帝国通信工業6763
Teikoku Tsushin Kogyo Co.,Ltd.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがゲームをするとき、コントローラーのスティックを倒す微妙な力加減をキャラクターの動きに変えているのは、実は帝国通信工業のセンサーかもしれません。また、自動車のアクセルペダルを踏み込む感覚や、エアコンの温度調節ダイヤルを回すときのクリック感も、この会社の技術が支えています。普段何気なく触れている電子機器の「ちょうどいい操作感」の裏側で、『NOBLE』というブランドで80年以上にわたり活躍しているのがこの会社なのです。
可変抵抗器の老舗、帝国通信工業は、センサー技術を核にゲーム機や自動車向け電子部品で安定した収益基盤を築いています。2025年3月期は売上高167.9億円、営業利益16.63億円と増収増益を達成しました。2026年3月期は売上高170.0億円を見込む一方、営業利益は15.00億円と若干の減益を予想していますが、積極的な株主還元姿勢は継続し、年間配当100円を維持する計画です。PBRは0.98倍と依然として1倍を割れており、資産価値から見た株価の割安感と安定した配当利回りが投資家からの注目を集めています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 神奈川県川崎市中原区苅宿45番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.3% | 2.8% | - |
| 2022/03期 | 6.7% | 5.6% | - |
| 2023/03期 | 5.5% | 4.7% | - |
| 2024/03期 | 5.1% | 4.4% | 6.2% |
| 2025/03期 | 7.2% | 6.1% | 9.9% |
| 3Q 2026/03期 | 4.2%(累計) | 2.9%(累計) | 8.1% |
収益性指標については、営業利益率が2022/03期の11.2%をピークに変動しており、2025/03期には9.9%まで回復しました。ROE(自己資本利益率)は5%から7%台で推移しており、資本効率のさらなる改善が今後の成長の鍵となります。売上高規模の拡大とともに、高付加価値製品へのシフトを進めることで中長期的な利益率の向上が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 120億円 | — | 7.5億円 | 76.7円 | — |
| 2022/03期 | 151億円 | — | 15.8億円 | 161.6円 | +25.7% |
| 2023/03期 | 165億円 | — | 13.8億円 | 141.5円 | +9.2% |
| 2024/03期 | 152億円 | 9.5億円 | 13.6億円 | 141.1円 | -7.7% |
| 2025/03期 | 168億円 | 16.6億円 | 20.1億円 | 212.0円 | +10.3% |
当社の売上高は2022/03期以降、150億円から160億円台で安定的に推移しており、電子部品メーカーとしての強固な事業基盤を有しています。2025/03期は純利益が約20億円と過去数年で最高水準に達しましたが、2026/03期予想では競争環境の激化を背景に、売上高170億円に対し純利益は13億円へと減益を見込んでいます。短期的には市場環境の影響を受けやすいものの、安定した収益確保が可能な体質を維持しています。 【3Q 2026/03期実績】売上130億円(通期予想比77%)、営業利益11億円(同71%)、純利益9.7億円(同74%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、国内外の同業他社との競争激化や為替変動、特定取引先への依存等が挙げられています。電子部品メーカーとして抵抗器やセンサー等の技術革新を軸に安定した業績を目指していますが、市場環境の変化に柔軟に対応できる経営体制の構築が不可欠です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 165億円 | 168億円 | 168億円 | +1.7% |
| 2024期 | 165億円 | — | 152億円 | -7.8% |
| 2023期 | 158億円 | — | 165億円 | +4.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 15億円 | 16.6億円 | 16.6億円 | +10.9% |
| 2024期 | 15億円 | — | 9.5億円 | -36.9% |
| 2023期 | 13億円 | — | 16.0億円 | +23.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な中期経営計画を公表していませんが、毎期の業績予想が計画の役割を果たしています。2025期は期初予想を上回る着地となりましたが、2024期は大幅な未達となるなど、外部環境の影響を受けやすい事業構造がうかがえます。2026期の予想は売上高170億円、営業利益15億円と高水準を維持する計画ですが、過去の修正履歴を踏まえると、進捗には注意が必要です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期決算にて、連結経常利益が前年同期比21.9%減となる厳しい結果を発表しました。
子会社の木曽精機にて、産業機器向け部品の新工場が完成し、生産能力を1.5倍に引き上げました。
個人投資家向け説明会をWEB開催し、中長期的な事業戦略を投資家へ直接説明しました。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
