明電舎
MEIDENSHA CORPORATION
最終更新日: 2026年3月28日
社会インフラを支え、EVの未来を駆動する120年超えの技術力
地球・社会・人々の未来を支え、希望に満ちあふれた社会を実現する。
この会社ってなに?
あなたが普段、当たり前のように電気を使えるのは、明電舎のような会社が裏側で支えているからです。例えば、発電所で作られた電気を家庭に届けるための変電設備や、街の水道水をきれいにする水処理場のシステムなど、社会に不可欠なインフラの多くに同社の技術が活かされています。最近では、環境にやさしい電気自動車(EV)がスムーズに走るための心臓部であるモーターやインバーターも開発・製造しています。次に街でEVを見かけたら、その内部で明電舎の製品が活躍しているかもしれません。
明電舎は、電力インフラと社会システムを支える老舗重電メーカーです。2025年3月期には売上高3,011.0億円(前期比4.6%増)、営業利益215.12億円(同69.0%増)と大幅な増益を達成しました。世界的なデータセンター建設ラッシュや再生可能エネルギー導入拡大を背景に、主力の変電設備や制御システムの需要が旺盛です。さらに、成長ドライバーとして期待されるEV向け駆動システム「e-Axle」も本格的な販売を開始しており、伝統事業と新技術の両輪で収益拡大を目指しています。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都品川区大崎2丁目1番1号 ThinkPark Tower
- 公式
- www.meidensha.co.jp
社長プロフィール

1897年の創業以来培ってきた技術を基盤に、カーボンニュートラルの実現と持続可能な社会づくりに貢献する製品・サービスを提供し続けます。中期経営計画2027では、『誠実・共創・挑戦』の精神のもと、地球・社会・人々の未来を支え、希望に満ちあふれた社会の実現を目指してまいります。
この会社のストーリー
創業者・重宗芳水が、東京・京橋に「明電舎」を創業。大崎に工場を建設し、日本の電気機器製造の歴史を切り拓いた。
戦後の復興期の中、企業基盤を固め株式を公開。社会からの信頼を得て、さらなる発展への礎を築いた。
高度経済成長を背景に、発電・変電設備や上下水道の水処理システムなど、国民生活に不可欠な社会インフラ事業を全国的に展開した。
世界的な金融危機の影響を受け、業績が大幅に悪化。厳しい経営環境の中で、事業構造の見直しを迫られた。
選択と集中を進め、経営体質を強化。同時に、東南アジアを中心に海外拠点を拡大し、グローバルでの事業成長を加速させた。
自動車の電動化という大きな潮流に乗り、モーターとインバーター、ギアを一体化した駆動システム「MEIDEN e-Axle」の販売を本格的に開始し、新たな成長分野を切り拓く。
再生可能エネルギーやデータセンターの需要増に対応するため、静岡県の沼津工場に160億円を投じ、変圧器の生産能力を1.5倍に増強することを発表。
「サステナビリティ・パートナー」として、半導体・EV・環境を重点分野に定め、持続可能な社会の実現に貢献することを目指す。
注目ポイント
発電から送電、変電まで、電力の安定供給を支える重電システムで国内トップクラスの実績を誇ります。再生可能エネルギーやデータセンター需要の拡大で、今後も成長が期待されます。
創業以来120年以上にわたり培ってきたモーター技術を結集し、EVの心臓部である駆動システム「e-Axle」を開発。自動車産業の大変革期において新たな成長の柱となっています。
株主優待はありませんが、配当により継続的かつ安定的に株主に利益還元することを基本方針としています。安定した事業基盤が魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 48円 | 29.8% |
| FY2022/3 | 50円 | 33.7% |
| FY2023/3 | 50円 | 31.8% |
| FY2024/3 | 75円 | 30.4% |
| FY2025/3 | 123円 | 30.2% |
現在、株主優待制度は導入しておりません。
当社は配当による継続的かつ安定的な利益還元を基本方針として掲げており、業績連動型の増配を積極的に実施しています。配当性向30%程度を目途とした還元を行い、FY2025/3には年間123円まで増配を行いました。今後も強固な財務基盤を背景に安定した還元を継続する姿勢です。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
