澁谷工業
SHIBUYA CORPORATION
最終更新日: 2026年3月28日
飲料充填システム国内No.1、再生医療・半導体分野にも挑む総合機械メーカー
独創的な技術を通じて、世界中の人々の豊かな生活と産業の未来に貢献する。
この会社ってなに?
あなたがコンビニや自動販売機でペットボトルのお茶やジュースを買うとき、その飲み物がボトルに詰められる工程の裏側で、澁谷工業の機械が活躍しているかもしれません。同社は、飲み物を衛生的に、かつ高速でボトルに詰める『ボトリングシステム』で国内トップシェアを誇ります。普段何気なく手に取る商品の多くが、実は石川県金沢市に本社を置くこの会社の高い技術力によって支えられているのです。近年では、再生医療分野で細胞を培養する装置なども手掛けています。
飲料用充填装置で国内首位の機械メーカー。FY2025実績は売上高1,290.2億円、営業利益137.49億円と増収増益を達成しました。しかし、FY2026の会社予想は売上高1,330億円、営業利益130億円と増収ながらも減益を見込んでいます。主力のボトリングシステム事業の安定収益を基盤に、半導体製造装置メーカーの買収など、M&Aを通じて再生医療や半導体といった成長分野への展開を加速させており、その成果が今後の株価を左右するでしょう。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 6月
- 本社
- 石川県金沢市大豆田本町甲58
- 公式
- www.shibuya.co.jp
社長プロフィール

当社は創業以来培ってきた技術を核に、ボトリングシステムで国内トップシェアを確立しました。今後は既存事業の深化に加え、再生医療や半導体といった新分野にも果敢に挑戦します。技術の掛け合わせと積極的なM&Aを通じて、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
創業者・澁谷理智が金沢市で酒・醤油醸造用諸機械の製造販売を開始。地域産業を支える小さな町工場からのスタートだった。
大手ビールメーカー向けに国産第一号となる「高速液面規正ビール瓶詰機」を開発・納入。日本のボトリング技術の歴史を切り拓いた。
ボトリングシステム事業の成長を背景に、東京証券取引所市場第二部に上場。企業としての信頼性と資金調達力を高め、さらなる飛躍の基盤を築いた。
ペットボトル飲料向けに、世界で初めて電子線殺菌方式による無菌充填システムを開発。飲料業界に革命をもたらし、グローバルでの地位を確立した。
長年培ってきた無菌操作技術を応用し、細胞培養システムの研究開発を開始。未来の医療を支える再生医療分野へと事業領域を拡大した。
社会的なニーズに応え、理化学研究所やキヤノンメディカルシステムズと高速PCR検査装置を共同開発。メカトロニクス技術が医療の最前線で貢献した。
半導体製造装置メーカーの綜和機電を子会社化。成長著しい半導体分野へ本格参入し、事業ポートフォリオの多角化を加速させた。
既存事業のグローバル展開と、再生医療・半導体分野の成長を両輪に、売上高1350億円、営業利益140億円の目標達成を目指す。
注目ポイント
飲料などを容器に詰めるボトリングシステムで国内シェア6割を誇る圧倒的なトップ企業。その安定した収益基盤を活かし、再生医療や半導体といった未来の成長分野へ積極的に投資しています。
世界で初めて開発した「電子線殺菌方式による無菌充填システム」は、飲料の品質を保ちながら常温流通を可能にする画期的な技術。独自の技術力で業界のスタンダードを創り出しています。
PBR(株価純資産倍率)が1倍を割れており、会社の資産価値に比べて株価が割安な水準にある可能性があります。安定した配当も魅力で、長期的な視点での資産形成にも向いています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 70円 | 21.9% |
| FY2022/3 | 70円 | 20.9% |
| FY2023/3 | 70円 | 32.7% |
| FY2024/3 | 90円 | 25.5% |
| FY2025/3 | 95円 | 26.1% |
株主優待制度は現在実施しておりません。
澁谷工業は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、安定的かつ継続的な配当を行うことを基本方針としています。業績連動型の配当を基本としつつ、将来の成長投資とバランスを取りながら増配を続けています。現在の配当性向は20%台後半を維持しており、余裕のある還元余地を有しています。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
澁谷工業の業績は、主力である飲料用充填装置の国内シェア約6割を背景に堅調に推移しています。FY2024/3には売上高が約1,154億円へ大幅増収となり、以降も成長基調を維持している点が特徴です。FY2025/3には純利益が約100億円に到達し、安定した収益基盤を確立しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.5% | 6.7% | 12.2% |
| FY2022/3 | 10.8% | 6.8% | 13.9% |
| FY2023/3 | 6.6% | 4.2% | 8.2% |
| FY2024/3 | 9.7% | 6.0% | 11.6% |
| FY2025/3 | 9.3% | 6.3% | 10.7% |
同社の収益性は、高付加価値なボトリングシステムやメカトロ機器の提供により、安定した利益率を維持しています。特に営業利益率は10%を超える水準で推移しており、効率的な製品開発とコスト管理が奏功していると言えます。ROEは概ね9%から11%の範囲で推移しており、資本効率を重視した経営が一定の成果を上げています。
財務は安全?
澁谷工業の財務健全性は非常に高く、有利子負債ゼロの実質無借金経営を長年継続しています。自己資本比率は60%台後半で安定しており、強固な財務体質が不透明な経済環境下での投資を支えています。純資産も着実に積み上がっており、盤石な貸借対照表が同社の持続的な成長を可能にしています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 143億円 | -26.1億円 | -30.3億円 | 117億円 |
| FY2022/3 | 128億円 | -35.6億円 | -31.0億円 | 92.3億円 |
| FY2023/3 | 48.5億円 | -53.3億円 | 12.2億円 | -4.7億円 |
| FY2024/3 | 104億円 | -34.5億円 | -30.4億円 | 69.8億円 |
| FY2025/3 | 90.7億円 | -66.2億円 | -38.1億円 | 24.5億円 |
営業活動によるキャッシュフローは概ね年間100億円前後で推移しており、安定した本業の稼ぐ力を示しています。投資活動には積極的な設備投資やM&Aを充てており、将来の成長に向けた資本配分を行っています。強固な財務基盤を背景に、配当や自己株式取得を通じた株主還元も安定的に実施しています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 130億円 | 41.3億円 | 31.9% |
| FY2022/3 | 137億円 | 44.4億円 | 32.4% |
| FY2023/3 | 81.7億円 | 22.4億円 | 27.5% |
| FY2024/3 | 136億円 | 37.8億円 | 27.9% |
| FY2025/3 | 138億円 | 37.2億円 | 27.0% |
法人税等の支払額は経常的な利益水準に連動して推移しています。実効税率は概ね27%から32%の間で安定しており、税務上の特異な変動は見られません。利益の創出に伴い、適正な納税を通じて社会貢献を果たしています。
会社の公式開示情報
瓶詰め・充填装置で国内トップシェアを誇り、メカトロニクスや再生医療機器など多角的な事業展開を行っています。直近では半導体製造装置メーカーの買収を進めており、既存事業の安定収益と成長分野への投資の両立が業績の鍵を握るリスク要因となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,270億円 | — | 1,290億円 | +1.6% |
| FY2024 | 1,080億円 | — | 1,154億円 | +6.9% |
| FY2023 | 1,020億円 | — | 978億円 | -4.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 126億円 | — | 137億円 | +9.1% |
| FY2024 | 89億円 | — | 134億円 | +50.4% |
| FY2023 | 88億円 | — | 80億円 | -8.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は現在、具体的な中期経営計画を開示しておらず、単年度の業績予想を公表しています。FY2024、FY2025は期初予想を大幅に上回る着地となり、業績予想の精度には保守的な傾向が見られます。一方で、直近のFY2026予想では営業利益130億円(前期比5.4%減)と減益を見込んでおり、半導体関連事業の強化などM&Aの成果が計画達成の鍵を握ります。株主還元としては安定配当を継続しており、投資家からの信頼は厚いと考えられます。
株の売買状況と今後の予定
PER10.2倍、PBR0.88倍と、機械業界の平均と比較して明確な割安感があります。特にPBRは1倍を割り込んでおり、解散価値から見ても株価が低い水準にあることを示唆しています。信用倍率は2.74倍と比較的落ち着いており、需給バランスは安定しています。今後の決算発表で成長戦略の進捗が示されれば、割安さが修正される可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年6月期連結決算において、売上高1290.2億円、営業利益137.49億円を達成し過去最高水準の収益性を維持しました。
半導体製造装置メーカーである綜和機電を買収し、パワー半導体分野での製造能力と技術基盤を大幅に拡充しました。
2026年6月期中間決算を発表。売上高は630.63億円と堅調ですが、営業利益が前年同期比31.4%減の50.56億円と一時的な減益トレンドを示しました。
最新ニュース
澁谷工業 まとめ
ひとめ診断
「ペットボトル充填機トップが、再生医療と半導体製造装置のM&Aで『技術のかけ算』を仕掛ける石川の雄」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「機械」に分類される他の企業
パチンコホールの黒子役が、スマート遊技機特需で過去最高益を叩き出し、高配当で株主を魅了するキャッシュマシン
業務用の『冷やす』を極め、食のインフラから先端医療まで支える技術屋集団
社会インフラの巨大タンク屋が、EC時代の物流自動化ニーズを追い風に再成長する古くて新しい企業
長野発、世界を掘るミニ建機の巨人。売上の99%が海外という隠れたグローバル企業
創業120年の水インフラの巨人が、M&Aを駆使して官民連携ビジネスの覇権を狙う
京都発、ニッチな半導体製造装置でAI・パワー半導体の未来を切り拓く技術者集団
日本の飲食店の裏側を60年以上冷やし続ける、厨房のインフラ企業
ベアリング国内首位・世界第3位。産業機械と自動車向けの二本柱で世界30カ国超に展開