オムロン
OMRON Corporation
最終更新日: 2026年4月30日
センシング&コントロールで、人が活きるオートメーションを。京都から世界の社会課題を解決する
人が活きるオートメーションで、ソーシャルニーズを創造し続ける
この会社ってなに?
朝の血圧測定で使っている血圧計、日本の鉄道駅で正確に反応する自動改札機、工場のラインで不良品を瞬時に見分ける光電センサー。オムロンの技術は、気づかないうちにあなたの日常を支えています。体温計、体組成計、ネブライザーなど家庭の健康管理デバイスの多くもオムロン製。世界130カ国以上で使われる「社会のインフラ」を創る京都発のグローバル企業です。
FY2025/3期は売上高8,018億円(前期比-2.1%)と2期連続減収ながら、構造改革「NEXT 2025」の効果で営業利益540億円(同+57.4%)と大幅増益を達成しました。中国FA市場の低迷が主力の制御機器事業に影を落とすも、社会システム事業が堅調に推移。2026年3月には不採算の電子部品事業をカーライル・グループに売却(事業価値810億円)し、制御機器・ヘルスケア・データソリューションへの集中を鮮明にしました。FY2026/3期は売上高8,550億円、営業利益600億円を見込み、中期ロードマップ「SF 2nd Stage」のもと5年間で8,000億円の成長投資を計画しています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地
- 公式
- www.omron.com
社長プロフィール

私たちは2024年から構造改革を断行し、痛みを伴う変革を成し遂げました。電子部品事業の売却も含め、これからは制御機器・ヘルスケア・データソリューションの3本柱で「第二の創業」に挑みます。FA現場のデータを活用した新しい価値創造こそがオムロンの使命です。SF 2nd Stageでは5年間8,000億円の成長投資を計画しており、次の10年を見据えた事業基盤を築いてまいります。
この会社のストーリー
創業者・立石一真がレントゲン写真撮影用タイマーの製造で起業。「機械にできることは機械に、人間はより創造的な分野で活動すべき」という理念を掲げました。
世界初の無人駅システムを開発し、鉄道の自動改札技術で社会システム事業の礎を築きました。「社会の公器」としての企業理念を体現するエポックメイキングな製品です。
立石電機からオムロンに社名変更。制御機器・ヘルスケアのグローバルブランドとしての認知を高めました。
医療ビッグデータのJMDCを約2,100億円で連結子会社化。長期ビジョン「SF2030」とともに、ヘルスケアDXへの本格参入を果たしました。
中国FA市場の急減速で大幅減益に直面。約2,000人の人員削減を含む構造改革「NEXT 2025」を断行し、事業ポートフォリオの見直しに着手しました。
中期ロードマップ「SF 2nd Stage」を策定。13の注力事業に投資を集中し、デバイス事業の競争力強化を軸に5年間8,000億円の成長投資を計画。
電子部品事業をカーライルに売却(事業価値810億円)。制御機器・ヘルスケア・データソリューションの3本柱体制で、新たな成長ステージに挑みます。
注目ポイント
「NEXT 2025」で痛みを伴う改革を断行し、不採算の電子部品事業売却も決断。身軽になった事業体制で「SF 2nd Stage」の5年間8,000億円成長投資に挑みます。
家庭用血圧計で世界シェアNo.1を誇り、体温計・体組成計など健康管理デバイスを幅広く展開。JMDCとの連携でヘルスケアDXの新領域も開拓中です。
「機械にできることは機械に」の創業理念のもと、世界初の無人駅システムやFA制御技術を生み出してきた技術力。社会課題の解決を事業成長に結びつける姿勢は創業以来不変です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 68円 | 31.1% |
| FY2017/3 | 68円 | 31.6% |
| FY2018/3 | 76円 | 25.6% |
| FY2019/3 | 84円 | 32.2% |
| FY2020/3 | 84円 | 23.0% |
| FY2021/3 | 84円 | 39.1% |
| FY2022/3 | 92円 | 30.1% |
| FY2023/3 | 98円 | 26.3% |
| FY2024/3 | 104円 | 252.6% |
| FY2025/3 | 104円 | 125.9% |
なし(2020年3月権利分をもって廃止)
FY2021/3期から3期連続で増配を実施し104円に到達しましたが、FY2024/3期以降は104円を維持する据え置き配当となっています。FY2024/3期は利益急減にもかかわらず減配を回避し、配当性向は252.6%と利益超過配当に。DOE 3%程度を基準とした安定配当方針により、業績回復に伴い配当性向は正常化に向かっています。株主優待は2020年3月権利分で廃止済みです。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2023/3期に売上高8,761億円・営業利益1,007億円の過去最高業績を達成しましたが、中国FA市場の急減速を受けてFY2024/3期は大幅減益に転落。構造改革「NEXT 2025」の断行により、FY2025/3期は営業利益540億円(前期比+57.4%)と回復に転じました。FY2026/3期は売上高8,550億円(+6.6%)、営業利益600億円を予想。なお、EPS急落(FY2023/3:372円→FY2024/3:41円)は株式分割ではなく、構造改革費用と中国市場の落ち込みによる実質的な利益減少です。
事業ごとの売上・利益
FA向け制御機器が主力。光電センサー、PLCなどで世界シェア上位。中国FA市場の回復が鍵
血圧計で世界トップシェア。体温計・体組成計など家庭用医療機器を展開。中国需要減少が課題
鉄道向け自動改札機・券売機、道路交通管理システムなど社会インフラ機器を提供
リレー・スイッチ等。収益悪化でカーライルへ売却決定(事業価値810億円、2026年10月譲渡予定)
子会社JMDCを中心に医療ビッグデータ・ヘルスケアDXを展開。成長分野として注力
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.6% | 5.3% | - |
| FY2022/3 | 9.7% | 6.6% | - |
| FY2023/3 | 10.6% | 7.4% | - |
| FY2024/3 | 1.1% | 0.6% | - |
| FY2025/3 | 2.1% | 1.2% | - |
FY2023/3期にはROE 10.1%・営業利益率11.5%と高い収益性を誇りましたが、中国FA市場の急減速を受けてFY2024/3期はROE 0.9%まで急落。構造改革によりFY2025/3期は営業利益率6.7%へ回復し、改善傾向が確認されています。JMDC連結化による総資産膨張がROE・ROAの回復を抑制していますが、電子部品事業の売却により資産効率の改善が見込まれます。
財務は安全?
FY2024/3期にJMDC(データソリューション事業)の連結子会社化により総資産が9,982億円→1兆3,547億円へ約3,600億円増加し、有利子負債も約2,874億円発生しました。自己資本比率は73.0%→58.1%に低下しましたが、依然として50%超の高水準を維持。FY2025/3期は有利子負債を2,553億円へ約320億円削減し、財務健全性の回復が進んでいます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2025/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
FY2022/3期の投資CFが-1,502億円と大きく膨らんだのはJMDC株取得(約2,100億円)の影響です。FY2024/3期には財務CF+860億円と借入増加が見られましたが、FY2025/3期はFCFが79億円のプラスに転換し、キャッシュフローの正常化が進んでいます。営業CF 558億円は構造改革費用の残響があるものの、事業のキャッシュ創出力は着実に回復しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|
FY2026/3期予想の実効税率は51.7%と高水準です。これはJMDCの連結に伴うのれん償却(米国会計基準では費用計上)や、構造改革関連の税効果が限定的な費用の影響と考えられます。通常の法定実効税率(約30%)を大きく上回っており、税引前利益600億円に対し純利益は290億円にとどまる見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 821万円 | 26,614人 | - |
構造改革によりFY2025/3の単体従業員数は3,873名と前年比-665名に減少(連結では約26,614名)。平均年収はFY2023/3の898万円から820万円に低下していますが、これは早期退職者の影響による人員構成の変化が主因です。京都の名門企業として800万円台の給与水準を維持しており、電気機器業界の平均を上回ります。平均年齢44.5歳、平均勤続年数15.2年と安定した雇用環境が特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
機関投資家(信託口)が上位を占めるバランス型の株主構成。京都銀行や三菱UFJ銀行などの政策保有株主と従業員持株会が安定株主層を形成。外国人・個人投資家の比率も一定あり、流動性が確保されています。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(22.65%)と日本カストディ銀行(10.58%)で、合計33%超を機関投資家の信託口が占めています。京都銀行(3.58%)や三菱UFJ銀行(2.61%)など地元・メガバンクの政策保有が安定株主層を厚くし、オムロン従業員持株会(1.85%)も長期保有が期待されます。創業家は現在の取締役陣に名を連ねておらず(2023年に初の創業家不在体制)、プロ経営者による経営に移行しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 制御機器(IAB) | 約3,608億円 | 約363億円 | 10.1% |
| ヘルスケア(HCB) | 約1,470億円 | 約90億円 | 6.1% |
| 社会システム(SSB) | 約1,456億円 | 約168億円 | 11.5% |
| 電子部品(DMB) | 約1,054億円 | 約3億円 | 0.3% |
| データソリューション | 約427億円 | 約28億円 | 6.6% |
制御機器事業が売上の約45%・営業利益の約67%を稼ぐ柱であり、中国FA市場の回復が業績の鍵を握っています。社会システム事業は営業利益率11.5%と高収益で安定成長。電子部品事業は利益率0.3%と低迷が続き、カーライルへの売却により2026年10月以降はポートフォリオから外れます。JMDCを中心とするデータソリューション事業は成長初期段階にあり、ヘルスケアDXとの融合による価値創出が長期的なテーマです。
この会社のガバナンスは?
