トーヨーカネツ
TOYO KANETSU K.K.
最終更新日: 2026年3月28日
物流とエネルギーインフラで、未来の社会を支える技術集団
私たちは、独自の技術とソリューションを磨き続け、物流とエネルギーの分野における社会課題を解決することで、豊かで持続可能な未来の実現に貢献します。
この会社ってなに?
あなたが普段インターネットで注文した商品が、驚くほど速く翌日に届くことはありませんか?そのスピーディーな配送の裏側では、巨大な物流センターでトーヨーカネツが作った自動仕分けシステムやロボットが24時間休まず働いています。また、私たちが毎日使う電気やガスのエネルギーは、同社が建設した巨大なLNG(液化天然ガス)タンクに貯蔵されています。このように、トーヨーカネツの技術は、ネット通販の利便性から都市のエネルギー供給まで、私たちの現代生活に欠かせないインフラを陰で支えているのです。
トーヨーカネツは、LNGタンク等のエネルギープラント事業と、EC市場拡大を背景とした物流システム事業を両輪に成長を続ける機械メーカーです。2025年3月期決算では売上高604.7億円(前期比12.4%増)、営業利益41.31億円(同33.7%増)と大幅な増収増益を達成しました。進行中の中期経営計画では、2027年度に売上高800億円、営業利益60億円という挑戦的な目標を掲げており、物流DX関連企業のM&Aも積極的に進めています。PBRは0.56倍と依然として割安水準にあり、資本効率の改善と株主還元の強化が今後の焦点となります。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都江東区南砂2丁目11番1号
- 公式
- www.toyokanetsu.co.jp
社長プロフィール

当社グループは、創業以来培ってきた技術力とノウハウを基盤に、物流ソリューション事業とエネルギー・プラント事業を両輪として社会インフラを支えてまいりました。新たに策定した中期経営計画のもと、既存事業の強化とM&Aを含む成長戦略を推進し、持続的な企業価値の向上を目指します。
この会社のストーリー
産業用タンクや各種装置の製造・販売を目的として創業。日本の産業発展の黎明期を支える一歩を踏み出した。
石油備蓄の安全性と効率性を飛躍的に向上させる浮屋根式タンクを日本で初めて建設し、エネルギーインフラ分野で高い技術力を示した。
高度経済成長の波に乗り、事業を拡大。社会的信用を高め、さらなる発展のための強固な経営基盤を確立した。
クリーンエネルギーとして注目されるLNGの貯蔵技術を確立。国のエネルギー政策に貢献し、事業の新たな柱を築いた。
物流ソリューション事業を本格化。省スペース・高効率を実現する革新的なシステムで、EC市場の拡大など物流業界の変化に対応した。
環境計測機器保守の会社や物流システム開発のスクラムソフトウェアなどを子会社化。M&Aを積極的に活用し、事業シナジーとDX推進を加速させる。
物流ソリューション事業とエネルギー・プラント事業が共に好調に推移し、過去最高の売上高を記録。資本効率の向上も実現し、成長軌道に乗る。
「社会課題の解決を通じた企業価値の向上」を掲げる中期経営計画を推進。物流DXと脱炭素化社会の実現に貢献し、持続的な成長を目指す。
注目ポイント
EC市場の拡大を背景に、自動倉庫システムなどの物流ソリューション事業が急成長。M&Aも積極的に行い、社会の物流課題を解決するリーディングカンパニーを目指しています。
石油タンク建設から始まり、LNG・水素など次世代エネルギー貯蔵技術でも高い実績を誇ります。脱炭素社会の実現に不可欠なインフラを支える、社会貢献性の高い事業です。
社会インフラを支える2つの事業を柱に、安定した収益基盤を確立。近年は増収増益トレンドにあり、配当利回りも比較的高水準で、株主への還元にも積極的です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 5円 | 28.7% |
| FY2017/3 | 12円 | 32.1% |
| FY2018/3 | 100円 | 39.8% |
| FY2019/3 | 100円 | 88.7% |
| FY2020/3 | 100円 | 51.1% |
| FY2021/3 | 115円 | 54.1% |
| FY2022/3 | 145円 | 50.8% |
| FY2023/3 | 147円 | 50.1% |
| FY2024/3 | 229円 | 50.2% |
| FY2025/3 | 236円 | 50.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として配当性向50%を目標に掲げ、利益成長を直接還元する姿勢を鮮明にしています。近年の業績拡大に伴い増配傾向が続いており、高い利回り水準を維持している点が投資家にとって大きな魅力です。今後も持続可能な成長と併せて、株主還元の拡充が期待されます。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
トーヨーカネツは物流ソリューションとタンク事業を軸に、安定的な増収基調を維持しています。FY2025/3期は売上高605億円、営業利益41億円を達成し、積極的な物流DXへの取り組みや設備投資需要を背景に成長を遂げました。FY2026/3期も売上高620億円を見込むなど、堅調な受注残を背景とした底堅い業績推移が特徴です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.5% | 3.0% | - |
| FY2022/3 | 5.5% | 3.6% | - |
| FY2023/3 | 5.0% | 3.7% | - |
| FY2024/3 | 7.5% | 5.2% | 5.7% |
| FY2025/3 | 8.5% | 5.4% | 6.8% |
収益性は着実に向上しており、FY2025/3期にはROEが9.4%、営業利益率が6.8%まで伸長しました。物流ソリューション事業での高付加価値化や、不採算案件の削減による効率化が利益率改善に寄与しています。資本効率の向上を重視する経営姿勢が数値にも明確に表れています。
財務は安全?
自己資本比率は57.7%と良好な水準を維持し、強固な財務基盤を構築しています。FY2024/3期より有利子負債が発生しましたが、事業成長に向けた投資の側面が強く、キャッシュフローの生成能力と照らしても過度なリスクではありません。BPS(1株当たり純資産)も右肩上がりで推移しており、健全性は確保されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 14.8億円 | -3.4億円 | -51.8億円 | 11.4億円 |
| FY2022/3 | -11.0億円 | -8.3億円 | 32.1億円 | -19.3億円 |
| FY2023/3 | 11.1億円 | 8.3億円 | -37.2億円 | 19.3億円 |
| FY2024/3 | -7.4億円 | -10.4億円 | 31.2億円 | -17.8億円 |
| FY2025/3 | 53.0億円 | -17.6億円 | -54.2億円 | 35.4億円 |
FY2025/3期には営業キャッシュフローが約53億円と大幅な黒字を記録し、高い収益獲得能力を証明しました。過去には大型案件の進捗や投資活動の影響で一時的なマイナスが生じることもありましたが、現在は安定した資金創出体制が整っています。創出した資金は有利子負債の返済や株主還元に充てられる好循環が構築されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 30.5億円 | 12.8億円 | 41.8% |
| FY2022/3 | 34.7億円 | 11.4億円 | 32.8% |
| FY2023/3 | 29.0億円 | 5.2億円 | 17.9% |
| FY2024/3 | 35.8億円 | 2,500万円 | 0.7% |
| FY2025/3 | 44.0億円 | 7.7億円 | 17.4% |
実効税率は年度によって変動が大きく、特にFY2024/3期は税効果会計の適用等により一時的に低い水準となりました。平常時は概ね30%前後の水準で推移しており、業績に応じた適正な納税が行われています。今後も税制改正や繰延税金資産の増減により変動する可能性があるため、注視が必要です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 730万円 | 1,218人 | - |
従業員平均年収は730万円であり、日本の製造業や機械業界の平均と比較しても高い給与水準を維持しています。好調な業績や物流DX関連事業の成長といった付加価値向上が、従業員への安定的な還元に寄与していると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。
上位株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口が名を連ねており、機関投資家の保有比率が高い構造です。また、従業員持株会が上位株主に含まれており、企業価値の向上を従業員と共有する安定的な資本体制が構築されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
物流ソリューション事業とエネルギー関連のタンク事業を柱としており、特に物流DXの需要拡大が収益を牽引しています。事業リスクとしては、原材料価格の変動や大型プロジェクトの工期遅延に伴うコスト増が懸念事項として挙げられます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が22.0%と上場企業の中でも比較的高い水準を維持しており、多様な視点を取り入れた経営体制を構築しています。14社の連結子会社を擁する規模ながら、監査報酬4,100万円を投じて透明性の高い監査体制を確保しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 585億円 | — | 605億円 | +3.4% |
| FY2024 | 540億円 | — | 538億円 | -0.4% |
| FY2023 | 521億円 | — | 474億円 | -9.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 34億円 | — | 41億円 | +21.5% |
| FY2024 | 33億円 | — | 31億円 | -6.4% |
| FY2023 | 27億円 | — | 25億円 | -7.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年度から新中期経営計画を開始し、最終年度である2027年度に売上高800億円、営業利益60億円、ROE10%以上を目指します。初年度である2025年3月期は売上高604.7億円、営業利益41.31億円と、期初予想を大幅に上回り好調なスタートを切りました。過去3期は期初予想に対して未達が続いていましたが、2025年3月期は大幅な上方修正を達成しており、経営計画の確度が向上している点が評価できます。目標達成には、主力である物流ソリューション事業の継続的な成長が不可欠です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間において、トーヨーカネツのTSRは毎年TOPIXを上回る優れたパフォーマンス(アウトパフォーム)を達成しています。特にFY2024はTSRが263.2%とTOPIXの197.3%を大きく超過しました。これは、堅調な業績を背景とした株価上昇に加え、積極的な増配による株主還元姿勢が投資家に評価された結果と言えます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 144.8万円 | +44.8万円 | 44.8% |
| FY2022 | 138.7万円 | +38.7万円 | 38.7% |
| FY2023 | 154.9万円 | +54.9万円 | 54.9% |
| FY2024 | 263.2万円 | +163.2万円 | 163.2% |
| FY2025 | 231.8万円 | +131.8万円 | 131.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER8.7倍、PBR0.56倍はいずれも機械業種の平均(PER15倍、PBR1.2倍)を大幅に下回っており、株価は割安と判断されます。特にPBRが1倍を大きく割り込んでいる点は、資産価値に対して株価が評価されていないことを示唆しています。一方で、信用買い残が売り残の7.59倍と高く、将来の売り圧力となる可能性には注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月期第3四半期決算にて、営業利益が前年同期比22.1%増となる大幅な増益を達成しました。
2026年3月期中間決算において、経常利益が2.3倍の増益となり、業績の好調さが市場で評価されました。
2025-2027年度の新中期経営計画を策定し、物流およびエネルギー分野でのさらなる成長戦略を打ち出しました。
最新ニュース
トーヨーカネツ まとめ
ひとめ診断
「社会インフラの巨大タンク屋が、EC時代の物流自動化ニーズを追い風に再成長する古くて新しい企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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