PHCホールディングス6523
PHC Holdings Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが病院やクリニックで診察を受けるとき、お医者さんが使っている電子カルテや、会計で受け取る診療明細書を作成するシステムの裏側で、この会社の技術が活躍しています。また、糖尿病の患者さんが毎日使う血糖値を測る機械も、PHCホールディングスの主力製品の一つです。さらに、薬局で薬の情報を管理するシステムや、最先端の研究施設で使われる超低温の冷凍庫なども手掛けています。普段は直接目にしなくても、私たちの健康を支える医療現場の様々な場面で、同社の製品やサービスが重要な役割を担っているのです。
パナソニックのヘルスケア事業を母体とする医療機器メーカー。2025期は売上高3,615.9億円(前期比+2.2%)、営業利益225.80億円を達成し、最終利益104.85億円と上場後初の通期黒字化を果たしました。しかし、2026期の会社予想は、血糖値測定器事業の伸び悩みなどから営業利益174.00億円(同22.9%減)と減益を見込んでいます。今後は診断・ライフサイエンス領域を核とした事業ポートフォリオ再編と、継続的な収益性改善が株価回復の鍵となります。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区有楽町一丁目13番2号 第一生命日比谷ファースト15階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 15.8% | 3.0% | 5.7% |
| 2022/03期 | 7.0% | 1.5% | 2.4% |
| 2023/03期 | 2.4% | 0.6% | 5.6% |
| 2024/03期 | 9.3% | 2.3% | 0.4% |
| 2025/03期 | 7.5% | 1.9% | 6.2% |
| 3Q FY2026/3 | 0.5%(累計) | 0.1%(累計) | 6.4% |
収益性は2024/03期まで構造改革等の影響で低迷していましたが、2025/03期にはROE(自己資本利益率)が7.4%へと回復し、営業利益率も6.2%まで改善しました。不採算事業の譲渡やコスト構造の見直しにより、効率的な資産運用が可能になりつつあります。医療機器業界の中でも、精密機器技術を活用した高付加価値な製品提供が利益率を下支えしています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3,061億円 | 176億円 | 169億円 | 149.1円 | - |
| 2022/03期 | 3,405億円 | 81.7億円 | 84.6億円 | -70.8円 | +11.2% |
| 2023/03期 | 3,564億円 | 200億円 | 32.2億円 | -25.8円 | +4.7% |
| 2024/03期 | 3,539億円 | 15.7億円 | 129億円 | -102.5円 | -0.7% |
| 2025/03期 | 3,616億円 | 226億円 | 105億円 | 83.1円 | +2.2% |
同社は糖尿病マネジメントやヘルスケアソリューションを軸に事業を展開しており、2025/03期には最終利益105億円を計上し、上場後初の通期黒字化を達成しました。過去数年間は構造改革費用や事業ポートフォリオの見直しに伴う一時的な減損が重なり純損失が続いていましたが、収益性の高い事業への集中が奏功しています。次期2026/03期も売上高3,631億円を維持し、安定的な利益創出を目指す見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上2693億円(通期予想比74%)、営業利益171億円(同98%)、純利益7.0億円(同9%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は糖尿病マネジメントやヘルスケアソリューションを主力事業としています。主な事業リスクとしては、医療技術の急激な変化や競合他社による新規開発競争が挙げられ、これらが収益性に与える影響を常に監視する必要があります。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,600億円 | — | 3,616億円 | +0.4% |
| 2024期 | 3,555億円 | — | 3,539億円 | -0.4% |
| 2023期 | 3,353億円 | — | 3,564億円 | +6.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 191億円 | — | 226億円 | +18.2% |
| 2024期 | 293億円 | — | 16億円 | -94.7% |
| 2023期 | 258億円 | — | 200億円 | -22.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2022年に発表した旧中期経営計画は売上4,200億円、営業利益560億円という高い目標を掲げましたが、結果は大幅な未達に終わりました。これを受け、診断・ライフサイエンス領域を核とする新中計「中期経営計画2027」を策定し、より現実的な目標に修正しています。2025期は予想を上回る着地となりましたが、2024期の営業利益が期初予想を9割以上下回るなど、業績予想の精度に大きな課題があり、投資家からの信頼回復が急務です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
連結子会社ウィーメックスとウィーメックスヘルスケアシステムズの吸収合併を完了。
第2四半期における為替差損の影響等により、通期業績予想の下方修正を発表。
アセンシア社によるEversense販売事業の移管を通じ、糖尿病マネジメント事業の収益構造を改善。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、有利子負債のコントロールが重要な課題となっていますが、自己資本比率は2025/03期時点で26.6%まで改善傾向にあります。総資産約5,325億円に対して純資産は約1,412億円を確保しており、中長期的な安定基盤を構築中です。今後は営業活動によるキャッシュフローを活用し、負債の圧縮と成長投資のバランスを取る財務戦略が求められます。 【3Q 2026/03期】総資産5527億円、純資産1586億円、自己資本比率28.8%、有利子負債2465億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2022/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | 413億円 | 211億円 | 391億円 | 202億円 |
| 2025/03期 | 419億円 | 84.7億円 | 391億円 | 335億円 |
営業キャッシュフローは安定して400億円前後を創出しており、強固な本業の稼ぐ力を証明しています。投資活動による支出を営業CFで十分に賄えており、余剰資金を有利子負債の返済や財務基盤の強化に充てるサイクルが確立されました。今後も継続的なキャッシュ創出により、さらなる財務の健全化が期待されます。
この会社のガバナンスは?
同社は女性役員比率が27.3%と国内企業の中でも比較的高い水準を維持しており、多様性のある経営体制を推進しています。監査報酬として2億2,800万円を支出しており、コーポレート・ガバナンス体制の強化と透明性の確保に注力している企業規模に見合った統治を行っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 918万円 | 9,041人 | - |
従業員平均年収は918万円と、日本の製造業および医療機器業界の水準と比較しても高水準にあります。背景には、グローバル展開を加速させるための専門的な人材確保や、高度な技術力を要する事業特性、そして持続的な業績改善に向けたインセンティブ設計が影響していると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合算した総合的な投資リターンを示す指標です。当社のTSRは2023期から2025期にかけて3年連続でTOPIXを大幅に下回る結果(アンダーパフォーム)となっています。これは、配当は実施しているものの、それを大きく上回るペースで株価が下落し続けたことが主な原因です。特にIPO以降の長期的な株価低迷が響いており、株主価値創造が大きな経営課題であることを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2022/03期 | 38円 | - |
| 2023/03期 | 72円 | - |
| 2024/03期 | 54円 | - |
| 2025/03期 | 42円 | 50.5% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は株主への利益還元を重視しており、配当性向30%〜50%を目安とした安定的な配当実施を基本方針として掲げています。業績連動型の配当政策を採用しており、収益の回復とともに健全な還元姿勢を維持しています。配当利回りは3%台後半を維持しており、インカムゲインを重視する投資家にとって一定の魅力があります。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2023期 | 85.3万円 | 14.7万円 | -14.7% |
| 2024期 | 77.4万円 | 22.6万円 | -22.6% |
| 2025期 | 67.9万円 | 32.1万円 | -32.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER、PBRともに業界平均と比較して割安な水準にあり、市場からの成長期待が低いことを示唆しています。一方で、配当利回りは3.70%と業界平均を上回っており、株価の下支え要因となる可能性があります。信用取引では売り残が買い残を上回る「信用倍率0.63倍」となっており、将来の株価下落を見込む投資家が多いものの、株価が上昇した際には売り方の買い戻し(踏み上げ)が株価を押し上げる可能性も秘めています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 228億円 | 58.8億円 | 25.8% |
| 2022/03期 | 30.0億円 | 115億円 | 381.8% |
| 2023/03期 | 1.8億円 | 34.0億円 | 1900.0% |
| 2024/03期 | -132億円 | 0円 | - |
| 2025/03期 | 188億円 | 83.4億円 | 44.3% |
過去の年度では純利益が赤字となる一方で、会計上の税務負担が発生し実効税率が極めて高い数値を示していました。これは主に繰延税金資産の取り崩しや、海外事業における税務処理に伴う一時的な要因によるものです。2025/03期以降は営業利益の黒字化に伴い、実効税率は適正化に向かって調整が進んでいます。
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PHCホールディングス まとめ
「パナソニック由来のヘルスケア大手が、M&Aと事業再編で黒字化を目指す再建フェーズ」
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