取締役12名中の女性役員は1名(8.3%)と多様性の向上が今後の課題です。報酬諮問委員会を設置し、役員報酬の透明性確保に努めています。代表取締役社長CEOの辻永順太氏は約2億8,800万円の報酬を受領(FY2025/3)。連結子会社117社を擁するグローバル企業として、健康経営優良法人(ホワイト500)に10年連続認定されるなど、ESG面での取り組みも積極的です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 930億円 | 350億円 | 343億円 | -63.1% |
| FY2025/3 | 490億円 | 530億円 | 540億円 | +10.2% |
| FY2026/3 | 600億円 | — | 進行中 | - |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
SF 1st Stage(FY2023/3〜FY2025/3)は売上高1兆円・営業利益率10%・ROE 10%の全指標が未達に終わりました。中国FA市場の急減速という不可抗力が主因ですが、予想精度の観点からFY2024/3期には期初予想から63%もの下方修正を余儀なくされました。一方、構造改革「NEXT 2025」の断行によりFY2025/3期は増益に転じ、SF 2nd Stage(FY2027/3〜FY2031/3)で5年間8,000億円の成長投資を掲げて再出発しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSRは83.4%と元本割れ(100%未満=マイナスリターン)で、同期間のTOPIX(213.4%)に対して約130ポイントの大幅アンダーパフォームです。FY2023期まではTOPIXを上回る推移でしたが、中国FA市場の急ブレーキ以降に急速に悪化。配当を含めても投資元本を回収できていない状況であり、構造改革後の業績回復とSF 2nd Stageの成長戦略が株主価値の回復に向けた試金石となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 155.0万円 | +55.0万円 | 55.0% |
| FY2022 | 149.0万円 | +49.0万円 | 49.0% |
| FY2023 | 141.8万円 | +41.8万円 | 41.8% |
| FY2024 | 102.8万円 | +2.8万円 | 2.8% |
| FY2025 | 83.4万円 | -16.6万円 | -16.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 30.0倍は電気機器セクター平均(25倍程度)をやや上回りますが、これは構造改革期の一時的な利益低下が主因であり、FY2026/3予想ベースでは利益回復途上の割高感を反映しています。PBR 1.13倍はセクター平均を下回り、JMDC連結による純資産膨張が影響。信用倍率6.49倍と買い長で、個人投資家の回復期待が株価を下支えしています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
電子部品事業を米投資ファンドのカーライル・グループに売却すると発表。事業価値810億円で、10月1日に株式譲渡を予定。制御機器・ヘルスケアへの集中を鮮明にした。
FY2026/3期第3四半期決算を発表。売上高は前年同期比増収に転じ、通期予想の営業利益600億円を据え置き。回復基調が確認された。
中期ロードマップ「SF 2nd Stage」を策定。FY2027/3〜FY2031/3の5年間で投資額8,000億円、うち70%を13の注力事業に集中投資する方針を示した。
FY2025/3期決算を発表。売上高8,018億円と2期連続減収も、構造改革効果で営業利益540億円(+57.4%)と大幅増益。電子部品事業の収益悪化が課題として浮上。
FY2024/3期決算を発表。中国FA市場の急ブレーキで営業利益343億円(前期比-65.9%)、純利益81億円(-89.0%)と大幅減益。構造改革「NEXT 2025」の実行を発表。
最新ニュース
オムロン まとめ
ひとめ診断
「制御機器×ヘルスケアの二本柱で社会課題を解決、構造改革完了から『第二の創業』へ挑む」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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