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IDEC

IDEC CORPORATION

最終更新日: 2026年3月28日

ROE2.8%
BPS203.4円
自己資本比率58.9%
FY2025/3 有報データ

人と機械の『安全』を追求し、未来の工場を支えるグローバルニッチトップ企業

人と機械の最適環境を創造し、世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングを実現する。

この会社ってなに?

あなたが普段使っている駅のホームドアやエレベーター、テーマパークのアトラクションには、緊急停止用の大きな赤いボタンが付いていますよね。実は、あのボタンの多くはIDECが作っています。また、食品や自動車を作る工場の生産ラインでは、機械が安全に動くためのセンサーやスイッチが欠かせません。IDECは、そうした「縁の下の力持ち」として、人々の安全と工場の安定稼働を世界中で支えている会社なんです。あなたの暮らしの安全は、IDECの技術によって守られているかもしれません。

ファクトリーオートメーション(FA)向け制御機器の老舗。直近のFY2025決算では、半導体市場の調整局面を受け、売上高673.8億円(前期比7.3%減)、営業利益36.52億円(同41.8%減)と大幅な減益を記録した。しかし、続くFY2026は売上高687.0億円、営業利益47.5億円への回復を見込む。現在は仏ez-Wheel社の買収や提案型営業組織の立ち上げを通じて、従来の部品供給(モノ売り)から顧客課題を解決するソリューション事業への転換を急いでおり、収益構造の改革が最大の焦点となっている。

電気機器プライム市場

会社概要

業種
電気機器
決算期
3月
本社
大阪市淀川区西宮原2-6-64
公式
www.idec.com

社長プロフィール

舩木 俊之
舩木 俊之
代表取締役会長 兼 社長
ビジョナリー
創業以来の経営理念『The IDEC Way』に基づき、人と機械の最適環境を創造することで、世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングの実現を目指しています。今後も高品質で安全な製品とサービスを通じてお客様の期待に応え、持続可能な社会の発展に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1945
和泉商会として創業

創業者・和泉歳男が大阪で和泉商会を設立。スイッチや表示灯など、人と機械をつなぐHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)分野のパイオニアとして歩みを始める。

1982
大阪証券取引所第二部に上場

着実な成長を遂げ、株式上場を果たす。制御機器メーカーとしての社会的信用と事業基盤をさらに強固なものにした。

2005
「IDEC株式会社」へ社名変更

創業60周年を機に、和泉電気株式会社からグローバルブランドである「IDEC株式会社」へ社名を変更。世界市場でのさらなる飛躍を目指す。

2017
フランスの安全機器メーカーAPEM社を買収

欧州のHMI部品大手APEM社をM&A。製品ラインナップとグローバルな販売網を大幅に拡充し、事業規模を拡大させる大きな転機となった。

2022
フランスez-Wheel社と戦略的提携

移動ロボット向けの電動アシストホイールメーカーと提携(翌年買収)。AGV/AMR市場へのソリューション提案を強化し、新たな成長領域へ進出する。

2025
新中期経営計画を策定

創業80周年を迎え、「新生IDEC」をスローガンに新中期経営計画を始動。顧客中心のビジネス構造へ転換し、高収益企業への変革を目指す。

2028
「新生IDEC」が目指す未来

新中期経営計画の最終年度。売上高1200億円、営業利益率15%を目標に、安全・ソリューション事業を拡大し、グローバルでの持続的成長を目指す。

注目ポイント

高シェアを誇るHMIの技術力

工場の操作スイッチや表示灯など、人と機械をつなぐHMI分野の国内トップメーカー。ニッチな市場で高い技術力とシェアを確立し、安定した事業基盤を築いています。

M&Aによるグローバル展開と成長

海外企業のM&Aを積極的に活用し、グローバルでの事業展開を加速。特に仏APEM社の買収により、製品ラインナップと販売網を大幅に強化し、持続的な成長を実現しています。

ロボット・安全ソリューションへの挑戦

従来の部品販売から、安全技術を活かしたソリューション提案へと事業を拡大。無人搬送車(AMR)や協働ロボット分野など、未来の工場に不可欠な領域で新たな価値を創造しています。

サービスの実績は?

-7.3%
売上高成長率(YoY)
FY2025実績
前期比-7.3%
-41.8%
営業利益成長率(YoY)
FY2025実績
前期比-41.8%
130
1株当たり配当金
FY2025実績
±0.0% YoY
215.8%
配当性向
FY2025実績
+148.2%pt YoY
178.3%
総還元性向
FY2025実績
2,183万円
連結従業員一人当たり売上高
FY2025実績ベース
-7.3% YoY

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 130円
安全性
安定
自己資本比率 58.9%
稼ぐ力
普通
ROE 2.8%
話題性
好評
ポジティブ 65%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
130
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2021/35053.9%
FY2022/310037.9%
FY2023/313037.3%
FY2024/313086.6%
FY2025/3130215.4%
4期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

