キッツ6498
KITZ CORPORATION
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
普段の生活で「バルブ」を意識することは少ないかもしれませんが、キッツの製品は社会のあらゆる場面で活躍しています。あなたが家で水道の蛇口をひねるとき、その裏側にある配管ではキッツのバルブが水の流れを制御しているかもしれません。また、オフィスビルや商業施設の快適な空調、都市ガスや水道といったライフラインの安定供給も、目に見えない場所で働く無数のバルブによって支えられています。私たちが使う様々な工業製品が作られる工場の生産ラインでも、キッツのバルブは液体や気体を正確にコントロールし、ものづくりの心臓部を担っているのです。
総合バルブメーカー国内最大手のキッツは、安定した収益基盤を背景に持続的な成長を遂げています。2025年12月期(2025期)は売上高1,766.8億円、営業利益154.54億円と増収増益を達成しました。新たに始動した中期経営計画「SHIN GLOBAL 2027」では、2027年度に売上高2,000億円、営業利益200億円という野心的な目標を掲げています。直近では半導体向け特殊バルブメーカーの買収を発表するなど、既存事業の強化に加え、半導体や水素といった成長分野への戦略的投資を加速させています。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都港区東新橋1丁目9番1号 東京汐留ビルディング
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
2025/12期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 6.1% | 3.5% | - |
| 2022/12期 | 9.9% | 5.8% | - |
| 2023/12期 | 11.0% | 6.6% | - |
| 2024/12期 | 11.2% | 7.0% | 8.3% |
| 2025/12期 | 10.0% | 6.4% | 8.7% |
| 2025/12期 | 11.4% | 6.4% | 8.7% |
収益性については、営業利益率が2021/03期の6.6%から2025/03期には8.7%まで着実に改善しており、生産効率の向上と高付加価値製品の販売比率高まりが奏功しています。ROE(自己資本利益率)も10%前後で安定して推移しており、資本効率を重視した経営が定着しています。今後も国内外での需要獲得と生産拠点の最適化を通じて、収益力のさらなる強化を図る方針です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 1,358億円 | — | 49.5億円 | 55.3円 | — |
| 2022/12期 | 1,599億円 | — | 85.5億円 | 95.3円 | +17.8% |
| 2023/12期 | 1,669億円 | — | 106億円 | 118.1円 | +4.4% |
| 2024/12期 | 1,720億円 | 142億円 | 118億円 | 132.6円 | +3.1% |
| 2025/12期 | 1,767億円 | 155億円 | 115億円 | 131.8円 | +2.7% |
キッツは国内バルブ専業最大手として、建築・設備向けやプラント向けの堅調な需要を背景に5期連続の増収を達成しました。2025/03期には売上高が約1,767億円、営業利益が約155億円に達し、付加価値の高い製品展開と海外市場の拡大が収益を押し上げています。2026/03期には過去最高益の更新を見込み、半導体製造装置向けバルブメーカーの買収など、さらなる成長に向けた事業投資を加速させています。 【2025/12期実績】売上1767億円(前期比2.7%)、営業利益155億円、純利益115億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINETデータによると、バルブ事業を主力としつつ、伸銅品事業などで安定した収益を上げています。中期経営計画「SHIN GLOBAL 2027」を通じ、半導体向け特殊バルブの買収や海外市場の強化など、積極的な事業拡大とポートフォリオの転換を図っている点が最大のリスクかつ成長要因です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,950億円 | — | 1,767億円 | -9.4% |
| 2024期 | 1,800億円 | — | 172億円 | -4.4% |
| 2023期 | 1,700億円 | — | 167億円 | -1.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 170億円 | — | 155億円 | -9.1% |
| 2024期 | 150億円 | — | 142億円 | -5.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年から新中期経営計画「SHIN GLOBAL 2027」がスタートし、2027年度に売上高2,000億円、営業利益200億円という高い目標を掲げています。進捗率は売上高88.3%、営業利益77.2%と順調な滑り出しとは言えないものの、半導体向け特殊バルブメーカー「ブイテックス」の買収など、目標達成に向けた戦略的投資を積極的に実行しています。一方で、過去数年の業績予想は期初計画に対して未達で着地するケースが見られ、計画の精度向上が今後の課題です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
産業用特殊バルブメーカーの株式会社ブイテックスを約93億円で買収し、半導体製造装置向け事業を強化。
新中期経営計画「SHIN GLOBAL 2027」を発表し、2027年12月期に営業利益200億円を目指す方針を掲げた。
2025年12月期決算にて、売上高1766.8億円、営業利益154.54億円を達成し過去最高を更新する見通しを発表。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも2025/12期末時点
