技研製作所
GIKEN LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
静けさで世界を築く、杭打ち技術のグローバルニッチトップ
圧入技術を世界のスタンダード工法とし、災害に強く文化的な生活を営める国土を構築することで、真に豊かな社会の実現に貢献します。
この会社ってなに?
あなたが普段見かける工事現場、もし騒音や振動がとても静かだったら、その裏側で技研製作所の技術が活躍しているかもしれません。同社の主力製品『サイレントパイラー』は、大きな音や揺れを出さずに地面に杭を打ち込むことができる特殊な建設機械です。これにより、住宅街のすぐ隣や夜間の工事でも、周囲への迷惑を最小限に抑えられます。あなたが利用する駅のホーム拡張や、街を洪水から守る堤防の強化など、静かに、でも着実に社会の安全を支えている会社です。
油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー」で世界シェア9割超を誇る建設機械メーカー。FY2025は売上高263.4億円、営業利益25.66億円と減収減益で着地しましたが、最新の2026年8月期第1四半期決算では売上高が前年同期比36.7%増、営業利益が同78.0%増と急回復を見せています。海外、特に欧州での防災・治水関連のインフラ投資が追い風となっており、国内の国土強靭化計画と合わせて今後の受注拡大が期待されます。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 8月
- 本社
- 高知県高知市布師田3948番地1
- 公式
- www.giken.com
社長プロフィール
私たちは「建設革命」を掲げ、独自の圧入技術で世界の建設常識を変えることを目指しています。環境に優しく、安全で効率的な工法を提供することで、社会基盤の整備に貢献し、持続可能な未来を創造します。
この会社のストーリー
創業者・北村精男が個人企業として高知県で北村土木を創業。これが技研製作所の原点となる。
世界初の無振動・無騒音の杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」を開発。公害問題を解決する画期的な技術として注目を集める。
企業の成長と社会的な信用の高まりを受け、株式を店頭登録し、パブリックカンパニーとしての歩みを始める。
さらなる事業拡大と資金調達の多様化を目指し、大阪証券取引所市場第二部へ上場を果たす。
市場統合を経て、東京証券取引所市場第一部(現プライム市場)に指定される。グローバル企業としての地位を確立する大きな転換点となった。
建設業界の課題解決に向け、自動化や遠隔操作を可能にする次世代圧入機「SXシリーズ」の展開を開始。未来の建設現場を見据える。
主力製品である「サイレントパイラー™」が誕生から半世紀を迎える。長年にわたる技術革新と信頼の証となる。
注目ポイント
主力製品の油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー」は、無振動・無騒音という環境性能で他を圧倒。グローバル市場で9割を超える圧倒的なシェアを誇ります。
独自の「インプラント工法™」は、オランダの国家的な治水対策事業に採用されるなど、海外での評価が急上昇中。海外売上高は前年比+25.5%と力強く成長しています。
安定した配当に加え、2025年には株主優待制度「プレミアム優待倶楽部」を新設。個人投資家を重視し、株主との対話を強化する姿勢が魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 34円 | 30.8% |
| FY2017/3 | 70円 | 47.8% |
| FY2018/3 | 60円 | 38.5% |
| FY2019/3 | 68円 | 40.3% |
| FY2020/3 | 70円 | 136.5% |
| FY2021/3 | 70円 | 62.4% |
| FY2022/3 | 70円 | 59.5% |
| FY2023/3 | 40円 | 129.8% |
| FY2024/3 | 42円 | 46.2% |
| FY2025/3 | 54円 | 96.9% |
| 権利確定月 | 8月 |
当社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、安定した配当の継続と向上を目指しています。一時的な利益変動に左右されず、将来の投資とバランスを取りながら還元を実施する方針です。新たにプレミアム優待倶楽部を導入したことで、総合的な還元力を強化しました。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高は200億円台後半から300億円規模で安定的に推移してきましたが、直近では世界的な建設市場の変動等の影響を受けて一時的に減収傾向となりました。一方で、独自の油圧式杭圧入引抜機による高い技術力を背景に、利益面では底堅い構造を維持しています。2026年3月期は、新製品「SXシリーズ」の投入やグローバル展開の加速により、増収増益への転換が期待される局面にあります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 10.9% | 6.9% | 18.7% |
| FY2017/3 | 11.6% | 7.8% | 19.7% |
| FY2018/3 | 11.9% | 8.4% | 20.5% |
| FY2019/3 | 11.9% | 8.9% | 20.6% |
| FY2020/3 | 3.6% | 2.8% | 10.1% |
| FY2021/3 | 7.8% | 5.9% | 14.5% |
| FY2022/3 | 7.8% | 5.9% | 15.2% |
| FY2023/3 | 2.1% | 1.6% | 10.2% |
| FY2024/3 | 6.0% | 5.1% | 11.3% |
| FY2025/3 | 3.7% | 3.1% | 9.7% |
過去5年間、営業利益率は9%から15%の範囲で推移しており、高い技術的優位性を活かした高収益体質を確保しています。特にFY2022/3には15.2%の高いマージンを記録しました。近年は研究開発投資や海外販路拡大のための先行費用がかさんでいますが、今後市場回復に伴うROE(自己資本利益率)の改善が重要視されています。
財務は安全?
