アイチ コーポレーション6345
AICHI CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
街中で電線の工事やビルの窓拭き、街路樹の手入れをしている光景を見たことはありませんか?作業員を安全に高い場所へ運ぶ、あのクレーンのような乗り物、それが高所作業車です。アイチコーポレーションは、まさにその高所作業車を作っている国内トップメーカー。普段私たちが当たり前に使っている電気や通信、きれいな街並みは、同社の製品が「縁の下の力持ち」ならぬ「空の上の力持ち」として支えているおかげなのです。あなたの生活インフラのすぐそばで、アイチの技術が活躍しています。
高所作業車で国内トップシェアを誇る機械メーカー。2025年3月期は売上高593.1億円、営業利益74.40億円と堅調な業績を維持しています。近年、親会社だった豊田自動織機が保有株を放出し、新たに伊藤忠商事が筆頭株主となりました。これにより親子上場が解消され、今後は伊藤忠のグローバルネットワークを活用した海外展開の加速と、ファイナンスや中古車販売といったバリューチェーンの延伸が大きな成長ドライバーとして期待されます。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 3月
- 本社
- 埼玉県上尾市大字領家字山下1152番地の10
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 8.1% | 6.5% | - |
| 2022/03期 | 7.6% | 6.2% | - |
| 2023/03期 | 7.7% | 6.4% | - |
| 2024/03期 | 6.6% | 5.5% | 11.9% |
| 2025/03期 | 7.6% | 6.5% | 12.5% |
| 3Q FY2026/3 | 4.8%(累計) | 3.8%(累計) | 10.1% |
営業利益率は長年にわたり12%前後という高い収益性を安定して維持しており、ニッチトップ企業としての強みを発揮しています。自己資本利益率(ROE)は7%台で推移し、効率的な資産運用が行われています。安定した需要と効率的な生産体制により、競合他社と比較しても良好な収益環境を継続できている点が特徴です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 593億円 | — | 59.1億円 | 76.8円 | - |
| 2022/03期 | 566億円 | — | 56.5億円 | 74.1円 | -4.6% |
| 2023/03期 | 607億円 | — | 59.6億円 | 79.2円 | +7.2% |
| 2024/03期 | 531億円 | 63.4億円 | 52.7億円 | 70.3円 | -12.4% |
| 2025/03期 | 593億円 | 74.4億円 | 63.4億円 | 85.0円 | +11.6% |
当社の売上高は国内高所作業車市場での確固たる地位を背景に年間約600億円規模で堅調に推移しており、2025/03期には過去の減収局面を脱して成長基調を回復しました。営業利益面でも高水準の利益率を維持し、次期はさらなる売上拡大を見込んでいます。伊藤忠商事との資本業務提携による海外展開やアフターサービス強化が、今後の収益ドライバーとして期待されます。 【3Q 2026/03期実績】売上382億円(通期予想比63%)、営業利益39億円(同51%)、純利益35億円(同54%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして為替変動や原材料価格の高騰、さらには景気変動による建設業界の投資動向が挙げられます。高所作業車および穴掘建柱車の開発・製造に特化した事業展開を行っており、国内のインフラ整備需要のみならず、資本業務提携を通じた海外市場への進出が今後の成長の鍵となります。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 580億円 | — | 593億円 | +2.3% |
| 2024期 | 610億円 | — | 531億円 | -12.9% |
| 2023期 | 615億円 | — | 607億円 | -1.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 71億円 | — | 74億円 | +4.8% |
| 2024期 | 75億円 | — | 63億円 | -15.5% |
| 2023期 | 76億円 | — | 74億円 | -3.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2024期は期初予想を大幅に下回りましたが、2025期は増収増益を確保し、予想を上回って着地しました。注目すべきは、豊田自動織機に代わり伊藤忠商事が筆頭株主となったことで、従来の中計(〜2027期)に加えて、新たに2029期をターゲットとする事業計画が公表された点です。伊藤忠とのシナジーを活かした海外展開の加速が、この新計画達成の鍵となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
伊藤忠商事と資本業務提携を締結し、豊田自動織機との親子上場を解消しました。
海外市場を見据え、群馬県に新工場を稼働させるなど生産能力を4割増強する計画を発表しました。
第3四半期累計決算において連結経常利益が前年同期比9.2%減の44.3億円となりました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
総資産1,000億円規模に対し自己資本比率は80%を超えており、極めて強固な財務健全性を維持しています。また、Interest Bearing Debt(有利子負債)がゼロの実質無借金経営を継続しており、財務リスクがほとんどない点も大きな魅力です。強固なバランスシートは、将来の成長投資や株主還元を支える重要な基盤となっています。 【3Q 2026/03期】総資産863億円、純資産717億円、自己資本比率76.7%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 109億円 | 107億円 | 31.9億円 | 2.2億円 |
| 2022/03期 | 39.9億円 | 10.0億円 | 32.2億円 | 49.9億円 |
| 2023/03期 | 45.1億円 | 22.5億円 | 32.3億円 | 22.6億円 |
| 2024/03期 | 71.1億円 | 328億円 | 35.5億円 | 399億円 |
| 2025/03期 | 98.7億円 | 19.6億円 | 31.3億円 | 79.2億円 |
本業で稼ぐ営業キャッシュフローは毎期約40億円から100億円規模と潤沢で、安定した稼ぐ力が最大の強みです。2024/03期は投資有価証券の売却等によりフリーキャッシュフローが急増しましたが、基本的には適切な設備投資を行いながら余剰資金を創出しています。強固なキャッシュポジションは、積極的な株主還元や将来の成長投資の原資として有効に活用されています。
この会社のガバナンスは?
社外役員比率を約57%確保し、独立性の高い取締役会を構成しています。女性役員比率は14.3%とさらなる向上の余地がありますが、監査等委員会設置会社としての監査体制強化や、資本業務提携を通じた経営の透明性向上に取り組んでいます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 657万円 | 1,026人 | - |
従業員の平均年収は657万円で、製造業の平均水準と比較して安定的な給与体系を維持しています。高所作業車というニッチな市場での国内トップシェアを背景とした収益基盤が、長期的に従業員の雇用や処遇の安定を支える源泉となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、2024期まではTOPIXを一貫して下回っていましたが、2025期には214.5%とTOPIX(213.4%)を上回り、逆転しました。これは、大幅な増配(40円→55円)に加え、伊藤忠商事との資本業務提携発表後の株価上昇が大きく貢献した結果です。株主構成の変化と積極的な株主還元策が、市場からポジティブに評価され始めたことを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 15円 | 25.3% |
| 2017/03期 | 18円 | 27.3% |
| 2018/03期 | 22円 | 29.5% |
| 2019/03期 | 22円 | 30.9% |
| 2020/03期 | 24円 | 37.8% |
| 2021/03期 | 32円 | 41.6% |
| 2022/03期 | 34円 | 45.9% |
| 2023/03期 | 36円 | 45.5% |
| 2024/03期 | 40円 | 56.9% |
| 2025/03期 | 55円 | 64.7% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として安定的な利益還元を重視しており、近年は配当性向を意識した増配を継続しています。業績の拡大とともに配当額を着実に引き上げており、株主還元への姿勢は非常に積極的です。財務健全性が高いため、今後も現在の配当水準を維持あるいは増配する余地は十分にあると考えられます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 134.6万円 | 34.6万円 | 34.6% |
| 2022期 | 138.4万円 | 38.4万円 | 38.4% |
| 2023期 | 131.1万円 | 31.1万円 | 31.1% |
| 2024期 | 178.1万円 | 78.1万円 | 78.1% |
| 2025期 | 214.5万円 | 114.5万円 | 114.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに機械セクターの平均値を下回っており、株価は割安な水準にある可能性が示唆されます。信用倍率は7.77倍と高めで、将来の株価上昇を見込んだ買い需要が強い状況です。これは伊藤忠商事との提携による成長期待が背景にあると考えられます。一方で、信用買い残が多いため、将来的な需給悪化のリスクには注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 77.1億円 | 18.0億円 | 23.4% |
| 2022/03期 | 77.4億円 | 20.9億円 | 27.0% |
| 2023/03期 | 80.2億円 | 20.6億円 | 25.7% |
| 2024/03期 | 70.2億円 | 17.5億円 | 24.9% |
| 2025/03期 | 82.3億円 | 18.9億円 | 23.0% |
法人税等の支払額は税引前利益に対して概ね20%台半ばで推移しており、日本の標準的な実効税率に近い水準です。過年度において特段の税務上の特例や大きな繰延税金資産の取り崩しは発生しておらず、業績に応じた適切な納税を行っています。2026/03期期予想における税率の低下は、特定の会計上の調整項目による一時的な見込みです。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
アイチ コーポレーション まとめ
「高所作業車の国内王者が、商社最大手の伊藤忠と組んでグローバル展開に本腰を入れる変革期」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。