コマツ
KOMATSU LTD.
最終更新日: 2026年4月30日
1921年創業、建機世界2位のジャパン・ブランド。ICT施工と無人ダンプで未来の現場を変える
安全で生産性の高い、スマートでクリーンな未来の現場を実現する
この会社ってなに?
あなたの街で見かける道路工事の油圧ショベルやダンプトラック、高層ビルの建設現場で活躍する重機の多くがコマツ製です。世界中の鉱山では超大型ダンプが無人で走行するAHS(自律走行システム)が実用化されており、累計稼働台数は700台を超えています。スマートフォンに使われる銅やリチウムの採掘現場でもコマツの機械が動いており、私たちの暮らしを支えるインフラと資源の「入口」を担っています。
コマツは1921年に石川県小松市で創業した建設・鉱山機械の世界的メーカーです。油圧ショベルやブルドーザー等の建設機械で世界2位(米キャタピラーに次ぐ)の地位を築き、超大型ダンプトラック等のマイニング機械にも強みを持ちます。FY2025/3期は売上高4兆1,044億円、営業利益6,571億円、純利益4,396億円を計上し過去最高益を更新しました。しかしFY2026/3期は米国関税政策の影響(943億円)を織り込み、売上高3兆7,450億円、営業利益4,780億円、純利益3,090億円と大幅減益を予想しています。2025年4月からは3カ年中期経営計画「DANTOTSU Value Together」をスタートし、ICT施工・自律運転・電動化を成長の柱に据えています。連結子会社217社、従業員約66,700名のグローバル企業です。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区海岸一丁目2-20 汐留ビルディング
- 公式
- www.komatsu.jp
社長プロフィール
当社はイノベーションによる価値共創、成長性と収益性の追求、経営基盤の革新の3本柱で新中期経営計画を推進しています。DXと生成AIの活用、グローバル競争力の強化により、変化を見据えた価値創造に挑みます。お客さまの現場を安全で生産性の高い、スマートでクリーンな未来の現場に変えていくことがコマツの使命です。
この会社のストーリー
竹内明太郎が石川県小松市で小松鉄工所として創業。銅山用の機械製造からスタートし、国産初のブルドーザー開発を目指した。社名は創業の地「小松」に由来する。
戦後復興の中、国産初の本格的なブルドーザーG40を開発。占領軍からも高い評価を受け、日本のインフラ復興に大きく貢献した。
ブラジルやベルギーに海外工場を設立し、国際化を加速。キャタピラーとの技術提携を経て、独自技術で世界市場に挑む体制を構築した。
建機の遠隔監視システムKOMTRAXを全機種に標準搭載し、世界中の建機の稼働状況をリアルタイムで把握。ICT施工のパイオニアとして業界をリードする存在となった。
約3,000億円で米Joy Globalを買収し、地下鉱山機械に参入。露天掘り・地下掘り両方をカバーする世界唯一の建機メーカーとなり、マイニング事業を大幅に強化。
中期経営計画「DANTOTSU Value Together」を始動。米国関税という逆風の中でも、AHS(自律走行システム)700台超の実績と電動建機の開発で次世代の現場変革に挑む。
注目ポイント
キャタピラーに次ぐ世界2位の建機メーカー。62拠点でのグローバル生産体制と基幹部品の内製化により、品質と信頼性で高い評価を獲得。海外売上比率約90%のグローバル企業。
世界初の鉱山向け無人ダンプトラック運行システムAHSを実用化し、累計稼働台数は700台超。24時間365日の無人運行で安全性と生産性を飛躍的に向上。ICT施工と並ぶコマツの技術的差別化の象徴。
配当性向40%以上の方針のもと4期連続増配を実施。FY2026/3は減益でも190円維持の方針。自社株買いも積極的で、FY2025/3の財務CF3,214億円のマイナスは過去最大の株主還元規模。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 58円 | 39.8% |
| FY2017/3 | 58円 | 48.2% |
| FY2018/3 | 84円 | 40.3% |
| FY2019/3 | 110円 | 40.5% |
| FY2020/3 | 94円 | 57.7% |
| FY2021/3 | 55円 | 48.9% |
| FY2022/3 | 96円 | 40.3% |
| FY2023/3 | 139円 | 40.3% |
| FY2024/3 | 167円 | 40.1% |
| FY2025/3 | 190円 | 40.1% |
| 必要株数 | 300株以上(約195万円) |
| 権利確定月 | 3月 |
| 長期特典 | 3年以上継続保有が必須条件 |
FY2021/3の55円からFY2025/3の190円まで4期連続増配を実施しています。配当方針は「連結配当性向40%以上」で、FY2025/3はきっちり40.1%で着地しました。FY2026/3は減益見通しにもかかわらず190円を維持する方針(配当性向56.7%に上昇)で、株主重視の姿勢が鮮明です。株主優待として300株以上を3年以上保有すると非売品のオリジナルミニチュアがもらえます。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2021/3からFY2025/3まで5期連続の増収増益を達成し、売上高4.1兆円・営業利益6,571億円と過去最高を更新しました。しかしFY2026/3は米トランプ政権の関税政策による影響(943億円)を織り込み、売上高3兆7,450億円(前期比8.8%減)・営業利益4,780億円(同27.3%減)と大幅減益を予想。EPSも473円から335円に低下する見通しです。為替の円高シフト(ドル145円前提)と建機需要の2.7%減少も逆風要因です。
事業ごとの売上・利益
油圧ショベル、ブルドーザー、ホイールローダー等の建設機械と鉱山機械。売上の約87%を占める主力セグメント。ICT施工とAHS(自律走行システム)が差別化要因。
建機購入者向けのリース・割賦販売金融。高い利益率が特徴で、建機販売とのシナジーを発揮。
大型プレス機械、板金機械、工作機械、温度制御機器等。自動車業界向けが中心。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.8% | 2.8% | - |
| FY2022/3 | 10.9% | 5.2% | - |
| FY2023/3 | 13.7% | 6.7% | - |
| FY2024/3 | 14.1% | 7.0% | - |
| FY2025/3 | 14.2% | 7.6% | - |
営業利益率はFY2021/3の7.6%からFY2025/3の16.0%まで大幅に改善しました。建機の値上げ浸透と高収益なマイニング事業の拡大が寄与しています。ROEも13.1%と資本効率は良好で、日本の機械セクターではトップクラスの収益性です。ただしFY2026/3は関税影響で営業利益率12.8%程度に低下する見込みです。
財務は安全?
総資産はFY2021/3の約3.8兆円からFY2025/3には約5.8兆円まで拡大しており、グローバルな事業展開と積極的な投資を裏付けています。自己資本比率は50%台で安定推移し、無借金経営に近い強固な財務基盤を維持しています。純資産も3.3兆円を超え、格付A格に相応しい健全性が確保されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2025/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
FY2025/3の営業CFは5,172億円と過去最高を記録。FCF(フリーキャッシュフロー)も3,065億円と潤沢で、配当や自社株買い等の株主還元(財務CF3,214億円のマイナス)を十分にカバーしています。FY2023/3にFCFが370億円まで縮小したのは運転資本の増加(在庫積み増し)が主因ですが、翌期以降は力強く回復しました。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|
FY2026/3予想の税引前利益4,780億円に対し、法人税等1,690億円(実効税率35.4%)を見込んでいます。コマツは米国基準を採用しており、グローバルに事業展開しているため税率は各国の法定税率の加重平均となります。関税コスト増785億円は税引前利益を直接圧迫しますが、税額は一定程度コスト増を反映して減少する見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 859万円 | 66,697人 | - |
平均年収は4年間で747万円から859万円へ112万円上昇(+15%)し、年率3〜6%の力強い昇給を実現。業績好調に伴う賃上げが反映されています。従業員数は単体約12,300名で安定。連結では約66,700名のグローバル企業です。平均勤続年数16.9年と定着率も高く、製造業の中でもトップクラスの待遇を提供しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
信託口・外国法人中心の機関投資家主体。日本生命・太陽生命が政策保有株主として安定株主を形成。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(18.2%)、次いで日本カストディ銀行(7.5%)と信託口が上位を占めます。外国人投資家比率は約50%と高く、BNYメロン(ADR預託銀行・3.1%)やステート・ストリート系が複数ランクイン。日本生命(2.0%)と太陽生命(1.5%)が保険会社系の安定株主。創業家持分はなく、日経225採用のグローバル優良株として機関投資家中心の株主構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建設機械・車両 | 約3兆5,600億円 | 約5,700億円 | 約16.0% |
| リテールファイナンス | 約1,700億円 | 約350億円 | 約20.6% |
| 産業機械他 | 約3,700億円 | 約520億円 | 約14.1% |
売上の87%を占める建設機械・車両セグメントが利益率16%と高収益の柱です。リテールファイナンスは利益率20%超と最も効率的で、建機販売と一体のビジネスモデルが強み。役員報酬は取締役10名に対し総額13億1,700万円(1人あたり推定約1億3,200万円)。連結子会社217社のグローバル統治を維持しています。
この会社のガバナンスは?