配当方針として、持続的な利益成長と財務基盤の強化を考慮しつつ、安定的な配当維持と利益還元を重視しています。近年の業績低下局面においても1株あたり130円の配当を維持しており、株主還元に対する強い姿勢がうかがえます。今後は業績の回復とともに、配当性向の適正化を図りながら持続可能な還元策を継続していく方針です。

同業比較(収益性)

電気機器の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
2.8%
業界平均
10.3%
営業利益率下回る
この会社
5.4%
業界平均
8.1%
自己資本比率上回る
この会社
58.9%
業界平均
52.6%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3708億円
FY2023/3839億円
FY2024/3727億円
FY2025/3674億円
営業利益
FY2022/396.7億円
FY2023/3141億円
FY2024/362.8億円
FY2025/336.5億円

IDECの業績は、半導体市場等の需要変動により2023年3月期まで過去最高益を更新する成長を遂げましたが、その後は在庫調整の影響を受け減収減益で推移しました。2025年3月期は純利益が約18億円まで落ち込みましたが、直近ではFA(ファクトリーオートメーション)需要の回復により持ち直しの兆しを見せています。2026年3月期の業績予想では、純利益が約35億円と緩やかな増益への転換を見込んでいます。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
2.8%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
1.7%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
5.4%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/36.5%3.2%7.5%
FY2022/316.1%8.3%13.7%
FY2023/317.2%9.7%16.8%
FY2024/36.7%4.1%8.6%
FY2025/32.8%1.7%5.4%

収益性は2023年3月期に営業利益率が16.8%に達するなど高い水準を誇りましたが、近年の減益に伴い低下傾向にあります。特に2025年3月期は営業利益率が5.4%まで低下しており、事業効率の再構築が急務となっています。一方で、経営の効率性を示すROEは過去17%超を記録した実績があり、高収益体質への回帰に向けた構造改革が進められています。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率58.9%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
847億円
会社の純資産
638億円

同社の財務健全性は極めて強固であり、2024年3月期以降は有利子負債を計上しているものの、60%前後の高い自己資本比率を維持しています。潤沢なネット資産と堅実な運用により、不透明な経済環境下でも経営の安定性を確保できる体制が整っています。資産構成は非常に安定しており、今後の成長投資や株主還元を支える強固なバックボーンとなっています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+112億円
営業CF
投資に使ったお金
-41.0億円
投資CF
借入・返済など
-29.1億円
財務CF
手元に残ったお金
+71.5億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/374.4億円-31.5億円-36.7億円43.0億円
FY2022/396.5億円-13.9億円-85.8億円82.7億円
FY2023/370.1億円-31.1億円-44.0億円39.0億円
FY2024/355.0億円-19.2億円-44.6億円35.8億円
FY2025/3112億円-41.0億円-29.1億円71.5億円

営業キャッシュフローは一貫してプラスを維持しており、強固な本業の稼ぐ力が確認できます。2025年3月期は112億円を超えるキャッシュを創出しており、投資や財務活動に充てる原資は十分に確保されています。安定したキャッシュ創出能力は、同社の事業継続性と株主還元を支える重要な財務的強みです。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1原材料のコスト増加 製造・調達コストへの直接的な影響と部品調達難によりコスト増加が誘引されることから高リスクと評価
2顧客や投資家の環境志向の高まり 長期での影響度は大きいと想定するが、短期~中期におけるリスクは昨年度と同程度に評価
3競合他社に対する既存/新製品の低排出/低炭素技術への移行の遅れ 環境配慮技術への遅れは将来的な事業リスクにつながると評価
4カーボンプライシングの動向 CO2削減への世界的気運の高まり、規制や法令、制度による影響は大きいと評価

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/341.0億円13.0億円31.7%
FY2022/3104億円25.0億円24.1%
FY2023/3144億円42.6億円29.6%
FY2024/369.2億円25.1億円36.3%
FY2025/334.8億円17.0億円48.9%

法人税等の支払いは各期の利益水準に応じて変動しており、法定実効税率を概ね適正な範囲内で推移しています。2025年3月期は利益の減少に伴い実効税率が一時的に高く算出されていますが、これは非課税項目や税効果会計等の会計上の影響によるものです。2026年3月期には利益水準の回復に伴い、実効税率は約27%前後の標準的な水準に収束する見込みです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
649万円
従業員数
2,937
平均年齢
44.02歳
平均年収従業員数前年比
当期649万円2,937-

従業員平均年収は649万円であり、製造業の平均水準と比較して安定した給与体系といえます。近年の業績連動報酬の導入や収益力強化への取り組みにより、今後は業績に応じたさらなる処遇の向上や、優秀な人材の確保に向けた賃金構造の見直しが期待されます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主38.2%
浮動株61.8%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関31.5%
事業法人等6.7%
外国法人等17.7%
個人その他43%
証券会社1.1%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。

日本マスタートラスト 信託銀行株式会社(信託口)(5,442,000株)18.45%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)(3,950,000株)13.4%
JP MORGAN CHASE BANK 385632 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)(878,000株)2.98%
なまりや合同会社(845,000株)2.87%
合同会社TKF(680,000株)2.31%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140044 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)(434,000株)1.47%
藤田 和孝(408,000株)1.38%
JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)(360,000株)1.22%
藤田 俊弘(336,000株)1.14%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)(312,000株)1.06%

大株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口が上位を占めており、機関投資家による保有が中心の構成です。創業家関連と思われる個人名や法人も上位に見られ、経営に対する創業家の一定の影響力が推測されます。

会社の公式開示情報

役員報酬

3億7,200万円
取締役4名の合計

事業セグメントはHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)事業を核とし、インダストリアルコンポーネンツやオートメーション・センシング事業で構成されています。自動化需要を背景に成長を図る一方で、世界情勢や為替変動による収益への影響を主なリスク要因として認識しています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 10名)
女性 3名(30.0% 男性 7
30%
70%
監査報酬
4,500万円
連結子会社数
28
設備投資額
107.8億円
平均勤続年数(従業員)
15.73
臨時従業員数
680

女性役員比率は30.0%と、国内上場企業の中でも高い水準を維持しており、多様な視点を取り入れた経営体制の構築が進んでいます。28社の連結子会社を擁するグローバル企業として、監査報酬4,500万円を投じた強固な監査体制により、透明性の高いガバナンスを実現しています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
市況悪化を織り込まず、楽観的な業績予想が連続未達。計画達成力には疑問符が付く。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

(旧)FY2025 業績予想
FY2025
売上高: 目標 687.0億円 未達 (673.8億円)
98.1%
営業利益: 目標 47.5億円 未達 (36.52億円)
76.9%
純利益: 目標 34.5億円 未達 (17.78億円)
51.5%
新中期経営計画
FY2025~FY2027
売上高: 目標 1,000億円 やや遅れ (673.8億円)
67.4%
営業利益: 目標 120億円 大幅遅れ (36.52億円)
30.4%
ソリューション事業売上高比率: 目標 15% やや遅れ
66.7%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025717億円674億円-6.0%
FY2024810億円727億円-10.2%
FY2023745億円835億円839億円+12.6%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202552億円37億円-29.8%
FY2024138億円63億円-54.5%
FY2023108億円141億円+30.2%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

FY2025から「新生IDEC」を掲げた新中期経営計画を開始し、FY2027に売上高1,000億円、営業利益120億円を目指します。しかし、初年度であるFY2025は市況悪化の影響で大幅な減収減益となり、進捗率は売上高で67.4%、営業利益ではわずか30.4%と厳しいスタートとなりました。過去2期連続で期初予想を大幅に下回っており、外部環境の変化に対応した計画修正能力が問われています。ソリューション事業への転換という戦略の方向性は正しいものの、その実行力と成果が伴うかが今後の焦点です

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当による総合的な投資リターンを示す指標です。FY2022、FY2023は業績急拡大を背景に株価が大きく上昇し、増配も相まってTOPIXを大幅にアウトパフォームしました。しかし、市況悪化で減益となったFY2024以降は株価が伸び悩み、パフォーマンスはTOPIXとほぼ同水準、あるいはわずかに上回る程度に落ち着いています。今後のTSRは、進行中の中期経営計画の達成と、それに伴う業績回復・株価上昇が実現できるかにかかっています

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+117.7%
100万円 →217.7万円
117.7万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021133.2万円+33.2万円33.2%
FY2022198.8万円+98.8万円98.8%
FY2023271.2万円+171.2万円171.2%
FY2024227.1万円+127.1万円127.1%
FY2025217.7万円+117.7万円117.7%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残62,200株
売り残22,100株
信用倍率2.81倍
2026年3月13日時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬
第79回定時株主総会2026年6月下旬

PER、PBRは業界平均並みですが、配当利回りは4.16%と業界平均を大きく上回っており、株主還元への意識の高さがうかがえます。一方で、時価総額は業界平均に比べて小さく、ニッチな分野での専門性が高い企業であることを示唆しています。信用倍率は2.81倍と買い残が優勢ですが、過熱感のある水準ではなく、需給は比較的安定していると言えるでしょう。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +15.4%
メディア数
28
日本経済新聞, 日刊工業新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, オートメーション新聞
業界内ランキング
上位 30%
電気機器 500社中 145位
報道のトーン
65%
好意的
25%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績45%
中期経営計画25%
M&A・提携15%
新製品・技術15%

最近の出来事

2026年2月業績好調

第3四半期決算にて経常利益が前年同期比2.1倍となる大幅増益を発表。

2025年11月組織再編

国内営業部門を分社化し「IDECセールスサポート」を設立、営業体制を強化。

2025年5月中計策定

2028年3月期を見据えた「新生IDEC」へ向けた新中期経営計画を公表。

IDEC まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 130円
安全性
安定
自己資本比率 58.9%
稼ぐ力
普通
ROE 2.8%
話題性
好評
ポジティブ 65%

「工場の『安全スイッチ』老舗が、仏企業買収とソリューション提案でモノ売りからの脱却を図る第二創業期」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU