タツモ
TAZMO CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
半導体製造の未来を支える、岡山のニッチトップ技術企業
半導体製造プロセスの革新をリードし、M&Aを通じて多様な技術を融合させ、グローバル市場で不可欠なテクノロジーパートナーとなる。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン、ゲーム機、そして最近の自動車には、頭脳の役割を果たす「半導体」という小さな電子部品が不可欠です。タツモは、この非常に精密な半導体を作るための、工場で使われる特別な機械を開発・製造している会社です。普段私たちが直接目にすることはありませんが、クリーンルームと呼ばれる塵一つない空間で、同社の装置が活躍しています。世界中のデジタル製品が進化し続ける裏側で、タツモの技術が私たちの便利な生活を支えているのです。
タツモは半導体製造装置を主力とする機械メーカーです。直近の2025年12月期決算では、売上高354.3億円、営業利益47.68億円と堅調な業績を維持しました。しかし、会社が公表した2026年12月期の業績予想では、売上高355.0億円と横ばいながら、営業利益は36.00億円と減益を見込んでおり、半導体市場の調整局面が意識されています。同社はM&Aを通じて事業領域を洗浄装置やプリント基板装置へと拡大しており、次世代半導体向け技術開発への投資が今後の成長の鍵となります。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 12月
- 本社
- 岡山県岡山市北区芳賀5311
- 公式
- tazmo.co.jp
社長プロフィール
半導体市場の成長に対応し、技術革新と積極的なM&Aを通じて事業領域を拡大しています。ステークホルダーとの信頼関係を築き、サステナビリティ経営を推進することで、持続的な企業価値の向上を目指します。
この会社のストーリー
岡山県邑久郡長船町にて電子機器の修理業を開始。これがタツモの原点となる。
液晶カラーフィルター用塗布装置を開発し、現在の主力事業である半導体・液晶関連装置分野への第一歩を踏み出す。
半導体製造に不可欠なクリーン環境でのウエハ搬送ロボットを開発・販売開始し、事業の柱を強化する。
株式会社ジャスダック証券取引所に上場し、株式公開企業としての新たなステージを迎える。
半導体製造装置メーカーのアプリシアテクノロジーを子会社化。M&Aを成長戦略の軸に据え、事業ポートフォリオを多様化していく。
世界的な半導体需要の追い風を受け、2020年12月期に純利益が前年比131%増と大きく伸長。企業の成長力を証明した。
東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、プライム市場へ移行。日本を代表する企業の一つとして認知される。
倉元製作所と半導体サポートガラスの再生事業で業務提携。サステナビリティを意識した新たなビジネスモデルの構築を目指す。
注目ポイント
洗浄装置やプリント基板装置メーカーなどを買収し、事業領域を拡大。異なる技術を融合させ、新たな価値を創造する成長戦略が魅力です。
半導体ウエハの搬送装置や液晶用塗布装置など、特定の分野で高い技術力を誇ります。世界中の半導体メーカーから頼りにされる存在です。
好調な業績を背景に安定した配当を継続しており、株主への利益還元にも積極的です。2022年には創立50周年記念配当も実施しました。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 15円 | 13.4% |
| FY2017/3 | 7円 | 5.1% |
| FY2018/3 | 11円 | 8.9% |
| FY2019/3 | 9円 | 16.6% |
| FY2020/3 | 16円 | 12.6% |
| FY2021/3 | 16円 | 12.1% |
| FY2022/3 | 21円 | 13.0% |
| FY2023/3 | 24円 | 14.9% |
| FY2024/3 | 33円 | 11.4% |
| FY2025/3 | 34円 | 13.9% |
現在、株主優待制度は実施しておりません。
同社は成長への再投資を優先しつつ、株主への還元についても業績に連動した配当金を継続的に引き上げることで応える方針をとっています。配当性向は控えめな水準を維持していますが、これは将来の事業拡大に向けた内部留保を重視する姿勢を反映しています。今後も強固な業績成長を伴う形での増配が期待され、株主還元への意欲は高いと評価できます。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
タツモは半導体製造装置および関連装置を主力とし、近年の半導体市況の活況に伴いFY2024/3には売上高約359億円、純利益約42億円と過去最高水準の業績を記録しました。その後、市場の在庫調整局面などを経てFY2025/3は微減収減益となりましたが、高水準な受注残を背景に堅調な事業基盤を維持しています。FY2026/3の業績予想においても、安定した売上高約355億円を見込むなど、成長軌道にある同社の持続的な収益力が示されています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.3% | 6.0% | - |
| FY2022/3 | 13.5% | 5.7% | - |
| FY2023/3 | 15.2% | 5.0% | - |
| FY2024/3 | 19.1% | 8.6% | 16.5% |
| FY2025/3 | 12.6% | 7.6% | 13.5% |
同社は独自のニッチトップ技術を強みとし、営業利益率はFY2024/3に16.5%まで上昇するなど非常に高い収益性を誇ります。研究開発や生産の効率化を推進することで、市場変動が激しい半導体・液晶業界においても、ROE(自己資本利益率)は概ね10%を超えて推移しており、資本効率を重視した経営が定着しています。今後も付加価値の高い製品提供により、強固な収益構造を維持していくことが期待されます。
財務は安全?
