帝国電機製作所
TEIKOKU ELECTRIC MFG. CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
世界が認める”漏れないポンプ”の技術力で、産業と環境の未来を支えるニッチトップ企業
独自の流体技術を核として、世界の産業界が抱える課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献する。2035年までに売上高の倍増を目指し、グローバルニッチトップ企業として成長し続けます。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンや自動車。その製造に欠かせない特殊な化学薬品を、安全に工場内で送り出すために帝国電機製作所のポンプが活躍しています。液体が絶対に漏れてはならない、そうした精密な化学プラントの裏側を支えているのです。また、ガソリンスタンドで給油する際、地下のタンクからガソリンを安全に汲み上げる場面でも同社の技術が使われているかもしれません。さらに、これからのクリーンエネルギー社会で注目される水素ステーションなど、最先端のインフラでも同社の「無漏洩ポンプ」が心臓部として稼働しています。
キャンドモータポンプ世界最大手の帝国電機製作所は、2025年3月期に売上高305.5億円、営業利益60.55億円を達成しました。続く2026年3月期は電子部品事業からの撤退が影響し、売上高275.2億円、営業利益50.00億円と一時的な減収減益を見込みますが、主力のポンプ事業は堅調です。特に脱炭素化の流れを捉え、水素関連など新エネルギー分野での受注を拡大しており、これが今後の成長ドライバーと期待されます。新中期経営計画では「3ヵ年累計総還元性向100%」を掲げ、株主還元への強い意欲を示している点も投資家にとって注目すべきポイントです。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 兵庫県たつの市新宮町平野60番地
- 公式
- www.teikokudenki.co.jp
社長プロフィール

当社は完全無漏洩構造のキャンドモータポンプで世界のトップシェアを誇ります。脱炭素社会の実現は大きなビジネスチャンスと捉え、水素製造用など新エネルギー関連の需要に応えることで、グローバルに事業を拡大していきます。今後も技術革新を続け、社会の持続的な発展に貢献してまいります。
この会社のストーリー
大阪市にて株式会社帝国電機製作所を創立。モータおよび各種電気機器の製造販売を開始し、歴史の幕開けとなった。
日本で初めてキャンドモータポンプの開発に成功。現在の主力事業の礎を築き、技術立国日本の一翼を担う存在となった。
兵庫県たつの市に新宮工場を竣工し、生産拠点を集約。本格的な量産体制を確立し、事業拡大の基盤を固めた。
社会的な信用を高め、さらなる発展を目指して株式を上場。企業としての透明性を高め、成長を加速させた。
米国にTEIKOKU USA INC.を設立し、グローバル市場への本格参入を開始。海外での販売・サービス網を強化した。
大証一部への指定替えを経て、東証一部(現プライム市場)に上場。日本を代表する企業の一つとして認知されるに至った。
成長著しいインド市場での事業拡大を目指し、現地ポンプメーカーを買収。グローバルでの生産・販売体制を一層強化した。
2035年の売上高倍増を掲げる新ビジョンを発表。脱炭素やAI活用を推進し、持続的な成長を目指す未来への挑戦を開始した。
注目ポイント
液漏れしない「キャンドモータポンプ」で世界トップクラスのシェアを誇ります。国内では約6割を占め、化学プラントや医薬品製造など幅広い分野で不可欠な存在です。
2025年3月期から3ヵ年で「総還元性向100%」という驚きの方針を掲げています。QUOカードや兵庫県産品の株主優待も魅力的で、株主への感謝の気持ちが伝わります。
水素エネルギー製造プロセスなど、次世代エネルギー分野でも同社の技術が活躍。社会課題の解決をビジネスチャンスに変え、持続可能な未来の実現に貢献しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 14円 | 20.4% |
| FY2017/3 | 15円 | 24.4% |
| FY2018/3 | 20円 | 26.8% |
| FY2019/3 | 24円 | 46.7% |
| FY2020/3 | 36円 | 22.5% |
| FY2021/3 | 36円 | 30.5% |
| FY2022/3 | 50円 | 48.4% |
| FY2023/3 | 116円 | 54.0% |
| FY2024/3 | 92円 | 52.9% |
| FY2025/3 | 110円 | 50.2% |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は株主還元を重視しており、新中期経営計画では3ヵ年累計の総還元性向100%を目標に掲げています。配当性向は50%前後を軸に設定され、利益成長を配当に反映させる姿勢が明確です。豊富な現金同等物を背景に、安定的かつ魅力的な配当利回りを維持する方針です。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
