TPR6463
TPR CO.,LTD.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段街で見かける乗用車やトラック、その心臓部であるエンジンがスムーズに動くために、TPRの部品が活躍しています。特に「ピストンリング」という燃費や耐久性に関わる重要な部品では国内トップクラスのシェアを誇ります。世界中のほぼすべての自動車メーカーと取引があるため、あなたが運転するクルマの内部でも、TPRの技術が静かに、しかし確実にその性能を支えているのです。最近では、自動車部品で培った技術を活かして、新しい分野の製品開発にも挑戦しています。
自動車エンジン部品のピストンリングで国内大手、シリンダライナで世界首位を誇る独立系メーカー。2025期は売上高1924.9億円、営業利益112.14億円と安定した収益基盤を持つものの、EV化への対応が急務。2024年5月に公表した新中期経営計画「26中計」では、既存のパワートレイン分野と、非自動車領域を含むフロンティア分野の『両輪経営』を掲げ、事業構造の転換を加速。PBRは0.51倍と解散価値を大きく下回り、今後の資本効率改善と成長戦略の進捗が株価の鍵を握る。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区丸の内1-6-2 新丸の内センタービル10F
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.8% | 2.2% | - |
| 2022/03期 | 5.3% | 3.2% | - |
| 2023/03期 | 2.4% | 1.5% | - |
| 2024/03期 | 4.6% | 3.0% | 6.5% |
| 2025/03期 | 4.6% | 3.0% | 5.8% |
| 3Q 2026/03期 | 5.7%(累計) | 2.4%(累計) | 5.0% |
売上高営業利益率は概ね6%前後で推移しており、自動車部品業界における安定した収益基盤を構築しています。特筆すべきは2024/03期から2025/03期にかけての着実な収益性改善であり、これは不採算事業の整理や高効率な製造体制への転換が奏功した結果です。ただし、更なるROE(自己資本利益率)の向上には、潤沢な現預金を活用した資本効率の引き上げが今後の課題となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,520億円 | — | 54.7億円 | 154.5円 | — |
| 2022/03期 | 1,635億円 | — | 80.9億円 | 234.5円 | +7.6% |
| 2023/03期 | 1,786億円 | — | 38.4億円 | 112.9円 | +9.2% |
| 2024/03期 | 1,938億円 | 125億円 | 82.0億円 | 243.1円 | +8.5% |
| 2025/03期 | 1,925億円 | 112億円 | 88.7億円 | 263.7円 | -0.7% |
売上高は自動車業界の回復やパワートレイン事業の好調を背景に、2024/03期には約1,938億円と過去最高水準まで拡大しました。2025/03期は微減収となったものの、利益面では高付加価値製品の販売増や構造改革の進展が寄与し、堅調な推移を維持しています。2026/03期予想では、原材料費の高騰や為替影響を織り込み、売上高約1,834億円、純利益約73億円を見込んでいます。 【3Q 2026/03期実績】売上1381億円(通期予想比75%)、営業利益69億円(同74%)、純利益70億円(同96%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、連結子会社36社を擁しパワートレイン製品を中心に多角的に展開しています。主要な事業リスクとして自動車業界全体の電動化に伴う既存技術の需要変動を挙げており、ポートフォリオの変革を継続的な課題としています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,922億円 | — | 1,925億円 | +0.15% |
| 2024期 | 1,894億円 | — | 1,938億円 | +2.3% |
| 2023期 | 1,754億円 | — | 1,786億円 | +1.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 126億円 | — | 112億円 | -11.0% |
| 2024期 | 96億円 | — | 125億円 | +30.5% |
| 2023期 | 114億円 | — | 68.6億円 | -40.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新中期経営計画「26中計」は、EVシフトという構造変化に対応するため、既存のパワートレイン事業の収益性を維持しつつ、フロンティア分野への投資を加速させる「両輪経営」を掲げています。財務目標として最終年度(2027期)にROE8%以上を目指しますが、初年度(2025期)実績は6.6%と目標達成にはさらなる収益性改善が必要です。過去の業績予想を見ると、売上高は比較的正確ですが、原材料価格の変動や為替の影響を受けやすく、営業利益は期初予想から大きく変動する傾向があるため、進捗には注意が必要です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
26年3月期連結経常利益予想を129億円から153億円へ上方修正し、配当予想も増額を発表しました。
車載向けクロスリアリティー技術を手掛けるDUAL MOVEへの追加出資を決定し、成長領域への投資を加速。
設備点検プラットフォーム「MONiPLAT」に関連し、TPR商事が販売業務委託契約を締結しDX領域での事業拡大を図る。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
