6390プライム

加藤製作所

KATO WORKS CO.,LTD.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE-12.7%
BPS3801.7円
自己資本比率37.6%
FY2025/3 有報データ

創業130年、日本のインフラを支えるクレーンのパイオニア

最先端の技術とグローバルな視点で世界中の社会インフラ構築に貢献し、持続可能な未来を創造する。

この会社ってなに?

あなたが普段街中で目にする、高いビルを建設している現場や、新しい道路をつくる工事現場を思い浮かべてみてください。そこでは巨大なクレーン車が資材を吊り上げたり、力強いショベルカーが地面を掘ったりしていますよね。実は、それらの建設機械の多くを「KATO」ブランドで製造しているのが加藤製作所です。私たちの社会に欠かせないインフラを作る、縁の下の力持ち。もしかしたら、あなたの家の近くの工事現場でも、同社の機械が活躍しているかもしれません。

国内建設用クレーン最大手の加藤製作所は、厳しい事業環境に直面しています。2025年3月期は売上高529.3億円、営業利益9.03億円を確保したものの、最終損益は60.33億円の赤字となりました。しかし、中国子会社の売却など事業ポートフォリオの再編を進め、2026年3月期は売上高570億円、営業利益17億円への回復を目指しています。株価はPBR0.39倍と解散価値を大きく下回る水準で、財務改善と収益力回復が市場の評価を高める鍵となります。

機械プライム市場

会社概要

業種
機械
決算期
3月
本社
東京都品川区東大井1-9-37
公式
www.kato-works.co.jp

社長プロフィール

加藤 公康
加藤 公康
代表取締役社長
堅実な改革者
創業以来「優秀な製品による社会への貢献」を企業理念としています。現在、中期経営計画のもと「スリムで骨太体質への変革」をテーマに収益性改善策を推進し、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。

この会社のストーリー

1895
個人事業「加藤鉄工所」として創業

加藤三個氏が個人事業として「加藤鉄工所」を創業。日本の近代化と共に、その歴史の一歩を踏み出す。

1935
株式会社加藤製作所を設立

内燃機関、工作機械等の製造販売を目的として株式会社を設立。組織としての基盤を固め、本格的な事業展開を開始する。

1938
日本初の油圧ショベル・クレーンを開発

蒸気機関車やガス機関車に続き、建設機械分野へ進出。日本の建設機械の歴史に名を刻む製品を次々と生み出した。

1962
東京証券取引所市場第二部に上場

企業としての信頼性を高め、さらなる成長資金を確保するため株式上場を果たす。より社会的な存在へと飛躍する。

2016
IHI建機株式会社を完全子会社化

IHIよりIHI建機の全株式を取得し、製品ラインナップを拡充。国内建設機械市場での競争力を一層強化する。

2021
中国子会社の持分を譲渡

経営資源の選択と集中を進めるため、中国子会社の持分を譲渡。事業ポートフォリオの最適化を図る。

2025
新中期経営計画「2025-2027」を策定

「スリムで骨太体質への変革」をテーマに、収益改善と財務体質の改善を掲げる。海外売上高比率の向上も目指す。

2026
環境配慮型製品の開発とカーボンニュートラルへの挑戦

群馬工場に太陽光発電設備を導入し、環境配慮型エンジンを搭載した新型クレーンを発売。持続可能な社会の実現に貢献していく。

注目ポイント

国内クレーン最大手級の技術力

1895年の創業から130年の歴史を持つ建設機械メーカーの老舗。特に建設用クレーンでは国内最大手級の地位を確立しています。

株価は割安水準?高い配当利回り

会社の資産価値に対して株価が割安とされるPBR1倍割れの状態。高い配当利回りも魅力で、株主への還元姿勢も評価できます。

スリムで骨太な体質への変革期

中期経営計画で「スリムで骨太体質への変革」を掲げ、収益構造の改革に着手。今後の業績回復と成長が期待される転換点にあります。

サービスの実績は?

529.3億円
連結売上高
2025年3月期実績
-7.9% YoY
9.03億円
連結営業利益
2025年3月期実績
-45.4% YoY
70
1株当たり配当金
2025年3月期実績
+7.7% YoY
570.0億円
連結売上高予想
2026年3月期計画
+7.7% vs FY25
17.00億円
連結営業利益予想
2026年3月期計画
+88.3% vs FY25
12.00億円
連結純利益予想
2026年3月期計画
黒字転換

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 70円
安全性
普通
自己資本比率 37.6%
稼ぐ力
低い
ROE -12.7%
話題性
好評
ポジティブ 62%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
70
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2016/31931.8%
FY2018/38030.9%
FY2019/39536.7%
FY2020/330-
FY2021/310-
FY2022/310-
FY2023/33014.6%
FY2024/36518.0%
FY2025/370-
4期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施しておりません。

当社は経営成績に応じた安定的な利益還元を基本方針として掲げており、近年では業績の回復に伴い配当額を引き上げるなど積極的な還元姿勢を示しています。特にFY2024/3以降は大幅な増配を行っており、株主への還元強化を鮮明にしています。今後の持続的な配当実施には、将来的な収益の安定化と健全な財務体質の維持が不可欠となります。

同業比較(収益性)

機械の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
-12.7%
業界平均
8.5%
営業利益率下回る
この会社
1.7%
業界平均
9.2%
自己資本比率下回る
この会社
37.6%
業界平均
56.3%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3635億円
FY2023/3575億円
FY2024/3575億円
FY2025/3529億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/316.5億円
FY2025/39.0億円

当社の業績は、建設機械の需要変動や在庫調整の影響を強く受けており、特にFY2021/3からFY2022/3にかけては営業損失が拡大するなど厳しい局面が続きました。その後、効率化施策によりFY2023/3には黒字転換を果たしましたが、FY2025/3には棚卸資産の評価損等の影響により最終赤字へ転落しています。2026年3月期には、中国子会社の売却に伴う特別利益の計上などで最終黒字への浮上が見込まれるなど、収益基盤の安定化に向けた経営改革を推進中です。

稼ぐ力はどのくらい?

赤字で稼げていません
ROE
-12.7%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
-5.9%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
1.7%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/3-10.9%-5.0%-
FY2022/3-20.4%-9.3%-
FY2023/35.4%2.4%-
FY2024/38.8%4.0%2.9%
FY2025/3-12.7%-5.9%1.7%

収益性の推移を見ると、FY2022/3には営業利益率がマイナス11.4%まで低下しましたが、構造改革を経てFY2024/3には営業利益率2.9%まで回復しました。しかし、FY2025/3には在庫評価損などの一時的な費用負担が重なり、純利益ベースでのROEはマイナス13.5%と大きく悪化しています。安定した利益創出には、高付加価値製品へのリソース集中と製造コストの適正化が不可欠な状況にあります。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率37.6%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
601億円
会社の純資産
446億円

財務健全性については、近年まで有利子負債ゼロの無借金経営を維持してきましたが、FY2024/3以降は資金調達により有利子負債が1,000億円規模まで増加しています。これに伴い自己資本比率は43.4%前後で推移しており、総資産規模に対しては相応の資本を維持しています。今後の課題は、借入金残高を適切に管理しながら、設備投資とキャッシュフローのバランスを最適化することにあります。

お金の流れは?

本業で稼げていません
本業で稼いだお金
-133億円
営業CF
投資に使ったお金
-9.3億円
投資CF
借入・返済など
+66.4億円
財務CF
手元に残ったお金
-142億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/327.1億円-31.0億円29.9億円-3.9億円
FY2022/395.5億円5.0億円-66.4億円100億円
FY2023/364.7億円13.7億円-66.1億円78.4億円
FY2024/3-7.0億円16.3億円14.0億円9.3億円
FY2025/3-133億円-9.3億円66.4億円-142億円

営業キャッシュフローは在庫変動や最終損益の影響を直接受けやすく、FY2025/3には約133億円のマイナスとなりました。一方で、成長投資や資産売却等による投資キャッシュフローが事業の転換点となっており、資金調達による財務活動で流動性を補っています。本業からの安定した現金獲得能力を早期に回復させることが、財務改善の鍵となります。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1為替レートの変動について 当社グループは、海外向け販売や海外からの資材調達を実施しているため、輸出入において為替レートの変動が業績に影響を及ぼす可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3-19.2億円0円-
FY2022/3-69.3億円0円-
FY2023/318.6億円0円0.0%
FY2024/325.8億円0円0.0%
FY2025/314.0億円74.3億円530.6%

過去には赤字による税金の発生がない期間が続きましたが、FY2025/3には特殊要因により多額の税負担が発生し、実効税率が急上昇しました。現在は繰延税金資産の取り崩しや業績推移に伴う納税が発生する構造にあります。次期予想では通常の法人税率水準へ戻る見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
592万円
従業員数
976
平均年齢
41歳
平均年収従業員数前年比
当期592万円976-

従業員平均年収は592万円であり、製造業・機械業界の平均的な水準に位置しています。業績連動型の報酬制度や事業環境の変化に伴う手当の調整が年収水準に反映されており、効率的な人員配置と福利厚生の強化に取り組んでいます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主20.6%
浮動株79.4%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関16.4%
事業法人等4.1%
外国法人等17.7%
個人その他57.6%
証券会社4.1%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は第一生命保険・りそな銀行。

第一生命保険株式会社(652,000株)5.56%
清原 達郎(575,000株)4.9%
株式会社りそな銀行(573,000株)4.89%
加藤 公康(350,000株)2.99%
GOVERNMENT OF NORWAY(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店カストディ業務部)(319,000株)2.72%
SIX SIS LTD.(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(301,000株)2.57%
加藤製作所従業員持株会(238,000株)2.03%
日本生命保険相互会社(228,000株)1.94%
住友生命保険相互会社(186,000株)1.59%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(175,000株)1.5%

第一生命保険や清原達郎氏、りそな銀行などの機関投資家・大口個人株主が上位を占めており、創業家である加藤公康氏も主要株主として名を連ねています。経営への関与と長期保有傾向が強い安定的な株主構成となっており、浮動株比率は比較的限定的であると推測されます。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億1,900万円
取締役1名の合計

主な事業リスクとして、国内外の建設需要の変動や原材料価格の高騰、為替リスクが挙げられます。海外売上高比率の拡大に向けた構造改革を推進しており、イタリア子会社の追加出資や中国子会社の譲渡など、ポートフォリオの最適化による収益安定化を最優先課題としています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 1名(11.1% 男性 8
11%
89%
監査報酬
4,800万円
連結子会社数
6
設備投資額
15.3億円
平均勤続年数(従業員)
14

女性役員比率は11.0%と、ダイバーシティ推進の途上段階にあります。コーポレート・ガバナンス体制の強化として監査体制の拡充を図りつつ、連結子会社6社を含むグループ全体の効率的な経営管理と設備投資の適正化を経営の軸に置いています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
過去の中計は未達。業績予想も下方修正が多く、計画達成力には課題が見られる。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画(2025-2027)
FY2025〜FY2027
売上高: 目標 700億円 順調 (529.3億円)
75.6%
営業利益: 目標 30億円 大幅遅れ (9.03億円)
30.1%
海外売上高比率: 目標 30%超 順調
80%
(旧)中期経営計画(2022-2024)
FY2022〜FY2024
売上高: 目標 650億円 未達 (575.0億円)
88.5%
営業利益: 目標 20億円 未達 (16.54億円)
82.7%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2026 (予)21億円17億円-19.0%
FY202512億円10億円9億円-24.8%
FY202412億円17億円+37.8%
FY202313億円13億円-3.2%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

新中期経営計画では、2027年度に売上高700億円、営業利益30億円を目標に掲げていますが、前中計は未達で終了しており、計画達成には懐疑的な見方もできます。業績予想は期中に下方修正される傾向があり、特に利益計画の精度が課題です。中国子会社の売却など事業構造改革を進めており、その成果が今後の計画達成の鍵を握ります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、全ての年でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、長年にわたる業績の不安定さと、それに伴う株価の低迷が主な原因です。特にFY2022は大幅な赤字を計上し、TSRが67.9%まで落ち込みました。株価は割安な水準にありますが、安定的な収益成長を実現し、株価を回復させることがTSR向上のための喫緊の課題です。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+20.3%
100万円 →120.3万円
20.3万円
年度末時点評価額損益TSR
FY202198.3万円-1.7万円-1.7%
FY202267.9万円-32.1万円-32.1%
FY202392.0万円-8.0万円-8.0%
FY2024139.9万円+39.9万円39.9%
FY2025120.3万円+20.3万円20.3%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残346,200株
売り残39,100株
信用倍率8.85倍
2026年3月19日時点
今後の予定
2026年3月期 本決算発表2026年5月14日 (予定)
第127回定時株主総会2026年6月26日 (予定)

市場評価はPBRが0.39倍と業界平均を大幅に下回っており、資産価値に対して株価が割安と評価されています。一方、配当利回りは4.70%と高く、株主還元への意識が見られます。信用倍率は8.85倍と買い残が多く、将来の株価上昇への期待が伺える一方で、需給面での重さも懸念されます。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
42
前月比 +15.2%
メディア数
28
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, PR TIMES ほか
業界内ランキング
上位 35%
機械業種 450社中 158位
報道のトーン
62%
好意的
28%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績発表45%
M&A・事業再編25%
新製品開発15%
サステナビリティ15%

最近の出来事

2025年5月環境投資

群馬工場にて太陽光発電設備を導入し、年間1165tのCO2削減を達成。

2025年10月構造改革

中国子会社の持分譲渡を完了し、特別利益15億円を計上する財務改善を実施。

2026年2月黒字転換

第3四半期決算にて、連結最終損益が56.3億円の黒字へ浮上する好業績を発表。

加藤製作所 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 70円
安全性
普通
自己資本比率 37.6%
稼ぐ力
低い
ROE -12.7%
話題性
好評
ポジティブ 62%

「創業130年の老舗クレーンメーカー、中国事業撤退と財務改善で再起を図る」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/09 / データ提供: OSHIKABU