マルマエ
Marumae Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月28日
鹿児島の精密加工技術で、世界の半導体産業を支えるニッチトップ企業
最先端の精密加工技術を核として、半導体・FPD業界の発展を支え、未来のデジタル社会に貢献するグローバル企業を目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使っているスマートフォンやパソコン、テレビ。これらの頭脳である「半導体」は、非常にクリーンな環境で作られる必要があります。マルマエは、その半導体を作るための巨大な機械の内部で使われる、超精密な金属部品を製造している会社です。例えば、目に見えないホコリすら許されない真空状態を作り出すための「真空チャンバー」という箱や、その中で半導体の材料を支える部品などを、ミクロン単位の精度で削り出しています。普段目にすることのない部品ですが、私たちのデジタルライフを支える最先端技術の、まさに心臓部を製造している「縁の下の力持ち」なのです。
マルマエは、半導体製造装置に不可欠な超精密真空部品の製造を手掛けるニッチトップ企業です。半導体市場の調整を受けFY2024の営業利益は1.56億円と大幅に落ち込みましたが、市場回復を背景にFY2025は21.03億円へとV字回復を見込んでいます。さらに、M&Aにより高純度アルミ素材事業へ参入し、生産能力倍増の投資を行うなど、次の成長に向けた布石を打っています。業績のボラティリティと、将来の成長戦略への投資が、同社を評価する上での重要なポイントとなります。
会社概要
- 業種
- 機械
- 決算期
- 8月
- 本社
- 鹿児島県出水市大野原町2141番地
- 公式
- www.marumae.com
社長プロフィール

私たちは、半導体製造装置に不可欠な精密部品の設計・製造を通じて、世界のテクノロジー進化を支えています。鹿児島から世界へ、最高品質の製品を届けるべく、常に技術革新に挑戦し、永続できる企業づくりを目指します。
この会社のストーリー
鹿児島県出水市にて、創業者である前田俊一氏が事業を開始。精密加工の技術を磨き、後の成長の礎を築く。
事業拡大に伴い株式会社へ改組。半導体およびFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け部品事業を本格化させる。
創業から約18年で株式上場を達成。さらなる成長に向けた資金調達と社会的信用の獲得を果たす。
業績の安定的な成長が評価され、東証一部(現:プライム市場)へ。日本を代表する企業の一社として認知される。
半導体市場の市況悪化(シリコンサイクル)の影響を受け、営業利益が前年比で大幅に減少。事業環境の厳しさに直面する。
半導体市場の活況を追い風に、売上高・利益ともに過去最高を記録。市況の波を乗り越え、力強い成長軌道に復帰する。
超高純度アルミニウムの精製ノウハウを持つKMアルミを買収。既存の精密部品事業に加え、素材分野での事業拡大を加速させる。
売上高172億円を目指す中期経営計画を掲げ、「革新」をテーマに生産性の向上や新規事業の創出に挑む。持続的な成長を目指す。
注目ポイント
半導体や液晶製造装置に不可欠な大型・高精度な真空部品加工に強みを持つ。世界のデジタル化を支える重要産業で、高い技術力を武器に成長を続けています。
精密加工技術だけでなく、M&Aを通じて超高純度アルミニウムなどの「機能材料」分野へも進出。事業の多角化により、さらなる成長の柱を育てています。
業績向上に伴い増配を行うなど、株主への利益還元に積極的です。また、100株以上の保有でQUOカードがもらえる株主優待制度も魅力の一つです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 3.2円 | 21.6% |
| FY2018/3 | 10円 | 27.8% |
| FY2019/3 | 7.5円 | 44.8% |
| FY2020/3 | 8.5円 | 31.9% |
| FY2021/3 | 12円 | 34.0% |
| FY2022/3 | 24円 | 33.7% |
| FY2023/3 | 18円 | 64.4% |
| FY2024/3 | 15円 | 1935.5% |
| FY2025/3 | 20円 | 37.3% |
| 権利確定月 | 8月 |
配当方針として業績連動を基本としつつ、安定的な配当の継続を重視する姿勢を示しています。利益の変動が大きいため配当性向も一定ではありませんが、過去には増配を実施するなど株主還元には積極的です。今後も成長投資とのバランスを見ながら、持続的な還元を目指す方針です。
同業比較(収益性)
機械の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
マルマエは半導体およびFPD製造装置向け精密部品の加工を主力としており、半導体市況の変動に伴う業績の大きな振幅が特徴です。FY2022/3には過去最高水準の売上高約85.9億円を記録しましたが、その後の市況停滞で一時収益が悪化しました。しかし、FY2025/3には売上高が約114億円へと急拡大し、今後は設備投資の効果や生産能力増強により更なる成長を見込んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 37.1% | 14.1% | 21.8% |
| FY2017/3 | 17.2% | 9.9% | 25.2% |
| FY2018/3 | 16.9% | 10.7% | 26.9% |
| FY2019/3 | 8.2% | 5.2% | 12.3% |
| FY2020/3 | 12.1% | 7.8% | 20.4% |
| FY2021/3 | 14.3% | 9.3% | 22.5% |
| FY2022/3 | 24.9% | 14.5% | 27.5% |
| FY2023/3 | 9.4% | 6.1% | 12.5% |
| FY2024/3 | 0.3% | 0.2% | 3.3% |
| FY2025/3 | 16.6% | 5.3% | 18.4% |
当社の収益性は、半導体市況の影響を色濃く反映し、営業利益率が大きく変動する構造となっています。FY2022/3には営業利益率27.5%と高い収益性を誇りましたが、市況悪化局面では固定費負担が重く利益率が低下しました。直近では営業利益率が18.4%まで回復しており、精製ノウハウを活かした高付加価値製品への転換が収益基盤の安定化に寄与しています。
財務は安全?
