カシオ計算機6952
CASIO COMPUTER CO.,LTD.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが学生時代に使っていたかもしれない関数電卓や電子辞書、実はカシオ製品だったかもしれません。また、世界中の若者に人気のタフな腕時計「G-SHOCK」は、カシオを代表するブランドです。普段、楽器を演奏する方なら「Privia」や「Casiotone」といった電子ピアノやキーボードでお世話になっているかもしれません。このように、カシオの製品は、学習、音楽、そしてファッションといった、私たちの生活の様々な場面で身近な存在として活躍しています。
カシオ計算機は、2025期に売上高2,617.6億円、営業利益142.36億円を記録。主力である時計事業の収益性は高いものの、全体の利益率は伸び悩んでおり、構造改革が進行中です。2026期の会社予想では営業利益240億円への大幅な回復を見込んでおり、時計事業への集中と不採算事業整理の効果が問われる重要な局面を迎えています。株価はPBR1.52倍と資産価値に対して標準的な評価ですが、利益成長の実現が株価上昇のカギとなります。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区本町1-6-2
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.7% | 3.6% | - |
| 2022/03期 | 7.4% | 4.7% | - |
| 2023/03期 | 5.9% | 3.9% | - |
| 2024/03期 | 5.3% | 3.5% | 5.3% |
| 2025/03期 | 3.6% | 2.4% | 5.4% |
| 3Q FY2026/3 | 7.7%(累計) | 4.6%(累計) | 8.7% |
同社の収益性は、近年営業利益率が5%から9%のレンジで変動しており、製造業としての効率維持に努めています。特にROE(自己資本利益率)は直近で3.7%まで低下しており、資本効率の改善が今後の重要な経営課題となっています。収益力向上のためには、高付加価値モデルへのシフトやコスト管理の徹底を通じた営業利益率の安定的な引き上げが求められます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,274億円 | — | 120億円 | 49.5円 | — |
| 2022/03期 | 2,523億円 | — | 159億円 | 65.5円 | +10.9% |
| 2023/03期 | 2,638億円 | — | 131億円 | 54.6円 | +4.6% |
| 2024/03期 | 2,688億円 | 142億円 | 119億円 | 50.9円 | +1.9% |
| 2025/03期 | 2,618億円 | 142億円 | 80.6億円 | 35.2円 | -2.6% |
カシオ計算機は、主力の時計事業においてG-SHOCKのブランド力を強みに成長を続けてきましたが、近年の市場環境の変化や構造改革の影響を受け、売上高は2,600億円から2,700億円規模で横ばい圏で推移しています。2025/03期には利益面での一時的な落ち込みが見られましたが、2026/03期には営業利益が約240億円まで回復する見通しを立てており、業績の反転攻勢が期待されています。今後は構造改革の進展による経営効率の向上が、持続的な利益拡大の鍵となります。 【3Q 2026/03期実績】売上2080億円(通期予想比77%)、営業利益182億円(同76%)、純利益154億円(同93%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報では、時計事業を中核としつつ、教育機器やシステム機器など多角的なポートフォリオを有しています。リスク要因として、為替変動による業績への影響や、グローバル市場におけるデジタル競争の激化が継続的な監視対象として挙げられています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2,750億円 | 2,650億円 | 2,618億円 | -4.8% |
| 2024期 | 2,650億円 | — | 2,688億円 | +1.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 160億円 | 135億円 | 142億円 | -11.0% |
| 2024期 | 160億円 | — | 142億円 | -11.2% |
| 2023期 | 270億円 | — | 182億円 | -32.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、2026期に営業利益240億円を目指していますが、直近2025期実績は142.36億円と進捗は芳しくありません。過去の業績予想を振り返っても、特に利益面での下方修正や未達が散見され、計画達成の確度には注意が必要です。構造改革による収益性改善が計画通りに進むかどうかが、今後の評価を左右する最大の焦点となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
高野晋氏が代表取締役社長CEOに就任し、CFO経験を活かした構造改革の加速を宣言。
第3四半期累計の経常利益が前年同期比80.7%増の202億円となり、市場予想を上回る進捗。
デジタル学習教材大手Libryを子会社化し、エデュケーション事業の強化を決定。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
カシオ計算機の財務基盤は強固であり、自己資本比率は66.0%と高い水準を維持しており、極めて安定した健全性を示しています。2024/03期には有利子負債が約1,293億円と一時的に増加しましたが、2025/03期には約954億円まで圧縮しており、財務の引き締めが進んでいます。潤沢な自己資本を背景に、将来の成長投資や株主還元へ向けた柔軟な資本配分が可能な状態です。 【3Q 2026/03期】総資産3447億円、純資産2316億円、自己資本比率58.5%、有利子負債343億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 246億円 | ▲31.2億円 | ▲230億円 | 215億円 |
