6908プライム

イリソ電子工業

IRISO ELECTRONICS CO.,LTD.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE3.7%
BPS291.1円
自己資本比率77.3%
FY2025/3 有報データ

見えないところで世界をつなぐ、車載コネクタのグローバルリーダー

最先端の接続技術を通じて、モビリティ社会の進化と人々の豊かな暮らしに貢献し、世界中から信頼される企業となることを目指します。

この会社ってなに?

あなたが毎日運転する自動車の中には、無数の電子部品が詰まっています。カーナビやエアコン、エンジン制御システムなどが正しく動くためには、それぞれを電気的に「つなぐ」部品が必要です。イリソ電子工業が作っているのは、まさにその「コネクタ」と呼ばれる接続部品。特に、振動や熱に強い高品質な車載用コネクタを得意としており、世界中の自動車メーカーに採用されています。普段は目にすることのない小さな部品ですが、あなたの快適で安全なドライブを縁の下で支えている、重要な役割を担っているのです。

車載向けコネクタを主力とするイリソ電子工業は、FY2025に売上高563.3億円、営業利益53.07億円を達成しました。しかし、中国市場の減速などを受け、前年度比で減益となる厳しい結果となりました。これに対応し、同社は構造改革を実施し、2027年3月期に売上高650億円、営業利益率12%超を目指す新中期経営計画を推進中です。株価はPBR1倍台で推移しており、今後のV字回復が期待される局面です。

電気機器プライム市場

会社概要

業種
電気機器
決算期
3月
本社
神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目13番地8
公式
www.irisoele.com

社長プロフィール

鈴木 仁
鈴木 仁
代表取締役社長執行役員
挑戦者
当社は車載市場で培った高い技術力と品質を強みに、産業機器やコンシューマー分野へも事業を拡大しています。グローバルな販売網を強化するとともに、国内生産比率の引き上げにも注力し、変化する市場ニーズに迅速に対応できる強固な事業基盤を構築してまいります。

この会社のストーリー

1966
イリソ電子工業の創業

佐藤定雄氏が神奈川県川崎市にイリソ電子工業を設立。電子機器用コネクタ、スイッチ、チューナー等の製造・販売を開始した。

1988
海外進出の第一歩、シンガポール法人設立

グローバル展開の足がかりとして、初の海外拠点となるイリソエレクトロニクス・シンガポールを設立。アジア市場への本格参入を開始した。

1999
株式公開と成長の加速

日本証券業協会(現:JASDAQ)に株式を店頭登録。社会的信用を高め、事業拡大に向けた資金調達力と経営基盤を強化した。

2005
東証一部上場、トップ市場へ

東京証券取引所市場第二部に上場し、翌年には市場第一部へ指定。日本を代表する企業の一つとして、さらなる成長ステージへと進んだ。

2017
株価最高値を記録

好調な業績を背景に株価が上場来高値である11,230円を記録。車載向けコネクタ事業の成長が高く評価された。

2023
ボッシュからグローバル・サプライヤー・アワード受賞

世界的な自動車部品メーカーであるボッシュ社から、約35,000社のサプライヤーの中からコネクタメーカーとして唯一「グローバル・サプライヤー・アワード」を受賞し、高い技術力と品質が世界的に認められた。

2025
構造改革の実施と未来への布石

市場環境の変化に対応するため、構造改革の実施を発表。収益性改善と経営基盤の強化を図り、持続的な成長への転換点とした。

2027
中期経営計画の目標達成へ

中期経営計画の最終年度として、売上高650億円、営業利益率10%超の目標達成を目指す。車載市場での強みを活かしつつ、産業機器分野での成長を加速させる。

注目ポイント

世界が認める車載コネクタの技術力

売上の8割以上を占める車載向けコネクタが強み。世界的な自動車部品メーカー「ボッシュ」から優良サプライヤーとして表彰されるなど、その技術力と品質はグローバルで高く評価されています。

攻めのグローバル展開と国内回帰

海外売上高比率80%超とグローバルに事業を展開する一方、国内に新工場を稼働させ生産能力を増強。変化に強い供給体制を構築し、さらなる成長を目指しています。

積極的な株主還元姿勢

安定的な配当を重視しており、記念配当を含め増配を発表。年間配当額は5年で3倍に増加するなど、株主への利益還元に積極的な姿勢が魅力です。

サービスの実績は?

