TOA
TOA CORPORATION
最終更新日: 2026年3月28日
音のプロフェッショナル集団、世界中の人々に安心と感動を届ける。
創業100周年となる2034年度に連結売上高1000億円超を達成し、音響・映像ソリューションで世界中の人々に安心と感動を提供するリーディングカンパニーとなる。
この会社ってなに?
あなたが空港で搭乗アナウンスを聞くとき、駅のホームで電車の接近放送を耳にするとき、そのスピーカーはTOA製かもしれません。同社は、私たちの暮らしの安全と快適を支える「音」のプロフェッショナルです。学校のチャイムや非常放送、商業施設のBGMシステムなど、普段意識しない場所でTOAの技術が活躍しています。いわば、社会インフラの「声」を届ける縁の下の力持ちなのです。
TOAは空港や鉄道で使われる業務用放送設備の国内トップメーカー。FY2025は売上高506.3億円、営業利益35.89億円と増収増益を達成した。続くFY2026も会社予想で売上高545.0億円、営業利益45.00億円と過去最高業績を見込んでおり、旺盛な更新需要や海外展開が成長を牽引している。近年は配当方針の変更により株主還元姿勢を強めており、安定成長と高配当が魅力の銘柄として注目される。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 神戸市中央区港島中町7-2-1
- 公式
- www.toa-global.com
社長プロフィール

創業100周年にあたる2034年度に売上高1000億円を目指す長期経営戦略「NEXT100 TOA」を掲げています。音と映像の専門メーカーとして培ってきた技術を核に、事業領域を拡大し、社会の安心・安全に貢献することで、持続的な成長を実現していきます。
この会社のストーリー
中谷徳太郎がマイクロホンやスピーカーの開発・製造を目的として創業。ここから「音の専門メーカー」としての歴史が始まる。
株式会社として法人化し、事業基盤を固める。業務用音響機器メーカーとしての歩みを本格化させる。
災害時やイベントなどで活躍する電気メガホンの開発に成功。TOAの技術力を世界に示す画期的な製品となった。
社会的な信用を高め、さらなる事業拡大のための資金調達基盤を確立。企業として新たなステージへと進んだ。
グローバルな事業展開を見据え、現在の社名に変更。海外でのブランド認知度向上を目指す。
世界最大級の旅客数を誇るスカルノ・ハッタ国際空港へ放送設備を納入するなど、海外での大型案件を獲得しグローバルでの存在感を高める。
空港施設向けソリューションに強みを持つPA-Vox社を完全子会社化。海外市場、特に空港分野での事業拡大を加速させる。
創業100周年の2034年度に売上高1000億円を目指すという壮大なビジョンを発表。音と映像の技術で新たな価値創造に挑む。
注目ポイント
配当性向30%程度を目安とし、安定的な配当を継続。近年は増配傾向にあり、投資家への利益還元に積極的な姿勢を示している。
売上の約半分は海外市場が占める。オランダ企業の買収などM&Aも活用し、特に空港や鉄道といったインフラ分野で世界的なシェア拡大を目指している。
無線メッシュ技術を持つPicoCELA社と提携し、配線工事を抑えたIPオーディオやネットワークカメラのソリューションを提供。音と映像の力で社会のDXに貢献する。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 20円 | 40.9% |
| FY2022/3 | 20円 | 44.4% |
| FY2023/3 | 40円 | 73.4% |
| FY2024/3 | 40円 | 63.9% |
| FY2025/3 | 40円 | 50.9% |
現在、株主優待制度は実施していません。
TOAは配当を重要な株主還元策と位置づけており、業績動向や財務状況を総合的に勘案した安定的な配当を実施しています。配当性向は概ね30%から50%程度を目途としており、成長投資とのバランスを重視した資本政策を継続中です。今後も経営基盤の強化を通じて、持続的な利益還元を目指す方針です。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
TOAは音響・映像機器事業を核として安定的な成長を続けており、2026年3月期には売上高545億円、営業利益45億円を見込むなど、過去最高水準の業績を達成する見通しです。原材料価格の高騰が一段落したことに加え、製造段階でのコスト管理強化や国内販売の堅調さが利益を押し上げています。今後は長期経営戦略「NEXT100 TOA」のもと、海外市場の加速や事業変革を通じて、さらなる飛躍を目指しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.4% | 2.7% | 5.7% |
| FY2022/3 | 3.1% | 2.4% | 5.3% |
| FY2023/3 | 3.6% | 2.8% | 3.8% |
| FY2024/3 | 4.1% | 3.1% | 6.2% |
| FY2025/3 | 4.5% | 3.4% | 7.1% |
収益性については、営業利益率がFY2023/3の3.8%からFY2025/3には7.1%まで改善するなど、経営効率が着実に高まっています。自己資本利益率(ROE)や総資産利益率(ROA)も、コスト削減と高付加価値製品へのシフトにより緩やかな上昇基調を辿っています。今後も音響デジタル技術を活用した付加価値向上により、さらなる収益力の強化が見込まれます。
財務は安全?
