アルバック
ULVAC, Inc.
最終更新日: 2026年3月28日
真空技術で未来を拓く、半導体製造装置のグローバルリーダー
真空技術の可能性を最大限に引き出し、あらゆる産業と科学技術の進化を支え、持続可能な未来社会の実現に貢献することを目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやタブレット、その綺麗なディスプレイやサクサク動く頭脳(半導体)は、どうやって作られているか知っていますか?実は、それらの超精密部品を作るには「真空」という特殊な環境が必要です。アルバックは、その真空を作り出し制御する特別な装置を世界中に提供している会社です。普段私たちが目にするハイテク製品のほとんどは、アルバックの技術がなければ生まれないかもしれません。テレビを見たり、パソコンで仕事をしたりするとき、その裏側でアルバックの装置が活躍していることを思い出してみてください。
真空技術を核とする半導体・FPD製造装置大手。2025年6月期は売上高2,511億円、営業利益265億円と、市況の調整局面で前期比減収減益となったものの、市場コンセンサスを上回る着地を見せました。新たに策定した中長期経営計画では、2031年6月期に営業利益790億円という野心的な目標を掲げており、AI半導体やパワー半導体、先端パッケージングといった成長領域への注力が期待されます。利益体質の改善も進んでおり、売上総利益率は過去最高水準を達成するなど、収益性向上への取り組みが実を結びつつあります。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 6月
- 本社
- 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500
- 公式
- www.ulvac.co.jp
社長プロフィール

アルバックは創業以来、真空技術を応用した装置やソリューションを提供し、産業と科学の発展に貢献してきました。これからも真空技術とその応用技術の可能性を追求し、省エネルギーや省資源といった地球環境や社会が抱える課題解決に貢献する製品・サービスを創出し続けます。
この会社のストーリー
松下幸之助氏など日本の有力財界人6名の支援を受け、日本の真空産業の未来を切り拓くために設立されました。
韓国ソウル市にULVAC KOREA, Ltd.を設立し、アジア市場への本格的な進出を開始。グローバルなサービス体制の構築を進めました。
グローバルブランド「ULVAC」を社名に冠し、世界市場でのさらなる飛躍とブランドイメージの統一を図りました。
株式上場を果たし、さらなる事業拡大と経営基盤の強化に向けた新たなステージへと歩みを進めました。
次世代半導体パッケージング技術であるTSV(シリコン貫通電極)プロセス向けに、装置とプロセスを組み合わせた包括的なソリューション開発を開始しました。
日本初の純国産による量子コンピュータ実現に向けたプロジェクトに参画し、極低温環境を維持する希釈冷凍機の開発に成功しました。
持続的な成長を目指し、新中長期経営計画を発表。2031年6月期には営業利益790億円という高い目標を掲げ、企業価値向上への強い意志を示しました。
注目ポイント
創業以来培ってきたコア技術「真空技術」を軸に、半導体やディスプレイ製造装置で世界トップクラスのシェアを誇ります。この独自技術が企業の揺るぎない強みです。
半導体だけでなく、AIや量子コンピュータ、医療分野など、未来の成長領域へ積極的に技術を応用。社会の進化を支えるイノベーションに挑戦し続けています。
新中長期経営計画では2031年6月期に営業利益790億円という高い目標を設定。業績拡大と共に安定的な配当も実施しており、株主への利益還元にも積極的です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 95円 | 31.5% |
| FY2022/3 | 124円 | 30.2% |
| FY2023/3 | 109円 | 37.9% |
| FY2024/3 | 144円 | 35.1% |
| FY2025/3 | 164円 | 48.4% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として、業績の成長やキャッシュ・フローの状況を総合的に勘案した還元を基本としています。配当性向の目標を掲げつつ、長期的な企業価値の向上とともに株主への還元強化に取り組んでいます。FY2025/3には1株あたり配当金164円を実施するなど、利益成長に応じた適宜の配当増額を行っています。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
アルバックの業績は、半導体や電子デバイス製造装置の需要変動に左右されやすく、FY2024/3には売上高2,611億円、純利益202億円を達成し力強い回復を見せました。続くFY2025/3は微減収減益となったものの、最先端技術を用いた装置需要は依然として底堅く推移しています。FY2026/3予想では売上高2,500億円に対し、200億円の純利益確保を見込み、安定した収益体制の構築を目指しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.5% | 5.1% | 9.4% |
| FY2022/3 | 10.3% | 5.7% | 12.5% |
| FY2023/3 | 6.9% | 4.0% | 8.8% |
| FY2024/3 | 8.9% | 5.2% | 11.4% |