563.3億円
連結売上高
FY2025実績
+1.9% YoY
86%
モビリティ事業売上比率
FY2025時点
構成比は高水準で安定
84%
海外売上高比率
FY2025時点
グローバル展開が主体
100
1株あたり配当金
FY2025実績
5期連続増配
53.07億円
営業利益
FY2025実績
-10.6% YoY

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 100円
安全性
安定
自己資本比率 77.3%
稼ぐ力
普通
ROE 3.7%
話題性
好評
ポジティブ 55%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
100
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2021/35055.0%
FY2022/36036.1%
FY2023/38034.0%
FY2024/39037.9%
FY2025/310084.6%
4期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

配当方針として安定的な利益還元を重視しており、長期的な視点で配当水準を維持・向上させる累進配当的な姿勢が強まっています。2025年3月期には純利益が減少したものの、配当金は100円に増配し株主への還元意欲を示しました。今後は業績回復とともに、配当性向の最適化を図りながら安定的かつ継続的な還元を追求していく方針です。

同業比較(収益性)

電気機器の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
3.7%
業界平均
10.3%
営業利益率上回る
この会社
9.4%
業界平均
8.1%
自己資本比率上回る
この会社
77.3%
業界平均
52.5%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3439億円
FY2023/3529億円
FY2024/3553億円
FY2025/3563億円
営業利益
FY2022/345.2億円
FY2023/369.4億円
FY2024/359.4億円
FY2025/353.1億円

イリソ電子工業の業績は、車載コネクタ事業の好調を背景に2023年3月期まで売上高と利益が順調に拡大しました。しかし、直近の2025年3月期は構造改革費用などの影響により、売上高が約563億円に留まり純利益も約27億円まで大幅に減益となりました。2026年3月期は、新製品の開発や販売網の強化により、利益の回復を目指す慎重ながらも堅実な成長軌道を見込んでいます。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
3.7%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
2.9%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
9.4%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/33.9%3.3%7.9%
FY2022/36.3%5.3%10.3%
FY2023/38.1%6.7%13.1%
FY2024/37.3%5.8%10.7%
FY2025/33.7%2.9%9.4%

収益性は2023年3月期に営業利益率13.1%を記録するなどピークを迎えましたが、以降はコスト増などが響き低下傾向にあります。ROE(自己資本利益率)も2025年3月期には3.7%まで低下しており、資本効率の改善が今後の主要な課題です。今後は製造拠点の効率化と高付加価値な製品投入により、再び収益性の向上を目指すフェーズにあります。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率77.3%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
220億円
会社の純資産
712億円

財務健全性は極めて高く、自己資本比率は77%超という強固な水準を維持しています。2024年3月期より設備投資に伴う有利子負債約220億円が発生していますが、潤沢な現預金と高い資本力を背景に経営上のリスクは限定的です。盤石な財務基盤を支えに、安定的な成長投資を継続できる体制が整っています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+120億円
営業CF
投資に使ったお金
-87.8億円
投資CF
借入・返済など
-55.0億円
財務CF
手元に残ったお金
+32.6億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/362.3億円-48.8億円-13.8億円13.5億円
FY2022/366.9億円-62.5億円-16.1億円4.4億円
FY2023/3116億円-81.8億円5.2億円34.3億円
FY2024/3129億円-90.9億円23.1億円38.5億円
FY2025/3120億円-87.8億円-55.0億円32.6億円

営業キャッシュフローは安定して120億円前後を創出しており、本業による稼ぐ力は高い水準を維持しています。投資キャッシュフローは工場の稼働や新製品開発に向けた先行投資が継続的に発生していることを示しています。財務キャッシュフローは近年、借入や配当支払いに伴う調整が行われていますが、フリーキャッシュフローは毎期プラスを確保しており健全な状態です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

13 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは、以下のような事項があると考えております
2また、以下に記載された項目以外のリスクが生じた場合においても、当社グループの経営成績及び財政状態等に重大な影響を及ぼす可能性があります
3当社グループといたしましては、これらのリスクを認識し、リスク管理体制を整備した上で、リスクの未然回避及びリスク発生時の影響を最小限に抑えられるように努めております
4なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません
5(1) 市場環境の変化について当社グループは、主に自動車向け電装品メーカー、AV音響メーカー及び各種エレクトロニクス製品を製造するメーカーに対して、電子部品を供給することを主たる事業としております

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/329.7億円8.3億円27.9%
FY2022/348.4億円9.3億円19.1%
FY2023/376.6億円21.2億円27.7%
FY2024/371.9億円16.0億円22.2%
FY2025/355.0億円28.4億円51.6%

法人税等の支払いは各年度の利益状況に応じて変動していますが、2025年3月期は構造改革に伴う会計上の処理により実効税率が一時的に51.6%まで上昇しました。通常の事業活動における税負担は概ね20〜30%台で推移しており、大きな特異点は見られません。2026年3月期は構造改革が一巡し、実効税率は通常の法人税率水準へ戻ると予想されます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
689万円
従業員数
2,936
平均年齢
41.6歳
平均年収従業員数前年比
当期689万円2,936-

平均年収は約689万円となっており、日本の製造業および電子部品業界の平均と比較しても安定した水準を維持しています。近年は車載用コネクタの需要拡大やグローバル展開に伴う業績変動が続いていますが、従業員の待遇は概ね適正に管理されていると考えられます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主40.1%
浮動株59.9%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関25.5%
事業法人等14.5%
外国法人等19.2%
個人その他37.4%
証券会社3.3%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はシティインデックスイレブンス。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(3,025,000株)14.1%
有限会社エス・エフ・シー(2,379,000株)11.09%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(1,850,000株)8.62%
佐藤 定雄(1,792,000株)8.35%
株式会社シティインデックスイレブンス(827,000株)3.86%
株式会社日本カストディ銀行(信託口4)(448,000株)2.09%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140044(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(364,000株)1.69%
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE IEDU UCITS CLIENTS NON LENDING 15 PCT TREATY ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)(360,000株)1.67%
JP JPMSE LUX RE BARCLAYS CAPITAL SEC LTD EQ CO(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(278,000株)1.29%
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社(276,000株)1.28%

