チノー
Chino Corporation
最終更新日: 2026年3月28日
温度計測のパイオニア。日本の産業と環境の未来を支える技術力
計測・制御・監視技術のパイオニアとして、お客様と共に持続可能な社会の発展に貢献する
この会社ってなに?
あなたが普段使うスマートフォンや自動車、これらの部品を製造する工場では、製品の品質を保つために非常に精密な温度管理が欠かせません。チノーの製品は、そうした最先端の製造ラインで「温度を測り、コントロールする」という重要な役割を担う、縁の下の力持ちです。他にも、食品工場での安全管理や医薬品の品質維持など、私たちの生活に身近なモノづくりの現場で活躍しています。あなたが安心して製品を手に取れる背景には、チノーのような会社の計測技術が隠れているかもしれません。
温度制御主体の計測器専業メーカー。FY2025(2025年3月期)決算では、売上高293.3億円(前期比6.9%増)、営業利益28.79億円(同32.5%増)と過去最高を更新しました。半導体や自動車関連の旺盛な設備投資需要を背景に主力の計測制御機器が好調を維持しています。会社はFY2026(2026年3月期)予想として売上高300.0億円、営業利益29.00億円と更なる成長を見込んでおり、年間配当も80円から増額予定で株主還元にも積極的な姿勢を示しています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都板橋区熊野町32-8
- 公式
- www.chino.co.jp
社長プロフィール
私たちは「計測・制御・監視」技術のパイオニアとして、お客様や社会の課題解決に貢献してきました。中期経営計画のもと、「共創・特長・信頼」をコアバリューに、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指し、新たな成長ステージへの挑戦を続けてまいります。
この会社のストーリー
東京都北区に千野製作所を創立し、工業用温度計測器の製造・販売を開始。日本の計測器業界の歴史がここから始まる。
高度経済成長期の産業発展を背景に、事業を拡大。東京証券取引所市場第二部に株式を上場し、社会的な信頼を獲得する。
韓国に合弁会社「KOREA CHINO CORPORATION」を設立。グローバル展開への第一歩を踏み出し、海外市場での挑戦を開始する。
創立50周年を機に、株式会社チノーへ商号変更。同年、東京証券取引所市場第一部に指定され、トップ企業としての地位を確立する。
株式会社アルバック理工(現・チノーソフテックス)を子会社化。M&Aにより事業領域を拡大し、新たな成長の柱を築く。
2026年度までの中期経営計画を策定。「共創・特長・信頼」をコアバリューに、持続可能な社会への貢献と企業価値向上を目指す。
売上高・各利益いずれも過去最高額を更新する見通しを発表。着実な成長戦略が実を結び、企業の実力を証明する。
中期経営計画の最終年度。脱炭素やDXといった社会の要請に応える新技術・サービスを創出し、さらなる飛躍を目指す。
注目ポイント
1936年創業。温度制御を主軸とした計測器の専業メーカーとして、日本の産業発展を支え続けてきた実績と信頼が強みです。
堅実な経営で安定した業績を維持し、近年では売上高・利益ともに過去最高を更新。M&Aや海外展開も積極的に行い、成長を続けています。
保有株数に応じて食品や電化製品などと交換できるポイントがもらえる「プレミアム優待倶楽部」を導入。個人投資家にも魅力的な株主還元策を実施しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 22.5円 | 29.6% |
| FY2022/3 | 23円 | 37.1% |
| FY2023/3 | 26円 | 28.7% |
| FY2024/3 | 30円 | 29.0% |
| FY2025/3 | 40円 | 34.1% |
| 権利確定月 | 3月 |
チノーは安定的な利益成長と配当性向30%以上を目安とした還元方針を掲げており、増配傾向を継続しています。FY2025/3には1株当たり80円の配当を実施し、高い配当利回りを実現しています。業績の拡大とともに株主への利益配分を強化する姿勢が評価されており、株主優待と併せて魅力的なインカムゲインを提供しています。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
チノーは計測・制御機器専業の強みを活かし、売上高・各利益ともに過去最高水準を更新する堅調な成長を遂げています。FY2021/3からFY2025/3にかけて売上高は約211億円から約293億円まで拡大し、事業ポートフォリオの最適化と製品需要の取り込みが奏功しました。FY2026/3も引き続き増収増益を見込んでおり、強固な顧客基盤を背景に成長トレンドが維持されています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.6% | 4.2% | 5.4% |
| FY2022/3 | 5.2% | 3.3% | 6.8% |
| FY2023/3 | 7.1% | 4.2% | 8.5% |
| FY2024/3 | 7.6% | 4.8% | 7.9% |
| FY2025/3 | 8.0% | 5.3% | 9.8% |
営業利益率は約5%から約9.8%まで順調に改善しており、高付加価値な計測ソリューションへの注力と効率的な生産体制が利益率の向上を牽引しています。ROEはFY2025/3時点で8.0%まで向上し、資本効率を意識した経営が浸透しつつあります。ROAも同様に上昇傾向にあり、資産の有効活用が着実に進んでいることを示しています。
財務は安全?
