6361プライム

荏原製作所

EBARA CORPORATION

最終更新日: 2026年4月7日

ROE12.0%
BPS759.6円
自己資本比率0.0%
FY2025/3 有報データ

水と半導体の「見えないインフラ」で世界を支えるポンプの巨人

2035年に売上2兆円超・営業利益率20%の「技術で社会に貢献するグローバル企業」を目指す

この会社ってなに?

あなたの家の蛇口から出る水を送るポンプ、オフィスビルの空調、スマホの中のチップを研磨する装置——これらを手がけるのが荏原製作所です。「水」と「半導体」という現代社会に欠かせない2つの領域で、見えないところから暮らしを支えるインフラ企業です。

荏原製作所は1912年創業のポンプ総合メーカーで、上下水道・ビル空調用ポンプから半導体製造装置(CMP=化学的機械研磨)まで幅広い事業を展開しています。2025年12月期は売上収益9,582億円・営業利益1,138億円と5期連続で過去最高を更新。半導体向けCMP装置が生成AI需要の追い風を受けて急成長し、精密・電子セグメントが全社利益の約半分を稼ぐ主力事業に成長しました。2026年2月に発表した長期ビジョン「E-Vision 2035」では売上2兆円超・営業利益率20%を掲げ、新中期経営計画「E-Plan 2028」では売上1.2兆円・営業利益率14.5%を目標に成長投資を加速中です。米有力アクティビストのサード・ポイントも株式を保有し、「米同業比で割安」と評価しています。

機械プライム市場

会社概要

業種
機械
決算期
12月
公式
www.ebara.com

社長プロフィール

細田 修吾
細田 修吾
取締役 代表執行役社長 CEO兼COO
財務派の改革者
水と空気、そして半導体——荏原は社会の「当たり前」を支える企業です。E-Vision 2035のもと、技術で世界の課題を解決し、持続的な成長を実現していきます。

この会社のストーリー

1912
畠山一清がポンプ製造で創業

創業者・畠山一清が東京で荏原製作所を設立。排水用ポンプの国産化に挑む

1949
東証上場

戦後の復興需要に応え上下水道用ポンプで成長。東京証券取引所に上場

2000
半導体CMP事業に参入

ポンプ技術を応用し、半導体ウエハーの化学的機械研磨(CMP)装置の開発に成功

2019
指名委員会等設置会社へ移行

ガバナンス改革を推進。社外取締役比率70%の先進的な経営体制を構築

2026
E-Vision 2035で2兆円企業へ

売上2兆円超・営業利益率20%の長期ビジョンを発表。半導体CMP・水インフラの二本柱で世界へ

注目ポイント

ポンプで世界の水インフラを支える

上下水道から石油化学プラントまで、あらゆる液体を送るポンプの総合メーカー。世界中のビル・工場のライフラインを支えています

半導体CMP装置で世界シェア2位級

スマホやAIチップの製造に不可欠なウエハー研磨装置で世界有数の地位。生成AI需要の追い風で急成長中

5期連続最高益のグロース銘柄

営業利益率11.9%・ROE 14.7%。水と半導体という安定×成長の二刀流で、2035年に売上2兆円超を目指す野心的な成長ストーリー

サービスの実績は?

世界2位
半導体CMP装置
ウエハー研磨で世界シェア上位
9,582億円
年間売上高
FY2025/12
5期連続増収
5セグメント
事業ポートフォリオ
精密・電子/建築・産業/エネルギー/環境/インフラ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 59円
安全性
注意
自己資本比率 0.0%
稼ぐ力
高い
ROE 12.0%
話題性
好評
ポジティブ 55%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
59
方針: 連結配当性向35%以上を目標に業績連動で配当
1株配当配当性向
FY2016/31232.3%
FY2017/39.947.9%
FY2018/313.233.3%
FY2019/312.324.7%
FY2020/318.635.1%
FY2021/333.735.2%
FY2022/338.535.2%
FY2023/345.835.1%
FY2025/35935.5%
5期連続増配
株主優待
あり
荏原畠山美術館の招待券1枚(2名まで入館可、有効期限:翌年3月末)
必要株数100株以上(約44万円)
金額相当約3,000円相当
権利確定月12月

配当性向35%を目安とした業績連動型配当を継続し、3期連続で増配中。FY2021/12の33.7円からFY2025/12には59円へと1.75倍に成長。利回りは1.33%と成長株としては標準的ですが、株価上昇によるキャピタルゲインが主な魅力です。株主優待として荏原畠山美術館(国宝6件・重文33件収蔵)の招待券が年1回もらえます。

同業比較(収益性)

機械の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
12.0%
業界平均
9.4%
営業利益率上回る
この会社
27.1%
業界平均
11.4%
自己資本比率下回る
この会社
0.0%
業界平均
51.8%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/32,923億円
FY2023/33,289億円
FY2024/33,587億円
FY2025/34,203億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/3980億円
FY2025/31,138億円

5期連続で増収増益・過去最高を更新中。売上は6,032億円から9,582億円へと1.6倍に拡大し、営業利益率も10.2%→11.9%に改善。半導体CMP装置を中心とする精密・電子セグメントが牽引役で、生成AI需要の恩恵を大きく受けています。FY2026/12予想も6期連続最高益の見通し。

事業ごとの売上・利益

精密・電子
約3,423億円35.8%)
建築・産業
約2,419億円25.3%)
エネルギー
約2,178億円22.8%)
環境
約979億円10.2%)
インフラ
約571億円6.0%)
精密・電子約3,423億円
利益: 約578億円利益率: 約16.9%

半導体CMP装置、真空ポンプ。生成AI需要でCMP装置が急成長し、全社利益の約半分を稼ぐ

建築・産業約2,419億円
利益: 約153億円利益率: 約6.3%

ビル・工場向けポンプ、送風機、冷凍機。国内建設需要と海外展開で安定成長

エネルギー約2,178億円
利益: 約259億円利益率: 約11.9%

石油・ガスプラント向け大型ポンプ、コンプレッサー。中東・東南アジアが主力市場

環境約979億円
利益: 約130億円利益率: 約13.3%

ごみ焼却発電プラント、水処理システム。脱炭素需要で受注拡大

インフラ約571億円
利益: 約47億円利益率: 約8.2%

上下水道・農業用ポンプ、防災排水設備。公共インフラの維持更新需要に対応

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
12.0%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
10.3%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
27.1%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/313.0%8.4%-
FY2022/314.8%8.4%-
FY2023/314.2%9.3%-
FY2024/313.7%9.9%27.3%
FY2025/312.0%10.3%27.1%

ROEは14%台を安定的に維持し、機械セクターでは高水準。営業利益率も10.2%→11.9%と着実に改善しており、新中計E-Plan 2028では14.5%以上を目標に掲げています。半導体CMP事業の高利益率(約17%)が全社の収益性を押し上げています。

財務は安全?

財務に不安があります
自己資本比率0.0%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
2,789億円
会社の純資産
3,470億円

総資産は1兆円を突破し、自己資本比率は43%→47%と着実に改善。無借金経営(有利子負債ゼロ)で財務体質は極めて健全です。BPSはFY2024/12から大幅に低下していますが、これは2024年10月の株式5分割によるもの。実質的な純資産は毎年増加しており、資本蓄積は順調です。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+408億円
営業CF
投資に使ったお金
-912億円
投資CF
借入・返済など
+168億円
財務CF
手元に残ったお金
-505億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3685億円-318億円-252億円368億円
FY2022/30円0円0円0円
FY2023/30円0円0円0円
FY2024/31,009億円-486億円-319億円524億円
FY2025/3408億円-912億円168億円-505億円

営業CFは概ね安定した黒字を維持。FY2024/12は1,009億円と過去最高水準でしたが、FY2025/12は407億円に減少。投資CFは半導体CMP関連の設備投資やブラジルのジェルメッキ社買収で912億円と大幅増加しました。財務CFのプラスは借入金の調達を反映しており、成長投資フェーズにあることを示しています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1半導体市場の需給サイクルにより、CMP装置の受注が急変するリスクがあります。特に生成AI投資の減速や半導体設備投資の循環的な調整局面では、精密・電子セグメントの業績が大きく変動する可能性があります
2ポンプ事業は公共インフラ投資に依存する部分が大きく、各国の財政政策や公共事業予算の削減が受注に影響します。特に新興国の水インフラ整備は政治・経済環境に左右されやすい特性があります
3グローバル展開に伴い、為替変動リスクが増大しています。海外売上比率の上昇により、円高局面では業績の下振れ要因となります。特に新興国通貨の急落は現地事業の収益を圧迫します
4M&Aによる事業拡大戦略には統合リスクが伴います。ブラジルのジェルメッキ社やカナダのHayward Gordonなど海外企業の買収後、文化・制度の違いによりシナジーが想定通りに発揮されない可能性があります
5米中対立に伴う半導体規制や貿易制限が、CMP装置の中国向け輸出に影響する可能性があります。地政学リスクはサプライチェーンの再構築コストを増加させます
6気候変動による自然災害の頻発化は、環境・水処理事業に短期的な特需をもたらす一方、自社の生産拠点や部品調達にも影響を与えるリスクがあります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3583億円0円0.0%
FY2022/3479億円0円0.0%
FY2023/3498億円0円0.0%
FY2024/3537億円0円0.0%
FY2025/3528億円0円0.0%

税引前利益は5年で625億円→1,100億円と1.8倍に拡大。実効税率は約30%で安定推移しており、大きな節税策や一時的な変動は見られません。FY2026/12予想では税引前利益1,250億円と過去最高を見込んでいます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
980万円
従業員数
21,148
平均年齢
43.1歳
平均年収従業員数前年比
当期980万円21,148-

平均年収980万円は機械業界でトップクラスの高水準。従業員21,148名(連結)、平均年齢43.1歳、平均勤続年数14.4年。半導体装置や水インフラなど高度な技術力を持つエンジニアが多く、待遇にも反映されています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主30.5%
浮動株69.5%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関27.4%
事業法人等3.1%
外国法人等50.2%
個人その他15.1%
証券会社4.2%

金融機関27.4%+事業法人3.1%で安定株主約30%。外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな機関投資家中心の株主構成

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(77,966,000株)17.08%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(34,828,000株)7.63%
いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド(常任代理人 香港上海銀行東京支店 セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ)(23,765,000株)5.2%
BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(11,024,000株)2.41%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(10,813,000株)2.37%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505301(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(7,008,000株)1.54%
JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(6,728,000株)1.47%
BNYM AS AGT/CLTS 10 PERCENT(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(6,208,000株)1.36%
日本証券金融株式会社(5,170,000株)1.13%
日本生命保険相互会社(5,093,000株)1.12%

信託銀行経由の機関投資家が上位を占め、外国人投資家の比率が50%超と非常に高いのが特徴です。第3位のいちごトラスト(5.2%)は投資ファンドで、米サード・ポイントも保有を開示するなどアクティビストの注目度が高い銘柄です。日本生命保険が政策保有株主として安定株を担いますが、創業家の持分は既になく、経営は完全にプロ経営者体制です。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億2,100万円
取締役3名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
精密・電子約3,423億円約578億円約16.9%
建築・産業約2,419億円約153億円約6.3%
エネルギー約2,178億円約259億円約11.9%
環境約979億円約130億円約13.3%
インフラ約571億円約47億円約8.2%

精密・電子セグメントが売上の36%・利益の50%超を稼ぐ最大の成長ドライバー。半導体CMP装置が生成AI需要で急成長し、利益率16.9%と突出しています。一方、エネルギーセグメント(11.9%)や環境セグメント(13.3%)も高利益率を維持。5セグメントによるバランスの良いポートフォリオで、水と半導体を二本柱とした成長戦略を推進中です。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 24名)
女性 4名(16.7% 男性 20
17%
83%
監査報酬
2億3,900万円
連結子会社数
80
設備投資額
1007.4億円
平均勤続年数(従業員)
14.4

指名委員会等設置会社で、社外取締役比率は70%と高水準。女性比率16.7%も機械業界では先進的です。2025年3月に細田修吾氏(元CFO)が社長に就任し、財務規律と成長投資のバランスを重視する経営体制に。設備投資は1,007億円で半導体CMP関連が中心です。

会社の計画は順調?

A
総合評価
2期連続で期初予想を上方修正し上振れ着地。半導体需要の追い風を着実に業績に結びつけている

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

新中計E-Plan 2028は売上1.2兆円・営業利益率14.5%・ROE 18%と野心的な目標。成長投資3年累計2,600億円を計画
E-Plan 2028(2026〜2028年度)
2026年1月〜2028年12月
売上収益: 目標 1兆2,000億円(FY2028/12) 大幅遅れ (9,582億円(FY2025/12))
30%
営業利益率: 目標 14.5%以上 やや遅れ (11.9%(FY2025/12))
65%
ROIC: 目標 13%以上 やや遅れ (推定11%前後)
60%
ROE: 目標 18%以上 やや遅れ (14.7%(FY2025/12))
55%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025/121,030億円1,120億円1,138億円+1.6%
FY2024/12900億円960億円980億円+2.1%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

2期連続で期初予想を上方修正し上振れ着地しており、経営陣の堅実かつ前向きな姿勢が評価されています。新中計E-Plan 2028は長期ビジョン「E-Vision 2035」の第一段階で、ROE 18%は現在の14.7%からの大幅な引き上げが求められます。半導体CMP事業の成長が計画達成の鍵を握ります。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残603,200株
売り残76,500株
信用倍率7.88倍
2026/3時点
今後の予定
2026年12月期 第1四半期決算2026年5月中旬
2026年12月期 中間決算2026年8月中旬

PERは23.4倍・PBRは3.98倍と、いずれも機械業界平均を大幅に上回っています。これは半導体CMP事業の成長性が評価されたプレミアム。信用倍率7.88倍と買い残が多く、個人投資家の強気ポジションが目立ちます。米サード・ポイントの参入もあり、バリュエーション議論が活発な銘柄です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや強気
報道件数(30日)
48
前月比 +25%
メディア数
12
日経新聞, 東洋経済, Bloomberg
業界内ランキング
上位 10%
機械 120社中 8位
報道のトーン
55%
好意的
35%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

半導体CMP30%
水インフラ20%
アクティビスト20%
決算20%
中期経営計画10%

最近の出来事

2026年2月決算

FY2025/12本決算発表。売上収益9,582億円・営業利益1,138億円で5期連続の過去最高を更新

2026年2月中計

長期ビジョン「E-Vision 2035」と新中計「E-Plan 2028」を発表。売上1.2兆円・営業利益率14.5%を目標

2025年11月株主

米有力アクティビストサード・ポイントが荏原株保有を開示。「米同業比で割安」と評価

2025年3月経営

社長交代。細田修吾氏(元CFO)が代表執行役社長CEOに就任。浅見正男前社長は会長に

2025年2月決算

FY2024/12本決算。営業利益980億円で4期連続最高益。半導体CMP装置が好調

最新ニュース

ポジティブ
FY2025/12本決算、売上9,582億円・営業利益1,138億円で5期連続過去最高。E-Plan 2028も同時発表
02/13 · 決算短信
ポジティブ
2026年12月期の純利益13%増の866億円予想。最大100億円の自社株買いも発表
02/13 · 日経新聞
ニュートラル
米アクティビスト・サード・ポイントが荏原株を保有。「競合と比べ割安」と指摘
11/06 · 日経新聞
ポジティブ
ブラジルのポンプメーカー・ジェルメッキ社を買収。水事業のグローバル展開を加速
11/05 · M&A速報
ニュートラル
細田修吾氏が代表執行役社長CEOに就任。CFOからの昇格で経営体制を刷新
03/26 · 適時開示

荏原製作所 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 59円
安全性
注意
自己資本比率 0.0%
稼ぐ力
高い
ROE 12.0%
話題性
好評
ポジティブ 55%

ポンプの世界的大手にして半導体CMP装置で世界シェア2位級。水と半導体で社会を支える

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU