グローリー6457
GLORY LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
スーパーのセルフレジ、銀行のATM横にある紙幣計数機、コンビニの自動釣銭機——これらを作っているのがグローリーです。2024年に発行された新しいお札に対応する機器の入れ替えでも大きな存在感を示しました。お金を扱う「当たり前」の裏側を支えるインフラ企業です。
グローリーは1918年創業の通貨処理機メーカーで、紙幣・硬貨の計数・選別・包装機、自動釣銭機、セルフレジなどを手がけます。国内の金融機関向け紙幣整理機でトップシェアを誇り、流通小売向けの自動釣銭機やセルフレジでも高いシェアを持ちます。海外ではヨーロッパ・北米を中心に流通・小売業向けの通貨処理ソリューションを展開し、売上の約3割を海外が占めます。2024/03期期は日本の新紙幣発行に伴う特需で売上3,725億円・営業利益513億円と過去最高を記録しましたが、2025/03期期はその反動で減収減益に転じ、2026/03期期予想は売上3,400億円・営業利益215億円と正常化が進む見通しです。「2026中期経営計画」では海外事業の拡大と顔認証・データ連携などDX新事業の育成を柱に据え、通貨処理機メーカーからの脱却を目指しています。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
銀行・信用金庫向けの紙幣整理機、硬貨包装機、出納システム。新紙幣対応の入替え需要が一巡し正常化
スーパー・コンビニ向け自動釣銭機、セルフレジ、券売機。省人化ニーズが追い風
欧米・アジアの流通小売・金融機関向け通貨処理ソリューション。フルイド・トプコのソフト事業を含む
パチンコホール向け台間玉貸機、メダル計数機。市場縮小傾向も高利益率を維持
顔認証システム、データコネクティングサービスなどDX新事業。成長フェーズ
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.0% | 1.7% | - |
| 2022/03期 | 3.2% | 1.8% | - |
| 2023/03期 | 4.8% | 2.5% | - |
| 2024/03期 | 14.1% | 6.3% | 13.7% |
| 2025/03期 | 6.9% | 3.6% | 9.5% |
2024/03期期は新紙幣特需で営業利益率13.8%・ROE13.0%と飛躍的に改善しましたが、2025/03期期は反動で低下。2023/03期期の赤字(ROE -4.9%)は英フルイド・トプコ買収に伴うのれん減損が主因で、本業の収益力は毀損していません。中計では営業利益率8%台への回復を目指し、海外事業の収益改善が鍵です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,174億円 | 0円 | 57.0億円 | 94.4円 | - |
| 2022/03期 | 2,266億円 | 0円 | 64.1億円 | 106.0円 | +4.2% |
| 2023/03期 | 2,559億円 | 0円 | 95.4億円 | -167.0円 | +12.9% |
| 2024/03期 | 3,725億円 | 511億円 | 296億円 | 532.1円 | +45.6% |
| 2025/03期 | 3,690億円 | 352億円 | 161億円 | 287.8円 | -0.9% |
2024/03期期に新紙幣発行特需で売上3,725億円・営業利益513億円と過去最高を記録しましたが、2025/03期期以降は反動減が続いています。2023/03期期の赤字は英フルイド・トプコ買収(約307億円)に伴うのれん減損が主因。2026/03期期は正常化途上の過渡期で、海外事業の回復と新事業の立ち上がりが焦点です。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 金融市場 | 約840億円 | 約100億円 | 約11.9% |
| 流通・交通市場 | 約650億円 | 約60億円 | 約9.2% |
| 海外市場 | 約1,050億円 | 約30億円 | 約2.9% |
| 遊技市場 | 約180億円 | 約50億円 | 約27.8% |
| その他 | 約100億円 | 約10億円 | 約10.0% |
金融市場と海外市場が二大柱で、合わせて売上の約7割を占めます。海外市場は売上規模こそ最大ですが利益率2.9%と低迷しており、収益改善が中計の最重要課題です。遊技市場は市場規模が縮小傾向ながら利益率27.8%と突出して高い収益貢献をしています。DX新事業(その他セグメント)は売上100億円規模ですが、今後の成長ドライバーとして育成中です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026/03期 | 175億円 | 145億円 | - | -17.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025/03期 | 340億円 | - | 352億円 | +3.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2024/03期期に新紙幣特需で過去最高益を達成した反動で、2025/03期期以降は減収減益が続いています。2026/03期期は純利益を175億円→145億円に下方修正し、米国市場での商談遅延も重なりました。中計の売上3,600億円・営業利益300億円は、海外事業の回復なくして達成が困難な状況です。
最新ニュース
