6615プライム

ユー・エム・シー・エレクトロニクス

UMC Electronics Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE-16.4%
BPS54.2円
自己資本比率20.7%
FY2025/3 有報データ

大手も認めるモノづくり力で、世界のテクノロジーを支えるEMS企業

グローバルな生産体制と高品質なモノづくりを通じて、エレクトロニクス業界において顧客から最も信頼されるパートナーとなることを目指す。

この会社ってなに?

あなたが毎日運転する自動車のカーナビや、安全を守るセンサー。あるいは、家で使っている家電製品や、職場のパソコン。これらの電子機器の中には、必ず緑色の電子回路基板が入っています。ユー・エム・シー・エレクトロニクスは、そうした製品の「心臓部」にあたる電子基板の製造を、大手メーカーに代わって一手に引き受ける専門企業です。普段、製品の表に同社の名前が出ることはありませんが、私たちの暮らしに欠かせない様々な製品の裏側で、その高い技術力が活躍しているのです。

電子機器受託製造サービス(EMS)を手掛ける企業。直近の2025年3月期は、売上高1,319.4億円(前期比0.5%増)、営業利益21.5億円(同4.9%増)と増収増益を確保したものの、減損損失の計上により純利益は-25.1億円の大幅な赤字となりました。一方で、2024年3月期には復配を果たし、株主還元への意識も見られます。2026年3月期は減収ながらも営業利益18.0億円、純利益10.0億円と最終黒字への転換を計画しており、収益性の安定化が課題です。

電気機器プライム市場

会社概要

業種
電気機器
決算期
3月
本社
埼玉県上尾市瓦葺721
公式
www.umc.co.jp

社長プロフィール

大年 浩太
代表取締役社長
堅実派
当社は、長年培ってきたモノづくり力とグローバルな生産体制を強みに、お客様の多様なニーズに応えてまいりました。現在、経営基盤の強化と持続的な成長を目指し、特に成長が見込まれる車載分野に注力しています。株主様をはじめとするステークホルダーの皆様のご期待に応えるべく、企業価値の向上に全力を尽くしてまいります。

この会社のストーリー

1968
創業

埼玉県上尾市に内山製作所として設立され、電子機器の製造事業を開始。日本のモノづくりの一翼を担う企業としてスタートした。

2013
豊田自動織機との資本業務提携

自動車産業向け事業の強化を目指し、豊田自動織機と資本業務提携。車載分野への本格的な進出の足がかりを築いた。

2016
東京証券取引所第一部に上場

長年の実績が評価され、東京証券取引所市場第一部に新規上場(IPO)を果たし、企業としての信頼性と知名度を大きく向上させた。

2018
日立の製造子会社を譲受

日立情報通信マニュファクチャリングを譲り受けることで、IT製品の製造能力を強化。事業領域の拡大を実現した。

2020
事業再生ADRの成立と再建への挑戦

過去の不適切会計問題などから経営が悪化し、事業再生ADRを申請。金融支援を受け、抜本的な経営改革に着手した。

2023
上場維持基準適合に向けた計画を発表

プライム市場の上場維持基準を満たすため、具体的な計画書を開示。収益性改善と企業価値向上への強い意志を示した。

2026
品質マネジメントシステムの国際認証取得へ

全拠点で自動車産業向けの品質マネジメントシステム「IATF16949」認証を取得。車載事業のさらなる拡大に向けた基盤を固めた。

2030
未来へ:新たな成長ステージを目指す

中期経営計画に基づき、収益構造の改革と成長分野への投資を継続。経営再建を果たし、持続的な成長企業への飛躍を目指す。

注目ポイント

車載分野での成長ポテンシャル

豊田自動織機との提携や品質マネジメント認証取得など、今後さらなる成長が期待される自動車向け電子機器分野での強みを持っています。

事業再生からのV字回復期待

事業再生ADRを経て経営の健全化を推進中。財務体質の改善が進み、再び成長軌道に乗ることが期待される転換期にあります。

PBR1倍割れの割安感

株価が会社の解散価値を下回るPBR1倍割れの水準にあり、今後の業績回復や資産価値が見直された際の株価上昇ポテンシャルを秘めています。

サービスの実績は?

1,319億円
連結売上高
2025年3月期実績
+0.5% YoY
21.5億円
連結営業利益
2025年3月期実績
+4.9% YoY
10
1株当たり配当金
2025年3月期実績
横ばい
-90.5
1株当たり当期純利益 (EPS)
2025年3月期実績
115.44
信用倍率
2026年3月20日時点

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 10円
安全性
注意
自己資本比率 20.7%
稼ぐ力
低い
ROE -16.4%
話題性
普通
ポジティブ 45%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
10
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2021/300.0%
FY2022/300.0%
FY2023/300.0%
FY2024/31027.7%
FY2025/3100.2%
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施されていません。

配当については、業績回復に合わせて配当を再開し、現在は1株当たり年間10円の安定配当を実施する方針を掲げています。過去に一時無配があった背景もあり、現在は財務体質の強化と並行して株主への利益還元を維持することに重点を置いています。今後は、安定的な利益成長を背景としたさらなる還元策の拡充が期待されます。

