ホシザキ
Hoshizaki Corporation
最終更新日: 2026年4月7日
ペンギンマークでおなじみ、製氷機世界首位の総合フードサービス機器メーカーがM&Aで世界の食を支える
氷や水にこだわり、フードサービス機器のグローバルリーダーとして世界の食文化の発展に貢献する。
この会社ってなに?
コンビニのアイスコーヒーを作る製氷機、ファミレスの厨房にある業務用冷蔵庫、ラーメン店の食器洗浄機。あなたが外食するとき、そこにはほぼ確実にホシザキの製品があります。飲食店の厨房でペンギンマークの機器を見かけたら、それがホシザキです。また、病院の給食室やホテルの厨房、さらにはスーパーの生鮮売場のショーケースにも同社の製品が使われています。日本の「食」のインフラを陰で支え続けている会社です。
ホシザキは1947年創業の業務用厨房機器メーカーで、製氷機では世界トップ、業務用冷蔵庫や食器洗浄機では国内首位のシェアを誇ります。2025年12月期は売上高4,859億円(前期比9.1%増)、営業利益519億円(同0.9%増)と7期連続の増収を達成しました。2025年7月には過去最大の約540億円を投じて米国食品ショーケースメーカーのStructural Concepts社を買収し、米国市場での製品ラインナップを大幅に拡充。2026年12月期は売上高5,200億円、営業利益556億円と過去最高益を見込んでおり、海外展開の加速が成長ドライバーとなっています。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 12月
- 本社
- 愛知県豊明市栄町南舘3-16
- 公式
- www.hoshizaki.co.jp
社長プロフィール
当社は製氷機を起点に、業務用冷蔵庫、食器洗浄機へと製品群を拡大し、フードサービス機器のトータルソリューションを提供してきました。米国でのM&Aを通じて製品ラインナップをさらに充実させ、グローバルな食のインフラ企業として、世界中のお客様に価値ある商品とサービスをお届けしてまいります。
この会社のストーリー
愛知県で坂本薫が創業。その後、日本初の全自動製氷機を開発し、氷づくりの技術革新で飲食業界に貢献した。
製氷機で培った冷凍技術を活かし、業務用冷蔵庫の製造を開始。製品ラインナップの多角化を推進した。
Hoshizaki America, Inc.を設立し、米国市場に本格参入。製氷機の世界展開の礎を築いた。
グループ経営体制を強化するため純粋持株会社に移行。国内販売子会社の統括と海外展開を加速させた。
国内販売子会社での不正会計が発覚。ガバナンス体制を抜本的に見直し、コンプライアンス強化に取り組んだ。
食品ショーケースメーカーのStructural Concepts社を約540億円で買収。米国事業の製品ラインナップを大幅に拡充し、グローバル成長を加速。
売上高5,200億円、過去最高益を計画。米国事業の成長と東南アジア展開により、名実ともにグローバルリーダーを目指す。
注目ポイント
日本初の全自動製氷機を開発して以来、製氷機で世界トップのシェアを誇ります。業務用冷蔵庫や食器洗浄機でも国内首位と、圧倒的なブランド力が競争優位の源泉です。
2025年の米Structural Concepts社買収(540億円)を筆頭に、積極的なM&A戦略で海外事業を急拡大中。特に米国市場でのシェア拡大が今後の成長ドライバーです。
自己資本比率68%の実質無借金経営のもと、5期連続の増配を実現。配当性向40%の方針で業績連動型の安定した株主還元を続けています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 35円 | 23.7% |
| FY2017/3 | 35円 | 21.9% |
| FY2018/3 | 40円 | 22.5% |
| FY2019/3 | 55円 | 32.6% |
| FY2020/3 | 55円 | 69.6% |
| FY2021/3 | 55円 | 36.8% |
| FY2023/3 | 95円 | 41.9% |
| FY2024/3 | 105円 | 40.6% |
| FY2025/3 | 115円 | 42.6% |
株主優待制度はありません。配当を通じた株主還元を重視しています。
5期連続の増配を実現しており、FY2021/12の55円からFY2025/12の115円へと約2.1倍に増加しました。配当性向は概ね40%前後で安定しており、業績に連動した増配方針が明確です。FY2025/12は期中に10円の増額修正を行い、積極的な株主還元姿勢を示しました。FY2026/12は据え置きの115円を予想していますが、業績次第で増額の可能性もあります。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