明電舎の業績は、社会インフラ向けやEV関連需要の堅調な拡大を背景に売上高が順調に伸長しており、FY2025/3には売上高約3,011億円に達しました。営業利益面では、高付加価値製品の販売増や生産効率の改善によりFY2025/3に約215億円と大幅な増益を達成しています。今期はさらなる市場の成長を取り込み、売上高3,350億円規模への拡大を見込んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.3% | 2.6% | 3.6% |
| FY2022/3 | 6.4% | 2.3% | 3.7% |
| FY2023/3 | 6.4% | 2.3% | 3.1% |
| FY2024/3 | 8.7% | 3.3% | 4.4% |
| FY2025/3 | 13.0% | 5.4% | 7.1% |
収益性は、重電事業の体質改善やポートフォリオの見直しが進んだことで営業利益率がFY2025/3には7.1%まで向上しました。この結果、自己資本利益率(ROE)も13.0%へ改善しており、資本効率の向上が顕著です。今後もデジタル技術を活用した付加価値の創出により、持続的な収益性向上を図る体制が整っています。
財務は安全?
財務健全性は着実に改善しており、FY2025/3時点の自己資本比率は40.7%まで高まっております。かつてゼロだった有利子負債は大型投資に伴い一時的に増加しましたが、キャッシュフローの潤沢な創出により着実な圧縮(FY2025/3時点で約867億円)が進んでいます。資産内容も健全で、事業拡大に向けた十分な資本基盤を維持しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 146億円 | -131億円 | -14.0億円 | 14.8億円 |
| FY2022/3 | 114億円 | -75.0億円 | -42.7億円 | 38.9億円 |
| FY2023/3 | 137億円 | -105億円 | -26.9億円 | 32.4億円 |
| FY2024/3 | 89.7億円 | -75.5億円 | 7.5億円 | 14.2億円 |
| FY2025/3 | 355億円 | -90.7億円 | -145億円 | 264億円 |
営業活動によるキャッシュフローは、主力事業の安定した収益確保によりFY2025/3には約355億円と力強い純増を記録しました。投資面では将来の成長に向けた変圧器工場への増産投資などを継続しつつ、フリーキャッシュフローが約264億円と大幅な黒字を確保しています。財務CFでは負債の返済を優先しており、キャッシュ創出力の向上に伴う財務規律が強化されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 84.7億円 | 11.6億円 | 13.7% |
| FY2022/3 | 102億円 | 34.7億円 | 34.0% |
| FY2023/3 | 88.2億円 | 16.9億円 | 19.2% |
| FY2024/3 | 134億円 | 21.8億円 | 16.3% |
| FY2025/3 | 212億円 | 27.1億円 | 12.8% |
税負担は利益水準の変動に加え、税額控除や繰延税金資産の活用などにより年度ごとの実効税率に変動が見られます。特にFY2025/3の実効税率は約12.8%と低水準ですが、これは税務上の調整項目が影響しています。次期予想では法定税率に近い30.0%を見込んでおり、適正な納税体制を維持しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 761万円 | 9,886人 | - |
従業員の平均年収は761万円であり、製造業の中でも重電業界として一定の競争力がある給与水準を維持しています。長年の技術蓄積とインフラ事業という安定した収益基盤が、社員の待遇を支える背景にあると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は住友電気工業・三井住友銀行。
明電舎は住友グループの流れを汲む安定的な株主構成が特徴であり、日本マスタートラスト信託銀行などの機関投資家が上位を占めています。事業提携関係にある住友電気工業や日本電気なども大株主に名を連ねており、長期的な関係性を重視する安定株主による保有比率が高い構造です。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は電力・エネルギー、水処理制御システムなどの社会インフラを根幹とする事業ポートフォリオを構築しています。リスク要因としては、原材料価格の変動や大規模な設備投資に伴う経済環境の変化、ならびに国内外のインフラ需要の動向が挙げられます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.0%となっており、多様な視点を取り入れるための組織改善が進められています。社外取締役比率が60%に達する高いガバナンス体制を敷いており、計40社の連結子会社を抱える大企業として、健全な監査と透明性の高い経営監視機能が整備されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 3,350億円 | — | 3,011億円 | -10.1% |
