京三製作所6742
Kyosan Electric Manufacturing Co.,Ltd.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日利用する電車や駅の安全は、実は京三製作所の技術に支えられているかもしれません。普段何気なく目にしている線路脇の信号機や、駅のホームドア、踏切の警報機などは、同社が国内トップクラスのシェアを誇る製品です。さらに、街の交差点にある車両用・歩行者用の交通信号機も製造しています。私たちの安全でスムーズな移動は、こうした目立たないけれど重要な社会インフラの裏側で、この会社の100年以上にわたる技術力によって守られているのです。
鉄道信号システムと交通管理システムで安定した基盤を持つ、創業100年超のインフラ企業。2025期には売上高853.7億円、営業利益61.12億円を達成し、過去最高の業績を記録しました。しかし、もう一つの柱である半導体製造装置向け電源事業が市況悪化の影響を受け、2026期の業績予想を大幅に下方修正しており、短期的な収益性の課題に直面しています。今後は既存事業の安定性を維持しつつ、半導体関連事業の回復が株価の鍵を握ります。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 平安町二丁目29番地の1
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | ▲21.2% | ▲7.7% | - |
| 2022/03期 | 28.8% | 11.0% | - |
| 2023/03期 | 4.5% | 1.8% | - |
| 2024/03期 | 7.2% | 2.8% | 3.5% |
| 2025/03期 | 9.4% | 3.7% | 7.2% |
| 3Q 2026/03期 | 0.6%(累計) | 0.2%(累計) | ▲1.6% |
収益性については、2021/03期の赤字期を経て、営業利益率が2025/03期には7.2%まで改善するなど、効率的な経営体制への移行が鮮明です。ROE(自己資本利益率)も9.2%まで回復しており、資本の運用効率が向上していることを示しています。信号インフラという公共性の高い事業を柱に、パワーエレクトロニクス分野など高付加価値な事業への注力が利益率の改善を支えています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 622億円 | — | ▲79.2億円 | -126.3円 | — |
| 2022/03期 | 729億円 | — | 119億円 | 189.1円 | +17.2% |
| 2023/03期 | 723億円 | — | 20.7億円 | 33.0円 | -0.8% |
| 2024/03期 | 705億円 | 24.9億円 | 34.3億円 | 54.8円 | -2.5% |
| 2025/03期 | 854億円 | 61.1億円 | 47.8億円 | 76.3円 | +21.0% |
京三製作所は、鉄道信号システムや道路交通管理システムを主力とする電気機器メーカーであり、2025/03期には売上高853億円、営業利益61億円を達成し、成長基調にあります。過去には2021/03期に大きな赤字を計上したものの、構造改革による経営効率化が進み、その後は安定的な利益を確保する体制へと転換しました。直近の2026/03期予想では、前期比で増益を維持する見通しを立てており、安定した需要を背景に底堅い業績推移を見せています。 【3Q 2026/03期実績】売上494億円(通期予想比57%)、営業利益△7.7億円(同-16%)、純利益2.6億円(同7%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
鉄道信号や道路交通システムといったインフラ設備が中心で、事業の性質上、国や鉄道会社からの公共案件が収益を支える構造です。一方で、近年の決算では業績予想の下方修正が見られるなど、原材料高や競争激化といった外部環境の変化をリスク要因として抱えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 営業利益 | 47億円 | 24.6億円 | — | -47.7% |
| FY2025 営業利益 | 57億円 | — | 61.1億円 | +7.2% |
| FY2024 営業利益 | 38億円 | — | 24.9億円 | -34.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 売上高 | 840億円 | — | 854億円 | +1.6% |
| FY2024 売上高 | 762億円 | — | 705億円 | -7.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年5月に発表された新中期経営計画「KYOSAN Next Step 2028」では、最終年度の2028期に売上高1,000億円、営業利益80億円を目標に掲げています。しかし、計画初年度である2026期から、半導体事業の不振を理由に営業利益予想を期初47億円から24.6億円へ大幅に下方修正しました。過去の業績予想も未達となるケースが見られ、外部環境の変化に対する計画の頑健性には課題が残ります。目標達成には、半導体事業の立て直しと鉄道・交通インフラ事業の着実な成長が不可欠です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
ゼロトラストセキュリティ実現のため、IDaaS「Okta」導入を開始し運用効率化を図る。
第3四半期決算にて、連結経常損益が0.9億円の赤字へと転落し業績懸念が高まる。
通期連結営業利益を47億円から24.6億円へ大幅下方修正する旨を開示。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
財務健全性は、2024/03期以降に有利子負債が増加しましたが、自己資本比率は2025/03期時点で41.0%を維持しており、一定の財務基盤を有しています。総資産は2024/03期に大幅に拡大しましたが、その後は効率的な資産管理により安定化を図っています。負債管理と資本構成の最適化が進んでおり、インフラ関連事業の長期的な安定運営を支える盤石なバランスシートを構築しています。 【3Q 2026/03期】総資産1275億円、純資産509億円、自己資本比率35.7%、有利子負債390億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | ▲14.3億円 | ▲27.8億円 | 55.7億円 | ▲42.1億円 |
| 2022/03期 | 150億円 | ▲1,500万円 | ▲135億円 | 149億円 |
| 2023/03期 | ▲29.1億円 | ▲14.5億円 | 8.0億円 | ▲43.6億円 |
| 2024/03期 | ▲59.0億円 | 17.2億円 | 74.1億円 | ▲41.9億円 |
| 2025/03期 | 37.4億円 | ▲3.2億円 | ▲44.5億円 | 34.3億円 |
営業キャッシュフローは、大型案件の進捗や収益の変動により期ごとに上下しますが、2025/03期には37億円のプラスを確保し、本業での稼ぐ力が安定化しました。投資活動においては成長戦略に向けた投資を継続しつつ、財務活動での資金調達や返済を適切に行うことでキャッシュポジションを維持しています。安定的な営業CFの創出が重要であり、今後はインフラ更新需要を捉えた継続的な現金獲得が期待されます。
この会社のガバナンスは?
社外取締役比率が57%と高く、経営の透明性確保に努めています。また、女性役員比率も30.0%に達しており、ダイバーシティ(多様性)推進を積極的に行っている点が特徴です。監査体制においても6,400万円の監査報酬を支払うなど、堅実なガバナンス体制を維持しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 809万円 | 2,075人 | - |
平均年収は809万円で、電気機器メーカーとしては堅実な水準を維持しています。鉄道信号システムという社会インフラを支える事業を主力としているため、業績が安定しやすく、従業員への待遇にもその安定性が反映されていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、配当を含めても市場平均であるTOPIXのパフォーマンスを一貫して下回っています(アンダーパフォーム)。これは、半導体市況の変動による業績の不安定さや、PBRが1倍を割れるなど資本効率に対する市場評価が低いことが株価の低迷につながり、TSRを押し下げたと考えられます。安定配当を継続しているものの、キャピタルゲインの伸び悩みがTOPIX劣後の主な要因です。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 10円 | 44.1% |
| 2017/03期 | 13円 | 88.0% |
| 2018/03期 | 13円 | 22.1% |
| 2019/03期 | 15円 | 40.8% |
| 2020/03期 | 17円 | 54.0% |
| 2021/03期 | 15円 | - |
| 2022/03期 | 18円 | 9.5% |
| 2023/03期 | 18円 | 54.5% |
| 2024/03期 | 20円 | 36.5% |
| 2025/03期 | 23円 | 30.2% |
株主優待制度は現在実施されていません。
京三製作所は、中長期的な利益水準に応じた安定的な株主還元を重視しており、配当方針としてDOE(株主資本配当率)2%台半ばを目安としています。近年の業績回復に伴い、1株あたりの配当金も2021/03期の15円から2025/03期には23円まで着実に引き上げています。利益成長に応じて株主への還元を強化する姿勢を明確にしており、投資家にとって安定的な配当インカムが見込める銘柄です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 91.6万円 | ▲8.4万円 | -8.4% |
| 2022期 | 100.9万円 | 0.9万円 | 0.9% |
| 2023期 | 102.1万円 | 2.1万円 | 2.1% |
| 2024期 | 127.0万円 | 27.0万円 | 27.0% |
| 2025期 | 125.1万円 | 25.1万円 | 25.1% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRが1倍を割り込み、PERも業界平均を下回っており、株価はバリュエーション面で割安感があります。配当利回りが業界平均より高い点は、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。一方で、信用買い残が売り残を大幅に上回る「17.1倍」という信用倍率は、将来的な株価の上値を重くする需給面の懸念材料と言えます。当面は業績下方修正を織り込む展開が予想されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 16.6億円 | 95.8億円 | 576.0% |
| 2022/03期 | 34.2億円 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 26.8億円 | 6.1億円 | 22.8% |
| 2024/03期 | 32.6億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 66.5億円 | 18.6億円 | 28.0% |
法人税等の支払額は年度により大きく変動していますが、これは税務上の繰越欠損金の活用や利益水準の変化によるものです。直近では安定して利益を計上しており、実効税率も標準的な水準に収束しています。今後も業績予想に基づく適正な納税が行われる見通しです。
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京三製作所 まとめ
「鉄道信号の老舗が、半導体製造装置向け電源で成長を狙う社会インフラの守護神」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。