酉島製作所6363
Torishima Pump Mfg.Co.,Ltd.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使う水や電気、実はその安定供給を酉島製作所のポンプが陰で支えているかもしれません。例えば、蛇口をひねれば当たり前に出てくる水道水は、巨大なポンプで浄水場から送り届けられています。また、私たちが使う電気を生み出す発電所では、非常に高温・高圧の水を循環させるために、同社の高性能なポンプが不可欠です。さらに、中東など水不足に悩む国々で海水を真水に変える「海水淡水化プラント」でも、心臓部として酉島製作所のポンプが活躍しています。普段目にすることのない社会インフラの裏側で、世界中の人々の生活を支えている会社です。
ポンプ国内大手3社の一角、酉島製作所は、エネルギー・水インフラ向け高効率ポンプを強みに世界展開を加速しています。直近の2025年3月期決算では売上高865.0億円を達成しましたが、営業利益は前期比減の54.49億円となりました。しかし、中東の海水淡水化プラント向けやデータセンター冷却用ポンプの需要は旺盛で、受注残高は高水準を維持。さらに、蒸気タービンを手掛ける新日本造機の子会社化や、液化水素基地向けポンプの受注など、将来の成長に向けた戦略的投資を積極的に進めています。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府高槻市宮田町一丁目1番8号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 8.9% | 4.2% | - |
| 2022/03期 | 9.2% | 4.6% | - |
| 2023/03期 | 10.1% | 5.2% | - |
| 2024/03期 | 12.7% | 6.5% | 8.4% |
| 2025/03期 | 7.5% | 3.7% | 6.3% |
| 3Q 2026/03期 | 6.7%(累計) | 2.8%(累計) | 2.6% |
売上高純利益率や営業利益率は、2023/03期の営業利益率9.2%をピークに足元では変動が見られますが、ポンプ専業としての技術的優位性を背景に一定の収益性を維持しています。2025/03期にはROEが7.2%まで低下しましたが、これは事業拡大に伴う資産増加が要因の一つです。今後の成長投資と経営効率の向上を通じて、再びROEの改善を図る段階にあります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 508億円 | — | 33.5億円 | 126.5円 | — |
| 2022/03期 | 522億円 | — | 36.3億円 | 137.9円 | +2.9% |
| 2023/03期 | 647億円 | — | 44.0億円 | 166.5円 | +23.8% |
| 2024/03期 | 811億円 | 68.2億円 | 62.3億円 | 234.8円 | +25.4% |
| 2025/03期 | 865億円 | 54.5億円 | 40.7億円 | 153.0円 | +6.7% |
酉島製作所の売上高は、2021/03期の約508億円から2025/03期には約865億円へと大幅な成長を遂げており、グローバルな水インフラやエネルギー関連の需要を着実に取り込んでいます。2024/03期には純利益が約62億円と過去最高水準を記録したものの、2025/03期は外注費等の増加が影響し減益となりました。次期2026/03期に向けては、子会社化した新日本造機の寄与もあり、増収増益の回復基調が見込まれています。 【3Q 2026/03期実績】売上649億円(通期予想比73%)、営業利益17億円(同25%)、純利益32億円(同74%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社はポンプ専業メーカーとしてエネルギーおよび水インフラ事業を軸にグローバル展開を行っています。事業リスクとしては、為替変動の影響や中東を中心とする海外プロジェクトにおける地政学的リスク、および原材料価格の高騰が業績に与える影響が注視されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 860億円 | — | 865億円 | +0.6% |
| 2024期 | 750億円 | — | 811億円 | +8.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 73億円 | — | 54.5億円 | -25.4% |
| 2024期 | 68億円 | — | 68.2億円 | +0.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は創業110周年の2029年度目標としていた売上高600億円、営業利益50億円を、2022年度(2023期)に7年も前倒しで達成しました。これは旺盛な海外需要を的確に捉えた結果です。一方で、近年の業績予想、特に利益面では乖離が見られます。2025期は売上こそ予想を上回ったものの、営業利益は外注費増加などが響き期初予想を25%以上下回る結果となりました。M&Aによる事業構造の変化もあり、今後の計画達成力と予想精度が注目されます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
新日本造機を完全子会社化し、蒸気タービン・ポンプ事業の強化を通じたシナジー創出を図る。
川崎市における世界最大級の液化水素基地向けに大型ポンプ装置を受注し、脱炭素技術を証明。
2026年3月期の連結最終利益を36億円から56億円へ55.6%上方修正し、株価の押し上げ要因となった。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
総資産は2021/03期の約792億円から2025/03期には約1,156億円まで拡大しており、事業規模の拡大に伴う先行投資が顕著です。自己資本比率は48.4%と依然として安定した財務基盤を保持していますが、有利子負債は買収資金等の影響で2025/03期時点で約559億円まで増加しました。今後は、これらの投資を収益へと確実に転換させることで、さらなる財務健全性の向上を目指すフェーズにあります。 【3Q 2026/03期】総資産1111億円、純資産567億円、自己資本比率43.3%、有利子負債251億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 43.7億円 | ▲16.4億円 | ▲20.7億円 | 27.2億円 |
| 2022/03期 | 31.3億円 | ▲48.5億円 | ▲21.3億円 | ▲17.2億円 |
| 2023/03期 | 12.5億円 | ▲12.8億円 | ▲21.9億円 | ▲3,100万円 |
| 2024/03期 | 28.6億円 | 4.2億円 | ▲33.1億円 | 32.8億円 |
| 2025/03期 | ▲6.7億円 | ▲15.6億円 | 58.5億円 | ▲22.3億円 |
営業キャッシュフローはプロジェクトの納期や代金回収のタイミングにより年ごとの変動が見られますが、基盤となる本業の稼ぐ力は健在です。2025/03期に財務キャッシュフローが大きくプラスとなったのは、事業拡大や買収に向けた資金調達を実施したためです。今後は、大型投資が一段落し、営業キャッシュフローの着実な創出による自己資本の蓄積が重要となります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は10.0%と改善の余地がありますが、監査報酬4,700万円を投じるなど監査体制の強化を推進しています。連結子会社28社を抱える企業グループとして、迅速な意思決定とガバナンスの浸透を両立させ、持続的な企業価値向上を目指す体制を整えています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 651万円 | 1,921人 | - |
2025/03期の平均年収は651万円であり、国内の機械・製造業セクターの平均と比較して標準的な水準を維持しています。世界シェアの高い高効率ポンプ事業という安定した基盤を持ち、定期昇給や業績連動賞与が従業員の安定した生活を支える給与水準の背景となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当金を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。酉島製作所のTSRは、特に2023期以降、市場平均であるTOPIXを大幅に上回るパフォーマンス(アウトパフォーム)を記録しています。2024期には自社TSRが394.8%に達し、TOPIXの216.8%を大きく超過しました。これは、堅調な業績拡大と積極的な株主還元(累進配当方針)を背景とした株価の著しい上昇が主な要因です。世界的なインフラ需要を追い風に、企業価値向上と株主還元の両立を実現していることが、優れたTSRに結びついています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 18円 | - |
| 2017/03期 | 18円 | 32.1% |
| 2018/03期 | 18円 | 57.1% |
| 2019/03期 | 25円 | 31.2% |
| 2020/03期 | 18円 | 89.7% |
| 2021/03期 | 21円 | 16.6% |
| 2022/03期 | 42円 | 30.5% |
| 2023/03期 | 52円 | 31.2% |
| 2024/03期 | 58円 | 24.7% |
| 2025/03期 | 60円 | 39.2% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は中長期的な価値創造への投資を優先しつつ、DOE(純資産配当率)3.0%及び配当性向35%を目安とした配当方針を掲げています。業績の拡大とともに配当金も継続的に増額しており、累進配当の姿勢を堅持している点が特徴です。今後も安定した株主還元を通じ、長期的な投資魅力の向上を目指しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 116.5万円 | 16.5万円 | 16.5% |
| 2022期 | 142.5万円 | 42.5万円 | 42.5% |
| 2023期 | 220.4万円 | 120.4万円 | 120.4% |
| 2024期 | 394.8万円 | 294.8万円 | 294.8% |
| 2025期 | 297.9万円 | 197.9万円 | 197.9% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
市場の評価は、業界平均と比較してPER・PBRともに割高な水準にあります。これは、同社の技術力や中東での高いシェア、そして水素関連など将来の成長分野への期待が株価に織り込まれていることを示唆しています。信用取引では買い残が売り残を大幅に上回る信用倍率17.37倍となっており、短期的な株価上昇を見込む個人投資家の関心が高い状態です。今後の決算で市場の高い期待に応えられるかが焦点となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 46.1億円 | 12.6億円 | 27.3% |
| 2022/03期 | 51.6億円 | 15.4億円 | 29.8% |
| 2023/03期 | 56.9億円 | 12.9億円 | 22.6% |
| 2024/03期 | 63.0億円 | 7,200万円 | 1.1% |
| 2025/03期 | 45.4億円 | 4.7億円 | 10.4% |
法人税等の支払額は、各期の税引前利益や税効果会計の適用状況に応じて変動しています。特に2024/03期の実効税率が低いのは、過去の繰越欠損金の解消や税務上の調整等が影響したためと考えられます。2026/03期予想では、利益成長に伴い税額も通常水準へ戻る見通しです。
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酉島製作所 まとめ
「創業100年超の老舗ポンプメーカーが、世界の水インフラと次世代エネルギー(水素)を商機に変え、M&Aで新領域へ進撃中」
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