自己資本比率は83%前後で安定しており、極めて高い財務の健全性を維持しています。有利子負債は2024/03期から計上されていますが、依然として資産規模に対して極めて少なく、実質無借金経営に近い強固な財務体質を誇ります。潤沢なネット資産を背景に、将来的な成長投資や株主還元を柔軟に実施できる盤石な経営基盤です。 【3Q 2026/03期】総資産333億円、純資産282億円、自己資本比率69.2%、有利子負債45百万円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.1億円 | ▲9.7億円 | ▲4.7億円 | ▲5.6億円 |
| 2022/03期 | 17.9億円 | ▲7.6億円 | ▲6.5億円 | 10.3億円 |
| 2023/03期 | 16.3億円 | ▲5.3億円 | ▲7.5億円 | 11.0億円 |
| 2024/03期 | 29.2億円 | ▲8,700万円 | ▲12.7億円 | 28.4億円 |
| 2025/03期 | 18.1億円 | 2.3億円 | ▲12.8億円 | 20.4億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業での稼ぐ力が確かなものであることを示しています。投資キャッシュフローは設備投資の抑制や資産売却によって近年は小幅な支出またはプラスに転じており、フリーキャッシュフローの創出能力が高まっている点が特徴です。創出された資金は、積極的な配当還元や事業維持に向けた財務基盤の強化に充てられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は30.0%と、日本の上場企業の中でも高い水準でダイバーシティ経営を推進しています。強固な監査体制と15社の連結子会社を束ねる統治機能により、持続的な企業価値向上に向けたガバナンス体制が整えられています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 623万円 | 1,729人 | - |
平均年収は約623万円であり、電気機器業界の平均水準に並ぶ堅実な給与体系を維持しています。長年の事業運営により蓄積された技術力と安定した雇用環境が、従業員の勤続年数(約19.4年)の長さにも表れています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。2024期まではTOPIXのパフォーマンスを下回る(アンダーパフォーム)状況が続いていましたが、2025期には自社TSRが228.6%とTOPIXの213.4%を上回り、アウトパフォームに転じました。これは、近年の業績回復と大幅な増配を背景とした株価上昇が主な要因と考えられます。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 6円 | 63.2% |
| 2017/03期 | 7円 | 48.3% |
| 2019/03期 | 50円 | 51.5% |
| 2020/03期 | 50円 | - |
| 2021/03期 | 40円 | 52.1% |
| 2022/03期 | 60円 | 37.1% |
| 2023/03期 | 60円 | 42.4% |
| 2024/03期 | 70円 | 49.6% |
| 2025/03期 | 100円 | 47.2% |
株主優待制度は実施していません。
当社は利益還元を重要課題と位置づけており、連結配当性向を指標とした安定的かつ継続的な配当実施を基本方針としています。近年の業績向上に伴い、2025/03期には年間配当を100円に増配するなど、株主還元を積極的に強化する姿勢が鮮明です。強固な財務基盤を背景に、今後も収益に応じた適切な配当水準を維持することが期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 96.0万円 | ▲4.0万円 | -4.0% |
| 2022期 | 129.9万円 | 29.9万円 | 29.9% |
| 2023期 | 140.8万円 | 40.8万円 | 40.8% |
| 2024期 | 176.8万円 | 76.8万円 | 76.8% |
| 2025期 | 228.6万円 | 128.6万円 | 128.6% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPBRが0.98倍と著しく低く、資産価値の面で割安と評価されています。一方、PERは業界平均並みです。信用倍率が0.52倍と売り残が買い残を上回っており、将来の株価下落を見込む投資家が多い一方、株価が上昇した際の買い戻し(踏み上げ)への期待も高まっています。配当利回りは業界平均を大きく上回り、魅力的です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 8.8億円 | 1.3億円 | 14.5% |
| 2022/03期 | 20.2億円 | 4.4億円 | 21.8% |
| 2023/03期 | 21.9億円 | 8.1億円 | 36.8% |
| 2024/03期 | 15.6億円 | 2.0億円 | 12.6% |
| 2025/03期 | 21.3億円 | 1.2億円 | 5.5% |
法人税等の実効税率は、過去の税務上の繰越欠損金の利用や税額控除の適用などにより、年度によって大きく変動する傾向があります。特に2025/03期は実効税率が約5.5%と低水準に抑えられており、純利益の押し上げ要因となりました。今後の予測については税務環境の正常化を想定し、13%台の税率を見込んでいます。
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