アネスト岩田6381
ANEST IWATA Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日乗っている自動車、その美しいボディカラーを均一に塗装しているのは、アネスト岩田のスプレーガンかもしれません。また、スマートフォンの精密な部品を作る工場の裏側では、同社の真空ポンプやコンプレッサがクリーンな環境を保つために活躍しています。さらには、テーマパークで良い香りを演出する特殊な噴霧器も手掛けており、あなたが気づかないうちに、同社の技術が快適な体験を支えているのです。
塗装機器・圧縮機で国内トップシェアを誇る技術系メーカー。2024期まで増収増益を続けたが、2025期は売上高544.1億円(前期比+1.8%)、営業利益59.03億円(同-4.4%)と増収減益で着地。中国市場の減速などが響いた形だが、会社は2026期に売上高580億円、営業利益55.5億円を見込む。株主還元に積極的で、DOE(株主資本配当率)7.0%~7.5%を目安とする新方針を打ち出しており、今後の収益力回復が株価の鍵を握る。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 神奈川県横浜市港北区新吉田町3176
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 7.3% | 5.3% | - |
| 2022/03期 | 9.3% | 6.7% | - |
| 2023/03期 | 10.3% | 7.6% | - |
| 2024/03期 | 10.3% | 7.8% | 11.6% |
| 2025/03期 | 8.3% | 6.3% | 10.8% |
| 3Q FY2026/3 | 8.1%(累計) | 4.9%(累計) | 9.6% |
収益性については、売上高営業利益率が10%超の水準を維持しており、高付加価値な製品提供による安定的な利益創出能力を示しています。ROE(自己資本利益率)は概ね8%から9%台で推移しており、効率的な資本活用がなされています。2025/03期には若干の低下が見られたものの、依然として業界内でも堅実な収益性を確保しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 356億円 | — | 26.2億円 | 63.3円 | - |
| 2022/03期 | 423億円 | — | 35.4億円 | 86.3円 | +19.0% |
| 2023/03期 | 485億円 | — | 43.8億円 | 108.3円 | +14.6% |
| 2024/03期 | 534億円 | 61.8億円 | 49.3億円 | 122.1円 | +10.1% |
| 2025/03期 | 544億円 | 59.0億円 | 42.8億円 | 108.2円 | +1.8% |
アネスト岩田は、塗装機器やコンプレッサーの製造販売を主力とし、堅調なグローバル需要を背景に売上高は2021/03期の約356億円から2025/03期には約544億円まで拡大しました。特に2024/03期までは増収増益基調が鮮明であり、積極的な海外展開と製品ラインナップの拡充が業績成長を牽引しました。2026/03期期は、さらなる事業拡大を目指す中で、売上高580億円の更新を見込んでいます。 【3Q 2026/03期実績】売上395億円(通期予想比68%)、営業利益38億円(同68%)、純利益34億円(同81%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
空気圧縮機や塗装機器を主力とするグローバル企業であり、31社の連結子会社を通じて世界20カ国以上で事業を展開しています。為替変動や原材料価格の高騰といった事業リスクを抱えつつも、海外市場での販売強化やM&Aを通じた新たな事業モデルの構築を進めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 385億円 | — | 423億円 | +9.97% |
| 2023期 | 440億円 | — | 485億円 | +10.25% |
| 2024期 | 518億円 | — | 534億円 | +3.15% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 36億円 | — | 48億円 | +32.78% |
| 2023期 | 49億円 | — | 58億円 | +19.14% |
| 2025期 | 56億円 | — | 59億円 | +6.36% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
アネスト岩田は現在、2026期から始まる新中期経営計画を推進中です。2026期の業績予想を実質的な初年度目標と見なせます。過去の業績予想を見ると、期初の保守的な予想を期末にかけて上回る傾向が強く、2022期、2023期と2桁%の大幅なポジティブサプライズを記録しています。ただし、2025期は増収減益で着地し成長が鈍化しており、新中計で再び成長軌道に乗せられるかが焦点となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
EVベンチャーのHWエレクトロと資本業務提携を締結し、新領域への進出を加速。
SUPER GT GT300クラスへの参戦体制を刷新し、ブランド力の強化を図る。
2026年の創業100周年に向けた「未完成の100周年記念プロジェクト」を開始。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は2025/03期時点で67.7%という高い水準を維持しています。有利子負債は極めて少額に抑えられており、強固な資本基盤が構築されているため、景気変動に対する抵抗力は十分にあります。この厚い自己資本は、今後の成長投資や株主還元を支える重要な基盤となっています。 【3Q 2026/03期】総資産698億円、純資産540億円、自己資本比率60.7%、有利子負債8.6億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 46.0億円 | 10.7億円 | 19.6億円 | 35.4億円 |