| FY2025/3 | 7.2% | 4.4% | 10.6% |
当社の収益性は、真空技術という独自のコア技術を武器に営業利益率が10%前後で安定的に推移しており、高い競争力を維持しています。FY2022/3には営業利益率12.5%を記録するなど、高付加価値製品の販売が利益率の向上に寄与しました。一方で、研究開発費の先行投資や市場環境の変化によりROEやROAには変動が見られますが、体質転換による利益重視の経営を推進しています。
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率が約60%という強固な財務基盤を有しています。特筆すべきは有利子負債がゼロである「実質無借金」経営を継続しており、外部環境の悪化にも耐えうる高い安全性を備えています。豊富な自己資本を背景に、将来的な成長投資や株主還元にも機動的に対応できる体制を確立しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 255億円 | -69.3億円 | -161億円 | 186億円 |
| FY2022/3 | 339億円 | -74.3億円 | -64.5億円 | 265億円 |
| FY2023/3 | 10.1億円 | -157億円 | -54.4億円 | -147億円 |
| FY2024/3 | 172億円 | -195億円 | -27.8億円 | -23.6億円 |
| FY2025/3 | 348億円 | -108億円 | -142億円 | 240億円 |
営業キャッシュフローは、製造装置の受注納入サイクルに伴い変動がありますが、FY2025/3には約348億円のプラスを計上するなど高い稼ぐ力を証明しました。投資キャッシュフローは将来の成長を見据えた設備投資を継続的に行っているためマイナス傾向ですが、適切な投資配分を維持しています。本業で得たキャッシュを成長投資と株主還元にバランスよく振り向ける好循環なサイクルを形成しています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 180億円 | 31.4億円 | 17.5% |
| FY2022/3 | 322億円 | 120億円 | 37.2% |
| FY2023/3 | 229億円 | 87.1億円 | 38.1% |
| FY2024/3 | 298億円 | 95.5億円 | 32.1% |
| FY2025/3 | 286億円 | 119億円 | 41.7% |
法人税等の支払額は、各期の税引前利益の変動に比例して推移しています。FY2022/3以降は実効税率が30%から40%程度の範囲で変動しており、これは税制改正や繰延税金資産の取崩しなど、会計上の処理が影響しています。各決算期において税法に基づき適正に納税を行っています。
会社の公式開示情報
EDINET開示情報では、真空技術を核とした半導体・ディスプレイ・電子デバイス製造装置のグローバル展開が主要セグメントとして位置付けられています。リスク要因としては、半導体市況の変動や地政学リスク、さらには海外拠点におけるサイバーセキュリティ上の脅威などが明記されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2,500億円 | — | 2,512億円 | +0.47% |
| FY2024 | 2,450億円 | — | 2,611億円 | +6.58% |
| FY2023 | 2,500億円 | — | 2,275億円 | -8.99% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 285億円 | — | 265億円 | -6.94% |
| FY2024 | 230億円 | — | 298億円 | +29.44% |
| FY2023 | 345億円 | — | 199億円 | -42.18% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
FY2023は市況悪化で期初予想を大幅に下回りましたが、FY2024には予想を上回る回復を見せました。新たに策定した2031年6月期に営業利益790億円を目指す新中長期経営計画は、AI関連など成長分野への強いコミットメントを示しており、投資家の期待を集めています。短期的な業績のブレは大きいものの、高い利益成長目標を掲げる姿勢はポジティブに評価されます。
株の売買状況と今後の予定
PER、PBRともに業界平均と比較して割安な水準にあり、株価の上昇余地を示唆している可能性があります。配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識も見られます。信用倍率は9.14倍とやや高く、信用買い残が積み上がっているため、将来的な需給悪化には注意が必要です。今後の決算発表で市場の期待に応えられるかが焦点となります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025の売上総利益率が31.8%と上場来最高水準を記録。
2031年6月期を最終年度とする新中長期経営計画を公表。
海外連結子会社においてランサムウェア被害が発生。
最新ニュース
アルバック まとめ
ひとめ診断
「真空技術で世界を掌握し、半導体から量子コンピュータまで未来の基盤を創り出す縁の下の巨人」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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