| FY2024 | 3,100億円 | — | 2,879億円 | -7.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 200億円 | — | 215億円 | +7.6% |
| FY2024 | 150億円 | — | 127億円 | -15.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の「中期経営計画2027」では、FY2027に売上高3,700億円、営業利益300億円を目標に掲げています。初年度であるFY2025の実績は営業利益が会社予想を上回るなど、データセンターやEV関連の旺盛な需要を捉え、幸先の良いスタートを切りました。一方で、過去の業績予想は売上高が未達となるケースが見られ、外部環境の変化に対する耐性が今後の課題となりそうです。ROE(自己資本利益率)はすでに目標の10%を上回っており、資本効率の改善は着実に進んでいます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた投資家の総合的なリターンを示す指標です。FY2025のTSRは287.4%と、TOPIX(東証株価指数)の213.4%を大きく上回るアウトパフォームを記録しました。これは、FY2025における大幅な増益とそれに伴う増配(前期比+64%)、そして世界的な電力需要の高まりやEV市場の拡大といった事業環境の好転が株価に強く反映された結果です。過去5年間のうち4年間でTOPIXを上回るパフォーマンスを見せており、株主価値の向上に成功している企業と言えます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 151.4万円 | +51.4万円 | 51.4% |
| FY2022 | 162.7万円 | +62.7万円 | 62.7% |
| FY2023 | 127.6万円 | +27.6万円 | 27.6% |
| FY2024 | 194.8万円 | +94.8万円 | 94.8% |
| FY2025 | 287.4万円 | +187.4万円 | 187.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER、PBRともに業界平均を上回っており、市場からの成長期待が高いことが示唆されます。特にPBRは2.68倍と、資本効率の改善や将来性への評価が株価に織り込まれている状態です。信用取引では買い残が売り残を大幅に上回る「信用倍率12.56倍」となっており、短期的な株価上昇を見込む個人投資家が多いことを示していますが、将来の売り圧力となる可能性には注意が必要です。配当利回りは業界平均よりやや低い水準ですが、これは株価上昇による相対的な低下が要因と考えられます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
アジアクエストと業務提携し、デジタルプロダクト開発およびAI技術開発を加速。
静岡県沼津市の変圧器工場に160億円を投資し、生産能力を1.5倍に増強すると発表。
固定資産の譲渡により約53億円の特別利益を計上する見込みを発表。
最新ニュース
明電舎 まとめ
ひとめ診断
「電力インフラの重鎮が、EVとデータセンター需要を追い風に成長を再加速させる120年企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「電気機器」に分類される他の企業
プリンターの巨人がインク依存から脱却し、商業・産業印刷と精密技術で未来を描く
九州の電力インフラを100年支えた老舗が、脱炭素時代の蓄電池技術で全国区を狙う
フェライトから電池・センサーへ──スマホ・EV・AIを裏側から動かす世界屈指の電子部品メーカー
『工事現場の黒子』が、防災・イベント需要で表舞台に立つ発電機の巨人
PC周辺機器の王者が、M&Aを連打して防災無線から次世代バッテリーまで手掛ける総合ITサプライヤーに変貌中
SIからAIへ──構造改革で利益率を劇的改善し、ブレインパッド買収でデータドリブン経営を加速する国内最大級のITサービス企業
『ピンポーン』で国内シェアトップ、盤石なインターホン事業を基盤に、医療・介護向けと海外展開で成長を模索する堅実メーカー
車載アンテナの老舗が、半導体検査と医療機器のニッチ市場で次世代の収益源を育てる技術屋集団