| 2022/03期 | 38.9億円 | 10.8億円 | 21.0億円 | 28.1億円 |
| 2023/03期 | 43.3億円 | 33.2億円 | 23.6億円 | 10.1億円 |
| 2024/03期 | 67.7億円 | 12.6億円 | 35.8億円 | 55.1億円 |
| 2025/03期 | 97.5億円 | 32.5億円 | 39.3億円 | 64.9億円 |
営業キャッシュフローは本業の安定した収益を背景に増加傾向にあり、2025/03期には約97億円と高い創出力を示しました。設備投資への積極的な支出を行いつつも、フリーキャッシュフロー(FCF)は安定してプラスを維持しています。これらにより得られた余剰資金は、将来への再投資だけでなく、配当の増額など株主還元にも充てられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が22.2%と女性の登用を積極的に進めており、透明性の高いガバナンス体制を構築しています。連結子会社31社という中堅以上の企業規模を有し、適正な監査報酬を通じて健全な経営統治とリスク管理を遂行しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 582万円 | 1,906人 | - |
従業員平均年収は582万円となっており、製造業(機械業界)の平均水準と比較して堅実な給与水準を維持しています。長年の歴史を持つ企業として、持続可能な成長と利益還元を両立させながら、従業員への安定的な報酬分配が行われている背景があります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
同社のTSR(株主総利回り)は、過去5年間にわたり継続してTOPIXをアンダーパフォームしています。2024期には自社TSRが150.2%と高い伸びを示したものの、同期間のTOPIXは216.8%とさらにそれを上回る市場全体の好調さがありました。これは、同社の安定的ながらも爆発的な成長には至らない業績が、市場平均の上昇率にキャッチアップできていないことを示唆しています。株価は上昇基調にあるものの、市場全体のモメンタムを超えるほどの材料には乏しい状況が続いています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 22円 | 35.4% |
| 2017/03期 | 20円 | 24.5% |
| 2018/03期 | 20円 | 29.7% |
| 2019/03期 | 22円 | 31.2% |
| 2020/03期 | 24円 | 36.8% |
| 2021/03期 | 24円 | 37.9% |
| 2022/03期 | 30円 | 34.8% |
| 2023/03期 | 38円 | 35.1% |
| 2024/03期 | 49円 | 40.1% |
| 2025/03期 | 45円 | 41.6% |
現在、株主優待制度は実施していません。
アネスト岩田は、安定的かつより多くの株主還元を実現するためにDOE(株主資本配当率)7.0%~7.5%を目安とした還元方針を採用しています。この方針に基づき、成長に伴う純資産の拡大と連動した配当実施を継続しています。今後も財務基盤を重視しつつ、持続的な利益成長と両立した積極的な還元が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 106.1万円 | 6.1万円 | 6.1% |
| 2022期 | 88.8万円 | 11.2万円 | -11.2% |
| 2023期 | 109.9万円 | 9.9万円 | 9.9% |
| 2024期 | 150.2万円 | 50.2万円 | 50.2% |
| 2025期 | 133.3万円 | 33.3万円 | 33.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRは業界平均並みで、割高感も割安感も限定的です。配当利回りは平均を上回っており、株主還元への意識が評価されている可能性があります。一方、信用倍率は4.22倍と買い残が優勢で、将来の株価上昇を見込む投資家が多いことを示唆していますが、需給の緩みを警戒する声も出そうです。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 42.5億円 | 16.3億円 | 38.3% |
| 2022/03期 | 55.7億円 | 20.3億円 | 36.5% |
| 2023/03期 | 70.4億円 | 26.6億円 | 37.8% |
| 2024/03期 | 79.9億円 | 30.6億円 | 38.3% |
| 2025/03期 | 71.4億円 | 28.6億円 | 40.1% |
法人税等の支払いは税引前利益の変動に応じて推移しており、概ね30%台後半の実効税率となっています。2025/03期は一時的な税負担率の上昇が見られましたが、基本的には国際的な事業展開に基づく各国税制の影響を受けています。2026/03期期予想における実効税率の低下は、利益構成や税務効果の変動を見込んだものと考えられます。
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アネスト岩田 まとめ
「自動車塗装のガリバーが、創業100周年を機にEVや香りビジネスにも触手を伸ばす野心的な老舗メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。