NEC
NEC Corporation
最終更新日: 2026年4月30日
125年の歴史を持つ日本のICTの巨人が、AI・防衛・海底ケーブルで世界に挑む
安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現
この会社ってなに?
あなたが空港で顔認証ゲートをスムーズに通過したり、コンビニで顔だけで支払いを済ませたり──その裏にはNECの技術があります。日本の行政システムや防衛インフラも支え、海底ケーブルで世界のインターネット通信を繋いでいます。身近なデジタルサービスから国家の安全保障まで、目に見えないところで私たちの生活を支えている会社です。
NECは国内ITサービス大手として官公庁・通信・金融を主要顧客に持ち、顔認証技術では世界トップの評価を得ています。FY2025/3は売上収益3兆4,234億円(前期比-1.5%)ながら営業利益2,565億円(同+36.4%)と大幅な収益改善を達成。防衛・宇宙関連の受注増と海底ケーブル事業の拡大が成長を牽引しています。2025年10月には米CSG Systemsの買収(約4,400億円)を発表し、テレコム向けBSSソフトウェアでグローバルNo.1を狙う戦略を打ち出しました。2025年4月には1:5の株式分割を実施し、個人投資家の参入障壁を引き下げています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区芝五丁目7番1号
- 公式
- jpn.nec.com
社長プロフィール
NECは『安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指す』を Purpose に掲げています。ITサービスの高付加価値化とグローバル展開を加速させ、テクノロジーで社会課題を解決する企業として成長を続けます。
この会社のストーリー
米ウェスタン・エレクトリックとの合弁で設立。日本初の外資系合弁企業として、電話機の製造からスタートしました。「日本の通信インフラを自前で作る」という創業の志が、125年の歴史の原点です。
「PC-98」シリーズが日本のパソコン市場を席巻。一時は国内シェア50%超を誇り、日本のIT文化の礎を築きました。「NECといえばパソコン」の時代を牽引した黄金期です。
リーマンショック後の業績低迷から、PC事業のレノボへの売却、半導体事業の分離など大胆な構造改革を断行。痛みを伴う選択と集中で、ITサービス企業への変革を進めました。
森田隆之社長が就任し、「収益性改善」と「グローバル展開」を二大テーマに掲げました。顔認証技術の世界No.1評価を武器に、防衛・社会インフラ・DXの3領域で成長戦略を推進。
米CSG Systemsの買収(約4,400億円)を発表。テレコム向けBSSソフトウェアで世界トップを目指す歴史的な一手。1:5の株式分割も実施し、新時代のNECが始動しました。
注目ポイント
防衛予算の大幅拡大の恩恵を受ける国内屈指の防衛関連銘柄であり、顔認証AI世界No.1の技術力と海底ケーブル世界三強の地位を併せ持つ、他に類を見ない事業ポートフォリオです。
営業利益率はわずか3年で5.1%→7.5%へ改善し、FCFは年間2,000億円超の水準に。配当も5年連続増配中で、成長投資と株主還元のバランスが取れた経営を実現しています。
約4,400億円の大型M&Aにより、北米のテレコム市場で確固たる地位を獲得。国内ITサービス偏重からの脱却を図り、グローバルソフトウェア企業への変革を加速させています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 6円 | 22.7% |
| FY2017/3 | 6円 | 57.1% |
| FY2018/3 | 60円 | 34.0% |
| FY2019/3 | 40円 | 25.8% |
| FY2020/3 | 70円 | 18.2% |
| FY2021/3 | 90円 | 16.2% |
| FY2022/3 | 100円 | 19.3% |
| FY2023/3 | 110円 | 25.9% |
| FY2024/3 | 120円 | 21.4% |
| FY2025/3 | 140円 | 106.5% |
なし
2025年4月の1:5株式分割を反映した分割後ベースで、5期連続増配を実現しています(18円→20円→22円→24円→28円→32円予想)。FY2026/3は32円(分割前換算160円)への増配を予想しており、増配トレンドは継続中です。配当性向は約21%と低水準で、利益成長と増配の余地を十分に残しています。配当利回りは約0.8%と低めですが、これは株価上昇(5年で約4倍)による配当利回りの希薄化であり、配当額自体は着実に増加しています。株主優待制度はありません。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2025/3は売上収益3兆4,234億円と微減ながら、営業利益は2,565億円(+36.4%)と過去最高水準を記録しました。ITサービス部門の利益率改善と防衛関連の受注増が貢献しています。FY2026/3のQ3累計では営業利益が前年同期比46.8%増と加速しており、通期でもさらなる収益改善が見込まれます。会社予想では売上収益3兆3,600億円と微減見通しですが、営業利益以下の予想は非開示です。
事業ごとの売上・利益
官公庁・金融・製造向けのSI・クラウド・DXソリューション。国内IT事業の中核
