理想科学工業6413
RISO KAGAKU CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが学生時代に受け取ったテスト用紙や学級通信、あるいは町内会や役所から届く大量の「お知らせ」。その多くは、実は理想科学工業の印刷機「リソグラフ」や「オルフィス」で刷られています。これらの機械は、まるでコピー機のような手軽さで、驚くほどの速さで大量の印刷ができるのが特徴です。あなたが普段何気なく目にしている印刷物の裏側で、理想科学工業の技術が社会を支えているのです。
高速印刷機の名門、理想科学工業は安定した収益基盤を誇ります。2025年3月期の売上高は787.2億円、営業利益は61.83億円と堅調に推移しました。次期は売上高781.0億円、営業利益56.0億円を見込んでおり、事業の安定運営を継続する方針です。最近では東芝テックからインクジェットヘッド事業を買収するなど、コア技術への投資を積極化しており、今後の技術シナジーと事業拡大が注目されます。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区芝浦5丁目34番7号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2.7% | 2.0% | - |
| 2022/03期 | 5.8% | 4.4% | - |
| 2023/03期 | 7.3% | 5.6% | - |
| 2024/03期 | 7.4% | 5.6% | 7.0% |
| 2025/03期 | 6.1% | 4.6% | 7.9% |
| 3Q FY2026/3 | 5.5%(累計) | 3.6%(累計) | 6.5% |
同社の収益性は、営業利益率が7%から8%前後で安定して推移しており、製造業として一定の効率性を確保しています。ROE(自己資本利益率)は概ね6%から7%のレンジで推移しており、株主資本を活用した効率的な利益創出に努めています。今後は、高付加価値なインクジェット製品のシェア拡大を通じて、さらなる利益率の向上と収益構造の強化が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 684億円 | — | 16.5億円 | 47.6円 | - |
| 2022/03期 | 693億円 | — | 35.8億円 | 105.2円 | +1.3% |
| 2023/03期 | 747億円 | — | 46.2億円 | 137.7円 | +7.7% |
| 2024/03期 | 746億円 | 52.6億円 | 48.3億円 | 72.7円 | -0.1% |
| 2025/03期 | 787億円 | 61.8億円 | 40.9億円 | 62.8円 | +5.5% |
理想科学工業は、高速インクジェットプリンター「オルフィス」を中心とした印刷機器関連事業を主力としており、近年の売上高は700億円台後半で安定的に推移しています。2025/03期には売上高約787億円、純利益約41億円を確保するなど強固な収益基盤を維持していますが、今後はインクジェットヘッド事業等の統合に伴うコスト管理が焦点となります。研究開発への継続的な投資と効率的な販売体制の構築により、市場環境の変化に対応しながら安定成長を目指す戦略です。 【3Q 2026/03期実績】売上565億円(通期予想比72%)、営業利益37億円(同66%)、純利益32億円(同79%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主力は印刷機器関連事業であり、高速インクジェットプリンター「オルフィス」に強みを持っています。海外展開や新規のインクジェットヘッド事業の取り込みを図る一方、為替変動や原材料価格の変動が主要な事業リスクとして挙げられています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 783億円 | — | 787億円 | +0.5% |
| 2024期 | 721億円 | — | 746億円 | +3.5% |
| 2023期 | 708億円 | — | 747億円 | +5.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 49億円 | — | 62億円 | +26.2% |
| 2024期 | 40億円 | — | 53億円 | +31.4% |
| 2023期 | 38億円 | — | 60億円 | +56.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な数値目標を掲げる中期経営計画ではなく、「RISO Vision 25」として定性的な方針を示しています。その中心はインクジェット事業の拡大であり、東芝テックからの事業買収はこの方針に沿ったものです。業績予想の精度を見ると、過去3年間、売上高・営業利益ともに期初予想を大幅に上回る実績を叩き出しており、保守的な予想を立てる傾向があります。株主還元にも積極的で、計画期間中の総還元性向112.9%を達成しており、経営目標に対するコミットメントは高いと評価できます。
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メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2025年3月期通期連結業績予想を修正し、インクジェット事業の成長を反映させました。
第3四半期累計期間において、営業利益は13.7%減の36.89億円となりました。
株主還元策の一環として、自己株式の取得を発表し、投資家から好感されました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は一貫して75%前後を維持しており、極めて強固な財務体質を有しています。長年無借金経営を続けてきましたが、2025/03期には戦略的な投資や事業環境の変化により、有利子負債が約132億円計上されました。しかしながら、潤沢な現預金と自己資本の厚みにより、将来の成長投資や株主還元を支える盤石なバランスシートを保持しています。 【3Q 2026/03期】総資産926億円、純資産672億円、自己資本比率62.4%、有利子負債63億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 56.3億円 | 21.6億円 | 11.6億円 | 34.7億円 |
| 2022/03期 | 53.9億円 | 13.8億円 | 35.9億円 | 40.1億円 |
| 2023/03期 | 56.4億円 | 7.4億円 | 44.4億円 | 49.0億円 |
| 2024/03期 | 64.8億円 | 13.1億円 | 56.0億円 | 51.8億円 |
| 2025/03期 | 33.5億円 | 83.0億円 | 14.7億円 | 49.6億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定して創出されており、強固な本業の稼ぐ力が持続的な経営を支えています。2025/03期の投資キャッシュフローのマイナス拡大は、インクジェットヘッド事業の取得などの成長に向けた戦略的な設備投資や事業統合によるものです。潤沢な手元資金を背景に、成長投資と株主還元のバランスをとりながら、健全なキャッシュフロー管理を継続しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.0%と、さらなる多様性確保が今後の課題です。監査役会設置会社として監査報酬を適切に支払い、連結子会社25社を擁するグループ全体での統治体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 816万円 | 2,859人 | - |
平均年収は816万円であり、製造業や機械業界の平均と比較しても相対的に高い水準を維持しています。長年蓄積された技術力と安定した収益基盤が、従業員への安定的な還元を支えている背景があります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
同社のTSR(株主総利回り)は、過去5年間で2023期を除き、市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、安定的な配当にもかかわらず、株価自体が長期的にTOPIXほど上昇してこなかったことを示唆しています。事業の安定性は高いものの、市場を牽引するような爆発的な成長期待が株価に織り込まれてこなかったことが背景にあると考えられます。今後はM&Aによる事業拡大が株価再評価につながるかが焦点です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 60円 | 45.2% |
| 2017/03期 | 60円 | 84.0% |
| 2018/03期 | 60円 | 73.2% |
| 2019/03期 | 39.5円 | 78.2% |
| 2020/03期 | 15円 | 77.4% |
| 2021/03期 | 40円 | 84.1% |
| 2022/03期 | 100円 | 95.1% |
| 2023/03期 | 120円 | 87.1% |
| 2024/03期 | 50円 | 68.7% |
| 2025/03期 | 50円 | 79.6% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は株主還元を経営の重要課題と位置づけ、配当性向を意識した安定的な利益還元を基本方針としています。過去には高い配当水準を維持してきましたが、業績や成長投資の状況に応じて配当額を見直す柔軟性も有しています。強固な財務体質を背景に、将来的な成長と株主への直接的な還元の両立を目指す姿勢を継続しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 92.5万円 | 7.5万円 | -7.5% |
| 2022期 | 130.1万円 | 30.1万円 | 30.1% |
| 2023期 | 157.2万円 | 57.2万円 | 57.2% |
| 2024期 | 211.9万円 | 111.9万円 | 111.9% |
| 2025期 | 180.8万円 | 80.8万円 | 80.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRは業界平均に比べてやや割安な水準にあります。一方で配当利回りは4%を超えており、高配当株としての魅力が評価されています。信用取引では売り残が買い残を上回る「信用倍率0.52倍」となっており、将来の株価下落を見込む投資家が多い状況ですが、これは将来の買い戻し需要(踏み上げ)につながる可能性も秘めています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 19.3億円 | 2.7億円 | 14.2% |
| 2022/03期 | 46.4億円 | 10.7億円 | 23.0% |
| 2023/03期 | 62.0億円 | 15.8億円 | 25.4% |
| 2024/03期 | 62.0億円 | 13.7億円 | 22.1% |
| 2025/03期 | 63.6億円 | 22.8億円 | 35.8% |
法人税等の支払額は、年度ごとの税引前利益の増減に伴い変動しています。2025/03期には税負担率が一時的に上昇しましたが、これは繰延税金資産の取り崩し等の会計上の調整要因によるものです。概ね法定実効税率に近い水準で推移しており、税務上の大きな懸念事項は見当たりません。
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