帝国電機製作所は、キャンドモータポンプのリーディングカンパニーとして国内外のプラント向けに安定した需要を獲得しており、売上高はFY2021/3の約199億円からFY2025/3には約305億円まで着実に成長しました。FY2023/3以降は営業利益が50億円規模で定着するなど収益構造が一段と強化されており、強固な製品競争力を背景に高水準な業績を維持しています。今後は既存事業の拡大に加え、グローバルな需要獲得を通じた持続的な利益成長が期待されます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.0% | 6.5% | - |
| FY2022/3 | 5.1% | 5.1% | - |
| FY2023/3 | 8.7% | 9.6% | - |
| FY2024/3 | 20.2% | 7.4% | 16.7% |
| FY2025/3 | 20.5% | 9.0% | 19.8% |
同社は特殊ポンプのニッチトップ企業として、製品の差別化により高い収益性を確保しており、直近FY2025/3の営業利益率は19.8%という非常に高い水準に達しました。売上成長に伴いROE(自己資本利益率)も二桁台の安定的な推移を見せており、効率的な経営体制が確立されていることがわかります。高付加価値な製品供給により、原材料やコストの変動に対しても底堅い利益率を維持できる強みを有しています。
財務は安全?
帝国電機製作所の財務基盤は極めて強固であり、自己資本比率は一貫して75%から80%前後の高水準を維持しています。有利子負債については長年ゼロまたは極めて低水準で推移しており、実質無借金経営と言える盤石なバランスシートを構築しています。潤沢な自己資本を背景に、将来の成長投資や株主還元を機動的に実施できる財務的な余力は十分です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 35.9億円 | -2.8億円 | -11.1億円 | 33.1億円 |
| FY2022/3 | 37.7億円 | -14.8億円 | -16.5億円 | 22.9億円 |
| FY2023/3 | 48.5億円 | 2.8億円 | -37.1億円 | 51.4億円 |
| FY2024/3 | 23.9億円 | -29.7億円 | -40.8億円 | -5.8億円 |
| FY2025/3 | 39.5億円 | 14.7億円 | -47.1億円 | 54.1億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調さを反映し、安定して30億から40億円台のプラスを維持しています。設備投資や事業展開による支出をこなしつつ、フリーキャッシュフローは高い創出力を誇っており、余剰資金を配当金や自社株買いといった株主還元に充てるサイクルが整っています。財務健全性を損なうことなく、攻守のバランスが取れた資金運用が実現されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 25.1億円 | 1.9億円 | 7.5% |
| FY2022/3 | 29.5億円 | 9.7億円 | 32.7% |
| FY2023/3 | 54.7億円 | 14.8億円 | 27.0% |
| FY2024/3 | 54.4億円 | 23.2億円 | 42.6% |
| FY2025/3 | 63.0億円 | 24.9億円 | 39.5% |
法人税等の支払額は税引前利益の拡大に伴い増加しており、概ね適正な税率水準で推移しています。FY2024/3やFY2025/3では税負担率が上昇しましたが、これは主に繰延税金資産の取り崩しなど一時的な要因が寄与しています。概して事業の収益力に応じた納税が行われており、大きな懸念材料はありません。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 712万円 | 1,107人 | - |
従業員平均年収は712万円と、日本の製造業の中では安定した高水準を維持しています。ポンプ事業における高い技術力と海外展開による堅調な収益が、社員への着実な還元を支えている背景があります。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主はGOLDMAN,SACHS&CO.REG (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券)・三菱電機モビリティ・GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券)。
日本マスタートラスト信託銀行やゴールドマン・サックスなど、機関投資家および海外投資家による保有比率が高い構成です。一方で三菱電機モビリティや取引先持株会、経営陣に関連する個人株主も名を連ねており、安定株主と市場投資家のバランスが維持されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