| 2022/03期 | 164億円 | ▲61.0億円 | ▲190億円 | 103億円 |
| 2023/03期 | 113億円 | ▲31.5億円 | ▲152億円 | 81.9億円 |
| 2024/03期 | 305億円 | ▲2.2億円 | ▲218億円 | 303億円 |
| 2025/03期 | 161億円 | 46.7億円 | ▲248億円 | 208億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業による稼ぐ力は健在です。特に2024/03期には約305億円の営業キャッシュを生み出し、強固なフリーキャッシュフロー創出力を背景に配当や自社株買いといった株主還元を継続しています。財務CFのマイナスは主に配当の支払いや有利子負債の返済に充てられており、資本の効率的な循環が図られています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は9.0%と、上場企業の中でもさらなる改善余地がある水準です。監査体制については報酬額が8,500万円と適切な予算が割かれており、連結子会社38社を抱える大企業として、グループ全体でのリスク管理体制を強化しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 814万円 | 8,801人 | - |
平均年収は約814万円と、日本の製造業の中でも堅調な水準を維持しています。近年実施された構造改革や不採算事業の整理による経営効率化の進展が、従業員への待遇を維持するための基盤となっていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価変動を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間、当社のTSRは一貫してTOPIXのパフォーマンスを下回っており、株主へのリターン創出が課題となっています。これは、2022期以降の増収減益トレンドや利益率の低迷を背景とした株価の軟調な推移が主な要因です。現在進行中の構造改革によって収益性を改善し、株価を上昇軌道に乗せることが、TSR向上の鍵となります。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 40円 | 33.4% |
| 2017/03期 | 40円 | 55.0% |
| 2018/03期 | 50円 | 63.0% |
| 2019/03期 | 45円 | 50.1% |
| 2020/03期 | 45円 | 62.3% |
| 2021/03期 | 45円 | 90.9% |
| 2022/03期 | 45円 | 68.7% |
| 2023/03期 | 45円 | 82.3% |
| 2024/03期 | 45円 | 88.4% |
| 2025/03期 | 45円 | 127.8% |
現在、株主優待制度は実施していません。
カシオ計算機は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけており、安定的な配当維持を重視した方針を掲げています。直近の配当性向は利益の変動により高水準となっていますが、業績回復に伴い適正な水準への収束を目指しています。今後も強固な財務基盤を背景とした、継続的な配当実施が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 140.4万円 | 40.4万円 | 40.4% |
| 2022期 | 98.7万円 | ▲1.3万円 | -1.3% |
| 2023期 | 94.5万円 | ▲5.5万円 | -5.5% |
| 2024期 | 97.3万円 | ▲2.7万円 | -2.7% |
| 2025期 | 95.4万円 | ▲4.6万円 | -4.6% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERは20.2倍と電気機器業界平均の27.4倍より低く、PBRも1.52倍と業界平均を下回っており、バリュエーション面では割安感があります。配当利回りが3%を超えている点も魅力的です。信用倍率は2.78倍と標準的な水準で、特定の需給要因による株価の歪みは小さいと考えられます。今後の決算発表で業績回復が確認されれば、見直し買いが入る可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 163億円 | 43.1億円 | 26.4% |
| 2022/03期 | 222億円 | 62.9億円 | 28.3% |
| 2023/03期 | 196億円 | 64.9億円 | 33.2% |
| 2024/03期 | 179億円 | 60.1億円 | 33.5% |
| 2025/03期 | 141億円 | 60.7億円 | 42.9% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に連動しており、概ね実効税率の範囲内で推移しています。2025/03期は利益水準の低下により実効税率が一時的に42.9%まで上昇しましたが、これは特定の税務調整や一時的な利益の減少による影響です。今後利益が回復する2026/03期には、税率は適正な約31.3%水準へ回帰する見通しです。
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「『G-SHOCK』の栄光を背負い、デジタル化の波と格闘しながら構造改革で復活を目指す精密機器の巨人」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。