コマツのガバナンス体制は、女性役員比率が21.4%と一定水準を確保しており、取締役会の多様性と透明性の向上を積極的に推進しています。強固な監査体制に加え、グローバルな巨大企業として適切なリスク管理を行い、持続的な企業価値の向上を目指す経営基盤が整っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 3兆6,180億円 | — | 3兆8,651億円 | +6.8% |
| FY2025/3 | 3兆8,880億円 | — | 4兆1,044億円 | +5.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 5,150億円 | — | 6,072億円 | +17.9% |
| FY2025/3 | 5,870億円 | — | 6,571億円 | +11.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
FY2024/3、FY2025/3とも売上・利益が会社予想を大幅に上回り着地しています。特にFY2024/3の営業利益は期初予想5,150億円に対し実績6,072億円と17.9%の上振れ。コマツの予想は保守的な傾向が強く、期中に上方修正するパターンが定着しています。新中計の初年度FY2026/3は関税影響で厳しいスタートとなりますが、最終年度FY2028/3の目標達成が注目されます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
5年累積TSRは278.5%(投資元本が約2.8倍)で、TOPIX(233.7%)を約45ポイント上回るアウトパフォームです。FY2022に一時的にアンダーパフォームしましたが、FY2024以降に建機需要回復と値上げ効果で大きく市場を上回りました。世界2位の建機メーカーとして、グローバル景気回復の恩恵を受けやすい銘柄特性が表れています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 195.3万円 | +95.3万円 | 95.3% |
| FY2022 | 174.0万円 | +74.0万円 | 74.0% |
| FY2023 | 200.6万円 | +100.6万円 | 100.6% |
| FY2024 | 274.4万円 | +174.4万円 | 174.4% |
| FY2025 | 278.5万円 | +178.5万円 | 178.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 19.4倍・PBR 1.89倍はセクター平均を上回り、プレミアム評価を受けています。時価総額6.0兆円は機械セクターで断トツの首位。信用倍率1.76倍と需給は比較的良好です。52週高値7,840円(2025年1月)から直近6,493円まで約17%調整しており、関税リスクの織り込み度合いが焦点です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月期通期の業績予想を発表。米国関税による影響額943億円(コスト増785億円+需要減158億円)を織り込み、純利益30%減の3,090億円を見込む。
スウェーデンの林業機械メーカーマルワフォレストを買収。欧州向け林業機械の製品ラインナップを拡充し、事業領域を拡大。
FY2026/3 3Q累計の売上高2兆9,155億円(前年同期比1.4%減)、税引前利益3,949億円(同7.8%減)。通期計画に対する進捗率85.1%と順調に推移。
FY2026/3 2Q累計の売上高1兆8,645億円を計上。通期業績予想を据え置き、為替前提を見直し。
3カ年中期経営計画「DANTOTSU Value Together」をスタート。売上高・収益性の成長とイノベーションによる価値共創を掲げる。
最新ニュース
コマツ まとめ
ひとめ診断
「建設機械で世界2位、ICT施工とマイニングで鉱山・インフラの未来を拓くグローバルリーダー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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