JVCケンウッド6632
JVCKENWOOD Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが車を運転するとき、ダッシュボードにあるカーナビや、万が一の事故を記録するドライブレコーダー。実はその多くがJVCケンウッドの製品かもしれません。また、好きな音楽を高音質で楽しむ「Victor」や「JVC」ブランドのヘッドホンやイヤホンも、この会社が作っています。さらに、普段はあまり意識しませんが、警察官や消防士、商業施設の警備員が使う業務用無線機も手掛けており、私たちの暮らしの安心・安全を陰で支えている会社なのです。
JVCケンウッドは、旧来のAV機器メーカーから事業ポートフォリオの転換を加速させています。2025年3月期には売上高3,703.1億円、営業利益217.92億円を達成し、好調な業績を示しました。特に、北米市場での業務用無線システムが利益を牽引しており、米IP無線会社の買収などで更なる成長を目指しています。一方で、利益率の低いカーナビなどの車載機器事業では選択と集中を進め、ヘルスケア事業からは撤退するなど、収益性改善に向けた構造改革も断行中です。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.3% | 0.8% | - |
| 2022/03期 | 8.1% | 2.2% | - |
| 2023/03期 | 18.2% | 5.6% | - |
| 2024/03期 | 12.2% | 4.2% | 5.1% |
| 2025/03期 | 16.9% | 6.4% | 5.9% |
| 3Q FY2026/3 | 9.4%(累計) | 3.8%(累計) | 5.7% |
収益性は、高付加価値な業務用システムへのシフトに伴い営業利益率が2023/03期以降5%台後半から6%台で安定推移しています。効率的な経営管理によりROEも15%前後と高い水準を記録しており、資産効率は大きく改善しました。利益率の低い車載事業の再編など、さらなる構造改革を通じた利益率の向上が今後の鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,736億円 | — | 21.5億円 | 13.1円 | - |
| 2022/03期 | 2,821億円 | — | 58.7億円 | 35.9円 | +3.1% |
| 2023/03期 | 3,369億円 | — | 162億円 | 99.3円 | +19.4% |
| 2024/03期 | 3,595億円 | 182億円 | 130億円 | 84.3円 | +6.7% |
| 2025/03期 | 3,703億円 | 218億円 | 203億円 | 135.2円 | +3.0% |
JVCケンウッドは、無線システム事業や車載機器事業を軸に、売上高が3,700億円規模まで着実に拡大する成長基調を維持しています。特に通信技術を活かした公共安全向け無線ソリューションが利益を牽引し、最終利益は2025/03期時点で約203億円に達しました。今後は市場環境の変化を見据え、選択と集中を推進することで収益基盤のさらなる安定化を図る見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上2586億円(通期予想比72%)、営業利益149億円(同78%)、純利益125億円(同89%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業の柱は無線システムや車載機器であり、北米の公共安全市場向け無線事業が安定した収益源として重要な役割を果たしています。一方で、低収益の車載機器事業の縮小やヘルスケア分野からの撤退を進めるなど、選択と集中によるポートフォリオ変革を進めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,620億円 | — | 3,703億円 | +2.3% |
| 2024期 | 3,500億円 | — | 3,595億円 | +2.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 182億円 | — | 218億円 | +19.7% |
| 2024期 | 134億円 | — | 182億円 | +36.0% |
| 2023期 | 80億円 | — | 216億円 | +170.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
JVCケンウッドは、中期経営計画「VISION2025」の主要経営目標(売上高、各利益)を最終年度を前にして達成しました。これは旧中計「VISION2023」に続く前倒し達成であり、事業ポートフォリオ改革と収益性改善が計画以上に進展していることを示唆しています。特に近年の業績予想は期初時点で保守的であり、実績が大幅に上回る傾向が続いています。これは、投資家にとってポジティブなサプライズとなる可能性を秘めています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
米国のIP無線アプリ企業San Luis Aviationを完全子会社化し、北米の公共安全市場におけるシェア拡大を加速。
2025年3月期は売上高3703.1億円、営業利益217.92億円と堅調な業績を達成し、経営基盤の強化が示された。