ホシザキの業績はFY2021/12から7期連続で増収を達成しており、売上高はFY2021/12の2,744億円からFY2025/12の4,859億円へと77%成長しました。営業利益率は10〜12%で安定的に推移しています。FY2025/12の営業利益は前期比で微増にとどまりましたが、これはStructural Concepts社買収に伴う一時費用の影響です。FY2026/12は買収効果の本格寄与により過去最高益の更新を見込んでいます。
事業ごとの売上・利益
製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、給茶機など。国内の飲食店・ホテル・病院向けに製造・販売・メンテナンスを一貫して手掛ける。
北米を中心に製氷機、冷蔵庫、ショーケースを販売。Structural Concepts社買収により製品ラインナップを拡充。
欧州・東南アジア・中国等で厨房機器を販売。ベトナムのアリコ社の株式追加取得など東南アジアでの基盤強化を推進。
調整項目。セグメント間取引の消去等。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 9.2% | 5.7% | - |
| FY2022/3 | 12.5% | 5.7% | - |
| FY2023/3 | 8.7% | 7.1% | - |
| FY2024/3 | 9.7% | 6.7% | 11.5% |
| FY2025/3 | 19.0% | 6.6% | 10.7% |
営業利益率は概ね9〜12%で安定的に推移しており、厨房機器メーカーとしては高い収益性を維持しています。ROEは8〜10%で推移しておりFY2023/12にピークを打った後はやや低下傾向ですが、これは自己資本の蓄積ペースが利益成長を上回っているためです。買収によるのれん償却の影響もあり、FY2025/12は営業利益率が若干低下しましたが、構造的な収益力は健全です。
財務は安全?
総資産は5,756億円で、自己資本比率は68.2%と実質無借金の極めて健全な財務体質です。FY2022/12にBPSが変動していますが、これは株式分割の影響です。FY2024/12には米国買収に伴い総資産が増加しましたが、自己資本比率は66%以上を維持しており、大型M&Aを自己資金で賄える財務余力の高さが際立っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 273億円 | 52.4億円 | -81.2億円 | 326億円 |
| FY2022/3 | 51.7億円 | 19.4億円 | -133億円 | 71.1億円 |
| FY2023/3 | 377億円 | 32.9億円 | -104億円 | 410億円 |
| FY2024/3 | 473億円 | -374億円 | -402億円 | 99.7億円 |
| FY2025/3 | 305億円 | -759億円 | -150億円 | -453億円 |
営業キャッシュフローはFY2024/12に473億円と過去最高を記録しましたが、FY2025/12は305億円にやや減少しています。投資キャッシュフローはFY2025/12に759億円のマイナスと大幅に拡大しましたが、これは米Structural Concepts社の約540億円の買収が主因です。FCFがマイナスとなったのは大型M&Aによる一時的な影響であり、本業の稼ぐ力は引き続き健全です。豊富な手元資金と実質無借金の財務基盤が積極投資を支えています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 312億円 | 94.9億円 | 30.4% |
| FY2022/3 | 372億円 | 132億円 | 35.6% |
| FY2023/3 | 503億円 | 175億円 | 34.8% |
| FY2024/3 | 574億円 | 205億円 | 35.6% |
| FY2025/3 | 563億円 | 182億円 | 32.2% |
実効税率は30〜36%で推移しており、概ね法定実効税率に近い水準で安定しています。税引前利益はFY2021/12の312億円からFY2024/12の578億円まで着実に増加しており、納税額もそれに比例して拡大しています。グローバル展開の進展に伴い、海外子会社の税務戦略の最適化が今後の課題となります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 789万円 | 17,041人 | - |
平均年収789万円は機械業界の中でも高水準。従業員17,041名(連結)、平均年齢44.4歳、平均勤続年数17.1年と長期雇用が根付いています。グローバルに61社の子会社を展開し、臨時従業員2,834名を含めると約2万人規模のグループです。
誰がこの会社の株を持ってる?
