電気興業6706
DKK Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがスマートフォンで動画を見たり、友人とメッセージを送り合ったりするとき、その通信を支える携帯電話基地局のアンテナは、実は電気興業が作っているかもしれません。また、普段見かけるテレビ塔の大きなアンテナも同社が手掛けており、私たちの情報ライフラインに欠かせない存在です。さらに、自動車が安全に走るために必要な部品は、同社の「高周波焼き入れ」という特殊な技術で強度が高められています。このように、電気興業は私たちの生活の裏側で、社会の重要なインフラを支えている会社なのです。
通信アンテナ大手の電気興業は、2期続いた営業赤字から脱却し、2025期には売上高325.8億円、営業利益9.35億円と黒字転換を達成しました。続く2026期も売上高330.0億円、営業利益7.00億円の予想と、回復基調の継続を見込んでいます。新たな中期経営計画「DKK-Plan2028」では、収益性向上を最重要課題とし、AI技術を持つ企業の買収など、既存事業とのシナジー創出による成長戦略を加速させています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都江東区豊洲5丁目5番13号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2.4% | 1.8% | - |
| 2022/03期 | 1.5% | 1.2% | - |
| 2023/03期 | 2.7% | 2.1% | - |
| 2024/03期 | 4.9% | 3.6% | 6.2% |
| 2025/03期 | 2.0% | 1.4% | 2.9% |
| 3Q FY2026/3 | 2.2%(累計) | 1.4%(累計) | 3.5% |
収益性は、高付加価値製品への注力による改善が課題となっており、赤字期を経て2025/03期には営業利益率が2.9%まで回復しました。過去の営業損失計上期にはROE(自己資本利益率)がマイナスに沈みましたが、直近は2.1%まで浮上しています。今後、コスト構造の最適化を進め、より高い資本効率の実現が期待されています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 415億円 | — | 11.6億円 | 96.1円 | - |
| 2022/03期 | 340億円 | — | 7.0億円 | 59.5円 | -18.1% |
| 2023/03期 | 318億円 | — | 11.8億円 | -107.8円 | -6.3% |
| 2024/03期 | 289億円 | 17.9億円 | 19.8億円 | -198.9円 | -9.3% |
| 2025/03期 | 326億円 | 9.3億円 | 7.8億円 | 83.4円 | +12.9% |
当社の業績は、通信インフラ関連の設備投資需要に左右されやすく、2023/03期から2024/03期にかけては事業構造改革の影響で営業赤字が継続しました。しかし、構造改革の進展と採算改善により、2025/03期には営業利益が約9.4億円の黒字へと回復基調にあります。今後も通信アンテナや高周波技術の強みを活かし、安定的な収益確保を目指す段階にあります。 【3Q 2026/03期実績】売上251億円(通期予想比76%)、営業利益8.9億円(同127%)、純利益7.4億円(同124%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
通信インフラ向けのアンテナ事業と、自動車等に使用される高周波誘導加熱装置が主軸です。AI技術を有する企業の買収など、成長市場への転換を図る一方で、原材料価格の高騰や競争激化を事業リスクとして認識しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2023期 | 370億円 | — | 318億円 | -14.0% |
| 2024期 | 370億円 | — | 289億円 | -22.0% |
| 2025期 | 330億円 | — | 326億円 | -1.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2023期 | 8億円 | — | -15億円 | 大幅未達 |
| 2024期 | 5億円 | — | -18億円 | 大幅未達 |
| 2025期 | 5億円 | 7億円 | 9億円 | +87.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去2期(2023期, 2024期)の業績予想は、売上・利益ともに期初計画を大幅に下回る厳しい結果でした。しかし、2025期は期初予想を大幅に上回る営業利益9.35億円で着地し、V字回復を印象付けました。新たにスタートした中期経営計画「DKK-Plan2028」では、2028期に営業利益20億円、ROE5.0%超という野心的な目標を掲げており、この計画達成力が今後の株価を左右する最大の焦点となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期累計の連結最終損益が7.4億円の黒字に転換し、通期最終利益を80%上方修正する発表を行いました。
NTTドコモ向けに700MHz帯5G無線装置の納入を開始し、通信インフラ事業の拡大を推進しています。
前社長を相手取り、投資会社が2億円超を求める株主代表訴訟を提起する動きが報道され、ガバナンス面での課題が注目されました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
