大崎電気工業
Osaki Electric Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月28日
スマートメーター国内首位、エネルギーの未来を計測する技術リーダー
Beyond the Meter, Innovate the Future. メーターの先へ、未来を創造する。
この会社ってなに?
あなたの家の外壁についている電気メーター、最近スマートメーターに変わっていませんか?大崎電気工業は、そのスマートメーターで国内トップシェアを誇る会社です。毎月の電気使用量が自動で電力会社に送られるため、検針員が訪問不要になったのは、この会社の技術のおかげかもしれません。さらに、今後はオフィスビルや工場向けに、AIが電気の使い方を分析して自動で節電してくれるサービスも展開しています。普段何気なく使っている電気の裏側で、計測から効率化まで幅広く支えている企業です。
スマートメーター国内首位の大崎電気工業は、電力インフラの更新需要を追い風に業績を拡大しています。2025年3月期は売上高971.0億円、営業利益57.01億円と堅調に推移しました。今後は国内の安定収益を基盤に、子会社EDMIを通じた海外展開と、京セラ等と提携するAIを活用したエネルギーマネジメント事業の成長が焦点となります。株価は52週高値圏で推移しており、市場の期待感の高さが伺えます。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都品川区東五反田2-10-2
- 公式
- www.osaki.co.jp
社長プロフィール

当社は創業以来、計測・制御の技術をコアにエネルギーの安定供給と効率利用に貢献してきました。今後もスマートメーターやエネルギーマネジメントシステムを通じて、カーボンニュートラル社会の実現と人々の豊かな暮らしに貢献することを目指します。
この会社のストーリー
創業者・渡辺乙二が、東京市大崎町(現在の品川区)に大崎電気製作所を設立。日本の電気計測の歴史がここから始まった。
創業から約半世紀を経て、企業としての基盤を固め、社会的な信用を獲得。さらなる成長への大きな一歩を踏み出した。
電力会社向けに世界初となる家庭用自動検針システムの製品化に成功。スマートメーター時代の到来を予感させる画期的な技術だった。
グローバル市場への本格参入を目指し、シンガポールに本社を置くEDMI社を完全子会社化。海外展開を加速させる大きな転機となった。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界経済が停滞。サプライチェーンの混乱などを受け、売上が一時的に落ち込むなど厳しい挑戦に直面した。
AI制御と蓄電池を用いたエネルギーマネジメントシステム「SmaRe:C」を開発。単なるメーター製造から、エネルギーソリューション企業へと進化を遂げている。
中期経営計画の最終年度として営業利益90億円の達成を目指す。スマートメーター事業を核に、エネルギー分野でのさらなる価値創造に挑む。
注目ポイント
電力使用量をデジタルで計測・通信するスマートメーターで国内首位。日本の電力インフラを根幹から支える、なくてはならない存在です。
傘下のEDMI社を拠点に、オセアニア地域でスマートメーター稼働台数が500万台を突破。世界中のエネルギー効率化に貢献しています。
AIと蓄電池を組み合わせたエネルギーマネジメントシステムを開発。企業の電気料金削減や再生可能エネルギーの有効活用を支援する新事業に挑戦中です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 20円 | 203.3% |
| FY2022/3 | 20円 | 1.3% |
| FY2023/3 | 20円 | 71.8% |
| FY2024/3 | 20円 | 38.9% |
| FY2025/3 | 22円 | 29.2% |
株主優待制度は現在実施されておりません。
配当方針として、安定的な配当の継続を基本としつつ、業績に応じた還元を目指しています。FY2025/3には1株あたりの配当を22円に引き上げるなど、成長に応じた株主還元が図られています。今後は、更なる利益成長と共に配当性向を意識した適正な還元方針が継続される見込みです。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
大崎電気工業はスマートメーターで国内首位の地位を確立しており、電力会社向けの安定した需要を背景に成長を続けています。FY2024/3以降は売上高が900億円台に定着し、営業利益も大幅に改善するなど収益構造が強化されています。FY2026/3予想においても増収増益を見込んでおり、デジタル化需要を取り込むことで着実な業績拡大を目指しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0.8% | 0.5% | 3.5% |
| FY2022/3 | -1.1% | -0.7% | 1.7% |
| FY2023/3 | 2.2% | 1.4% | 2.5% |
| FY2024/3 | 3.8% | 2.5% | 6.2% |
| FY2025/3 | 5.5% | 3.5% | 5.9% |
収益性は、FY2022/3の赤字期を経て回復基調にあります。営業利益率は直近で約6%水準まで向上しており、スマートメーター事業の効率化やコスト削減策が寄与しています。ROE(自己資本利益率)についても改善傾向にあり、さらなる資本効率の向上に向けた経営改革が求められています。
財務は安全?
