オークマ6103
OKUMA Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンや、乗っている自動車。これらの製品には、非常に精密な金属部品がたくさん使われています。実はその部品の多くは、オークマが作る「マザーマシン(機械を作る機械)」と呼ばれる工作機械によって作られています。例えば、スマホの滑らかな金属フレームや、自動車エンジンの複雑な部品をミクロン単位の精度で削り出しているのです。普段、私たちが直接目にすることはありませんが、日本のものづくりを根底から支え、世界中の工場の裏側で活躍している会社です。
工作機械の老舗大手、オークマはマシニングセンタ(MC)で国内首位級。最大の特徴は、機械の頭脳であるNC装置を自社開発する「OSP」にあり、ハードとソフト一体での最適化を強みとする。直近の2025期決算では、売上高2,068.2億円、営業利益146.51億円と市況悪化の影響を受け減収減益。今後は半導体や航空宇宙、脱炭素関連分野での需要獲得を目指し、自律化・知能化技術を搭載した「グリーンスマートマシン」の拡販に注力する。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県丹羽郡大口町下小口5丁目25番地の1
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.2% | 0.9% | - |
| 2022/03期 | 6.2% | 4.8% | - |
| 2023/03期 | 9.4% | 7.0% | - |
| 2024/03期 | 8.6% | 6.6% | 11.1% |
| 2025/03期 | 4.0% | 3.2% | 7.1% |
| 3Q FY2026/3 | 4.3%(累計) | 2.8%(累計) | 6.3% |
収益性は2024/03期に営業利益率が11.1%を記録するなど改善傾向にありましたが、直近は構造改革に伴う一時的な費用負担によりROEが4.0%まで低下しました。自社開発のNC装置や「ARMROID」などの自動化ソリューションによる高付加価値化が強みです。今後は高付加価値製品の拡販により、かつての二桁台の利益率への回帰を目指しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,234億円 | — | 20.9億円 | 33.1円 | - |
| 2022/03期 | 1,728億円 | — | 116億円 | 183.5円 | +40.0% |
| 2023/03期 | 2,276億円 | — | 192億円 | 308.0円 | +31.7% |
| 2024/03期 | 2,280億円 | 254億円 | 194億円 | 314.9円 | +0.2% |
| 2025/03期 | 2,068億円 | 147億円 | 95.9億円 | 158.5円 | -9.3% |
オークマの業績は、工作機械の受注変動に伴い、2023/03期から2024/03期にかけて約2,500億円規模の高水準な売上高を維持しました。しかし、直近の2025/03期は設備投資の停滞や構造改革費用の影響で純利益が約96億円に減益となりました。次期2026/03期に向けては、航空・宇宙やデータセンター関連の需要を取り込み、売上高2,300億円への回復を予想しています。 【3Q 2026/03期実績】売上1665億円(通期予想比72%)、営業利益104億円(同47%)、純利益85億円(同57%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
工作機械大手としてNC(数値制御)装置の自社開発に強みを持ち、マシニングセンタ等で高いシェアを誇ります。グローバルな事業展開に伴う為替リスクや地政学リスク、さらには原材料価格の変動を主要な経営リスクとして開示しており、それらに対する機動的なコスト管理が求められる体制です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2,150億円 | — | 2,068億円 | -3.8% |
| 2024期 | 2,300億円 | — | 2,280億円 | -0.9% |
| 2023期 | 2,100億円 | — | 2,276億円 | +8.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 215億円 | — | 147億円 | -31.9% |
| 2024期 | 255億円 | — | 254億円 | -0.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画「Get Ready 2025」では、次の飛躍に向けた基礎固めを掲げていますが、直近の2025期業績は中国経済の減速や世界的な設備投資の慎重化を受け、期初予想を大幅に下回る結果となりました。過去の業績予想の精度を見ると、2023期は上振れ着地したものの、近年は外部環境の変化に弱く、予想を下回る傾向が見られます。今後の計画達成には、航空宇宙や半導体といった成長分野での受注獲得が鍵となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
金融機関保有株の大量売り出しを実施し、需給緩和による株価調整が見られた。
ドイツの工作機械販売総代理店を買収し、欧州市場での販売網強化を推進。