自己資本比率は80%を超えており、極めて強固な財務健全性を誇ります。有利子負債は実質ゼロの無借金経営を継続しており、手元流動性は豊富です。この潤沢な資本を背景に、将来の技術開発やM&Aを通じたさらなる成長投資を推進できる安定した基盤を有しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 46.1億円 | -51.5億円 | -8.5億円 | -5.3億円 |
| FY2017/3 | 42.3億円 | -52.9億円 | 27.8億円 | -10.6億円 |
| FY2018/3 | 42.3億円 | -19.9億円 | -18.3億円 | 22.4億円 |
| FY2019/3 | 30.9億円 | -25.5億円 | -9.0億円 | 5.4億円 |
| FY2020/3 | 32.6億円 | -18.9億円 | -9.5億円 | 13.7億円 |
| FY2021/3 | 77.7億円 | -53.4億円 | -22.0億円 | 24.3億円 |
| FY2022/3 | 59.2億円 | -42.2億円 | -19.4億円 | 17.1億円 |
| FY2023/3 | 20.4億円 | -1.6億円 | -19.8億円 | 18.8億円 |
| FY2024/3 | 31.4億円 | 5,500万円 | -25.0億円 | 31.9億円 |
| FY2025/3 | 13.8億円 | -11.3億円 | -9.5億円 | 2.4億円 |
営業キャッシュフローは本業の堅調さにより継続してプラスを維持しており、潤沢な稼ぐ力を証明しています。投資キャッシュフローは、将来の成長に向けたデモ機投資や設備投資が中心です。FCF(フリーキャッシュフロー)も総じて安定的に推移しており、無借金経営を支える原動力となっています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 40.7億円 | 13.5億円 | 33.1% |
| FY2017/3 | 52.0億円 | 15.3億円 | 29.4% |
| FY2018/3 | 60.7億円 | 19.2億円 | 31.6% |
| FY2019/3 | 67.6億円 | 21.9億円 | 32.4% |
| FY2020/3 | 27.9億円 | 13.9億円 | 49.9% |
| FY2021/3 | 41.6億円 | 10.9億円 | 26.1% |
| FY2022/3 | 48.3億円 | 16.0億円 | 33.1% |
| FY2023/3 | 30.6億円 | 22.1億円 | 72.4% |
| FY2024/3 | 35.8億円 | 11.4億円 | 32.0% |
| FY2025/3 | 27.3億円 | 12.4億円 | 45.6% |
法人税等の実効税率は、FY2023/3の急騰を除き、概ね30%前後で推移しています。FY2023/3の税率高騰は、利益水準の変動に対して一定の固定的な税金費用が発生したこと等が要因です。2026年3月期予想では、通常の水準である約24.1%へと収束する見込みです。
会社の公式開示情報
主力事業である「建設機械事業」が収益の柱であり、油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー」を中心とした開発・販売・レンタルを展開しています。海外市場への注力が進む一方、建設業界の需要変動や海外特有の地政学リスクが開示書類において継続的な経営上の注視事項として挙げられています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 278億円 | — | 263億円 | -5.2% |
| FY2024 | 300億円 | — | 295億円 | -1.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 29億円 | — | 26億円 | -11.5% |
| FY2024 | 33億円 | — | 33億円 | +0.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の中期経営計画ではFY2025目標(売上278億円/営業利益29億円)を未達で終えましたが、FY2026以降の回復を見込んでいます。直近の2026年8月期第1四半期決算が大幅増収増益と好調な滑り出しを見せている点はポジティブな材料です。ただし、過去の業績予想は未達となるケースもあり、計画の蓋然性については慎重に見極める必要があります。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに業界平均(機械)を下回っており、バリュエーション面での割安感が見られます。信用倍率は2.61倍と標準的な水準で、特定の需給の偏りは見られません。2026年8月期第1四半期の好決算を受けて株価は一時上昇しましたが、まだ割安感が残る水準と言えるかもしれません。今後の四半期決算で業績の回復基調が継続するかどうかが注目されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
建設業界の課題解決に向けた次世代圧入機「SXシリーズ」の展開を発表。
26年8月期第1四半期の連結経常利益が前年同期比84.8%増となる好決算を発表。
株主への利益還元強化のため、プレミアム優待倶楽部の導入を決定。
最新ニュース
技研製作所 まとめ
ひとめ診断
「静かに杭を打ち込む『サイレントパイラー』で、世界の建設現場の常識を変えた高知発のニッチガリバー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「機械」に分類される他の企業
タイムレコーダー発祥、就業管理・パーキングシステムで国内トップクラス。クラウド化で収益力が加速
ロボット関節の『黒子』、フィジカルAI時代のキープレイヤーとして再評価を待つ精密減速機の巨人
食料・水・環境のグローバルインフラを支える総合機械メーカーが、利益率重視への大転換で新たな成長ステージへ
遠心分離機の国内トップが、化学品商社との二刀流で安定成長を続ける隠れ優良企業
ペットボトル成形機の隠れた世界王者、海外売上9割で新興国需要を追い風に最高益を更新中
『半導体をプラスチックで固める』技術で世界首位、生成AIブームの追い風を受ける精密金型技術の巨人
製氷機で世界首位、業務用冷蔵庫で国内首位の総合フードサービス機器メーカーがM&Aで米国市場を攻める
半導体の『切る・削る・磨く』で世界シェア8割。AI需要を追い風に営業利益率42%超の超高収益体質