大株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口が上位を占め、機関投資家の保有比率が高い構成です。一方で、創業家に関連する佐藤定雄氏や有限会社エス・エフ・シーも主要株主として名を連ねており、安定した経営基盤と創業家による一定の影響力が維持されています。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億300万円
取締役6名の合計

事業構成はモビリティ向けが全体の約8割を占める構造であり、車載市場の景況感が連結業績に直結しやすいリスク特性を有しています。EDINET開示情報では、グローバルな需要変動や為替リスクへの対策が重要な経営課題として挙げられており、直近では構造改革の実施による特別損失計上など、成長軌道への回帰を目指した経営資源の最適化が進められています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 1名(11.1% 男性 8
11%
89%
監査報酬
5,500万円
連結子会社数
12
設備投資額
81.5億円
平均勤続年数(従業員)
11.6
臨時従業員数
599

女性役員比率は11.1%と改善の余地があるものの、監査等委員会設置会社として経営の監督機能を強化したガバナンス体制を構築しています。国内外の連結子会社12社を統括し、環境負荷低減に向けた包括的連携など、持続可能な経営を目指した取り組みを積極的に推進しています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
利益面の業績予想のブレが大きく、計画達成力には課題が見られます。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画
FY2025〜FY2027
売上高: 目標 650億円 順調 (563.3億円)
86.66%
営業利益率: 目標 12%超 順調 (9.4%)
78.58%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025580億円550億円563億円-2.9%
FY2024550億円553億円+0.5%
FY2023515億円529億円+2.7%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202570億円55億円53億円-24.2%
FY202477億円59億円-22.9%
FY202362億円69億円+12.7%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

新中期経営計画では、FY2027の売上高650億円、営業利益率12%超という目標を掲げています。初年度であるFY2025実績は売上高563.3億円、営業利益率9.4%と、目標達成に向けてはまだ道半ばです。特に近年の業績は、期初予想に対する営業利益の大幅な下方修正が続いており、外部環境の変化への対応力が問われています。計画達成には、構造改革の効果発現と、主力の車載市場でのシェア拡大が不可欠です。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合わせた投資家リターンを示す指標です。FY2025までの過去5年間を見ると、同社のTSRはFY2022以降、3年連続でTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、FY2024以降の中国市場の減速や構造改革費用などが重しとなり、利益が伸び悩み株価が低迷したことが主な要因です。株価回復と増配が続かなければ、TOPIXへの劣後が続く可能性があります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合-6.7%
100万円 →93.3万円
-6.7万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021156.3万円+56.3万円56.3%
FY2022108.2万円+8.2万円8.2%
FY2023159.9万円+59.9万円59.9%
FY2024103.8万円+3.8万円3.8%
FY202593.3万円-6.7万円-6.7%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残117,100株
売り残24,500株
信用倍率4.78倍
2026年3月19日時点
今後の予定
2026年3月期 第1四半期決算発表2025年8月上旬(予定)
2026年3月期 第2四半期決算発表2025年11月上旬(予定)

同社のPER(18.5倍)およびPBR(1.06倍)は、電気機器セクターの平均と比較してやや割安な水準にあります。一方で、配当利回りは2.87%と業界平均を上回っており、株主還元への意識が評価できます。信用倍率は4.78倍と買い残が多く、将来の株価上昇を期待する投資家が多い一方で、需給面での重さも懸念されます。今後の決算発表で業績回復が確認されれば、割安感から見直し買いが入る可能性があります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +12.5%
メディア数
48
日本経済新聞, 株探, 日刊工業新聞, PR TIMES ほか
業界内ランキング
上位 30%
電気機器業界 600社中 180位
報道のトーン
55%
好意的
35%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算40%
製品・技術25%
提携・販路20%
ESG・環境15%

最近の出来事

2025年9月秋田新工場稼働

国内の生産能力を最大約3倍に引き上げ、コネクターの安定供給体制を強化。

2025年11月販売代理店拡大

Arrow Electronicsとの契約によりアジアパシフィック地域での販路拡大を実現。

2026年2月業績発表

第3四半期決算において成長軌道への回帰を示唆する堅調な進捗を確認。

最新ニュース

ポジティブ
インタビュー:産業機器用コネクター育成
3/12 · 日刊工業新聞
ポジティブ
2/03 · イリソ電子工業公式サイト
ポジティブ
1/22 · イリソ電子工業公式サイト

イリソ電子工業 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 100円
安全性
安定
自己資本比率 77.3%
稼ぐ力
普通
ROE 3.7%
話題性
好評
ポジティブ 55%

「車載コネクタの雄、EV化の波に乗りつつも構造改革で足場を固める技術者集団」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU