお客様から信頼される企業を目指してまいります。
この会社のストーリー
石川県羽咋市にてテレビのOEM(相手先ブランドによる生産)メーカーとして創業。これが映像技術のプロ集団EIZOの原点となる。
創業から10年、自社ブランドでの製品開発に着手。ゲーム機用テーブル筐体モニターを「NANAO」ブランドで発売し、新たな市場へ進出する。
ヨーロッパ市場向けに高品質なPCモニターを「EIZO」ブランドで発売。海外での高い評価が、後のグローバルブランドとしての地位を築く礎となった。
ナナオとして東証二部に上場。公開価格900円に対し、初値は1,550円と市場の高い期待を集め、企業としての信頼性をさらに高めた。
国内外で浸透していた「EIZO」ブランドに社名を統一。Visual Technology Companyとして世界市場で一体感を持って事業展開を進める意志を表明した。
パナソニック ヘルスケア株式会社から手術・内視鏡用モニター事業を譲受。医療現場における映像ソリューションを強化し、事業の柱を太くした。
JR西日本コミュニケーションズと協業し、他社製アプリケーションを搭載した機器販売を開始。ハードウェア提供に留まらず、顧客課題を解決するソリューション企業へと進化を続ける。
中期経営計画では、安定成長と高収益化を両立する事業ポートフォリオの構築を目指す。映像技術を核に、新たな価値創造に挑戦し続ける。
注目ポイント
ヘルスケア(医用)、航空管制、クリエイティブワークなど、高い信頼性が求められるプロフェッショナル市場に特化。100%自社開発・生産体制で、世界中のプロから選ばれる高品質を実現している。
安定したキャッシュフローを創出し、株主資本比率も高く財務は健全。継続的な増配傾向にあり、株主優待では自社製品を割引価格で購入できるなど、株主への還元姿勢も魅力的だ。
高品質なモニター開発で培った技術を活かし、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアや他社との協業によるソリューション提供へと事業を拡大。映像技術で社会課題の解決を目指す成長企業だ。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 28.75円 | 39.8% |
| FY2022/3 | 30円 | 32.8% |
| FY2023/3 | 31.25円 | 44.5% |
| FY2024/3 | 50円 | 75.4% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
EIZOは株主還元を重視しており、安定的な配当の維持と業績に応じた利益還元を基本方針としています。近年の配当性向は上昇傾向にあり、FY2024/3には200円の配当を実施するなど株主還元を強化する姿勢を明確にしています。高い配当利回りと株主優待を組み合わせた総合的な還元策は、中長期的な投資魅力の一つとなっています。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
EIZOの売上高は800億円台で安定的に推移していますが、世界的なディスプレイ需要の停滞や原材料コストの上昇が利益を圧迫し、営業利益は前期の約50億円からFY2025/3には約37億円まで減少しました。FY2026/3に向けては、特定産業向けの高付加価値製品の展開により売上高850億円、営業利益48億円への回復を目指しています。収益力強化のため、高付加価値な製品ラインナップの拡充を継続しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.4% | 4.1% | 10.4% |
| FY2022/3 | 6.6% | 5.0% | 13.0% |
| FY2023/3 | 4.9% | 3.8% | 6.2% |
| FY2024/3 | 4.2% | 3.3% | 4.9% |
| FY2025/3 | 3.3% | 2.6% | 4.6% |
売上高営業利益率は、FY2022/3の13.0%をピークに、直近では4.6%まで低下しており、収益性の悪化が経営の大きな課題となっています。ROE(自己資本利益率)も4%前後から3.3%へと低迷しており、資本効率を改善するための施策が急務です。特定の垂直統合型市場における高付加価値戦略が利益率回復の鍵を握っています。
財務は安全?
自己資本比率は78.8%と非常に高く、強固な財務基盤を維持している点は特筆すべき安定要因です。FY2024/3以降、有利子負債を約100億円計上していますが、潤沢な資産背景により財務の健全性は十分に保たれています。今後も保守的な財務運営をベースとしつつ、将来の成長に向けた戦略的投資を推進する見込みです。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 66.0億円 | -33.3億円 | -26.5億円 | 32.7億円 |
| FY2022/3 | 84.3億円 | -23.9億円 | -29.0億円 | 60.4億円 |
| FY2023/3 | -75.9億円 | 8.5億円 | -63.5億円 | -67.4億円 |
| FY2024/3 | 79.1億円 | -10.6億円 | -5.3億円 | 68.6億円 |
| FY2025/3 | 115億円 | -21.4億円 | -47.1億円 | 94.0億円 |
FY2025/3の営業キャッシュフローは、在庫の最適化や効率的な収益確保により約115億円の大幅な黒字を達成しました。投資活動においては成長分野への設備投資を継続しつつも、強固な営業CFによりフリーキャッシュフローは約94億円の潤沢なプラスを記録しています。安定したキャッシュ創出能力を背景に、株主還元と成長投資を両立させています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 88.1億円 | 26.6億円 | 30.2% |
| FY2022/3 | 121億円 | 43.2億円 | 35.6% |
| FY2023/3 | 61.3億円 | 2.6億円 | 4.3% |
| FY2024/3 | 63.3億円 | 8.7億円 | 13.8% |
| FY2025/3 | 45.5億円 | 4.1億円 | 8.9% |
近年の実効税率は、税効果会計の適用や繰越欠損金の活用、特定の税制優遇措置の影響により法定実効税率を下回る水準で推移しています。特にFY2023/3以降は、税引前利益に対して法人税等の負担が低く抑えられており、純利益の確保を下支えする構造となっています。今後も税務戦略を最適化し、税負担を適正に管理していく見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 555万円 | 2,310人 | - |
従業員平均年収は555万円となっており、専門性の高い映像機器の開発・製造を支える人材への還元を反映しています。業界内では安定した水準を維持しており、長期的な研究開発や品質管理を行う技術者の定着を重視した給与体系と言えます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は北陸銀行・北國銀行。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口が上位を占めており、機関投資家からの厚い信頼が伺えます。創業家関連企業や社員持株会も一定の株式を保有しており、中長期的な安定性と成長を重視した株主構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、EIZOは医療・クリエイティブ・航空管制などの特定産業向けの高付加価値映像ソリューションを中核事業としています。海外売上高比率が高く、為替変動やグローバルな需要動向が重要なリスク要因として事業戦略に組み込まれています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.5%であり、今後さらなる登用が期待される段階です。監査報酬5,200万円を投じて透明性の高い監査体制を構築しており、連結子会社17社を擁するグローバル企業として、強固なコンプライアンス管理と経営監視機能の強化に努めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 55億円 | — | 37億円 | -32.6% |
| FY2024 | 75億円 | — | 39億円 | -47.9% |
| FY2023 | 80億円 | — | 50億円 | -37.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 850億円 | — | 805億円 | -5.3% |
| FY2024 | 890億円 | — | 805億円 | -9.6% |
| FY2023 | 860億円 | — | 809億円 | -6.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
EIZOは2027年3月期を最終年度とする中期経営計画を2026年3月に大幅下方修正しました。当初、売上高1,000億円、営業利益120億円を掲げていましたが、これを売上高850億円、営業利益33億円へと大幅に引き下げています。背景には欧州市場の需要回復の遅れがあり、事業環境の読みの甘さが露呈した形です。過去3期にわたり期初予想を大幅に下回る実績が続いており、計画策定能力と実行力に課題があると評価せざるを得ません。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、過去5年間(FY2021~FY2025)にわたり、一貫してTOPIXのパフォーマンスを下回っています。これは、同期間において会社の利益成長が市場平均に及ばず、株価が伸び悩んだことが主な原因です。特にFY2022以降の減益基調が株価の重しとなり、配当によるリターンだけではTOPIXの上昇率をカバーできませんでした。株主価値向上のためには、収益性の改善を通じた株価上昇が不可欠な状況です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 136.2万円 | +36.2万円 | 36.2% |
| FY2022 | 121.4万円 | +21.4万円 | 21.4% |
| FY2023 | 141.4万円 | +41.4万円 | 41.4% |
| FY2024 | 182.5万円 | +82.5万円 | 82.5% |
| FY2025 | 156.8万円 | +56.8万円 | 56.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.71倍と、解散価値を示す1倍を大きく下回っており、業界平均の約1.8倍と比較しても著しく割安な水準にあります。FY2024の大幅増配により配当利回りが9%超と非常に高くなっており、これが株価の下支え要因となっています。一方、信用倍率は2.3倍と特段過熱感はなく、需給バランスは比較的安定していると言えます。今後は業績回復への期待が株価上昇の鍵となります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
EIZOエンジニアリング株式会社を吸収合併し、開発体制の効率化を推進。
他社製アプリを搭載したコンピューター事業をJR西日本と共に開始。
欧州需要の低迷により中期経営計画の目標値を下方修正。
最新ニュース
EIZO まとめ
ひとめ診断
「医療や航空管制の『目』を支えるニッチトップ企業、安定配当と裏腹に成長の踊り場に立つ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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