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メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026/03期期Q3決算発表。売上高2,424億円(前年同期比-13.4%)、営業利益144億円(同-52.5%)と新紙幣特需の反動で大幅減益
2026/03期期の純利益予想を175億円→145億円に下方修正。米国市場での商談延長が影響
2026/03期期Q2決算発表。中間期の連結売上高は前年同期比-12.2%。新紙幣対応の反動減が鮮明に
2025/03期期本決算発表。売上高3,690億円・営業利益352億円で新紙幣特需の前年には及ばないものの高水準を維持
新紙幣発行開始。金融機関・流通業の紙幣処理機入替え特需がピークを迎える
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
自己資本比率は50%前後を安定的に維持。有利子負債は英フルイド・トプコ買収(2023年)で一時910億円に増加しましたが、2025/03期期には792億円に圧縮しており、健全な財務体質です。2024/03期期に総資産が4,671億円に膨張したのは新紙幣関連の売掛金増加が主因で、2025/03期期には正常化。BPSは4,215円で株価(約4,300円)とほぼ同水準、PBR 1.0倍近辺で純資産価値に裏付けされた株価水準です。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 284億円 | 217億円 | 121億円 | 67.8億円 |
| 2022/03期 | 103億円 | 257億円 | 9.4億円 | 154億円 |
| 2023/03期 | 165億円 | 93.6億円 | 85.3億円 | 259億円 |
| 2024/03期 | 419億円 | 336億円 | 140億円 | 82.8億円 |
| 2025/03期 | 458億円 | 79.1億円 | 213億円 | 378億円 |
2025/03期期は営業CF458億円と新紙幣特需の代金回収で潤沢なキャッシュを獲得。FCFも378億円と高水準で、自己株式取得(約66億円)や配当に充当しています。2023/03期期の営業CFマイナスは英フルイド・トプコ買収に伴う運転資本増加が主因。投資CFが縮小傾向にあり、大型M&A一巡後のキャッシュ創出力が本格化しています。
この会社のガバナンスは?
取締役11名中、女性取締役2名(18.2%)。子会社92社を擁するグローバル企業体制。平均勤続年数19.1年は業界内でも長く、安定した組織基盤を持っています。社外取締役を含む多様な視点で経営の監督を行い、2024年4月には原田明浩氏が社長に就任し新体制がスタートしました。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 894万円 | 11,392人 | - |
平均年収894万円は機械業界で上位水準。従業員11,392名(連結)、平均年齢43.2歳、平均勤続年数19.1年と長期勤続者が多く、姫路の本社を中心とした安定した雇用環境が特徴です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 56円 | 41.7% |
| 2017/03期 | 60円 | 37.4% |
| 2018/03期 | 82円 | 52.6% |
| 2019/03期 | 64円 | 32.2% |
| 2020/03期 | 66円 | 44.5% |
| 2021/03期 | 66円 | 69.9% |
| 2022/03期 | 68円 | 63.2% |
| 2023/03期 | 68円 | - |
| 2024/03期 | 106円 | 19.9% |
| 2025/03期 | 108円 | 37.5% |
なし
4期連続増配中で、2021/03期の66円から2025/03期は108円へと1.6倍に増加。2023/03期期は赤字にもかかわらず68円を維持しており、減配をしない姿勢が明確です。配当性向は中計で40%以上を目標としており、2026/03期期は112円(予想)で5期連続増配の見通し。利回り約2.7%は機械セクターでは高めの水準です。
株の売買状況と今後の予定
PERは24.0倍と業界平均を上回る一方、PBRは1.02倍と純資産価値とほぼ同等。信用倍率0.57倍と売り残が買い残を上回っており、株価の下値は限定的との見方があります。新紙幣特需の反動減を織り込み済みで、次の成長カタリスト(海外回復・DX事業化)待ちの状態です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 141億円 | 84.3億円 | 59.6% |
| 2022/03期 | 104億円 | 39.9億円 | 38.4% |
| 2023/03期 | -27.2億円 | 0円 | - |
| 2024/03期 | 483億円 | 187億円 | 38.7% |
| 2025/03期 | 284億円 | 124億円 | 43.5% |
実効税率は38〜44%で推移し、グローバル展開企業としてはやや高め。2021/03期期の59.6%は海外子会社関連の税効果取崩しが影響。2026/03期期予想の53.5%は下方修正後の保守的な見積もりで、実際にはこれより低くなる可能性があります。
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グローリー まとめ
通貨処理機で世界シェア首位。新紙幣特需の反動減を乗り越え、海外とDXで次の成長へ
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。