脱炭素と高精度加工を両立する「Green-Smart Machine」の本格的な拡販体制を構築。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は76.3%と強固な経営基盤を維持しています。近年は成長投資や構造改革のために有利子負債が250億円まで増加しましたが、十分な資産余力を有しています。潤沢な現預金と高い自己資本により、不透明な市場環境下でも安定した事業運営が可能な体制を構築しています。 【3Q 2026/03期】総資産3155億円、純資産2509億円、自己資本比率63.7%、有利子負債50億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 190億円 | 58.7億円 | 40.7億円 | 131億円 |
| 2022/03期 | 162億円 | 87.1億円 | 30.4億円 | 74.5億円 |
| 2023/03期 | 161億円 | 65.3億円 | 76.2億円 | 95.3億円 |
| 2024/03期 | 52.5億円 | 126億円 | 107億円 | 73.3億円 |
| 2025/03期 | 178億円 | 153億円 | 35.0億円 | 25.4億円 |
営業キャッシュフローは本業の堅調な稼ぐ力により安定的に推移していますが、2024/03期は設備投資の加速により一時的にフリーキャッシュフローがマイナスとなりました。2025/03期には営業活動によるキャッシュフローが約178億円まで回復し、投資を賄う構造に戻っています。継続的な研究開発や生産設備への投資を優先しながら、株主還元とのバランスを考慮した資金運用を行っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は6.0%と、さらなる多様性の確保に向けた取り組みが課題です。一方で、監査役会設置会社として外部の視点を取り入れた強固な監視体制を構築しており、堅実な企業統治を通じてグローバル競争力を維持する経営基盤を有しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 689万円 | 4,071人 | - |
平均年収は689万円となっており、日本の製造業の中でも安定した給与水準を維持しています。工作機械業界は景気変動の影響を受けやすいものの、同社は高付加価値なNC旋盤等の技術力によって収益性を確保し、従業員へ適切に利益を還元していることが分かります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。2021期から2025期までの5年間、オークマのTSRは一貫して市場平均であるTOPIXを上回っており(インライン)、株主へのトータルリターン創出に成功しています。特に積極的な配当政策がTSRを下支えしており、株価が軟調な局面でも配当がクッションとなり、TOPIXを上回るパフォーマンスを維持する要因となっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 18円 | 21.1% |
| 2017/03期 | 18円 | 28.2% |
| 2019/03期 | 125円 | 21.6% |
| 2020/03期 | 65円 | 38.3% |
| 2021/03期 | 35円 | 52.9% |
| 2022/03期 | 90円 | 24.5% |
| 2023/03期 | 180円 | 29.2% |
| 2024/03期 | 200円 | 31.8% |
| 2025/03期 | 150円 | 94.7% |
現在、株主優待制度は実施していません。
オークマは配当方針として安定的かつ継続的な利益還元を重視しており、連結配当性向30%以上を目安に掲げる「配当性向目標」型を採用しています。業績が好調な時期には大幅な増配を行ってきましたが、直近では減益に伴い配当水準を調整しています。今後は業績の回復とともに、株主への適切な利益還元を継続する方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 183.2万円 | 83.2万円 | 83.2% |
| 2022期 | 149.9万円 | 49.9万円 | 49.9% |
| 2023期 | 178.3万円 | 78.3万円 | 78.3% |
| 2024期 | 218.8万円 | 118.8万円 | 118.8% |
| 2025期 | 215.9万円 | 115.9万円 | 115.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は2.26倍と標準的な水準で、需給面での過熱感は限定的です。業界比較では、PER・PBR共に業界平均を大きく下回っており、バリュエーション面では割安感があります。現在の株価はPBR1倍割れの水準にあり、市場からは厳しい業績見通しが織り込まれている状態と言えます。今後の工作機械受注動向が株価の方向性を決める重要な材料となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 54.6億円 | 33.7億円 | 61.8% |
| 2022/03期 | 156億円 | 40.0億円 | 25.7% |
| 2023/03期 | 264億円 | 72.5億円 | 27.4% |
| 2024/03期 | 256億円 | 61.8億円 | 24.2% |
| 2025/03期 | 155億円 | 59.4億円 | 38.2% |
法人税等の支払いは概ね法定実効税率に近い水準で推移しており、業績に応じた適切な納税を行っています。2021/03期は利益水準が低かったために一時的に税率が上昇しました。2025/03期は一時的な費用や税務上の調整により実効税率が約38%となりましたが、今後は30%台前半で安定すると見込まれます。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
オークマ まとめ
「『マザーマシン』の頭脳を自社開発し続ける、創業120年超の技術者集団」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。