6849プライム

日本光電工業

NIHON KOHDEN CORPORATION

最終更新日: 2026年3月28日

ROE7.8%
BPS106円
自己資本比率69.5%
FY2025/3 有報データ

エレクトロニクスで命を守る、日本の医療機器トップメーカー

グローバルな医療課題の解決を通じて、世界中の人々と医療のより良い未来を創造することを目指します。

この会社ってなに?

あなたが駅や商業施設で目にするAED(自動体外式除細動器)、その多くは日本光電が作っています。万が一の事態に、私たちの命を救う装置として社会の至る所に設置されています。また、病院のドラマでよく見る、ピッピッと鳴っている生体情報モニターも同社の主力製品です。手術室や集中治療室で患者さんの心拍数や血圧を常に監視し、医師や看護師が迅速な判断を下すのを裏側で支えています。あなたが直接触れる機会は少ないかもしれませんが、日本の医療現場の安全・安心を根底から支える重要な会社なのです。

日本光電は、AEDや生体情報モニターで国内トップシェアを誇る医用電子機器メーカーです。FY2025実績は売上高2254.2億円、営業利益207.13億円と堅調な売上を維持しつつも、利益面では課題を残しました。現在進行中の中期経営計画「BEACON 2030 Phase II」では、全社的な収益改革とグローバル展開の加速を掲げ、米国でのM&Aなどを通じて成長領域への投資を本格化させています。しかし、直近ではFY2026の業績予想を下方修正しており、計画達成に向けた収益性改善が目先の焦点となります。

電気機器プライム市場

会社概要

業種
電気機器
決算期
3月
本社
東京都新宿区西落合1丁目31番4号
公式
www.nihonkohden.co.jp

社長プロフィール

荻野 博一
荻野 博一
代表取締役社長執行役員 Chief Executive Officer
挑戦者
中期経営計画『BEACON 2030 Phase II』のもと、全社的な収益改革を通じて成長領域への投資を本格化させています。これによりグローバルなメドテック企業への変革を加速させ、世界中の医療課題の解決に貢献していきます。

この会社のストーリー

1951
創業「エレクトロニクスで病魔に挑戦」

創業者・荻野義夫氏が「医学と工学の融合」を掲げ、日本光電工業株式会社を設立。世界初の全交流式8チャンネル脳波計などを開発した。

1961
東京証券取引所市場第二部に上場

設立から10年で株式を上場。医療機器メーカーとしての基盤を固め、さらなる成長へのステップを踏み出した。

1970
国内トップシェア製品の確立

生体情報モニタや心電計などの分野で次々と新製品を開発。高品質な製品群で国内トップクラスのシェアを確立し、医療現場からの信頼を獲得した。

1990
AED(自動体外式除細動器)事業への注力

社会のニーズに応え、一般市民でも使えるAEDの開発・普及に注力。救命率向上に大きく貢献し、現在では国内トップシェアを誇る事業へと成長した。

2010
グローバル展開の加速とM&A

海外での売上拡大を目指し、米国の医療機器メーカーAd-Tech社やAMP3D社などを買収。グローバル市場での競争力強化を積極的に推進した。

2021
長期ビジョン「BEACON 2030」策定

創業70周年を機に、2030年に向けた長期ビジョンと中期経営計画を策定。持続的な成長と医療への貢献を目指す新たなステージへと進んだ。

2024
グローバルメドテック企業への変革

中期経営計画「BEACON 2030 Phase II」を開始。事業ポートフォリオの見直しや全社的な収益改革を実行し、グローバルな医療IT企業への変革を加速している。

注目ポイント

国内トップシェアを誇る製品力

AED(自動体外式除細動器)や脳波計は国内トップシェア。生体情報モニタも主力製品として、日本の医療現場を長年にわたり支え続けています。

積極的なグローバル展開

海外の医療機器メーカーを積極的にM&Aし、グローバルなメドテック企業への変革を推進中。世界中の医療課題解決に挑戦し、成長を目指しています。

安定した株主還元

「連結総還元性向35%以上」を目標に掲げ、安定した配当を継続。株主への利益還元にも積極的な姿勢を示しています。

サービスの実績は?

47.3%
消耗品・サービス売上構成比率
2023年3月期
2219.9億円
売上高(FY2024)
2024年3月期
+8.2% YoY
35%以上
連結総還元性向(目標)
株主還元方針
4
主要なM&A・子会社化(過去5年)
ドゥウェル、AMP3D、NeuroAdvanced、Ad-Tech
61
1株当たり年間配当金(FY2024)
2024年3月期実績
-6円 YoY

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 31円
安全性
安定
自己資本比率 69.5%
稼ぐ力
普通
ROE 7.8%
話題性
不評
ポジティブ 30%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
31
方針: 配当性向35%目標
1株配当配当性向
FY2021/35525.7%
FY2022/36724.2%
FY2023/36130.0%
FY2024/36130.1%
FY2025/33136.5%
株主優待
なし