同業比較(収益性)

電気機器の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
-16.4%
業界平均
10.5%
営業利益率下回る
この会社
1.6%
業界平均
8.2%
自己資本比率下回る
この会社
20.7%
業界平均
52.9%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/31,346億円
FY2023/31,617億円
FY2024/31,313億円
FY2025/31,319億円
営業利益
FY2022/315.0億円
FY2023/322.2億円
FY2024/320.4億円
FY2025/321.5億円

売上高は近年1,300億円から1,600億円規模で推移していますが、FY2025/3には25億円の純損失を計上するなど収益の不安定さが課題です。原材料価格の高騰や為替変動の影響を受けやすいEMS事業の特性が色濃く反映されており、現在は構造改革による収益力の安定化が急務となっています。次期のFY2026/3予想では黒字転換を見込んでいますが、成長スピードの鈍化も懸念される状況です。

稼ぐ力はどのくらい?

赤字で稼げていません
ROE
-16.4%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
-3.4%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
1.6%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/3-0.7%-0.1%0.6%
FY2022/39.2%2.1%1.1%
FY2023/33.5%0.8%1.4%
FY2024/35.2%1.3%1.6%
FY2025/3-16.4%-3.4%1.6%

営業利益率は1%台と非常に低い水準で推移しており、製造受託ビジネス特有の薄利多売モデルから脱却できていません。特に直近期は、巨額の特別損失などによりROEが-16.4%まで低下しており、資本効率の悪化が深刻な懸念材料となっています。売上高の変動に対する利益の感応度が高いため、稼働率の向上とコスト構造の改善が収益性改善への鍵を握ります。

財務は安全?

財務に不安があります
自己資本比率20.7%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
598億円
会社の純資産
153億円

総資産が一時拡大したものの、FY2025/3には約736億円まで縮小しており、自己資本比率は20.7%と依然として財務健全性の向上が求められる水準です。有利子負債はFY2024/3から急増し約600億円に達しており、返済原資となるキャッシュフローの創出がバランスシート改善の焦点となっています。BPS(1株当たり純資産)も低下傾向にあり、資産価値の毀損を食い止められるかが今後の焦点です。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+104億円
営業CF
投資に使ったお金
-36.5億円
投資CF
借入・返済など
-55.7億円
財務CF
手元に残ったお金
+67.0億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/325.9億円-19.5億円45.3億円6.4億円
FY2022/3-35.1億円-20.9億円61.0億円-56.0億円
FY2023/33.6億円-87.6億円101億円-84.0億円
FY2024/386.6億円-47.4億円-34.5億円39.2億円
FY2025/3104億円-36.5億円-55.7億円67.0億円

営業キャッシュフローはFY2022/3に大きくマイナスとなりましたが、直近のFY2025/3には103億円のプラスを記録するなど、本業での稼ぐ力は回復基調にあります。先行投資負担が重かった時期を脱し、現在はフリーキャッシュフローも黒字化するなど、資金繰りは改善傾向です。今後は、蓄積されたキャッシュを借入金の返済や将来の成長投資へどう配分するかが重要となります。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1部材供給停止のリスク当社グループは、生産に必要な部材を外部の材料メーカー及び商社から購入しております
2自然災害・事故・その他の要因による影響」に記載しました背景も含め、部材市況のひっ迫等により予定した部材の確保ができなくなった場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります
3資金調達・金利変動当社グループは、金融機関からの借入れ等により必要な事業資金を調達しております

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/311.2億円12.1億円108.7%
FY2022/320.9億円5.2億円25.0%
FY2023/311.8億円5.4億円46.0%
FY2024/312.3億円2.1億円17.2%
FY2025/316.5億円41.5億円252.4%

納税額が利益水準に対して大きく変動しており、特に税引前利益が少ない期や損失発生期には、繰延税金資産の取り崩し等の影響で実効税率が著しく高まる傾向があります。通常の法人税負担に加えて、海外子会社を含めたグループ全体の税務コストが業績変動の影響を直接受ける構造です。安定した納税を継続するためには、経常的な黒字体制の確立が不可欠です。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
633万円
従業員数
5,904
平均年齢
45.2歳
平均年収従業員数前年比
当期633万円5,904-

従業員の平均年収は633万円であり、電気機器業界の平均的な水準を維持しています。過去の事業再生局面や業績の変動を経て、現在は安定した製造体制の構築に伴い、適正な報酬水準を維持する取り組みが進められています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主73.3%
浮動株26.7%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関14.6%
事業法人等58.7%
外国法人等0.5%
個人その他24.2%
証券会社1.9%

金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は豊田自動織機・アイシン・ネクスティエレクトロニクス。

株式会社豊田自動織機(9,788,000株)34.62%
株式会社アイシン(2,205,000株)7.8%
株式会社ネクスティエレクトロニクス(2,205,000株)7.8%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(1,391,000株)4.92%
野村信託銀行株式会社(信託口2052251)(1,200,000株)4.24%
東京センチュリー株式会社(797,000株)2.82%
H・ウチヤマ・ホールディングス有限会社(500,000株)1.77%
O・ウチヤマ・ホールディングス有限会社(480,000株)1.7%
株式会社商工組合中央金庫(447,000株)1.58%
UMCグループ社員持株会(402,000株)1.42%