キャンドモータポンプで国内シェア約6割を誇るニッチトップ企業としての地位が強みです。事業リスクとして原材料価格の変動や為替相場の影響を挙げており、グローバル市場での競争力維持と地政学的リスクの管理が焦点となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.5%であり、さらなる多様性の向上が課題です。監査体制については監査報酬3,700万円を投じて整備されており、グローバルな事業規模に見合ったコーポレートガバナンスの強化が進められています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 48億円 | — | 61億円 | +27.5% |
| FY2024 | 45億円 | — | 49億円 | +8.0% |
| FY2023 | 29億円 | — | 50億円 | +70.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 296億円 | — | 306億円 | +3.3% |
| FY2024 | 282億円 | — | 292億円 | +3.6% |
| FY2023 | 247億円 | — | 285億円 | +15.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
帝国電機製作所は、期初に保守的な業績予想を出し、期中に上方修正を重ねて大幅な超過達成で着地する傾向があります。特に2023年3月期は営業利益予想を70%以上も上回る実績を叩き出しました。現在進行中の新中期経営計画(FY2025-FY2027)では、最終年度に売上高350億円、営業利益70億円を目標に掲げています。初年度(FY2025)から営業利益60.55億円と目標に対して86.5%の高い進捗を見せており、計画の前倒し達成も視野に入る好調な滑り出しです。この背景には、世界的な脱炭素化の流れを捉えた水素関連などの新エネルギー向けポンプの需要拡大があります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
同社のTSR(株主総利回り)は、FY2023以降TOPIXを上回るパフォーマンスを示しており、特に直近のFY2025では253.4%とTOPIX(213.4%)を大きくアウトパフォームしています。この背景には、好調な業績を反映した株価の上昇に加え、増配を重ねてきた積極的な配当政策が大きく寄与しています。新中期経営計画で掲げられた「3ヵ年累計総還元性向100%」という方針は、今後も高いTSRを維持する上で強力な追い風となるでしょう。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 103.4万円 | +3.4万円 | 3.4% |
| FY2022 | 126.4万円 | +26.4万円 | 26.4% |
| FY2023 | 202.1万円 | +102.1万円 | 102.1% |
| FY2024 | 217.0万円 | +117.0万円 | 117.0% |
| FY2025 | 253.4万円 | +153.4万円 | 153.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPER13.3倍は機械セクターの平均(約15〜20倍)と比較して割安感があります。一方で、PBRは1.50倍と業界平均をやや上回っており、資産価値以上に将来の成長性が評価されていることが窺えます。特筆すべきは3.72%という高い配当利回りで、これは業界平均を大きく上回る水準です。信用取引では売り残が買い残を上回る「0.88倍」となっており、将来の株価下落を見込む投資家が比較的多い状況ですが、これは将来的な買い戻し需要(踏み上げ)のエネルギーともなり得ます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
AI研修導入により、業務プロセスの抜本的な改革を推進。
2025年3月期決算にて営業利益60.55億円という好業績を達成。
三菱電機モビリティによる保有割合低下が市場で報告された。
最新ニュース
帝国電機製作所 まとめ
ひとめ診断
「特殊ポンプで世界シェア4割のガリバーが、脱炭素の波に乗って水素経済の心臓部を担う」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「機械」に分類される他の企業
製氷機で世界首位、業務用冷蔵庫で国内首位の総合フードサービス機器メーカーがM&Aで米国市場を攻める
日本のコメ作りを支える農機の名門、構造改革『プロジェクトZ』で収益性のV字回復を目指す
老舗プラント企業が、水素エネルギーというGXの追い風を受け、業績急拡大で『進化と変革』の真っ只中
『森と庭の小さな巨人』、北米市場でエンジンを唸らせる屋外作業機械の国内トップメーカー
岡山のニッチトップ半導体装置メーカーが、M&Aを重ねて事業ポートフォリオを拡大し、次世代半導体需要を取り込む
プレート式熱交換器と染色機械でトップシェアを誇る老舗メーカーが、食品・エネルギー分野の旺盛な需要を追い風に最高益を更新中
道路インフラを支える『アスファルトプラント』国内シェア7割のガリバー企業、脱炭素技術で次世代を見据える
放電加工機の世界トップが、ラーメン製麺機から3Dプリンタまで手掛ける『超精密加工の何でも屋』