ダイフク
DAIFUKU CO.,LTD.
最終更新日: 2026年4月7日
「モノを動かす」で世界を制した搬送システムの王者
2030年に売上1兆円超を見据え、フィジカルAI・ロボティクスで搬送・保管システムの革新を推進する
この会社ってなに?
Amazonで注文した商品が翌日届く裏側で働く自動倉庫、空港で預けた手荷物が正確に届くシステム、スマホの中の半導体チップを製造ラインで運ぶ装置——これらを手がけるのがダイフクです。「モノを動かす」ことに特化し、物流・製造・空港の現場を自動化するインフラ企業です。
ダイフクは1937年創業の搬送・保管システムメーカーで、マテリアルハンドリング(マテハン)分野で世界首位の売上高を誇ります。EC物流向けの立体自動倉庫・仕分けシステム(イントラロジスティクス)、半導体製造ラインの搬送装置(クリーンルーム)、自動車塗装・組立ライン(オートモーティブ)、空港の手荷物搬送システム(エアポート)の4領域で事業を展開。2025年12月期は売上高6,607億円(+2.6%)・営業利益1,008億円(+24.4%)と4期連続で過去最高益を達成しました。2026年12月期は売上7,000億円・営業利益1,050億円を見込み、長期ビジョン「Driving Innovative Impact 2030」のもと、フィジカルAIやロボティクスへの研究開発投資も加速中です。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 12月
- 公式
- www.daifuku.com
社長プロフィール
マテリアルハンドリングで世界のモノの流れを最適化し、社会に革新的なインパクトを与え続けます。フィジカルAIとロボティクスで物流の未来を切り拓いていきます。
この会社のストーリー
大福機工として創業。チェーンコンベヤの製造からスタートし、日本の工場自動化の黎明期を支えた
日本初の立体自動倉庫システムを開発・納入。物流自動化のパイオニアとしての地位を確立
半導体製造ラインの自動搬送システムを開発。現在の高収益事業の礎を築く
北米のマテハン大手Jervis B. Webb社を買収し、空港システム事業も取得。世界市場への本格参入
マテハン世界首位の座を固め、フィジカルAI・ロボティクスで搬送システムの完全無人化を目指す
注目ポイント
搬送・保管システムの売上高で世界首位。Amazon等のEC物流倉庫から半導体工場、空港まで、世界中の「モノの流れ」を支えるインフラ企業
イントラロジスティクス・クリーンルーム・オートモーティブ・エアポートの4本柱。景気循環リスクを分散しながら安定成長を実現
営業利益は5年で2.3倍に拡大。保守・メンテナンスのストック収益と高付加価値なクリーンルーム事業で、利益率の構造的改善が進行中
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 9.8円 | 25.4% |
| FY2017/3 | 13.7円 | 30.6% |
| FY2018/3 | 23.3円 | 29.7% |
| FY2019/3 | 30円 | 28.6% |
| FY2020/3 | 25円 | 33.6% |
| FY2021/3 | 26.7円 | 31.2% |
| FY2022/3 | 30円 | 31.6% |
| FY2023/3 | 110円 | 100.8% |
| FY2024/3 | 55円 | 35.7% |
| FY2025/3 | 78円 | 36.7% |
なし
連結配当性向35%以上を方針に掲げ、業績拡大に連動して配当を増額中。FY2023/3の110円はFY2022/3期末の特別配当を含む一時的な高水準で、FY2024/3からは分割調整後の水準で安定成長。FY2026/12は82円(予想利回り約1.4%)を見込んでいます。利回りは低めですが、成長投資と株主還元のバランスを重視する方針です。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
4期連続で過去最高益を更新中。営業利益は448億円→1,008億円と2.3倍に拡大し、営業利益率も9.4%→15.3%と大幅に改善。EC需要を背景としたイントラロジスティクス事業と、生成AI投資の恩恵を受けるクリーンルーム事業が成長を牽引しています。FY2026/3予想は売上7,000億円・営利1,050億円と過去最高を更新する見通し。
事業ごとの売上・利益
製造業・流通業向け自動倉庫、コンベヤ、仕分けシステム。EC物流の拡大が追い風
半導体・液晶工場向け搬送システム。韓国CFI、中国DSAが展開。生成AI需要で受注好調
北米市場向け物流システム・空港システム。旧Webb社の事業基盤を活用
自動車工場の塗装・組立ライン向け搬送システム。EV化対応の新ライン需要
産業用コンピュータ、IoTデバイス。マテハンのデジタル化を支える技術基盤
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.4% | 7.4% | - |
| FY2022/3 | 14.6% | 7.5% | - |
| FY2023/3 | 13.5% | 7.0% | - |
| FY2024/3 | 11.8% | 8.3% | 12.7% |
| FY2025/3 | 21.3% | 10.4% | 15.3% |
営業利益率は9.4%→15.3%と5年で大幅に改善。ROEも12.4%→17.3%に上昇し、資本効率の向上が顕著です。保守・メンテナンス等のストック型収益の拡大と、高付加価値なクリーンルーム事業の構成比上昇が利益率改善に寄与。機械セクターの中でもトップクラスの収益性を実現しています。
財務は安全?