自己資本比率は約58%と高く、極めて盤石な財務基盤を維持しています。FY2024/3以降に有利子負債が発生していますが、潤沢な資産規模に対して十分に管理可能な範囲内です。BPS(1株当たり純資産)も右肩上がりで成長しており、株主価値の源泉となる純資産が堅実に積み上がっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 23.4億円 | -7.5億円 | -9.7億円 | 15.9億円 |
| FY2022/3 | 18.8億円 | -5.8億円 | -9.8億円 | 13.0億円 |
| FY2023/3 | 16.2億円 | -5.6億円 | 6.5億円 | 10.6億円 |
| FY2024/3 | 1.0億円 | 8,100万円 | -11.0億円 | 1.8億円 |
| FY2025/3 | 25.4億円 | -6.7億円 | -11.0億円 | 18.8億円 |
営業活動によるキャッシュフローは概ね安定してプラスを維持しており、本業による収益獲得能力の高さを示しています。投資活動には継続的に資金を充当しつつも、FCF(フリー・キャッシュフロー)は総じてポジティブであり、財務的な余力があります。FY2024/3の一時的な減少を除き、稼いだ資金を適切に配当や自社株買いへ還元するサイクルが定着しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 12.8億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 17.4億円 | 6.9億円 | 39.8% |
| FY2023/3 | 22.9億円 | 7.6億円 | 33.0% |
| FY2024/3 | 24.1億円 | 6.6億円 | 27.2% |
| FY2025/3 | 30.3億円 | 10.4億円 | 34.4% |
納税状況は税引前利益の変動に連動しており、概ね法定実効税率に近い水準で推移しています。FY2021/3は繰越欠損金の解消等による一時的な影響で税負担が抑えられましたが、以降は安定した納税が継続しています。将来の業績見通しに基づく予想税率も妥当な範囲内に収まっています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 628万円 | 1,093人 | - |
従業員の平均年収は628万円であり、計測制御機器業界の中では堅実かつ安定的な給与水準を維持しています。平均勤続年数が16年を超えていることは、福利厚生や働きやすい環境が一定水準以上であることを示唆しており、離職率を抑えた人的資本経営が行われています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はチノ-取引先持株会・チノー従業員持株会。
チノーの株主構成は、取引先持株会(9.52%)や従業員持株会(3.75%)が上位に並ぶ安定株主重視の傾向が強く、長期的な経営の安定性を優先する姿勢が見て取れます。また、ニッカトーや共和電業といった事業上の協力関係にある企業も出資しており、強固なネットワークが形成されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は温度制御を中心とした計測・制御機器事業を核としており、脱炭素や省エネ化といった社会的ニーズを捉えた高付加価値な製品展開が成長の源泉です。事業リスクとしては、原材料価格の高騰や海外市場における経済変動、および特定顧客への依存度などが挙げられます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は10.0%と改善の余地があるものの、監査体制は整備されており、12社の連結子会社を擁するグループ経営を強固なガバナンス体制の下で推進しています。技術力を武器にした計測専業メーカーとして、持続可能な成長とリスク管理を両立させる経営基盤を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 285億円 | — | 293億円 | +2.9% |
| FY2024 | 260億円 | — | 274億円 | +5.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 25億円 | — | 29億円 | +17.5% |
| FY2024 | 22億円 | — | 22億円 | +1.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の中期経営計画(FY2021-2026)では、最終年度に売上高300億円、営業利益29億円を目標に掲げています。直近のFY2025実績は売上高293.3億円、営業利益28.79億円と、目標達成に向けて極めて順調に進捗しています。特に過去2期連続で期初予想を上回る業績を達成しており、外部環境の好機を確実に捉える実行力が評価されます。最終年度の会社予想も中計目標水準であり、達成の確度は高いと見られます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
FY2025のTSR(株主総利回り)は185.2%となり、TOPIXの213.4%を下回るアンダーパフォームとなりました。これは、好調な業績を背景に株価は上昇したものの、同期間における日本株市場全体の力強い上昇(TOPIXの上昇)には及ばなかったことを示唆しています。ただし、FY2023、FY2024にはTOPIXを上回るパフォーマンスを記録しており、期間によっては高いリターンを株主にもたらしています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 122.3万円 | +22.3万円 | 22.3% |
| FY2022 | 139.5万円 | +39.5万円 | 39.5% |
| FY2023 | 187.2万円 | +87.2万円 | 87.2% |
| FY2024 | 230.1万円 | +130.1万円 | 130.1% |
| FY2025 | 185.2万円 | +85.2万円 | 85.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業種の電気機器セクターの平均PERが約25倍、PBRが約2.2倍であるのに対し、チノーの株価指標はそれぞれ13.2倍、1.20倍と業界平均に比べて割安な水準にあると考えられます。一方で、配当利回りは5.17%と業界平均を大きく上回っており、株主還元への積極性がうかがえます。時価総額は287億円と、セクター内では中小型株に位置づけられます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期決算にて経常利益が9%増益を達成し、市場の評価を高めた。
温度管理の利便性を向上させるスマートカードロガーの新製品を市場投入。
株式分割の実施および株主優待制度の変更を公表し、投資環境の整備を進めた。
最新ニュース
チノー まとめ
ひとめ診断
「『測る』技術で工場の安定稼働を支え、地味ながら過去最高益を更新し続ける老舗計測器メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「電気機器」に分類される他の企業
富士通とパナソニックの半導体事業を継承、特定顧客向けカスタムチップで世界と渡り合うファブレスメーカー
スマホから自動車、5G基地局まで、電子機器の『心臓の鼓動』を刻む水晶デバイスの巨人
総合電機の巨人がデジタルで変貌。Lumadaを軸にグローバルで社会インフラを支えるプライム企業
『光電子増倍管』で世界シェア9割を握るニッチの巨人が、半導体から核融合まで『光』技術で未来を照らす
スマホからEVまで、見えないところで世界を動かす『巻き線』の巨人
パワー半導体の老舗が、京セラ事業買収というカンフル剤を打ち、EVシフトの荒波に挑む
アナログ半導体の老舗が、EV化の波に乗りSiCパワー半導体へ巨額投資、業界再編の渦中に飛び込む
ゲーム機のコントローラーから自動車のアクセルまで、"感覚"を電子化する80年選手の部品メーカー