同社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は70%台を維持しており、盤石な財務基盤を築いています。有利子負債は極めて軽微な水準に抑えられており、長期的には無借金経営に近い健全なバランスシートが強みです。潤沢な自己資本を背景に、成長投資や株主還元を機動的に行える余力がある点は投資家にとって大きな魅力と言えます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 52.9億円 | -20.7億円 | -30.6億円 | 32.2億円 |
| FY2022/3 | 16.3億円 | -7.5億円 | -4.6億円 | 8.8億円 |
| FY2023/3 | 5.8億円 | -27.9億円 | -14.4億円 | -22.0億円 |
| FY2024/3 | 50.7億円 | -9.3億円 | -52.3億円 | 41.5億円 |
| FY2025/3 | 56.2億円 | -24.0億円 | -20.9億円 | 32.2億円 |
営業キャッシュフローは本業の安定的な収益により、毎期プラスを維持し、強力なキャッシュ創出力を有しています。FY2023/3には一時的な投資増によりフリーキャッシュフローがマイナスとなりましたが、以降は再び大幅なプラスへ回復しました。潤沢な営業CFを原資として、将来成長に向けた投資と、配当などの株主還元をバランスよく両立させています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 25.6億円 | 9.6億円 | 37.6% |
| FY2022/3 | 24.1億円 | 9.4億円 | 39.1% |
| FY2023/3 | 21.0億円 | 3.4億円 | 16.1% |
| FY2024/3 | 37.1億円 | 17.1億円 | 46.2% |
| FY2025/3 | 39.2億円 | 15.6億円 | 39.7% |
法人税等の支払いは概ね法定実効税率に近い水準で推移していますが、FY2024/3には税効果会計の影響などにより一時的に実効税率が高まりました。税引前利益は業績拡大に伴い増加傾向にあり、これに連動して納税額も堅調に推移しています。企業の税負担は適切に管理されており、今後も安定した利益成長に伴う納税が期待されます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 696万円 | 3,144人 | - |
従業員平均年収は696万円となっており、電気機器業界の標準的な水準と比較しても安定した給与水準を維持しています。近年は業績の好調や増配など、企業価値向上に向けた取り組みが続いており、従業員への還元も適正に配分される環境が整っていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はTOA取引先持株会・公益財団法人神戸やまぶき財団・三菱UFJ銀行。
TOAの株主構成は、取引先持株会(9.37%)や従業員持株会(2.68%)など安定株主による保有比率が高い点が特徴です。さらに日本マスタートラスト信託銀行等の信託口や金融機関、公益財団法人も上位に名を連ねており、長期的な視点での資本関係が維持されている安定的な構造と言えます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、主力事業は放送設備やセキュリティシステム等の音響・映像関連製品であり、国内外での安定した受注が強みです。リスク要因として原材料価格の変動や為替リスクを挙げていますが、海外成長の加速と高付加価値化への事業変革により、利益構造の強化を図っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.0%であり、今後さらなる登用が期待される領域です。26社もの連結子会社を統括する大規模な体制を敷いており、監査報酬5,000万円を投じた堅実な監査体制の構築を通じて、コーポレート・ガバナンスの透明性向上に努めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 520億円 | — | 506億円 | -2.6% |
| FY2024 | 480億円 | — | 488億円 | +1.7% |
| FY2023 | 440億円 | — | 451億円 | +2.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 37億円 | — | 36億円 | -3.0% |
| FY2024 | 25億円 | — | 30億円 | +21.1% |
| FY2023 | 29億円 | — | 17億円 | -41.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画(FY2022-2026)は最終年度を迎えています。FY2025実績は売上高506.3億円と計画に対して順調ですが、営業利益は目標45億円に対し35.89億円と進捗に課題を残します。しかし、FY2026の会社予想は売上高545億円、営業利益45億円と目標達成を見込んでおり、業績の上方修正も発表されるなど勢いがあります。過去の業績予想はブレがあるものの、株主還元強化を背景に計画達成へのコミットメントは高いと見られます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、過去の株価が業績に比べて伸び悩んでいた時期が長かったことを示唆しています。しかし、直近の株価上昇と増配により、今後のTSR改善が期待されます。投資家は、企業が安定した利益成長を株価に反映させ、このアンダーパフォームを解消できるかに注目しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 122.1万円 | +22.1万円 | 22.1% |
| FY2022 | 89.4万円 | -10.6万円 | -10.6% |
| FY2023 | 112.4万円 | +12.4万円 | 12.4% |
| FY2024 | 160.6万円 | +60.6万円 | 60.6% |
| FY2025 | 134.8万円 | +34.8万円 | 34.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社と比較してPER・PBRは割安な水準にあります。一方で、配当利回りは4.63%と業界平均を大きく上回っており、高配当株としての魅力が高いです。信用買い残が売り残を大幅に上回っており、信用倍率は16.48倍と高水準のため、将来的な需給悪化には注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月期連結決算の経常利益予想を47億円から50億円へ上方修正し、成長基調を維持。
米国子会社における資金流出事案を受け、再発防止策の策定と役員報酬の自主返納を発表。
配当方針の変更による大幅増配を発表し、市場の評価が向上。
音響案内システムの強化のため、オランダのPA-Vox Holding B.V.を完全子会社化。
最新ニュース
TOA まとめ
ひとめ診断
「空港のアナウンスから防災無線まで、社会インフラを「音」で支えるニッチトップ企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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