能美防災6744
NOHMI BOSAI LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段利用するデパートやオフィスビル、学校などの天井を見上げると、丸い火災報知器やスプリンクラーがありますよね。実は、あの設備の多くを手がけているのが能美防災です。火災という「万が一」の事態から私たちの命や財産を守るための設備を、開発から設置、そして定期的なメンテナンスまで一貫して提供しています。最近では、災害時に避難所をスムーズに開設・運営するためのシステムも開発しており、自治体の防災活動も裏側で支える、社会に不可欠な企業です。
防災設備の国内最大手。2025期は売上高1,337.0億円、営業利益156.77億円と過去最高を更新し、続く2026期も増収増益を見込むなど業績は好調です。近年はプライムバリュー社などの買収を通じて自治体向け防災DX(デジタル変革)へ進出するなど、M&Aによる事業領域の拡大が加速しています。配当性向の目標を2026年3月期以降50%へ引き上げる方針を掲げ、株主還元の強化も明確に打ち出しています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区九段南4-7-3
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 7.3% | 5.4% | - |
| 2022/03期 | 8.7% | 6.5% | - |
| 2023/03期 | 6.1% | 4.7% | - |
| 2024/03期 | 7.1% | 5.5% | 9.8% |
| 2025/03期 | 8.7% | 6.8% | 11.7% |
| 3Q FY2026/3 | 4.8%(累計) | 3.7%(累計) | 8.6% |
収益性に関しては、2025/03期時点で営業利益率が11.7%と高い水準での安定稼働を実現しています。原材料価格の高騰等の影響を一定程度受けつつも、高付加価値な防災システム製品の提供と効率的なメンテナンス体制により、ROEは8.5%、ROAは6.7%まで着実に向上しました。今後も高収益な維持管理・保守サービスの比率を高めることで、さらなる利益率の改善を図る方針です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,079億円 | — | 76.2億円 | 126.4円 | - |
| 2022/03期 | 1,129億円 | — | 93.5億円 | 155.1円 | +4.6% |
| 2023/03期 | 1,055億円 | — | 70.2億円 | 116.4円 | -6.5% |
| 2024/03期 | 1,185億円 | 117億円 | 85.7億円 | 142.1円 | +12.3% |
| 2025/03期 | 1,337億円 | 157億円 | 111億円 | 187.9円 | +12.8% |
能美防災は、防災事業のリーディングカンパニーとして安定した収益基盤を維持しており、直近の2025/03期には売上高が約1,337億円、純利益が約111億円と過去最高水準の業績を達成しました。建設需要の底堅さとメンテナンス事業の積み上げが寄与しており、2026/03期の予想においても増収増益を見込むなど、堅調な成長を継続しています。国内外の防災意識の高まりを背景に、強固な受注残を積み上げている点が今後の成長力の源泉となっています。 【3Q 2026/03期実績】売上926億円(通期予想比66%)、営業利益80億円(同48%)、純利益59億円(同51%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によれば、防災機器の製造から施工・メンテナンスまでを網羅する一貫体制による高収益構造が強みです。事業リスクとしては、原材料価格の変動や建設業界の市場動向が挙げられますが、セコムグループとしての強固な販路が下支えとなっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 1,208億円 | — | 1,129億円 | -6.5% |
| 2023期 | 1,110億円 | — | 1,055億円 | -4.9% |
| 2024期 | 1,138億円 | — | 1,185億円 | +4.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 135億円 | — | 126億円 | -6.4% |
| 2025期 | 121億円 | — | 157億円 | +29.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
「中長期ビジョン2028 ステージⅡ」(2023期〜2025期)は、最終年度を待たずに売上・利益ともに目標を大幅に上回る「前倒し達成」となりました。続く「ステージⅢ」(2026期〜2029期)では、成長投資と株主還元の両立を掲げ、配当性向50%という高い目標を設定しています。過去には業績予想が未達に終わる期もありましたが、直近2025期では営業利益が期初予想を3割近く上回るなど、収益力の向上が顕著です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
中長期ビジョン2028 ステージⅢを策定し、2026年3月期からの4年間でより高い付加価値創造を目指す方針を公表。
IHIの子会社である明星電気株式会社の全株式を取得するための株式譲渡契約を締結し、技術連携を強化。
防災DXプラットフォーム「B-order」を展開するプライムバリューを完全子会社化し、自治体向けシステムの拡充を図る。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