株主優待制度は実施していません。

配当方針として連結配当性向35%以上を目標に掲げ、利益の還元を図っています。FY2025/3には業績減益の影響もあり配当額を調整しましたが、持続的な株主還元を重視する姿勢は不変です。強固な財務体質を維持しつつ、業績の成長に合わせて配当を還元する方針です。

同業比較(収益性)

電気機器の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
7.8%
業界平均
10.3%
営業利益率上回る
この会社
9.2%
業界平均
8.1%
自己資本比率上回る
この会社
69.5%
業界平均
52.5%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/32,051億円
FY2023/32,066億円
FY2024/32,220億円
FY2025/32,254億円
営業利益
FY2022/3310億円
FY2023/3211億円
FY2024/3196億円
FY2025/3207億円

当社の売上高は堅調に推移し、FY2026/3予想では2,400億円を見込んでいます。一方で、近年の営業利益および純利益は、全社的な収益改革費用や投資の先行に伴い、FY2024/3以降は伸び悩む傾向にあります。FY2025/3には純利益が約141億円まで減益となりましたが、翌期以降は売上拡大による収益改善を目指す方針です。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
7.8%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
5.5%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
9.2%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/313.1%9.5%13.6%
FY2022/315.0%11.1%15.1%
FY2023/310.2%7.9%10.2%
FY2024/39.4%7.3%8.8%
FY2025/37.8%5.5%9.2%

収益性指標は、FY2022/3に営業利益率15.1%、ROE 15.0%と高い水準を記録しましたが、その後は営業利益率が10%を割り込む水準まで低下しています。これは積極的な研究開発投資やグローバル展開に伴う販管費の増加が主な要因です。効率的な経営指標であるROEの低下傾向を食い止め、再び高い資本効率を実現できるかが今後の焦点となります。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率69.5%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
772億円
会社の純資産
1,813億円

財務健全性は極めて高い水準を維持しており、自己資本比率はFY2024/3時点で77.6%と極めて盤石な財務基盤を誇ります。FY2025/3には有利子負債が約772億円へ増加しましたが、これは積極的な成長投資やM&A資金の確保に伴う動きです。強固な財務体質を武器に、今後も安定した事業拡大に向けた投資を継続する余力があります。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+153億円
営業CF
投資に使ったお金
-251億円
投資CF
借入・返済など
+25.5億円
財務CF
手元に残ったお金
-98.5億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3139億円-29.5億円-30.1億円110億円
FY2022/3257億円-43.0億円-73.0億円214億円
FY2023/3-25.1億円-76.5億円-74.8億円-102億円
FY2024/3156億円-52.1億円-69.7億円104億円
FY2025/3153億円-251億円25.5億円-98.5億円

営業キャッシュフローは安定的に創出されていますが、成長投資を目的とした投資キャッシュフローの支出が拡大しています。FY2025/3はM&Aに伴う大規模な投資によりフリーキャッシュフロー(FCF)がマイナスとなりましたが、将来の収益基盤強化のための戦略的支出です。継続的な事業キャッシュフロー創出力があるため、財務面への影響はコントロール可能な範囲です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1重要な訴訟等について 当社グループの経営成績および財務状況に重要な影響を及ぼすおそれのある訴訟等は現在ありません

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3284億円101億円35.7%
FY2022/3346億円111億円32.2%
FY2023/3241億円70.1億円29.1%
FY2024/3256億円85.6億円33.5%
FY2025/3204億円62.8億円30.8%

法人税等の支払額は、税引前利益の増減に伴い推移しています。実効税率は概ね30%から35%の範囲で推移しており、法的な基準に則った納税状況です。業績変動に応じて税負担も調整される構造となっており、特段の税務上の懸念事項は見当たりません。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
926万円
従業員数
6,114
平均年齢
42.5歳
平均年収従業員数前年比
当期926万円6,114-

従業員平均年収は926万円と、日本の製造業の中でも極めて高い水準にあります。これは脳波計やAEDで国内トップシェアを誇る安定した収益基盤と、グローバル展開による高い付加価値が従業員への利益還元に繋がっている結果と分析されます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主39.7%
浮動株60.3%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関36.5%
事業法人等3.2%
外国法人等43%
個人その他15.6%
証券会社1.6%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主はステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505103(常任代理人 みずほ銀行決済営業部)・埼玉りそな銀行・ジック プライベ-ト リミテッド シ-(常任代理人 三菱UFJ銀行)。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(28,056,000株)17.2%
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(9,913,000株)6.07%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(8,815,000株)5.4%
株式会社埼玉りそな銀行(8,057,000株)4.94%
CGML PB CLIENT ACCOUNT/COLLATERAL(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(7,447,000株)4.56%
ジック プライベ-ト リミテッド シ-(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(6,244,000株)3.82%
ジェーピー モルガン チェース バンク 380055(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(5,527,000株)3.38%
ジェーピー モルガン チェース バンク 385151(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(4,648,000株)2.85%
全国共済農業協同組合連合会(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)(2,710,000株)1.66%
株式会社三菱UFJ銀行(2,650,000株)1.62%

