日本航空電子工業6807
Japan Aviation Electronics Industry,Limited
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンを充電したり、イヤホンを接続したりするとき、その小さな接続部分(コネクタ)で日本航空電子工業の技術が活躍しているかもしれません。実は、スマホの中にある精密な部品同士を繋ぐ役割も担っています。また、普段運転する自動車のエンジンやカーナビ、安全装置が正しく動く裏側でも、同社の製品が電気信号を確実に伝える重要な働きをしています。目立たないけれど、現代の便利な生活を支える「縁の下の力持ち」、それがこの会社です。
日本航空電子工業は、スマートフォンや自動車向けコネクターの老舗大手です。直近の2025期では売上高2216.4億円、営業利益156.15億円と、市況変動を受けつつも安定した収益基盤を維持しています。大きな転換点として、長年の筆頭株主だったNECに代わり京セラと資本業務提携を締結しました。今後は京セラのグローバルな販売網や生産拠点を活用し、成長分野である車載向けや産業機器向け事業の拡大を加速させる戦略です。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区道玄坂1丁目21番1号 渋谷ソラスタ12階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.0% | 2.6% | - |
| 2022/03期 | 9.6% | 6.4% | - |
| 2023/03期 | 8.9% | 6.5% | - |
| 2024/03期 | 8.2% | 5.3% | 6.4% |
| 2025/03期 | 8.9% | 5.1% | 7.0% |
| 3Q FY2026/3 | 3.9%(累計) | 2.0%(累計) | 3.5% |
収益性については、2022/03期以降、営業利益率が6%から8%の水準で安定しており、効率的な生産体制が利益を下支えしています。ROE(自己資本利益率)は概ね8%から9%台で推移しており、資本効率を意識した経営が一定の成果を上げています。今後は高付加価値製品へのシフトを進めることで、さらなる利益率の向上が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,097億円 | — | 56.9億円 | 62.6円 | - |
| 2022/03期 | 2,251億円 | — | 143億円 | 157.5円 | +7.3% |
| 2023/03期 | 2,359億円 | — | 146億円 | 160.8円 | +4.8% |
| 2024/03期 | 2,258億円 | 144億円 | 122億円 | 137.1円 | -4.3% |
| 2025/03期 | 2,216億円 | 156億円 | 116億円 | 172.1円 | -1.8% |
当社の業績は、コネクタ事業の堅調な需要を背景に、売上高が年間で約2,200億円から2,400億円規模で安定的に推移しています。2022/03期には収益が大きく拡大しましたが、その後は市場環境の変化に伴い利益水準が変動し、2025/03期は営業利益156億円を確保しました。2026/03期に向けては、製品ミックスの最適化や新製品の寄与により、営業利益185億円への増益を計画しています。 【3Q 2026/03期実績】売上1668億円(通期予想比69%)、営業利益59億円(同32%)、純利益45億円(同35%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業の柱であるコネクタ事業に加え、インターフェース・ソリューション事業、航機事業の3つを展開しています。技術革新の速いIT・自動車業界の変化に伴う受注変動が業績リスクとなっており、これに対する製品ポートフォリオの最適化が重要な経営課題です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2023期 | 2,450億円 | — | 2,359億円 | -3.7% |
| 2024期 | 2,300億円 | — | 2,258億円 | -1.8% |
| 2025期 | 2,300億円 | — | 2,216億円 | -3.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2023期 | 200億円 | — | 176億円 | -12.2% |
| 2025期 | 170億円 | — | 156億円 | -8.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年度を最終年度とする中期経営計画では売上高3,000億円、経常利益300億円を掲げていましたが、市況の悪化などから目標を大きく下回り未達で終了しました。業績予想も近年は未達傾向にあり、計画達成力には課題が残ります。現在は明確な新中計は公表されていませんが、京セラとの資本業務提携が実質的な新成長戦略となっており、両社のシナジーを活かして車載分野などで巻き返しを図る方針です。今後の具体的な数値目標の開示が待たれます。
最新ニュース
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
カナダの油田関連システム事業を買収し、グローバルでの成長戦略を強化。
京セラとの資本業務提携を発表し、NECからの株取得により新たな協力体制を構築。