総資産が約2,918億円まで拡大する中で、自己資本比率は55.8%という非常に高い水準を維持しており、極めて強固な財務体質を有しています。2024/03期から有利子負債を計上していますが、手元流動性の確保を優先した結果であり、過剰な債務リスクは認められません。安定した株主資本と潤沢な資産背景により、中長期的な事業投資と株主還元を両立できる財務余力を備えています。 【3Q 2026/03期】総資産2924億円、純資産2003億円、自己資本比率42.4%、有利子負債265億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 163億円 | ▲93.8億円 | ▲114億円 | 68.8億円 |
| 2022/03期 | 199億円 | ▲134億円 | ▲104億円 | 64.2億円 |
| 2023/03期 | 211億円 | ▲146億円 | ▲39.2億円 | 65.2億円 |
| 2024/03期 | 244億円 | ▲96.1億円 | ▲105億円 | 148億円 |
| 2025/03期 | 217億円 | ▲45.8億円 | ▲99.3億円 | 172億円 |
営業キャッシュフローは安定して200億円超を創出し続けており、高い収益獲得能力を証明しています。投資キャッシュフローが抑制される中でフリー・キャッシュフロー(FCF)は急速に拡大しており、2025/03期には約172億円に達しました。創出したキャッシュは借入金の返済や積極的な株主還元へと充当され、健全な資金循環が実現されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は7.0%と、多様な意思決定に向けた改善の余地がある段階です。一方、監査体制としては1億1,700万円の監査報酬を投じており、連結子会社36社を束ねるグループ全体での透明性確保に注力しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 748万円 | 6,740人 | - |
従業員平均年収は748万円であり、製造業の中でも安定した給与水準を維持しています。長年の勤続を推奨する社風とパワートレイン分野での着実な収益基盤が、この賃金水準の背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
2022期、2023期はTOPIXのパフォーマンスを下回りましたが、2024期および2025期には大幅にTOPIXをアウトパフォームしています。この背景には、自動車生産の回復に伴う業績改善に加え、会社側が積極的な増配方針を示したことで、高い配当利回りが投資家に再評価されたことが挙げられます。特にPBR1倍割れ是正に向けた市場の圧力が高まる中、同社の株主還元強化策がTSR向上に直接的に寄与したと考えられます。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 48円 | 14.3% |
| 2017/03期 | 51円 | 14.7% |
| 2018/03期 | 52円 | 15.2% |
| 2019/03期 | 54円 | 16.6% |
| 2020/03期 | 60円 | 29.1% |
| 2021/03期 | 44円 | 28.5% |
| 2022/03期 | 58円 | 24.7% |
| 2023/03期 | 58円 | 51.4% |
| 2024/03期 | 70円 | 28.8% |
| 2025/03期 | 100円 | 37.9% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として安定的な利益還元を重視し、高い水準での配当継続と増配を積極的に実施しています。近年は配当性向の向上と合わせて株主還元を強化しており、2025/03期には年間100円の配当を実現しました。業績連動をベースとしつつも、株主価値の向上を最優先する姿勢が市場からも高く評価されています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 143.1万円 | 43.1万円 | 43.1% |
| 2022期 | 121.8万円 | 21.8万円 | 21.8% |
| 2023期 | 130.1万円 | 30.1万円 | 30.1% |
| 2024期 | 229.6万円 | 129.6万円 | 129.6% |
| 2025期 | 229.9万円 | 129.9万円 | 129.9% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
TPRの株価指標は、業界平均と比較してPER・PBRともに著しく割安な水準にあります。特にPBRが0.51倍と1倍を大きく下回っている点は、市場からの成長期待が低いことを示唆しています。一方で、配当利回りは7.94%と非常に高く、株主還元への積極姿勢がうかがえます。信用買い残が売り残を大幅に上回る状況であり、将来の株価上昇を見込む個人投資家が多いものの、需給面では上値が重くなる可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 141億円 | 86.7億円 | 61.3% |
| 2022/03期 | 146億円 | 65.5億円 | 44.7% |
| 2023/03期 | 102億円 | 63.7億円 | 62.4% |
| 2024/03期 | 161億円 | 78.7億円 | 49.0% |
| 2025/03期 | 158億円 | 69.2億円 | 43.9% |
過去の納税額は変動が大きく、実効税率が法定税率を上回る年度が散見されます。これは海外子会社での課税や税効果会計の影響、また繰延税金資産の調整などが要因と考えられます。2026/03期予想では実効税率が平準化する見込みであり、税負担の最適化に向けた経営努力が継続されています。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
TPR まとめ
「世界首位のエンジン部品メーカーが、EV化の逆風を『両輪経営』で乗りこなそうとしている状態」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。