創業家関連の財団が合計約20%を保有し、安定株主として機能しています。外国法人比率は28.8%と比較的高い水準です。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(13.81%)で、坂本ドネイション・ファウンデイション(8.76%)やホシザキグリーン財団(8.57%)といった創業家関連の財団が合計約20%を保有しています。外国法人の保有比率は28.8%と高く、グローバルな食品設備メーカーとして海外投資家からの評価が高いことがうかがえます。創業家の安定保有と機関投資家のバランスが取れた構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 国内事業 | 2,253億円 | 287億円 | 12.7% |
| 米州事業 | 1,361億円 | 113億円 | 8.3% |
| 欧州・アジア事業 | 1,245億円 | 62億円 | 5.0% |
| その他 | 0億円 | 57億円 | - |
国内事業が売上の約46%を占め利益率12.7%と最も高い収益性を誇ります。米州事業は売上の28%を占め、Structural Concepts社買収により急拡大中です。欧州・アジア事業は利益率5.0%とまだ改善余地があります。事業リスクとしては外食業界の景気変動や大型M&Aの統合リスクが主要な懸念材料であり、特にStructural Concepts社のPMI(買収後統合)の進捗が今後の業績を左右します。
この会社のガバナンスは?
取締役11名中、女性取締役2名(18.2%)。連結子会社61社を擁するグローバル企業。設備投資138.5億円は生産能力増強と海外拠点整備に充当。平均勤続17.1年と定着率が高く、安定した組織運営が特徴です。創業家の坂本精志氏が取締役会長を務め、プロ経営者の小林靖浩氏が社長として経営を推進するオーナー系企業です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
同社のTSR(株主総利回り)は5年間で119.4%と、TOPIXの213.2%を大幅に下回るアンダーパフォーマンスです。FY2024にはTSRが139.2%まで回復しましたが、FY2025には再び低下しており、市場全体の上昇に追随できていません。不正会計問題後の信頼回復の遅れやコロナ禍の影響が尾を引いていますが、米国事業の成長加速と増配の継続がTSR改善の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 92.5万円 | -7.5万円 | -7.5% |
| FY2022 | 101.0万円 | +1.0万円 | 1.0% |
| FY2023 | 113.6万円 | +13.6万円 | 13.6% |
| FY2024 | 139.2万円 | +39.2万円 | 39.2% |
| FY2025 | 119.4万円 | +19.4万円 | 19.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER19.3倍、PBR1.88倍と機械セクター平均をやや上回るプレミアム評価を受けています。これは製氷機・冷蔵庫での圧倒的なシェアと、M&Aによる海外成長への期待を反映しています。配当利回りは2.21%とセクター平均並みの水準です。信用倍率は2.47倍と標準的で、需給面は比較的安定しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年12月期は売上高4,859億円、営業利益519億円と7期連続の増収を達成。2026年12月期は過去最高益を見込む計画を発表しました。
2025年12月期の期末配当を10円増額し1株115円に修正。業績好調を背景に株主還元を強化しました。
2025年12月期上期は営業利益が前年同期比2桁増と好調。国内外での販売拡大が寄与し、株価は急騰しました。
米食品ショーケースメーカーStructural Concepts社を約540億円で買収。米国事業の製品ラインナップを大幅に拡充しました。
米国の販売代理店CMI社の事業を買収。冷蔵機器の販売チャネルを強化し、米国市場でのシェア拡大を目指します。
最新ニュース
ホシザキ まとめ
ひとめ診断
「製氷機で世界首位、業務用冷蔵庫で国内首位の総合フードサービス機器メーカーがM&Aで米国市場を攻める」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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