株式会社豊田自動織機が34.62%の株式を保有する筆頭株主であり、アイシンやネクスティエレクトロニクスといったトヨタグループ企業が主要株主に名を連ねています。この構成は、事業再建過程において同グループの支援を受けてきた歴史を色濃く反映しており、グループ内での電子機器受託製造(EMS)パートナーとしての立ち位置が確立されています。

会社の公式開示情報

役員報酬

4,400万円
取締役2名の合計

電子回路基板の実装および加工組立製造を主力事業とし、車載向け製品に強みを持っています。事業リスクとして、特定顧客への依存度や国際的な地政学リスク、原材料調達の変動が有価証券報告書等で言及されており、グローバルな製造拠点展開によるリスク分散が経営の焦点となっています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 6名)
女性 0名(0.0% 男性 6
100%
監査報酬
1億2,100万円
連結子会社数
13
設備投資額
41.6億円
平均勤続年数(従業員)
13.2
臨時従業員数
788

女性役員比率は0%であり、経営体制の多様性確保が今後の課題です。一方で、トヨタグループとの強力な資本提携により、経営管理体制の強化と適正な監査プロセスの構築が進められており、安定した企業経営を維持するためのガバナンス基盤が整備されています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
業績予想のブレが大きく、最終利益の安定化が急務。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

(旧)中期経営計画
FY2019-FY2021
営業利益: 目標 50億円 未達 (8.57億円)
17.1%
2026年3月期 会社計画
FY2026
売上高: 目標 1,150億円 順調 (1,319.4億円)
114.7%
営業利益: 目標 18.0億円 順調 (21.5億円)
119.4%
当期純利益: 目標 10.0億円 大幅遅れ (-25.1億円)
0.1%
1株当たり配当金: 目標 10円 順調 (10円)
100%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,250億円1,319億円+5.6%
FY20241,530億円1,313億円-14.2%
FY20231,500億円1,617億円+7.8%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202521億円22億円+2.3%
FY202425億円20億円-18.3%
FY202318億円22億円+23.4%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

明確な中期経営計画の開示はないものの、毎期の会社計画が目標となります。FY2025は売上・営業利益で期初予想を上回りましたが、最終赤字に転落しており、計画達成の確度は不安定です。過去の業績予想も未達と超過が混在しており、外部環境の変化を受けやすい事業構造がうかがえます。投資家としては、利益の安定性を慎重に見極める必要があります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当による総合的な投資リターンを示す指標です。FY2021からFY2023にかけてはTOPIXを大幅に上回る高いリターンを記録していましたが、FY2024以降はTOPIXを下回るアンダーパフォームとなっています。これは、事業再生後の業績回復期待で先行して株価が上昇したものの、近年の利益の不安定さが株価の重しとなり、市場全体の成長に追随できていないことが背景にあると考えられます。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+44.8%
100万円 →144.8万円
44.8万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021422.6万円+322.6万円322.6%
FY2022191.4万円+91.4万円91.4%
FY2023219.9万円+119.9万円119.9%
FY2024176.9万円+76.9万円76.9%
FY2025144.8万円+44.8万円44.8%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残680,800株
売り残11,400株
信用倍率59.72倍
2026年3月20日時点
今後の予定
2026年3月期 第1四半期決算発表2025年8月8日
2026年3月期 第2四半期決算発表2025年11月12日
2026年3月期 第3四半期決算発表2026年2月12日

PER・PBRともに業界平均を下回っており、市場からは割安と評価されている可能性があります。一方で配当利回りは業界平均より高く、魅力的です。信用買い残が売り残を大幅に上回っており(信用倍率59.72倍)、将来の株価上昇を見込んだ個人投資家の買いが多い状況ですが、需給面では将来的な売り圧力になる可能性も需給面では注意が必要です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +5.2%
メディア数
28
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, 日刊工業新聞, 東洋経済オンライン
業界内ランキング
上位 32%
電気機器業界 600社中 192位
報道のトーン
45%
好意的
40%
中立
15%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績45%
品質・認証取得25%
IR・経営計画20%
その他10%

最近の出来事

2026年3月品質認証取得

自動車産業向け品質マネジメントシステムであるIATF16949を全拠点で取得し、車載事業の信頼性を向上。

2026年2月増益達成

2026年3月期第3四半期決算にて経常利益が前年同期比5.5%の増益となり、通期計画に対する進捗率が順調に推移。

2025年6月中期計画

2024〜2026年度を対象とした新たな中期経営計画を推進し、2030年ビジョンに向けた成長戦略を提示。

最新ニュース

中立
8/08 · ユー・エム・シー・エレクトロニクスIR

ユー・エム・シー・エレクトロニクス まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 10円
安全性
注意
自己資本比率 20.7%
稼ぐ力
低い
ROE -16.4%
話題性
普通
ポジティブ 45%

「事業再生を経て車載EMSに特化、トヨタ系の再建下で黒字化定着を目指す電子機器の縁の下の力持ち」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU