能美防災
NOHMI BOSAI LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
防災業界のパイオニアとして100年、火災被害ゼロの社会を目指すリーディングカンパニー
防災の枠を超え、人々が安心して暮らせる社会インフラを構築する。あらゆる災害から人々の生命・財産を守り、未来へつなぐ価値を創造し続けます。
この会社ってなに?
あなたが普段利用するデパートやオフィスビル、学校などの天井を見上げると、丸い火災報知器やスプリンクラーがありますよね。実は、あの設備の多くを手がけているのが能美防災です。火災という「万が一」の事態から私たちの命や財産を守るための設備を、開発から設置、そして定期的なメンテナンスまで一貫して提供しています。最近では、災害時に避難所をスムーズに開設・運営するためのシステムも開発しており、自治体の防災活動も裏側で支える、社会に不可欠な企業です。
防災設備の国内最大手。FY2025は売上高1,337.0億円、営業利益156.77億円と過去最高を更新し、続くFY2026も増収増益を見込むなど業績は好調です。近年はプライムバリュー社などの買収を通じて自治体向け防災DX(デジタル変革)へ進出するなど、M&Aによる事業領域の拡大が加速しています。配当性向の目標を2026年3月期以降50%へ引き上げる方針を掲げ、株主還元の強化も明確に打ち出しています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区九段南4-7-3
- 公式
- www.nohmi.co.jp
社長プロフィール

当社は「防災事業のパイオニアとしての使命に徹し、社会の安全に貢献する」ことを社是に掲げ、「火災被害ゼロの社会」の実現を目指しています。変化する社会のニーズに応えるため、M&Aも活用しながら防災事業の領域を拡大し、より高い付加価値を創造できる企業への変革に挑戦し続けます。
この会社のストーリー
創業者の能美輝一が、日本で初めて自動火災報知機を開発・設置。これが能美防災の原点となる。
戦時下の企業整備令により、能美商会と数社が統合され、現在の能美防災工業株式会社が設立された。
防災事業の社会的需要の高まりを受け、株式を上場。企業としての信頼性を高め、成長を加速させる。
着実な事業拡大と安定した経営基盤が評価され、東証一部銘柄となる。業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立した。
警備業界最大手のセコムと提携。両社の強みを活かし、セキュリティと防災を融合した新たな安全ソリューションの提供を開始する。
持続的な成長を目指し、新たな中長期ビジョンを発表。防災DXの推進や事業領域の拡大など、未来に向けた戦略を明確にする。
電気通信工事のシステムズや自治体向けDXのプライムバリューなどを子会社化。防災の枠を超えた事業ポートフォリオの構築を加速する。
中長期ビジョン「ステージⅢ」を開始。株主還元を強化しつつ、成長投資を継続し、あらゆる災害から社会を守る企業へと進化を目指す。
注目ポイント
株主への利益還元を重視しており、2026年3月期以降は配当性向50%を目標に掲げています。安定配当を継続しており、長期保有にも魅力的な企業です。
火災報知機や消火設備で国内トップシェアを誇る最大手。100年以上の歴史で培った技術力と信頼を基盤に、安定した成長を続けています。
近年、自治体向け防災DXや電気通信工事の会社をM&Aでグループに加え、事業領域を拡大。防災という安定基盤に、新たな成長エンジンを取り込んでいます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 33円 | 26.1% |
| FY2022/3 | 36円 | 23.2% |
| FY2023/3 | 40円 | 34.4% |
| FY2024/3 | 53円 | 37.3% |
| FY2025/3 | 76円 | 40.5% |
株主優待制度は設けておりません。
能美防災は、業績の成長に連動した積極的な株主還元を重視しており、連結配当性向をFY2025/3の40%から、FY2026/3以降は50%へ引き上げる目標を掲げています。創業以来、長年にわたり安定的かつ継続的な増配を実現しており、株主を大切にする姿勢が評価されています。今後も利益成長と配当性向の向上を通じ、長期的な株主価値の最大化を目指しています。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
能美防災は、防災事業のリーディングカンパニーとして安定した収益基盤を維持しており、直近のFY2025/3には売上高が約1,337億円、純利益が約111億円と過去最高水準の業績を達成しました。建設需要の底堅さとメンテナンス事業の積み上げが寄与しており、FY2026/3の予想においても増収増益を見込むなど、堅調な成長を継続しています。国内外の防災意識の高まりを背景に、強固な受注残を積み上げている点が今後の成長力の源泉となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.3% | 5.4% | 10.2% |
| FY2022/3 | 8.4% | 6.3% | 11.2% |
| FY2023/3 | 6.0% | 4.6% | 8.4% |
| FY2024/3 | 6.9% | 5.4% | 9.8% |
| FY2025/3 | 8.5% | 6.7% | 11.7% |
収益性に関しては、FY2025/3時点で営業利益率が11.7%と高い水準での安定稼働を実現しています。原材料価格の高騰等の影響を一定程度受けつつも、高付加価値な防災システム製品の提供と効率的なメンテナンス体制により、ROEは8.5%、ROAは6.7%まで着実に向上しました。今後も高収益な維持管理・保守サービスの比率を高めることで、さらなる利益率の改善を図る方針です。
財務は安全?
同社の財務基盤は極めて強固で、自己資本比率は77.2%と盤石な財務健全性を誇っています。有利子負債は長らくゼロを維持しており、FY2025/3においても1.5億円と極めて僅少であるため、実質無借金経営と言える状態です。潤沢な自己資本を背景に、成長投資や株主還元を柔軟に実施できる強力な財務余力を有しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 158億円 | -43.4億円 | -22.3億円 | 115億円 |
| FY2022/3 | 35.6億円 | -48.7億円 | -22.9億円 | -13.2億円 |
| FY2023/3 | 51.9億円 | -26.1億円 | -24.7億円 | 25.8億円 |
| FY2024/3 | 32.8億円 | -26.6億円 | -28.4億円 | 6.2億円 |
| FY2025/3 | 115億円 | -70.9億円 | -74.8億円 | 44.6億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調さを反映して概ね安定したプラスを計上しており、FY2025/3には約115億円に達しました。投資活動においては、防災DXや周辺技術を取り込むための企業買収を積極的に進めており、将来に向けた成長投資を実行しています。財務活動では配当金の支払いや自己株式取得を通じた株主還元を継続的に行っており、キャッシュの配分バランスが適切に保たれています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 115億円 | 38.7億円 | 33.7% |
| FY2022/3 | 132億円 | 38.0億円 | 28.9% |
| FY2023/3 | 94.2億円 | 24.0億円 | 25.5% |
| FY2024/3 | 122億円 | 36.7億円 | 30.0% |
| FY2025/3 | 162億円 | 51.2億円 | 31.6% |
法人税等の支払いは税引前利益の変動に伴って推移していますが、実効税率は概ね30%前後で推移しています。FY2023/3など一部で税率が低い年度は、税効果会計の影響や一時的な調整によるものです。FY2025/3は経常利益の大幅な増大に伴い納税額も約51億円と増加しており、安定的な納税を通じて社会に貢献しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 637万円 | 2,875人 | - |
平均年収は637万円で、防災業界における大手メーカーとして安定した水準を維持しています。防災インフラという公共性の高い事業を展開していることから、業績の変動が緩やかで、長期にわたって安定した雇用と給与が提供されているのが特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はセコム・能美防災代理店持株会。
親会社であるセコム株式会社が株式の51.9%を保有しており、極めて強固な資本関係にある安定株主構造です。残る株式も信託銀行や持株会、金融機関が占めており、市場での浮動株比率は限定的であるため、経営の安定性は極めて高いと言えます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によれば、防災機器の製造から施工・メンテナンスまでを網羅する一貫体制による高収益構造が強みです。事業リスクとしては、原材料価格の変動や建設業界の市場動向が挙げられますが、セコムグループとしての強固な販路が下支えとなっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%と、製造業としては標準的な水準ですが、着実な登用が進んでいます。連結子会社21社を擁する大規模体制であり、監査報酬6,700万円を投じた厳格な監査体制の構築とガバナンス強化を経営の重要課題として掲げています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 1,208億円 | — | 1,129億円 | -6.5% |
| FY2023 | 1,110億円 | — | 1,055億円 | -4.9% |
| FY2024 | 1,138億円 | — | 1,185億円 | +4.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 135億円 | — | 126億円 | -6.4% |
| FY2025 | 121億円 | — | 157億円 | +29.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
「中長期ビジョン2028 ステージⅡ」(FY2023〜FY2025)は、最終年度を待たずに売上・利益ともに目標を大幅に上回る「前倒し達成」となりました。続く「ステージⅢ」(FY2026〜FY2029)では、成長投資と株主還元の両立を掲げ、配当性向50%という高い目標を設定しています。過去には業績予想が未達に終わる期もありましたが、直近FY2025では営業利益が期初予想を3割近く上回るなど、収益力の向上が顕著です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間を見ると、FY2025に171.7%と高いリターンを記録したものの、多くの期間でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同社が安定成長企業と見なされ、市場全体の急騰局面では相対的に株価が伸び悩む傾向があったためと考えられます。しかし、近年の業績拡大と株主還元強化策が奏功し、TOPIXとの差は縮小傾向にあります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 109.0万円 | +9.0万円 | 9.0% |
| FY2022 | 101.0万円 | +1.0万円 | 1.0% |
| FY2023 | 89.9万円 | -10.1万円 | -10.1% |
| FY2024 | 122.7万円 | +22.7万円 | 22.7% |
| FY2025 | 171.7万円 | +71.7万円 | 71.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1倍を切り、売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、株価の下落を見込む空売りが多いことを示唆しています。これは将来の買い戻し需要にも繋がり得ます。業界平均と比較すると、PERは割安ですがPBRはやや割高、配当利回りは業界平均を上回っており魅力的です。時価総額は業界平均と同水準にあり、セクター内での代表的な銘柄の一つと言えます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
中長期ビジョン2028 ステージⅢを策定し、2026年3月期からの4年間でより高い付加価値創造を目指す方針を公表。
IHIの子会社である明星電気株式会社の全株式を取得するための株式譲渡契約を締結し、技術連携を強化。
防災DXプラットフォーム「B-order」を展開するプライムバリューを完全子会社化し、自治体向けシステムの拡充を図る。
最新ニュース
能美防災 まとめ
ひとめ診断
「防災設備の絶対王者が、M&AとDXで『火災被害ゼロ社会』の実現へアクセルを踏む」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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