総資産は7,542億円に拡大しながら、自己資本比率は約60%の高水準を維持。有利子負債ゼロの実質無借金経営で、財務体質は非常に健全です。BPSの一時的な低下(FY2023/3)は株式分割によるもので、実質的な純資産は毎年着実に増加しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 567億円 | -98.3億円 | -276億円 | 469億円 |
| FY2022/3 | 200億円 | -119億円 | -302億円 | 81.6億円 |
| FY2023/3 | 371億円 | -296億円 | 227億円 | 75.3億円 |
| FY2024/3 | 1,161億円 | -23.9億円 | -368億円 | 1,137億円 |
| FY2025/3 | 761億円 | -243億円 | -274億円 | 518億円 |
営業CFは安定した黒字を維持し、FY2024/3は1,161億円と過去最高水準を記録。設備投資は滋賀事業所再開発やアメリカ新工場を含め増加傾向ですが、FCFは毎年プラスを確保。財務CFは自社株買い・配当を反映してマイナスが続き、株主還元を積極的に行っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 513億円 | 154億円 | 30.0% |
| FY2022/3 | 598億円 | 185億円 | 31.0% |
| FY2023/3 | 642億円 | 187億円 | 29.2% |
| FY2024/3 | 745億円 | 174億円 | 23.4% |
| FY2025/3 | 1,046億円 | 266億円 | 25.4% |
税引前利益は5年で458億円→1,046億円と2.3倍に拡大。実効税率はFY2024/3以降に23〜25%台に低下しており、海外子会社の利益増加に伴う税効率の改善が進んでいます。グローバル展開による税率最適化が全社の手取り利益拡大に寄与しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 918万円 | 11,417人 | - |
平均年収918万円は機械業界で上位水準。単体従業員11,417名(連結約13,000名超)、平均年齢41.6歳、平均勤続年数14.7年。マテハン分野のグローバルリーダーとして高度な技術者を擁し、待遇にも反映されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関33.2%+事業法人4.5%+ダイフク取引先持株会2.4%で安定株主約41%。外国人比率45.8%と高く、グローバル機関投資家中心の構成
信託銀行経由の機関投資家が上位を占め、外国人投資家比率が45.8%と高水準です。みずほ銀行(2.5%)・日本生命(2.2%)が政策保有株主として安定性に寄与。ダイフク取引先持株会(2.4%)や中央日本土地建物(1.8%)も安定株主層です。創業家の持分はなく、完全なプロ経営者体制のもとグローバル投資家に広く保有される構成になっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| イントラロジスティクス(ダイフク本体) | 約3,900億円 | 約550億円 | 約14.1% |
| クリーンルーム(ダイフク+CFI+DSA) | 約1,500億円 | 約300億円 | 約20.0% |
| Daifuku North America(DNA) | 約800億円 | 約80億円 | 約10.0% |
| オートモーティブ | 約250億円 | 約30億円 | 約12.0% |
| コンテック | 約150億円 | 約20億円 | 約13.3% |
イントラロジスティクスが売上の約6割を占めるコア事業。一方、利益率ではクリーンルーム事業が約20%と突出しており、全社利益の3割を稼ぐ高収益セグメントです。4つの事業領域(物流・半導体・自動車・空港)に分散されたポートフォリオで景気循環リスクを軽減し、安定した成長を実現しています。
この会社のガバナンスは?
社外取締役比率54%と高水準で、女性役員3名(21.4%)を含む多様性のある取締役会構成。2026年1月に下代博会長・寺井友章社長体制へ移行し、グローバル経営のスピードアップを図っています。連結子会社61社を擁する世界的なグループ経営体制です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/12 | 900億円 | 1,000億円 | 1,008億円 | +0.8% |
| FY2024/12 | 700億円 | 790億円 | 811億円 | +2.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2期連続で上方修正→上振れ着地と、予想精度の高さと上振れ余地を両立。2027年中計の営業利益率15%目標をFY2025/12に早くも達成しており、計画の信頼性は高いです。戦略投資800億円は滋賀事業所再開発・アメリカ新工場・フィジカルAI研究に振り向けられます。
株の売買状況と今後の予定
PERは27倍・PBRは4.79倍と、機械業界平均を大幅に上回るプレミアム評価。マテハン世界首位の成長性と高い利益率が織り込まれています。信用倍率6.03倍と買い残がやや多く、短期的な過熱感に注意が必要です。アナリストの目標株価は平均7,000〜8,000円台と、現水準からの上昇余地を示唆しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/12本決算発表。売上高6,607億円・営業利益1,008億円で4期連続の過去最高益を達成
FY2026/12は売上7,000億円・営業利益1,050億円を予想。滋賀事業所再開発やアメリカ新工場に投資加速
半導体搬送クリーンルーム事業の受注が好調。生成AI関連の設備投資拡大の恩恵を受ける
インドのグループ会社がイントラロジスティクス事業の新工場を本格稼働。新興国市場への展開を加速
FY2024/12本決算。売上高6,440億円・営業利益811億円で3期連続最高益
最新ニュース
ダイフク まとめ
ひとめ診断
マテリアルハンドリング世界No.1。物流自動化から半導体搬送・空港システムまで「モノを動かす」インフラの王者
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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