収益性改善の一環として、ヘルスケア分野(医療用モニター等)からの事業撤退を決定。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、自己資本比率が2025/03期時点で約40%まで向上しており、経営基盤は着実に強化されています。有利子負債は一定規模存在するものの、豊富な営業キャッシュフローを活用してコントロール可能な範囲内です。資産の質の改善と内部留保の積み増しにより、持続的な成長投資が可能な体質が整いつつあります。 【3Q 2026/03期】総資産3439億円、純資産1466億円、自己資本比率40.8%、有利子負債691億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2022/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | 332億円 | 161億円 | 194億円 | 171億円 |
| 2025/03期 | 315億円 | 215億円 | 188億円 | 99.1億円 |
本業の稼ぐ力を示す営業キャッシュフローが安定して300億円規模を確保しており、事業の収益性が向上していることを裏付けています。一方で、北米IP無線企業の買収や戦略的な投資により、投資キャッシュフローは拡大傾向にあります。得られた潤沢な資金を成長投資に振り向けつつ、債務返済を継続するバランスの取れた資金循環を維持しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は14.3%と依然として向上余地があるものの、多様性の確保に向けた取り組みを進めています。監査報酬として2億900万円を計上するなど、上場企業として強固な監査体制を維持しており、経営の透明性確保を企業規模に見合った形で推進しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 854万円 | 15,151人 | - |
平均年収は約854万円と、電機・電子機器業界の平均と比較して比較的高い水準にあります。長年培われた無線システムや映像音響技術など、専門性の高い技術職を多く抱える構造が、高い専門性を維持するための競争力のある賃金水準の背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
同社のTSR(株主総利回り)は、2023期以降、市場平均であるTOPIXを大幅に上回るパフォーマンスを示しています。特に2025期には670.3%と、TOPIXの213.4%を大きくアウトパフォームしました。これは、事業ポートフォリオ改革による収益性改善と、それに伴う株価の再評価が主な要因です。長年の低迷期を脱し、利益成長と株主還元の両立が実現し始めたことが、投資家から高く評価されています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 5円 | 20.4% |
| 2017/03期 | 5円 | - |
| 2018/03期 | 6円 | 34.8% |
| 2019/03期 | 6円 | 24.0% |
| 2020/03期 | 5円 | 85.9% |
| 2021/03期 | 5円 | 38.1% |
| 2022/03期 | 6円 | 16.7% |
| 2023/03期 | 12円 | 12.1% |
| 2024/03期 | 12円 | 14.2% |
| 2025/03期 | 15円 | 11.1% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として、安定的な配当の継続と業績に応じた利益配分を重視しています。2023/03期期以降は業績の向上に伴い、配当額を1株あたり15円まで着実に引き上げており、株主還元への姿勢を強めています。今後は、キャッシュフローの状況を勘案しつつ、成長投資と還元バランスを維持した配当政策を継続する見通しです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 115.4万円 | 15.4万円 | 15.4% |
| 2022期 | 96.9万円 | 3.1万円 | -3.1% |
| 2023期 | 207.2万円 | 107.2万円 | 107.2% |
| 2024期 | 502.1万円 | 402.1万円 | 402.1% |
| 2025期 | 670.3万円 | 570.3万円 | 570.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER、PBRともに業界平均と比較して割安な水準にあり、株価の上昇余地を示唆している可能性があります。一方、信用買い残が売り残を大幅に上回る信用倍率34.45倍という高水準は、将来の株価上昇局面で戻り売りの圧力となる可能性があり、需給面の注意が必要です。今後の決算発表で市場の期待を上回る成長を示せるかが、さらなる株価上昇の鍵となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 45.3億円 | 23.8億円 | 52.5% |
| 2022/03期 | 85.2億円 | 26.4億円 | 31.0% |
| 2023/03期 | 212億円 | 49.3億円 | 23.3% |
| 2024/03期 | 182億円 | 52.3億円 | 28.7% |
| 2025/03期 | 235億円 | 32.1億円 | 13.7% |
近年の実効税率は、税効果会計の影響や繰延税金資産の取崩しなどにより年度ごとに大きく変動しています。2025/03期期は一時的な税務効果により負担率が低下しましたが、平時は概ね25%から30%程度の水準で推移しています。今後の業績見通しに基づく税負担も、この法定実効税率付近で算出される見込みです。
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JVCケンウッド まとめ
「音と映像の名門が、通信技術を核に『動く空間』と『公共安全』を支えるBtoBソリューション企業へ変貌中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。