大株主には日本マスタートラスト信託銀行をはじめとする信託口が上位を占めており、機関投資家による保有割合が高い安定的な構成です。創業家や特定個人の支配色は薄く、グローバルな運用会社が多数名を連ねているため、経営の透明性や株主還元に対する外部からの規律が効きやすい環境と言えます。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億4,600万円
取締役6名の合計

EDINET開示情報によると、生体情報モニターを中心とした医用電子機器事業が主力であり、現在は構造改革を通じてグローバル・メドテック企業への変革を加速させています。主な事業リスクとして、為替変動や医療機器規制の変化、および海外市場における競争激化が挙げられており、機動的な経営判断が求められています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 12名)
女性 2名(16.7% 男性 10
17%
83%
監査報酬
4,800万円
連結子会社数
36
設備投資額
95.2億円
平均勤続年数(従業員)
15.8
臨時従業員数
584

ガバナンス体制においては、女性役員比率が16.7%となっており、さらなる多様性の向上が課題です。監査等委員会設置会社として強固な監査体制を敷いており、36社の連結子会社を擁する大企業として透明性の高い経営が行われています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
売上は計画線に近づくも、利益目標の未達と下方修正が続き、収益性に課題。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画「BEACON 2030 Phase II」
FY2024〜FY2026
売上高: 目標 2,400億円 順調 (2,254億円)
93.9%
営業利益: 目標 240億円 順調 (207億円)
86.3%
海外売上高比率: 目標 40% 順調 (35.0%)
87.5%
(旧)中期経営計画「BEACON 2030 Phase I」
FY2021〜FY2023
売上高: 目標 2,100億円 未達 (2,066億円)
98.4%
営業利益: 目標 250億円 未達 (211億円)
84.5%
ROE: 目標 12%以上 未達 (8.7%)
72.5%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2026 営業利益240億円200億円-16.7%
FY2025 営業利益230億円207億円-10.0%
FY2024 営業利益215億円196億円-8.9%
売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025 売上高2,290億円2,254億円-1.6%
FY2024 売上高2,150億円2,220億円+3.3%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

現中計「BEACON 2030 Phase II」は、売上こそ計画水準に近いものの、利益面で苦戦しています。FY2026の営業利益目標は期中に240億円から200億円へ16.7%もの大幅な下方修正が行われ、収益性改善が急務です。前期の中計も売上・利益ともに未達に終わっており、目標達成能力には疑問符が付きます。会社予想の精度も低く、特に利益計画は楽観的になりがちな傾向が見られます。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。FY2025では自社TSRが106.2%に対しTOPIXは213.4%と、その差は2倍近くに開いています。これは、同期間における利益成長の停滞や業績予想の未達が続き、株価が軟調に推移したことが主な原因です。株主還元(配当)は実施しているものの、それを補って余りある株価下落がTSRを押し下げています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+6.2%
100万円 →106.2万円
6.2万円
年度末時点評価額損益TSR
FY202180.9万円-19.1万円-19.1%
FY202275.7万円-24.3万円-24.3%
FY202392.9万円-7.1万円-7.1%
FY2024104.6万円+4.6万円4.6%
FY2025106.2万円+6.2万円6.2%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残129,100株
売り残47,700株
信用倍率2.71倍
2026年3月19日時点
今後の予定
2026年3月期 第1四半期決算発表2025年8月上旬
2026年3月期 第2四半期決算発表2025年11月上旬

PER16.2倍、PBR1.35倍という水準は、電気機器・医療機器セクターの平均と比較して割安感があります。これは、直近の業績下方修正や利益成長の鈍化が株価に織り込まれているためと考えられます。信用買い残が売り残を上回る2.71倍となっており、将来の株価上昇を期待する買いがある一方、需給面での重さも懸念されます。配当利回りは業界平均を上回っており、株価の下支え要因となる可能性があります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
42
前月比 +12.5%
メディア数
28
日本経済新聞, 株探, 会社四季報オンライン, オートメーション新聞 ほか
業界内ランキング
上位 15%
電気機器業種 600社中 88位
報道のトーン
30%
好意的
40%
中立
30%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績40%
M&A・事業拡大30%
経営戦略20%
株主還元10%

最近の出来事

2025年8月子会社化

米医療機器メーカーAd-Tech社の株式を追加取得し、完全子会社化を完了。

2026年2月業績修正

2026年3月期の業績予想を下方修正。営業利益200億円への引き下げを発表。

2026年3月自社株買い

自己株式の取得状況の開示とともに、取得期間の終了を公表。

日本光電工業 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 31円
安全性
安定
自己資本比率 69.5%
稼ぐ力
普通
ROE 7.8%
話題性
不評
ポジティブ 30%

「病院の『もしも』を支える国内トップの医療機器メーカー、海外M&Aで成長に活路」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU