ウシオ電機6925
USHIO INC.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが映画館で大迫力の映像を楽しむとき、そのスクリーンを照らす強力なプロジェクター用ランプは、ウシオ電機が世界トップシェアを誇る製品かもしれません。また、普段使っているスマートフォンの心臓部である半導体チップを作る工程では、同社の露光装置から発せられる特殊な光が不可欠です。最近よく目にする建物へのプロジェクションマッピングも、同社のランプ技術が裏側で活躍しています。私たちのデジタルライフやエンターテインメントは、ウシオ電機の「光」の技術によって支えられているのです。
ウシオ電機は産業用ランプで世界首位を誇る光技術の専門企業です。直近の2025年3月期決算では、売上高1,776億円、営業利益88億円と、半導体市場の調整を受け前年比で減収減益となりました。しかし、ams-OSRAMのランプ事業買収や先端半導体メーカーRapidusへの出資など、将来の成長に向けた戦略的投資を積極的に実行しています。年間配当を前期50円から70円へ大幅に増配し、株主還元への意識も高めています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区三田3-5-19 東京三田ガーデンタワー
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0.3% | 0.2% | - |
| 2022/03期 | 5.6% | 4.1% | - |
| 2023/03期 | 5.7% | 4.2% | - |
| 2024/03期 | 4.5% | 3.3% | 7.2% |
| 2025/03期 | 3.1% | 2.1% | 5.0% |
| 3Q FY2026/3 | 2.8%(累計) | 1.3%(累計) | 6.1% |
収益性については、2021/03期の赤字を経て2022/03期には営業利益率が8.8%まで改善しましたが、足元では販売減や固定費負担により利益率が5.0%まで低下しています。ROE(自己資本利益率)も3.4%と低水準に留まっており、資本効率の向上が大きな課題です。今後は高付加価値製品へのシフトによる収益基盤の再構築が求められます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,186億円 | — | 6.9億円 | -5.7円 | - |
| 2022/03期 | 1,488億円 | — | 126億円 | 104.5円 | +25.5% |
| 2023/03期 | 1,750億円 | — | 137億円 | 115.7円 | +17.6% |
| 2024/03期 | 1,794億円 | 130億円 | 108億円 | 97.2円 | +2.5% |
| 2025/03期 | 1,776億円 | 88.3億円 | 68.0億円 | 70.3円 | -1.0% |
当社の売上高は2021/03期から2024/03期にかけて堅調に拡大してきましたが、2025/03期は半導体市場の調整等の影響により減収減益となりました。2026/03期期も引き続き厳しい市場環境を想定し、売上高は1,700億円を見込んでいます。今後はAI向け半導体製造装置などの先端分野への注力による収益回復が期待されます。 【3Q 2026/03期実績】売上1269億円(通期予想比75%)、営業利益77億円(同77%)、純利益40億円(同58%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
産業用ランプや光学装置を主力とし、半導体製造装置市場向けへ積極的にリソースを配分しています。技術革新のスピードが速い業界ゆえに、世界各国の景気変動や競合による技術先行リスクを主要な事業リスクとして開示しており、常に先端技術への投資が求められる構造です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,750億円 | — | 1,776億円 | +1.5% |
| 2024期 | 1,880億円 | — | 1,794億円 | -4.6% |
| 2023期 | 1,700億円 | — | 1,750億円 | +2.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 50億円 | — | 88億円 | +76.5% |
| 2024期 | 125億円 | — | 130億円 | +3.8% |
| 2023期 | 170億円 | — | 159億円 | -6.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、最終年度(2026期)に売上高2,200億円、営業利益220億円という高い目標を掲げています。しかし、直近2025期の実績は売上高1,776億円、営業利益88億円と、目標に対して進捗が大幅に遅れている状況です。半導体市況の変動が大きく影響しており、目標達成にはams-OSRAM事業の早期の収益貢献と、半導体後工程向け装置の需要回復が不可欠となります。一方、会社側の業績予想は保守的な傾向があり、2025期の営業利益は期初予想50億円に対し実績88億円と大幅に上振れました。
最新ニュース
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メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
ウェハ向け一括投影露光装置UX-4シリーズの新製品「UX-45114SC」の受注を開始。
UV-LED事業およびユニキュア アフターサービス事業を岩崎電気へ譲渡する契約を締結。