同社の財務基盤は極めて強固で、自己資本比率は77.2%と盤石な財務健全性を誇っています。有利子負債は長らくゼロを維持しており、2025/03期においても1.5億円と極めて僅少であるため、実質無借金経営と言える状態です。潤沢な自己資本を背景に、成長投資や株主還元を柔軟に実施できる強力な財務余力を有しています。 【3Q 2026/03期】総資産1575億円、純資産1306億円、自己資本比率78.7%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 158億円 | 43.4億円 | 22.3億円 | 115億円 |
| 2022/03期 | 35.6億円 | 48.7億円 | 22.9億円 | 13.2億円 |
| 2023/03期 | 51.9億円 | 26.1億円 | 24.7億円 | 25.8億円 |
| 2024/03期 | 32.8億円 | 26.6億円 | 28.4億円 | 6.2億円 |
| 2025/03期 | 115億円 | 70.9億円 | 74.8億円 | 44.6億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調さを反映して概ね安定したプラスを計上しており、2025/03期には約115億円に達しました。投資活動においては、防災DXや周辺技術を取り込むための企業買収を積極的に進めており、将来に向けた成長投資を実行しています。財務活動では配当金の支払いや自己株式取得を通じた株主還元を継続的に行っており、キャッシュの配分バランスが適切に保たれています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%と、製造業としては標準的な水準ですが、着実な登用が進んでいます。連結子会社21社を擁する大規模体制であり、監査報酬6,700万円を投じた厳格な監査体制の構築とガバナンス強化を経営の重要課題として掲げています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 637万円 | 2,875人 | - |
平均年収は637万円で、防災業界における大手メーカーとして安定した水準を維持しています。防災インフラという公共性の高い事業を展開していることから、業績の変動が緩やかで、長期にわたって安定した雇用と給与が提供されているのが特徴です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間を見ると、2025期に171.7%と高いリターンを記録したものの、多くの期間でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同社が安定成長企業と見なされ、市場全体の急騰局面では相対的に株価が伸び悩む傾向があったためと考えられます。しかし、近年の業績拡大と株主還元強化策が奏功し、TOPIXとの差は縮小傾向にあります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 22円 | 20.0% |
| 2017/03期 | 24円 | 20.8% |
| 2018/03期 | 28.5円 | 18.8% |
| 2019/03期 | 32円 | 24.7% |
| 2020/03期 | 33円 | 18.9% |
| 2021/03期 | 33円 | 26.1% |
| 2022/03期 | 36円 | 23.2% |
| 2023/03期 | 40円 | 34.4% |
| 2024/03期 | 53円 | 37.3% |
| 2025/03期 | 76円 | 40.5% |
株主優待制度は設けておりません。
能美防災は、業績の成長に連動した積極的な株主還元を重視しており、連結配当性向を2025/03期の40%から、2026/03期以降は50%へ引き上げる目標を掲げています。創業以来、長年にわたり安定的かつ継続的な増配を実現しており、株主を大切にする姿勢が評価されています。今後も利益成長と配当性向の向上を通じ、長期的な株主価値の最大化を目指しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 109.0万円 | 9.0万円 | 9.0% |
| 2022期 | 101.0万円 | 1.0万円 | 1.0% |
| 2023期 | 89.9万円 | 10.1万円 | -10.1% |
| 2024期 | 122.7万円 | 22.7万円 | 22.7% |
| 2025期 | 171.7万円 | 71.7万円 | 71.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1倍を切り、売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、株価の下落を見込む空売りが多いことを示唆しています。これは将来の買い戻し需要にも繋がり得ます。業界平均と比較すると、PERは割安ですがPBRはやや割高、配当利回りは業界平均を上回っており魅力的です。時価総額は業界平均と同水準にあり、セクター内での代表的な銘柄の一つと言えます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 115億円 | 38.7億円 | 33.7% |
| 2022/03期 | 132億円 | 38.0億円 | 28.9% |
| 2023/03期 | 94.2億円 | 24.0億円 | 25.5% |
| 2024/03期 | 122億円 | 36.7億円 | 30.0% |
| 2025/03期 | 162億円 | 51.2億円 | 31.6% |
法人税等の支払いは税引前利益の変動に伴って推移していますが、実効税率は概ね30%前後で推移しています。2023/03期など一部で税率が低い年度は、税効果会計の影響や一時的な調整によるものです。2025/03期は経常利益の大幅な増大に伴い納税額も約51億円と増加しており、安定的な納税を通じて社会に貢献しています。
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能美防災 まとめ
「防災設備の絶対王者が、M&AとDXで『火災被害ゼロ社会』の実現へアクセルを踏む」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。