中間決算における経常利益の減益を受け、通期連結業績予想の修正を公表。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は62.0%と強固な水準を維持しています。かつて有利子負債ゼロを達成していた時期もありましたが、直近では戦略的な投資や運営資金の確保に伴い負債を管理しつつ、豊富な手元流動性を確保しています。強固なBSを背景に、将来の成長投資と安定配当の両立が可能な財務基盤を有しています。 【3Q 2026/03期】総資産2313億円、純資産1397億円、自己資本比率50.4%、有利子負債425億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 291億円 | 188億円 | 155億円 | 103億円 |
| 2022/03期 | 244億円 | 203億円 | 99.8億円 | 41.5億円 |
| 2023/03期 | 325億円 | 234億円 | 116億円 | 90.2億円 |
| 2024/03期 | 349億円 | 203億円 | 119億円 | 145億円 |
| 2025/03期 | 363億円 | 192億円 | 316億円 | 171億円 |
営業活動によるキャッシュフローは堅調に推移しており、2025/03期には約363億円のキャッシュを創出し、本業の収益力の高さを示しています。投資活動には年間約190億円規模を継続的に投じており、先端技術への設備投資を優先しています。強固なフリーキャッシュフロー(FCF)を背景に、財務の健全性を保ちながら株主還元を強化する余裕があります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は14.3%(2名/14名)であり、さらなる多様性の推進が求められています。連結子会社18社を抱える大企業として、監査報酬7,300万円を投じた厳格な内部統制体制を構築し、ガバナンスとリスク管理の強化に努めています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 716万円 | 10,154人 | - |
従業員平均年収は716万円であり、コネクタ業界の中でも安定した給与水準を維持しています。業績連動型の報酬体系を一部採用している可能性が高く、小型・高速伝送に強みを持つ製品群の市場需要が給与水準を支える要因となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当による総合的な投資リターンを示す指標です。2022期、2023期、2025期においてはTOPIXを上回るパフォーマンス(アウトパフォーム)を達成しており、特に増配を続けたことが株主リターン向上に貢献しています。一方で、2024期はTOPIXの上昇率に及ばず、アンダーパフォームとなりました。これは、市況悪化による業績への懸念が株価の重しとなったためと考えられます。安定的な配当と今後の成長による株価上昇の両立が、継続的なアウトパフォームの鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 30円 | 21.8% |
| 2017/03期 | 30円 | 40.5% |
| 2018/03期 | 30円 | 21.1% |
| 2019/03期 | 35円 | 23.6% |
| 2020/03期 | 40円 | 32.7% |
| 2021/03期 | 25円 | 39.9% |
| 2022/03期 | 35円 | 22.2% |
| 2023/03期 | 50円 | 31.1% |
| 2024/03期 | 55円 | 40.1% |
| 2025/03期 | 60円 | 34.9% |
株主優待制度は実施していません。
当社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、配当性向30%以上を目安とした安定的かつ継続的な配当を実施しています。業績向上に合わせて増配を重ねており、株主還元への姿勢は非常に積極的です。今後もキャッシュ・フローを重視したバランスの良い配当政策により、株主価値の向上を目指します。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 139.5万円 | 39.5万円 | 39.5% |
| 2022期 | 157.6万円 | 57.6万円 | 57.6% |
| 2023期 | 185.1万円 | 85.1万円 | 85.1% |
| 2024期 | 203.2万円 | 103.2万円 | 103.2% |
| 2025期 | 217.8万円 | 117.8万円 | 117.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに業界平均と比較して割安な水準にあり、株価に出遅れ感が見られます。一方で配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識は評価できます。信用倍率は1.42倍と拮抗しており、短期的な需給の偏りは小さい状況です。京セラとの提携効果が業績に反映され始めれば、割安感から見直し買いが入る可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 78.8億円 | 21.9億円 | 27.8% |
| 2022/03期 | 186億円 | 42.7億円 | 23.0% |
| 2023/03期 | 191億円 | 44.8億円 | 23.4% |
| 2024/03期 | 148億円 | 25.2億円 | 17.1% |
| 2025/03期 | 148億円 | 32.5億円 | 21.9% |
法人税等の支払いは、連結業績の変動に伴い変動していますが、実効税率は概ね20%から30%の範囲内で安定しています。2024/03期には税効果会計の影響等により実効税率が一時的に低下しました。将来の見通しでは、増益計画を反映し、適正な水準での納税が予定されています。
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