同社は実質無借金経営を継続しており、高い財務健全性を維持しています。FY2025/3には積極的な設備投資により総資産が約254億円へ倍増しましたが、自己資本比率は32.1%と一定の水準を保っています。強固な財務体質は、半導体業界の激しい景気変動期における持続的な投資を支える重要な源泉となっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 5.6億円 | -3.0億円 | -1.4億円 | 2.6億円 |
| FY2017/3 | 6.3億円 | -6.8億円 | 19.7億円 | -5,500万円 |
| FY2018/3 | 8.3億円 | -24.6億円 | 18.1億円 | -16.3億円 |
| FY2019/3 | 10.5億円 | -15.0億円 | 9,600万円 | -4.4億円 |
| FY2020/3 | 11.9億円 | -3.4億円 | -5.8億円 | 8.5億円 |
| FY2021/3 | 10.6億円 | -8.1億円 | -2.9億円 | 2.5億円 |
| FY2022/3 | 22.3億円 | -17.4億円 | 800万円 | 4.8億円 |
| FY2023/3 | 22.5億円 | -14.9億円 | -2.9億円 | 7.6億円 |
| FY2024/3 | 4.3億円 | -5.0億円 | -4.0億円 | -7,300万円 |
| FY2025/3 | 30.6億円 | -97.1億円 | 78.8億円 | -66.5億円 |
営業活動によるキャッシュフローは概ね安定的にプラスを維持しており、半導体製造装置部品の製造で着実に現金を稼ぎ出す力を有しています。FY2025/3には成長戦略のための大規模な設備投資を実施したため投資CFが一時的に大きく膨らみましたが、財務CFでの資金調達により対応しています。今後は設備投資が一巡し、再び営業キャッシュフローの積み上げによるFCFのプラス転換が期待されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 4.6億円 | 9,500万円 | 20.7% |
| FY2017/3 | 7.4億円 | 2.0億円 | 27.0% |
| FY2018/3 | 12.1億円 | 3.5億円 | 28.5% |
| FY2019/3 | 4.8億円 | 4,100万円 | 8.6% |
| FY2020/3 | 8.3億円 | 1.4億円 | 17.3% |
| FY2021/3 | 12.0億円 | 3.0億円 | 24.8% |
| FY2022/3 | 23.7億円 | 5.5億円 | 23.2% |
| FY2023/3 | 7.9億円 | 8,300万円 | 10.5% |
| FY2024/3 | 4,200万円 | 2,300万円 | 54.8% |
| FY2025/3 | 19.4億円 | 5.8億円 | 30.0% |
法人税等の額は税引前利益の変動に連動しており、利益水準が高い時期には相応の税負担が生じています。FY2024/3のように利益が大幅に縮小した期には、一時的な税負担率の歪みが見られるものの、長期的には法定実効税率に近い水準で納税されています。今後は業績拡大を見込んでいるため、適正な納税額が維持される見通しです。
会社の公式開示情報
主な事業セグメントは精密部品と機能材料の2本柱で、半導体・液晶製造装置向けの真空パーツで高い技術力を誇ります。開示資料では、主要顧客の設備投資動向に業績が左右される事業構造を特定リスクとして挙げつつ、超高純度アルミ等の素材分野への多角化を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2021 | 18億円 | — | 24億円 | +31.2% |
| FY2022 | 17億円 | — | 9億円 | -48.9% |
| FY2023 | 7億円 | — | 2億円 | -77.1% |
| FY2024 | 16億円 | — | 21.03億円 (予想) | +31.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 76億円 | — | 114.0億円 (予想) | +50.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
マルマエは正式な中期経営計画を開示していませんが、FY2026の業績目標を公表しています。半導体市場の回復を背景に、売上高172億円、営業利益28億円という過去最高益を大幅に更新する意欲的な目標を掲げています。過去の業績予想は市況悪化の影響で未達が続きましたが、今期のV字回復予想に対する進捗が、この目標達成の信頼性を測る試金石となります。M&Aで取得した素材事業の拡大も、計画達成の鍵を握るでしょう。
株の売買状況と今後の予定
マルマエのPERは11.5倍と業界平均の15.9倍を下回っており、業績回復期待に対して割安感があります。一方、PBRは2.40倍と業界平均を上回っており、資産価値よりも収益性や成長性が評価されていることが窺えます。信用倍率は3.81倍とやや買い残が多い状況ですが、過熱感は限定的です。今後の決算で会社のV字回復計画の進捗が確認されれば、割安さが再評価される可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
26年8月期最終利益を59%上方修正し、4期ぶりの最高益更新を見込む。
2026年4月1日を効力発生日とする1:2の株式分割および株主優待制度の変更を発表。
完全子会社であるKMXを吸収合併し、事業の効率化を推進。
最新ニュース
マルマエ まとめ
ひとめ診断
「半導体需要の波に乗る、鹿児島の超精密加工ニッチトップ企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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