防衛・宇宙・海底ケーブル・公共安全。防衛予算拡大の恩恵を受ける成長分野
通信事業者向けネットワーク機器・ソフトウェア。Netcracker等のグローバル展開
海外ITサービス、エネルギー、バイオメトリクス事業
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.5% | 4.1% | - |
| FY2022/3 | 10.0% | 3.8% | - |
| FY2023/3 | 7.3% | 2.9% | - |
| FY2024/3 | 8.4% | 3.5% | 5.4% |
| FY2025/3 | 9.1% | 4.1% | 7.5% |
FY2025/3の営業利益率は7.5%と過去5年で最高を記録し、収益体質の改善が鮮明です。FY2022/3に一時4.4%まで低下した営業利益率は、不採算事業の整理とITサービスの高付加価値化により着実に回復してきました。ROEも8.5%に改善し、資本効率の向上も進んでいます。Q3 FY2026/3では営業利益率がさらに改善しており、2桁営業利益率も視野に入ってきています。
財務は安全?
総資産は4兆3,154億円で、自己資本比率は45.2%と安定した水準を維持しています。有利子負債は5,482億円とFY2024/3(3,343億円)から増加していますが、これはCSG Systems買収の準備に伴うものと見られます。BPS(1株当たり純資産・分割後)は1,464.7円と着実に成長しており、純資産の積み上げが進んでいます。自己資本比率は5年前の35.7%から10ポイント近く改善しており、財務基盤の強化が着実に進行しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 2,712億円 | -760億円 | -1,555億円 | 1,952億円 |
| FY2025/3 | 3,444億円 | -1,312億円 | -1,040億円 | 2,132億円 |
FY2025/3の営業CFは3,444億円と過去最高を記録し、ITサービスの利益率改善が現金創出力に直結しています。投資CFは-1,312億円と成長投資を拡大しつつも、FCF(フリーキャッシュフロー)は2,132億円と潤沢です。財務CFは-1,040億円で配当支払い・借入返済が主因。FY2021/3から5年間で累計FCFは約7,475億円に達し、CSG買収(約4,400億円)にも十分対応できるキャッシュ創出力を示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1,578億円 | 82.3億円 | 5.2% |
| FY2022/3 | 1,444億円 | 31.6億円 | 2.2% |
| FY2023/3 | 1,677億円 | 532億円 | 31.7% |
| FY2024/3 | 1,850億円 | 355億円 | 19.2% |
| FY2025/3 | 2,398億円 | 646億円 | 26.9% |
FY2025/3の推定税引前利益は約2,450億円、法人税等は約698億円で、実効税率は28.5%程度と算出されます。グローバルに事業展開する中、各国の法人税率差や移転価格税制の影響を受けていますが、日本の法定実効税率(約30%)を下回る水準で適正に管理されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 963万円 | 104,194人 | - |
平均年収はFY2022の814万円からFY2025の963万円へと4年間で約150万円上昇。特にFY2025は前年比+9.4%と大幅な昇給を実施し、日立・富士通を上回る水準に。ジョブ型人事制度への移行とAI人材の獲得競争が背景にあり、平均年齢は42.6歳と若返りも進んでいます。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関31.6%と事業法人5.9%を安定株主として分類。NTT(4.88%)や住友生命(2.1%)が戦略的株主。外国人投資家比率44.2%は機関投資家中心で、大型株としての高い流動性を確保しています。
日本マスタートラスト信託銀行が17.78%を筆頭に、機関投資家による保有が大半を占める典型的な大型株の株主構成です。NTT(4.88%)は設立以来の歴史的パートナーで安定株主、住友生命(2.1%)も政策保有株主です。外国人保有比率44.2%はグローバル投資家からの高い関心を示しており、株主総会での議決権行使にも影響を与えています。創業家・オーナー系株主は存在せず、プロフェッショナル経営体制です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| ITサービス | 約1兆8,000億円 | 非開示 | 非開示 |
| 社会インフラ | 約8,500億円 | 非開示 | 非開示 |
| ネットワークサービス | 約4,500億円 | 非開示 | 非開示 |
| その他・グローバル | 約3,200億円 | 非開示 | 非開示 |
NECはITサービス・社会インフラ・ネットワークサービスの3本柱で事業を展開しています。ITサービスが売上の約半分を占める中核事業で、官公庁・金融向けが安定収益源。社会インフラは防衛予算拡大と海底ケーブル需要で成長期待が高い分野です。CSG Systems買収によりネットワークサービスのグローバル展開が加速する見込みですが、NEC史上最大のM&Aの統合リスクには注意が必要です。
この会社のガバナンスは?