当社の財務状態は、自己資本比率が68.8%と依然として高い水準を維持しており、極めて健全です。2024/03期より有利子負債が計上されましたが、潤沢な現預金と資産背景により、経営上の大きなリスクとはなっていません。今後も強固な資本基盤を背景に、成長投資と株主還元を両立できる財務体質を維持しています。 【3Q 2026/03期】総資産518億円、純資産358億円、自己資本比率64.2%、有利子負債55億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 14.5億円 | 14.0億円 | 6.3億円 | 4,500万円 |
| 2022/03期 | 41.7億円 | 26.8億円 | 41.4億円 | 68.5億円 |
| 2023/03期 | 8.7億円 | 5.0億円 | 9.8億円 | 3.7億円 |
| 2024/03期 | 7.5億円 | 38.6億円 | 7.7億円 | 31.1億円 |
| 2025/03期 | 18.2億円 | 4.0億円 | 21.0億円 | 14.3億円 |
営業キャッシュフローは、業績の変動や季節性に影響を受けやすく、赤字期には一時的にマイナスとなりました。一方で、投資活動によるキャッシュフローは資産売却やポートフォリオ見直しによりプラスとなる年度があり、資金の流動性を確保しています。今後は本業でのキャッシュ創出力を安定させ、投資と還元のバランスを最適化する方針です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は15.4%であり、ダイバーシティ推進に向けた体制整備を進めています。連結子会社14社を抱え、監査報酬は8,800万円を投じるなど、グループ全体のガバナンスとコンプライアンス維持に注力しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 587万円 | 1,067人 | - |
平均年収は587万円であり、電気機器業界の水準としては標準的です。長年培ったアンテナ技術や高周波誘導加熱技術という特殊領域での事業展開により、景気変動の影響を受けつつも一定の雇用安定性を確保しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続して市場平均であるTOPIXを大きく下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、2023期、2024期と続いた大幅な営業赤字による株価の低迷が主な要因です。2025期には増配を実施したものの、株価の回復が追いつかず、TOPIXの上昇率には遠く及びませんでした。今後は、新中期経営計画の達成を通じた持続的な業績成長と株価上昇を実現し、TSRを改善できるかが経営の重要課題です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 15円 | 63.3% |
| 2017/03期 | 15円 | 168.0% |
| 2019/03期 | 45円 | 36.1% |
| 2020/03期 | 45円 | 30.4% |
| 2021/03期 | 45円 | 46.8% |
| 2022/03期 | 60円 | 100.8% |
| 2023/03期 | 60円 | - |
| 2024/03期 | 60円 | - |
| 2025/03期 | 80円 | 96.0% |
株主優待制度は実施していません。
配当方針として、連結配当性向40%を目途とし、かつ下限としてDOE(株主資本配当率)2.5%を基準に設定しています。業績変動がある中でも、安定的な配当維持と成長投資の両立を図っています。株主還元を重要な経営課題と位置づけ、今後も持続的な増配や利益還元を追求する姿勢です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 110.7万円 | 10.7万円 | 10.7% |
| 2022期 | 94.6万円 | 5.4万円 | -5.4% |
| 2023期 | 96.2万円 | 3.8万円 | -3.8% |
| 2024期 | 93.9万円 | 6.1万円 | -6.1% |
| 2025期 | 83.6万円 | 16.4万円 | -16.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは47.5倍と業界平均(約21.5倍)より割高で、これは黒字転換後の利益成長への期待が株価に織り込まれていることを示唆します。一方、PBRは0.78倍と解散価値である1倍を依然として下回っており、資産価値の面からは割安と評価できます。信用倍率は7.61倍と買い残が多く、短期的な株価上昇を期待する投資家が多い状況ですが、将来の売り圧力になる可能性には注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 18.0億円 | 6.4億円 | 35.8% |
| 2022/03期 | 4.5億円 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | -12.2億円 | 0円 | - |
| 2024/03期 | -15.4億円 | 0円 | - |
| 2025/03期 | 10.2億円 | 2.5億円 | 24.1% |
赤字計上期には法人税等の負担が発生しませんでしたが、業績の回復に伴い税務上の負担も正常化しつつあります。2025/03期は経常的な利益回復により約2.5億円の納税実績となりました。今後は安定的な黒字化を目指す中で、税負担を含めた適切な利益管理を継続していきます。
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電気興業 まとめ
「通信インフラの老舗が、2期連続の赤字からV字回復を果たし、AI技術の買収で次世代の成長電波を探している状態」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。