財務健全性は非常に高く、自己資本比率は2025/03期時点で64.1%に達しており、盤石な財務基盤を維持しています。2024/03期以降はM&Aなどの成長投資に伴い有利子負債を計上していますが、強固な自己資本により負債比率は十分にコントロールされています。潤沢なネットアセット(純資産)を背景に、将来的な成長投資や株主還元を柔軟に実施できる体制が整っています。 【2025/12期】総資産1843億円、純資産1198億円、自己資本比率56.5%、有利子負債366億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 82.8億円 | ▲32.4億円 | ▲115億円 | 50.4億円 |
| 2022/12期 | 85.4億円 | ▲74.7億円 | ▲55.7億円 | 10.7億円 |
| 2023/12期 | 160億円 | ▲74.1億円 | ▲51.9億円 | 86.0億円 |
| 2024/12期 | 186億円 | ▲78.4億円 | ▲99.1億円 | 107億円 |
| 2025/12期 | 136億円 | ▲103億円 | ▲60.7億円 | 33.5億円 |
営業活動によるキャッシュフローは本業の好調さを反映し、安定して高い水準でキャッシュを創出し続けています。一方で、積極的な設備投資や子会社化を通じた戦略的投資も継続しており、将来の成長のための資金配分をバランスよく行っています。財務キャッシュフローでは配当支払いや借入金の返済・管理が適切に行われており、総じて健全なキャッシュサイクルを実現しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.3%となっており、多様性の確保に向けて改善の余地がある段階です。連結子会社35社を抱えるグローバル企業として、監査報酬に1億200万円を投じており、強固な監査体制の構築とガバナンスの実効性向上に注力しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 630万円 | 5,415人 | - |
従業員の平均年収は630万円であり、日本の製造業の平均水準と比較しても堅実な給与水準を維持しています。創業以来の素材からの一貫生産体制を強みとしており、安定した収益基盤が従業員への適正な報酬還元を支えている背景があります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
2021年度から2025年度までの5年間で、TOPIXを上回るTSR(株主総利回り)を達成したのは2023年度と2024年度の2回のみで、総合的には市場平均をやや下回る(アンダーパフォーム)結果となっています。特に2024年度は自社TSRが200.5%とTOPIXを上回り、好調な業績と増配が株価を押し上げ、株主還元が大きく進んだことが示されています。しかし、2025年度は市場全体の好調さに追いつけず、再びTOPIXを下回っており、安定して市場平均を上回るパフォーマンスを出すことが今後の課題です。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/12期 | 13円 | 28.6% |
| 2017/12期 | 13円 | 25.3% |
| 2018/12期 | 17円 | 26.0% |
| 2019/12期 | 20円 | 34.2% |
| 2020/12期 | 9円 | 38.5% |
| 2021/12期 | 20円 | 36.2% |
| 2022/12期 | 33円 | 34.6% |
| 2023/12期 | 41円 | 34.7% |
| 2024/12期 | 46円 | 34.7% |
| 2025/12期 | 53円 | 40.2% |
| 必要株数 | 100株以上(約16万円) |
| 金額相当 | 約2,000円〜相当 |
| 権利確定月 | 12月 |
キッツは株主還元を経営の重要課題と位置づけ、配当性向の向上を通じた増配を積極的に実施しています。業績の拡大に伴い、直近数年で配当額を大幅に引き上げており、株主に対する利益還元の姿勢を明確にしています。今後も成長投資とのバランスを考慮しながら、持続的かつ安定的な配当を目指す方針を掲げています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 97.4万円 | ▲2.6万円 | -2.6% |
| 2022期 | 113.5万円 | 13.5万円 | 13.5% |
| 2023期 | 130.3万円 | 30.3万円 | 30.3% |
| 2024期 | 200.5万円 | 100.5万円 | 100.5% |
| 2025期 | 196.9万円 | 96.9万円 | 96.9% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業種(機械)の平均PER16.6倍、PBR1.4倍と比較すると、キッツの株価はやや割安な水準にあると評価できます。配当利回りは2.96%と業界平均を上回っており、株主還元への意識も高いと言えるでしょう。信用倍率は6.52倍と買い残が多く、短期的な需給面では上値が重くなる可能性も指摘されますが、市場からの期待感の表れと見ることもできます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 89.8億円 | 40.2億円 | 44.8% |
| 2022/12期 | 120億円 | 35.0億円 | 29.0% |
| 2023/12期 | 145億円 | 38.6億円 | 26.7% |
| 2024/12期 | 153億円 | 34.5億円 | 22.6% |
| 2025/12期 | 161億円 | 46.1億円 | 28.7% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増大に合わせて推移しており、各期の税負担は概ね標準的な範囲内に収まっています。2021/03期は一時的な税務要因により実効税率が高まりましたが、以降は20%台後半で安定しています。今後も業績拡大に伴い税負担は増加する見込みですが、健全な利益成長を通じて納税能力を確保しています。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
キッツ まとめ
「社会インフラを支えるバルブの巨人が、半導体・水素という未来のパイプラインにも流れ込もうとしている」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。