財務健全性は極めて良好であり、自己資本比率は直近で56.6%まで改善するなど安定した資本構成を構築しています。かつては有利子負債ゼロを達成する無借金経営を行っていましたが、現在は将来の事業成長に向けた投資活動に伴い借入金を活用しつつ、強固な自己資本を維持しています。高い現預金水準と健全な負債管理により、不確実な経済環境下でも柔軟な投資戦略を遂行できる財務基盤が整っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.4億円 | -8.0億円 | 5.2億円 | -4.6億円 |
| FY2022/3 | -15.1億円 | -6.7億円 | 41.0億円 | -21.8億円 |
| FY2023/3 | -3.5億円 | -12.6億円 | 32.1億円 | -16.1億円 |
| FY2024/3 | 75.1億円 | -17.1億円 | -31.6億円 | 58.0億円 |
| FY2025/3 | 94.3億円 | -31.8億円 | -19.6億円 | 62.4億円 |
FY2024/3以降は、受注増に伴う利益拡大により営業キャッシュ・フローが大幅なプラスへと転換し、潤沢な資金創出能力が確立されました。投資キャッシュ・フローについては、成長分野への設備投資や事業拡大に向けた資金支出を継続しています。これにより営業利益の創出がそのままフリー・キャッシュ・フローの増加に直結する好循環を生み出しており、財務活動による借入金返済を進めつつも、高い資金流動性を確保しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 22.2億円 | 4.7億円 | 21.1% |
| FY2022/3 | 31.4億円 | 8.8億円 | 27.9% |
| FY2023/3 | 38.9億円 | 15.3億円 | 39.4% |
| FY2024/3 | 60.0億円 | 17.5億円 | 29.2% |
| FY2025/3 | 50.1億円 | 14.7億円 | 29.3% |
税引前利益の変動に応じて法人税等の負担額も推移しており、おおむね法定実効税率に近い水準で納税が行われています。過去には利益の急拡大により一時的に税負担比率が上昇する場面もありましたが、現在は安定した水準でコントロールされています。FY2026/3予想においても利益見通しに応じた適切な税金費用を見込んでおり、税務上の大きな懸念は認められません。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 695万円 | 1,150人 | - |
従業員平均年収は695万円となっており、製造業の平均水準と比較しても良好な給与体系が維持されています。半導体製造装置という高い技術力が求められるニッチトップ企業として、専門性の高い人材確保を目的とした競争力のある水準にあると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 主な安定株主は大江屋。
大株主には株式会社大江屋など特定企業が名を連ねており、創業家や関連会社の影響力が一定程度見られます。また、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口の保有比率も高く、機関投資家による保有割合も相応に存在し、安定的な株主構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業は半導体製造装置や液晶関連装置を中心としたプロセス機器事業と金型・樹脂成形事業から構成されています。半導体市場の設備投資動向に業績が強く左右されるリスクを抱えており、技術革新のスピードが極めて速い業界環境に対応するための研究開発投資が継続的に発生する点が特徴です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.0%と、多様な視点を取り入れた経営体制への転換を図っています。監査体制に関しては監査報酬として3,100万円が支払われており、子会社13社を抱える企業規模に見合った適正なモニタリング体制が構築されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 314億円 | — | 282億円 | -10.3% |
| FY2024 | 360億円 | — | 359億円 | -0.4% |
| FY2025 | 410億円 | — | 354億円 | -13.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 31億円 | — | 37億円 | +17.2% |
| FY2024 | 46億円 | — | 59億円 | +28.6% |
| FY2025 | 50億円 | — | 48億円 | -4.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画「TAZMO Vision 2025」では、売上高目標350億円を上回る354.3億円を達成しましたが、営業利益目標55億円には届かず47.68億円と未達で終了しました。近年の業績予想は、売上高は期初予想を下回る傾向がある一方、営業利益は上振れ・下振れが混在し、ボラティリティが高い状況です。2026年12月期は減益予想となっており、半導体市況の変動に対応しつつ、収益性を安定させられるかが今後の課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2023にはTOPIXを大幅に上回るパフォーマンスを記録しましたが、FY2024以降はTOPIXを下回る(アンダーパフォーム)状況が続いています。これは、半導体市況の先行き不透明感を背景に株価が調整局面に入ったことが主な要因と考えられます。今後は、業績回復を通じて株価を上昇させ、再びTOPIXを上回るTSRを実現できるかが焦点となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 110.4万円 | +10.4万円 | 10.4% |
| FY2022 | 114.1万円 | +14.1万円 | 14.1% |
| FY2023 | 202.2万円 | +102.2万円 | 102.2% |
| FY2024 | 159.7万円 | +59.7万円 | 59.7% |
| FY2025 | 156.5万円 | +56.5万円 | 56.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERは13.2倍と、半導体製造装置業界の平均(15〜20倍程度)と比較してやや割安な水準にあります。PBRも1.23倍と標準的な評価です。信用倍率は2.24倍と買い残が優勢ですが、過熱感は限定的です。今後は2026年5月に予定される第1四半期決算が、減益予想からの挽回の可能性を探る上で重要なイベントとなります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
株式会社倉元製作所と半導体サポートガラスの再生事業に関する業務提携基本契約を締結し、循環型ビジネスを強化。
2024年12月期上期経常利益を43%上方修正し、過去最高益予想を更新するなど高い成長性を証明。
2026年12月期の連結営業利益予想を36.00億円とし、前期の47.68億円から24.5%の減益見通しを公表。
最新ニュース
タツモ まとめ
ひとめ診断
「岡山のニッチトップ半導体装置メーカーが、M&Aを重ねて事業ポートフォリオを拡大し、次世代半導体需要を取り込む」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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