NECはガバナンス体制の強化に注力しており、女性役員比率は約13.3%と着実に向上させています。監査役会設置会社として強固な監査体制を敷くとともに、グローバルな知見を持つ独立社外取締役の登用により、透明性と実効性の高い経営監督を実現しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 3兆3,700億円 | — | 3兆4,773億円 | +3.2% |
| FY2025/3 | 3兆3,700億円 | — | 3兆4,234億円 | +1.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 2,550億円 | — | 1,880億円 | -26.3% |
| FY2025/3 | 2,550億円 | — | 2,565億円 | +0.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
NECの2025中期経営計画は、収益性の飛躍的な改善とキャッシュフロー経営の強化を柱としています。営業利益率はFY2021/3の5.1%からFY2025/3に7.5%へ大幅に改善し、目標の8%に迫っています。FCFも2年累計で約4,100億円と3年目標5,000億円の82%を達成済み。CSG Systems買収は中計の成長戦略の中核であり、テレコム向けBSSソフトウェアでのグローバルNo.1ポジション確立を目指しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
直近5年間のTSR(株主総利回り)は412.8%とTOPIX(213.4%)を大幅にアウトパフォームしています。特にFY2024以降の防衛・AI関連テーマでの株価急騰が牽引し、1年間でTSRは+123.6ポイントの上昇を記録しました。ただし、2026年初頭の高値からは調整が進んでおり、短期的なボラティリティは高い状態です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 167.6万円 | +67.6万円 | 67.6% |
| FY2022 | 135.4万円 | +35.4万円 | 35.4% |
| FY2023 | 136.9万円 | +36.9万円 | 36.9% |
| FY2024 | 289.2万円 | +189.2万円 | 189.2% |
| FY2025 | 412.8万円 | +312.8万円 | 312.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER30.8倍・PBR2.76倍と電気機器セクター平均を大きく上回るプレミアム評価を受けています。これはAI・防衛・DXテーマによる成長期待の反映です。一方、配当利回り0.79%はセクター平均(2.1%)を大幅に下回り、インカム投資家には魅力が薄い水準です。信用倍率は37.64倍と買い残が非常に厚く、株価上昇時には利益確定売りが重しとなる可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
トヨタファイナンスとモバイル決済・電子マネーで協業拡大を発表。飲料自販機への電子マネー導入でNECのキャッシュレス技術基盤が拡大。
FY2026/3 Q3累計を発表。売上収益2兆4,223億円(+4.3%)、営業利益1,851億円(+46.8%)と大幅増益。ITサービスと防衛関連が牽引。
米CSG Systems International の買収を発表。取得額約4,400億円はNEC史上最大のM&A。テレコム向けBSSソフトウェアでグローバルNo.1を目指す。
普通株式1株につき5株の株式分割を実施。投資単位の引き下げにより個人投資家の参入を促進。
FY2025/3の通期決算を発表。営業利益2,565億円と前期比+36.4%の大幅増益を達成。営業利益率は7.5%に改善。
最新ニュース
NEC まとめ
ひとめ診断
「顔認証世界No.1×防衛×海底ケーブル──ITサービスを軸にグローバル変革を加速する日本の総合ICT企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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