ジーエス・ユアサ コーポレーション6674
GS Yuasa Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段運転する自動車のエンジンをかける時、その心臓部であるバッテリーはGSユアサ製かもしれません。また、ハイブリッドカーや電気自動車(EV)が静かに街を走る、その動力源となる高性能なリチウムイオン電池も同社が手掛けています。さらに、街中の信号機や病院、データセンターが停電しても動き続けられるのは、GSユアサの非常用電源システムが裏側で支えているからです。あなたが意識しないところで、同社の技術は社会の安全と利便性を守っています。
自動車・産業用電池の国内最大手。2025期は売上高5,803.4億円、営業利益500.28億円と増収増益を達成し、特に車載用リチウムイオン電池事業が成長を牽引しています。伝統的な鉛蓄電池の安定収益を基盤に、北関東に703億円規模の新工場を建設するなど、成長領域であるEV向けや蓄電システム用リチウムイオン電池への大型投資を加速させています。株価は52週高値圏で推移しており、市場の期待は高いものの、グローバルでの競争激化が今後の課題です。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 京都府京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.9% | 2.7% | - |
| 2022/03期 | 3.5% | 1.9% | - |
| 2023/03期 | 5.3% | 2.7% | - |
| 2024/03期 | 9.9% | 5.4% | 7.4% |
| 2025/03期 | 8.0% | 4.5% | 8.6% |
| 3Q FY2026/3 | 7.7%(累計) | 3.1%(累計) | 8.8% |
収益性は、高付加価値製品へのシフトや生産性向上により改善傾向にあり、営業利益率は2021/03期の6.4%から2025/03期には8.6%まで向上しました。ROE(自己資本利益率)も近年は8%前後で推移しており、資本効率の改善が見て取れます。今後も車載用リチウムイオン電池の需要取り込みにより、さらなる利益率の拡大と収益基盤の強化が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3,865億円 | — | 115億円 | 141.9円 | - |
| 2022/03期 | 4,321億円 | — | 84.7億円 | 105.2円 | +11.8% |
| 2023/03期 | 5,177億円 | — | 139億円 | 173.1円 | +19.8% |
| 2024/03期 | 5,629億円 | 416億円 | 321億円 | 369.7円 | +8.7% |
| 2025/03期 | 5,803億円 | 500億円 | 304億円 | 303.3円 | +3.1% |
ジーエス・ユアサ コーポレーションの業績は、産業用および車載用電池事業の堅調な需要を背景に拡大傾向にあり、2024/03期には純利益が約320億円へ大幅に伸長しました。その後もリチウムイオン電池の生産能力増強に向けた投資が奏功し、売上高は堅調に推移しています。2026/03期も引き続き成長を見込んでおり、過去最高水準の純利益330億円を目指す強気な計画となっています。 【3Q 2026/03期実績】売上4330億円(通期予想比72%)、営業利益380億円(同74%)、純利益221億円(同67%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、原材料価格の変動や為替リスクに加え、世界的な電池需要の急速な変化に伴う競争激化を挙げています。国内外で47社の連結子会社を抱えるグローバルな事業運営を行っており、社会インフラを支える産業電池および車載用電池が収益の柱となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 6,000億円 | — | 5,803億円 | -3.3% |
| 2024期 | 5,800億円 | — | 5,629億円 | -2.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 510億円 | — | 500億円 | -1.9% |
| 2024期 | 330億円 | — | 416億円 | +26.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「第六次中期経営計画」では、最終年度(2025期)に売上高6,000億円、営業利益510億円を目標としています。直近実績では、営業利益は目標に迫る水準で推移しており、収益性改善は評価できます。一方で、売上高は計画をやや下回るペースであり、目標達成には最終年度での巻き返しが必要です。株主還元については、総還元性向30%以上を掲げており、安定配当への意識は高いと言えます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
蓄電所需要拡大に対応するため、北関東に総事業費703億円を投じるリチウムイオン電池新工場の建設を発表しました。
グループ再編としてLEJの大型リチウムイオン電池事業をGSユアサへ統合し、事業運営の効率化を推進しました。
2026年3月期第1四半期決算にて、経常損益172.83億円を計上し、事前予想を上回る好業績を達成しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は安定しており、2025/03期時点での自己資本比率は50.0%と高い水準を維持しています。一方で、リチウムイオン電池新工場などの大規模投資に伴い有利子負債は約1,974億円へと増加していますが、手元流動性は十分に確保されています。強固な資本構成を背景に、将来の成長に向けた積極的な設備投資を継続できる財務体質を構築しています。 【3Q 2026/03期】総資産7163億円、純資産4157億円、自己資本比率40.9%、有利子負債971億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 358億円 | 193億円 | 70.2億円 | 165億円 |
| 2022/03期 | 129億円 | 302億円 | 52.0億円 | 173億円 |
| 2023/03期 | 283億円 | 266億円 | 88.3億円 | 17.6億円 |
| 2024/03期 | 632億円 | 462億円 | 34.8億円 | 170億円 |
| 2025/03期 | 393億円 | 588億円 | 142億円 | 195億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調により安定的に創出されていますが、成長分野であるリチウムイオン電池への戦略的投資が活発化しており、投資CFの流出額が増大傾向にあります。これによりフリーキャッシュフローがマイナスとなる期も見られますが、これは将来の成長に向けた必要不可欠な先行投資と評価できます。財務CFはこうした大型投資を支えるための借入等により、柔軟に調整されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は9.0%と改善の余地があるものの、ガバナンス体制の強化に取り組んでいます。監査報酬に約1億5,700万円を投じるなど監査体制に厚みを持たせており、連結子会社47社を擁する大規模な企業グループとしての適切な経営監視とコンプライアンス遵守を徹底しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,074万円 | 12,478人 | - |
平均年収は約1,074万円と電気機器業界の中でも高水準な給与体系を維持しています。長年の蓄電池技術の蓄積に加え、近年はリチウムイオン電池など成長分野への投資を積極化させており、専門的な技術職の重要性が高まっていることが給与水準を支えています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、2025期を除き過去5年間でTOPIXを一貫してアウトパフォームしています。これは、安定した配当と、特に近年におけるリチウムイオン電池事業の成長期待を背景とした株価上昇が複合的に株主価値向上に貢献したことを示しています。2025期は相場全体の好調によりTOPIXを若干下回りましたが、企業価値向上のトレンドは継続していると評価できます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 10円 | 45.7% |
| 2017/03期 | 10円 | 33.7% |
| 2018/03期 | 10円 | 36.0% |
| 2020/03期 | 50円 | 29.7% |
| 2021/03期 | 50円 | 35.2% |
| 2022/03期 | 50円 | 47.5% |
| 2023/03期 | 50円 | 28.9% |
| 2024/03期 | 70円 | 18.9% |
| 2025/03期 | 75円 | 24.7% |
現在、株主優待制度は実施しておりません。
配当方針として利益成長に合わせた安定的な配当と総還元性向30%以上を目標に掲げています。業績が飛躍的に伸びた近年の実績に基づき、1株当たり配当金は2025/03期に75円まで増配されました。今後も成長投資とのバランスを考慮しつつ、株主還元を重視する姿勢を継続する見通しです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 209.8万円 | 109.8万円 | 109.8% |
| 2022期 | 167.9万円 | 67.9万円 | 67.9% |
| 2023期 | 174.1万円 | 74.1万円 | 74.1% |
| 2024期 | 231.5万円 | 131.5万円 | 131.5% |
| 2025期 | 184.1万円 | 84.1万円 | 84.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は13.72倍と高く、信用買い残が積み上がっている状況は、将来的な株価の上値を抑える要因となり得ます。これは、短期的な利益確定売りが出やすいことを示唆しています。業界平均と比較すると、PER・PBRともにやや割安な水準にあり、今後の成長期待が織り込まれ切っていない可能性も考えられます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 273億円 | 158億円 | 58.0% |
| 2022/03期 | 247億円 | 162億円 | 65.7% |
| 2023/03期 | 242億円 | 103億円 | 42.5% |
| 2024/03期 | 440億円 | 119億円 | 27.1% |
| 2025/03期 | 463億円 | 159億円 | 34.4% |
法人税等の支払額は利益の変動に伴い推移しており、近年の利益成長に合わせて納税額も増加傾向にあります。過去には繰延税金資産の取り崩しや特有の会計処理の影響により実効税率が一時的に高まる局面がありました。直近では概ね一般的な法人税負担の範囲に収束しつつあります。今後も安定した利益水準を維持することで、継続的な納税による社会貢献が期待されます。
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ジーエス・ユアサ コーポレーション まとめ
「自動車バッテリーの老舗が、EV・蓄電時代の覇権を握るべくリチウムイオン電池へ全力投資する『電力インフラの心臓部』」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。