創薬向けマイクロ流路事業を日本ゼオンへ譲渡し、選択と集中による経営資源の再配分を加速。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は2025/03期時点で67.4%と盤石な状態を維持しています。2024/03期からは事業投資や成長に向けた資金需要に伴い有利子負債を約902億円計上しましたが、潤沢な純資産を背景にリスク耐性は依然として強固です。過度な借入ではないため、健全な財務体質は保たれています。 【3Q 2026/03期】総資産3149億円、純資産1979億円、自己資本比率42.8%、有利子負債530億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 145億円 | 34.2億円 | 7.8億円 | 111億円 |
| 2022/03期 | 216億円 | 55.2億円 | 106億円 | 161億円 |
| 2023/03期 | 8.7億円 | 11.8億円 | 268億円 | 3.0億円 |
| 2024/03期 | 89.7億円 | 53.9億円 | 135億円 | 144億円 |
| 2025/03期 | 204億円 | 27.2億円 | 250億円 | 231億円 |
営業キャッシュフローは2025/03期に204億円を創出するなど高い収益力を維持しています。投資キャッシュフローのプラスは資産売却等が寄与しており、フリーキャッシュフローは231億円の黒字を確保しました。財務キャッシュフローのマイナスは配当支払いや自己株式取得等による株主還元を積極的に実施した結果です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は36.3%と日本企業の中でも非常に高い水準にあり、多様性を重視した経営体制が構築されています。44社の連結子会社を擁する規模ながら、監査体制も整備されており、グローバル展開に適したガバナンスが機能しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 778万円 | 6,013人 | - |
平均年収は約778万円と、日本の電気機器業界における水準と比較しても良好な報酬体系を維持しています。長年の安定した事業基盤と、グローバルな産業用ランプ分野での世界シェアが、従業員の高い給与水準を支える背景となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合算した総合的な投資リターンを示す指標です。2022期および2023期は株価上昇と安定配当によりTOPIXを上回るパフォーマンス(アウトパフォーム)を記録しました。しかし、直近の2024期および2025期では、半導体市況の調整による株価の伸び悩みから、TOPIXのパフォーマンスを下回る(アンダーパフォーム)結果となっています。2025期には大幅な増配を実施しており、今後の株価回復がTSR向上の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 26円 | 30.3% |
| 2017/03期 | 26円 | 47.2% |
| 2018/03期 | 26円 | 30.2% |
| 2019/03期 | 50円 | 56.3% |
| 2020/03期 | 26円 | 35.5% |
| 2021/03期 | 26円 | - |
| 2022/03期 | 50円 | 47.8% |
| 2023/03期 | 50円 | 43.2% |
| 2024/03期 | 50円 | 51.4% |
| 2025/03期 | 70円 | 99.6% |
当社では株主優待制度は実施しておりません。
配当金については、経営環境や業績を考慮しつつ安定配当を基本方針としています。2025/03期は減益となったものの配当を70円に引き上げたため、配当性向が約99.6%と一時的に非常に高い水準となりました。今後は収益の安定的な成長とともに、持続可能な株主還元を目指す姿勢です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 143.8万円 | 43.8万円 | 43.8% |
| 2022期 | 184.1万円 | 84.1万円 | 84.1% |
| 2023期 | 173.4万円 | 73.4万円 | 73.4% |
| 2024期 | 205.8万円 | 105.8万円 | 105.8% |
| 2025期 | 203.0万円 | 103.0万円 | 103.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは36.8倍と業界平均(27.4倍)を上回っており、成長期待が株価に織り込まれていることを示唆します。一方、PBRは1.29倍と業界平均(2.0倍)より低く、資産価値の面では割安感も残ります。信用取引では売り残が買い残を上回る「信用倍率0.28倍」となっており、短期的な株価下落を見込む投資家が多い状態です。今後の決算発表で市場の期待に応えられるかが焦点となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 34.1億円 | 40.9億円 | 120.2% |
| 2022/03期 | 152億円 | 25.9億円 | 17.0% |
| 2023/03期 | 201億円 | 64.5億円 | 32.0% |
| 2024/03期 | 161億円 | 53.0億円 | 33.0% |
| 2025/03期 | 125億円 | 56.5億円 | 45.4% |
2021/03期は少額の税引前利益に対して繰延税金資産の取り崩し等が発生したため実効税率が著しく高くなりました。近年は30%から45%の範囲で推移しており、2025/03期は特定の税務コストの影響で実効税率が一時的に45.4%まで上昇しました。2026/03期期以降は一般的な法人税負担水準である30%前後への回帰を想定しています。
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ウシオ電機 まとめ
「『産業用ランプ世界首位』の巨人が、半導体後工程への戦略投資と大型買収で次なる成長の光を探すフェーズ」
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