財務健全性は、自己資本比率が50%強で推移しており、一定の安定性を維持しています。有利子負債は近年増加傾向にあるものの、事業成長のための投資資金として活用されており、総資産も1,000億円の大台を突破しました。BPS(1株あたり純資産)も上昇基調にあり、株主価値の維持・拡大に向けた資産管理が行われています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 105億円 | -11.9億円 | -69.4億円 | 93.2億円 |
| FY2022/3 | 44.2億円 | -12.2億円 | -29.3億円 | 32.0億円 |
| FY2023/3 | 2.6億円 | 13.5億円 | -50.7億円 | 16.1億円 |
| FY2024/3 | 41.9億円 | -28.9億円 | -29.9億円 | 12.9億円 |
| FY2025/3 | 68.9億円 | -12.3億円 | -30.3億円 | 56.6億円 |
営業活動によるキャッシュフローは、電力会社向けの安定的な事業を背景に概ねプラスで推移しています。FY2025/3には営業CFが約69億円に拡大し、強固な稼ぐ力を示しました。一方で、投資および財務CFについては成長投資や借入金の管理に伴う支出が継続しており、手元資金と投資のバランスを考慮した経営が行われています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 28.9億円 | 24.1億円 | 83.3% |
| FY2022/3 | 11.9億円 | 18.5億円 | 155.3% |
| FY2023/3 | 18.9億円 | 5.7億円 | 30.0% |
| FY2024/3 | 54.9億円 | 30.8億円 | 56.1% |
| FY2025/3 | 53.9億円 | 18.8億円 | 34.9% |
税引前利益に対する法人税等の支払額は、業績変動の影響を大きく受けています。特にFY2021/3やFY2022/3は、利益水準が低い中で繰延税金資産の取り崩し等の会計的要因により実効税率が一時的に高騰しました。直近ではFY2025/3以降、利益水準の安定に伴い実効税率も標準的な範囲へ落ち着く傾向にあります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 678万円 | 2,558人 | - |
従業員の平均年収は678万円となっており、製造業における電気機器セクターの中でも堅実な給与水準を維持しています。スマートメーターを中心とした電力会社向けの安定した受注基盤が、長期的な雇用と待遇の維持に寄与していると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はTHE HONGKONG AND SHANGHAI BANKING CORPORATION LTD - SINGAPORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION CLIENTS A/C 8221-623793(常任代理人 香港上海銀行東京支店)・大崎電気工業取引先持株会・MM Investments。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの信託口が上位を占めており、機関投資家による安定的な保有が目立ちます。また、取引先持株会や九電テクノシステムズなどの電力関連企業、三菱UFJ銀行といった事業パートナーの出資比率も一定数存在しており、強固な営業基盤と安定的な株主構成を形成しているのが特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
国内のスマートメーター事業で首位のシェアを誇り、売上の過半を電力会社が占める非常に安定した事業モデルを有しています。一方で、海外事業(EDMI社)の展開や新たなエネルギーマネジメントシステムの開発など、既存事業の枠を超えた成長戦略への投資を積極的に進めています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が27.0%と製造業としては高い水準を維持しており、経営陣の多様性を重視する姿勢が見られます。24社の連結子会社を統括する大規模な体制下で、監査報酬に6,000万円を投じるなど、堅実な監査体制による透明性の高いガバナンスを構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 900億円 | — | 971億円 | +7.9% |
| FY2024 | 880億円 | — | 952億円 | +8.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 47億円 | — | 57億円 | +21.3% |
| FY2024 | 28億円 | — | 59億円 | +109.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、最終年度の2027年3月期に営業利益90億円とROE10%以上の達成を掲げています。国内のスマートメーター事業を安定収益源とし、海外事業とエネルギーソリューション事業の成長に注力する方針です。過去の計画では売上高目標は未達でしたが、利益目標は達成しました。近年の会社予想は保守的な傾向があり、FY2024の営業利益は期初予想を倍以上上回るなど、ポジティブなサプライズが続いています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。これは、配当は安定的であったものの、2023年以前の株価が長期的に低迷していたことが主な要因です。しかし、直近のFY2025ではTSRが169.7%と急上昇しており、アンダーパフォームの幅は縮小傾向にあります。今後の株価上昇と増配が続けば、TOPIXを上回るパフォーマンスも期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 118.0万円 | +18.0万円 | 18.0% |
| FY2022 | 95.1万円 | -4.9万円 | -4.9% |
| FY2023 | 110.9万円 | +10.9万円 | 10.9% |
| FY2024 | 142.9万円 | +42.9万円 | 42.9% |
| FY2025 | 169.7万円 | +69.7万円 | 69.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社比較では、PERは業界平均並み、PBRはやや高めと評価されており、成長性がある程度株価に織り込まれていると言えます。信用倍率は4.59倍とやや高水準で、将来の株価上昇を見込んだ買いが多い一方、需給の緩みを警戒する見方もあります。株価が52週高値圏にあるため、次の決算発表が市場の期待に応えられるかどうかが注目されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
京セラおよび台湾プラスチックグループとのエネルギーマネジメントシステム開発に関する合意を締結。
AI制御と蓄電池を用いた電力料金最適化サービス「SmaRe:C」を発表し、スマートメーター以外の成長領域を強化。
LiLzと業務提携し、スポット計測サービスへAIによるアナログメーター自動点検機能を導入。
最新ニュース
大崎電気工業 まとめ
ひとめ診断
「電力計の老舗ガリバーが、スマートメーターで稼いだキャッシュを元手に、AI省エネサービス企業への脱皮を図る」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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